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ア式蹴球部

2021.10.10

第95回関東大学リーグ 10月9日 会場非公開

ゴール前の追求に課題 苦手の駒大に3失点で完敗

JR東日本カップ2021 第95回関東大学リーグ戦 第19節
早大 0-1
1-2
駒大
【得点】
(早大)90+4’田中雄大
(駒大)43’土信田悠生、51’土信田悠生、56’相澤佑哉

 前節、2点ビハインドをひっくり返し逆転勝利を収めた早大。今節の相手は、試合数が少ないながら現在、関東大学サッカーリーグ3位につける駒大だ。前期リーグ戦でも敗戦している苦手な強敵に立ち向かい、3連勝を狙う。試合は序盤からボールを握る早大と、縦に速い駒大という展開になった。前半、早大は大きなチャンスを逃すと、終了間際にFKから失点し、0―1で試合を折り返す。後半、巻き返したいところだったが、51分、56分と立て続けに失点。選手交代で流れを変え、攻勢に出るも駒大の固い守備に阻まれ、反撃は終了間際のPKを田中雄大主将(スポ4=神奈川・桐光学園)が決めた1点のみ。1-3で手痛い敗戦となった。

スタメン起用となった神橋

 早大は、空中戦から優位を作る駒大対策として、192cmの大型センターバック神橋良汰(スポ1=川崎フロンターレU18)を先発起用した。立ち上がりからロングフィードで圧力をかけられるなか、神橋のブロックやGK上川琢(スポ4=湘南ベルマーレU18)の勇気を持った飛び出しでゴールを守る。一方、早大はボールを保持し、動かす時間が徐々に増えるなか、18分にビッグチャンスが訪れる。MF西堂久俊(スポ3=千葉・市立船橋)が中央から受けたパスをワンタッチで相手と入れ替わり左サイドを突破。そこから早めに上げたクロスをFW奥田陽琉(スポ2=柏レイソルU18)がコントロール。ブロックしに来た相手DFも冷静にかわし左足シュートを放つが、これはゴール右にわずかに外れる。38分には、MF倉持快(人4=神奈川・桐光学園)がカットインし、その落としを西堂が右足でシュートするも、相手DFに当たり枠を外れる。40分にも、MF山下雄大(スポ3=柏レイソルU18)からの縦パスを奥田が落とし、田中主将がシュートを放つもゴール左へ。なかなかゴールを奪えないなか、43分、駒大右サイドからのFKを土信田悠生(駒大・4年)に押し込まれ、与えたくない先制点を献上。このまま前半を0-1で折り返す。

ゴールを脅かした奥田

 後半最初のチャンスは早大。51分、左サイドバック鈴木俊也(商3=東京・早実)のクロスから、奥田が頭で合わすも枠の外。良い入りをしたかと思った直後、駒大に右のハイサイドを突破されクロスを上げられると、土信田にまたも合わせられ、2失点目を喫してしまう。さらに攻勢を強める駒大はゴールに迫る。そして56分、CKからの折り返しを相澤佑哉(駒大・3年)に詰められ、失点。3点のビハインドを背負ってしまう。69分にもピンチが訪れるが、強烈なシュートは上川が何とか弾く。駒大の前への勢いは衰えず、早大はなかなか前へ運べない時間が続いた。それでも途中出場のMF安斎颯馬(社1=青森山田)やMF光田脩人(スポ1=名古屋グランパスU18)などが攻撃を活性化させ、徐々にゴールに近づき始める。82分、安斎のポストから光田が裏へ抜け出し、シュートまで持ち込む。しかしこれは相手DFも目に入ったか、バーの上へ外れてしまう。その後もCKからDF柴田徹(スポ3=湘南ベルマーレU18)のヘディングが枠を捉えるも、相手GKのナイスセーブに阻まれる。そして94分、西堂が奪ったPKを田中主将が決め、1点を返すも時すでに遅く、試合終了。1―3で完敗となった。

 「サッカーの本質を突き詰める部分で至らなかった」と外池大亮監督(平9社卒=東京・早実)が語るように、ゴールを奪う、守る部分で差が出た試合だった。「たられば」の話をするべきではなかろうが、前半のビッグチャンスを決めきれれば、試合の流れは大きく変わっていたかもしれない。ゴール前でのたった1歩足を出せるかのところだが、その部分が勝負を分けるのだ。優勝するにはもう負けられない、必要なのは勝ち点3だ。「次は何としても勝たないといけない」(西堂)。次節に迎えるは首位、明大。前期は0-3で苦汁を味わった相手に勝利をつかみ取るべく、今節の反省点であるゴール前での攻守を突き詰める。

(記事 小林慎治、写真 橋口遼太郎、髙田凛太郎)

早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 31 上川 琢 スポ4 湘南ベルマーレU18
DF 大西 翔也 スポ4 浦和レッズユース
→68分 柴田 徹 スポ3 湘南ベルマーレU18
DF 15 中谷 颯辰 基理2 静岡学園
DF 35 神橋 良汰 スポ1 川崎フロンターレU18
DF 鈴木 俊也 商3 東京・早実
MF 小倉 陽太 スポ2 横浜FCユース
→62分 17 植村 洋斗 スポ2 神奈川・日大藤沢
MF 27 倉持 快 人4 神奈川・桐光学園
→HT 34 光田 脩人 スポ1 名古屋グランパスU18
MF ◎10 田中 雄大 スポ4 神奈川・桐光学園
MF 山下 雄大 スポ3 柏レイソルU18
→76分 28 駒沢 直哉 スポ1 ツエーゲン金沢U18
MF 11 西堂 久俊 スポ3 千葉・市立船橋
FW 奥田 陽琉 スポ2 柏レイソルU18
→53分 19 安斎 颯馬 社1 青森山田
◎=キャプテン
監督:外池大亮(平9社卒=東京・早実)
関東大学リーグ戦1部 順位表
順位 大学名 勝点 試合数 得点 失点 得失差
明大 33 18 29 22
駒大 29 15 33 25
法大 28 18 29 26
筑波大 25 17 30 25
立正大 24 18 23 24 -1
順大 24 19 25 27 -2
早大 24 16 21 23 -2
桐蔭横浜大 24 19 33 39 -6
流通経大 22 14 31 22
10 国士舘大 21 17 27 30 −3
11 慶大 18 18 10 22 29 -7
12 拓大 17 17 10 23 34 -11
※10月9日終了時点
コメント

外池大亮監督(平9社卒=東京・早実)

――試合を振り返ってください

対駒大ということで、駒大さんは関東リーグの一つの大きなベースの基準というか。サッカーの本質のところを追求し続けているという中で、改めてサッカー人として向き合うということに対してとてもいい機会というか。本当にリスペクトするべき相手に対して、我々としても改めてサッカーにどう向き合うのか、というところを証明していくというか。そういう試合だっただけに、そのベースであったり、90分やり切るとか、シンプルにチャレンジアンドカバーとか、ひとつの球際だったりセカンドボールの予測だったり。シンプルにそういうところを90分間突き詰めると臨んだので、その中でセットプレーを含め一瞬の隙を突かれてというのは、我々がまだそこに至らないところがあると突きつけられた試合であったかなと思います。

――元々の試合のプランや駒大対策として考えていたことはありますか

そういったベースのところで向き合って、その上で我々として積み上げてきているビルドアップだとか、そういった相手が来てくれるところに対して剥がせるような。そういった積み上げもしてきているので、そういったもの、我慢の部分と自分たちのサッカーのチャレンジというか。それに対して挑戦するという部分がプランとしてありましたし、前半非常にいい入り方をして、その中で倉持とか、中盤も臆せずにしっかりとボールを動かしながら着実にビルドアップをしたりだとか、セカンドもしっかり拾えていたので。ひとつポイントは奥田の決定的なチャンスを決めきれなかったというところ、我々は今日は先取点が大きくカギを握ると考えていて、そこに向かってみんなのエネルギーが集約されていました。そこで取れずに少しリズムが傾きかけた中で。それでもしっかりと前半は耐えられるというか、そういう姿勢もあったので。セットプレーの部分で、それは相手の強みですし、そこで我々が譲ってしまったという状況を作ってしまったのが、ゲーム状況として前半終了間際というところも含めて、相手に上回られたなという感じがします。

――今日は神橋選手をスタートから、(鈴木)俊也選手をサイドバックに起用しました。意図としてはどのようなことでしょうか

やはり放り込んでくるチームですし、我々としてはそこに神橋が戦える状態に上がってきていたので。センターバックの層が薄いので、非常にいいタイミングでいい相手と、彼のストロングが出るような、そういうゲームにできればと思いましたし、俊也も元々はサイドバックの選手なので。そういったところからしっかりボールを動かすというところだとか、そこからのフィードみたいなところで、いい形で真ん中が使えたり、トップに入るような形が生まれるなと思っていたので。そこは純粋に対駒大というところもそうですし、期待できる部分は非常にあったのかなと思います。

――少しお話もありましたが、セットプレーでやられてしまったというのは相手の思う壺ではないですが、そういった場面になってしまいましたか

そうですね。我々としてはとても気をつけていたし、その中で先に触られてとか、こぼれ球の反応とか、そういったところでやられてしまったので。我々としてやはり足りなかったというしかないと思います。

――タイトルのためには負けられない状況になってきました。率直にどう受け止めていますか

試合が終わって、来ている4年生ひとりひとりに話をしてもらったのですが、まさに今自分たちが置かれている現実とか、向き合わなければならない部分はありつつ。ただ、ここで立ち止まる理由もないし。それに対してしっかりもう一個、4年生自身が覚悟を持ってそこに向かっていくという意思表示はみんなからもあったので。あと6試合ありますし、まだ何も終わっていないので。ひとつひとつを、次の明大戦でそういうものを問われるというか。またこれからこの1週間のあり方が問われる試合になってくると思いますし、実際大学サッカーとして、厳しいリーグの中でそういう局面を与えていただいているという中で、人間として、人として、選手として、気づき成長するところは非常に多いと思うので。そこに向かえるか、というところは今日の4年生は、終わった直後でしたが、そこに向かっていたので。本当に4年生を中心に奮起したいなと思います。

――次節は鬼門AGFで明大との対戦になります。意気込みを聞かせてください

あまり場所とか相手とかではなく、今日の試合を通じて改めて自分たちの出てしまった姿に対して、また挑戦ができる場だと思うので。しっかりとチャレンジャーとしてその試合に最大値をしっかりと発揮できるように。またチームで取り組んでいきたいと思います。

MF西堂久俊(スポ3=千葉・市船橋)

――前半は自分たちで試合をコントロールできていた部分もあったと思いますが、振り返ってみてどう感じていますか

前半は僕たちの狙い通りというか、相手をある程度抑えた中で、僕らの時間を作ってしっかり後ろから組み立てていくかたちが取れていました。僕たちが仕留めきれなかったというところに課題がありますし、その中で相手は最後にスキをついて仕留めてきた、したたかさの差が顕著に出たと思います。

――前半の終盤に失点をしてしまいビハインドとなった中で、どのようなことを考えて後半に臨みましたか

後半の入りはまだ0−1であったので一点を返せればというところで、まず一点(を取る)ということを考えていました。僕らも比較的前がかりになってしまった部分があって、前がかりになって全体的に間延びしていたところを、クロスから相手にまた一刺しされた2失点目でした。入りとしては評価すると、立ち上がり10分ほどで2失点目をしてしまったので、全体の統一感というか前がかりになっていた部分とスキとで、僕らの詰めの甘さがでたのだと思います。

――前半は左サイドでの起用、後半は右サイドでの起用ということになっていましたが、自身のプレーにどのような手ごたえを感じていますか

前半は様子見という部分も少しあって。探り探りやっていた部分があったのですが、その中で外で受けるのか、中で受けるのか、裏を取るのか、おちるのか、という選択肢が後ろの(鈴木)俊也や(田中)雄大、神橋となかなかかみ合わないで、うまくいかないことの方が多かったので、前半のような左サイドのクオリティは改善点だと思います。後半は右サイドになって、(今までに)やっている時間も長いので。後ろとのバランスもありますし選手の特徴もありますが、感覚的にはやりやすいとまでは言わないですけど、その中で右サイドの時は左サイドの時の教訓を生かしたというか、ポジション取りや関わり方やタイミングも改善できたから右サイドの時のほうが若干よかったと思います。

――そういった右サイドの攻撃で最後は仕掛けからPKを獲得して、1点を返すことができました。そのシーンを振り返ってください

試合終盤で3点を返すのは厳しいという中で、それでもやめてはいけないし1点を取りにいかない理由はないので。1点でも2点でも(取り返す)という思いで最後まであきらめずにいった結果PKを獲得できて、1点でも取れたということはよかったと思います。

――今日の敗戦でリーグタイトルに向けても後がない状況になりましたが、次節の明治大学戦に向けて気持ちを聞かせてください

今日の負けで優勝がより難しくなったことは間違いないですけど、まだ完全に優勝がなくなったというわけではないですし、来週の明治戦に何としても勝って、まだ優勝を狙える位置に僕らとしてもつけられるように頑張りたいです。

――試合終了が近づくにつれて熱意をむき出しにしていく姿が見られました。何を思っていましたか

部員の代表として出ているので、最後の方だからといって気を抜いて諦めているようなプレーは絶対できないし、要所要所で絶対に全力を尽くすというのが責任なので、そういった当たり前のことを最後まで全力でやっただけです。

中谷颯辰(基理2=静岡学園)

――試合のプランや、駒大を相手に意識していた部分があれば教えてください

相手は簡単にゴールにつながるようなロングボールを主体に戦ってくるという中で、神橋が出ていましたが、自分と神橋のチャレンジとカバーをはっきりさせるというところ。まずは失点をそこでしない、ということを考えていました。ゲームプランとして立ち上がりを凌いで、中盤になればある程度ボールをつなげる時間帯が来ると思っていたので、そこまでは自分たちが順調にゲームプラン通りにやれていて。奥田のところで一対一を作ることもできました。何度かシュートチャンスもあった中でそこで取り切れず、前半最後のところで失点をしてしまったというところでゲームプランが崩れてしまったというのがあります。また、今日は監督から先制点を取るというところをテーマに挙げられていた中で、いい時間帯にチームとして先制点を取るというエネルギーを出していたものの、最後のもうひとつエネルギーを出しきれなかったところは、前半で自分たちが苦しい状況に陥ってしまったので痛かったかなと思います。

――前半の後半にかけて押し込む時間を作ることができました。その要因はどこにあると感じていましたか

前期の時はボールを持っていた時間はありながら前に進めないというところがありました。今回は中盤とディフェンスラインの距離を近くして、いい形で剥がしたいというところを試合の中で修正しながら、会話しながら修正できたところもあって。全体のつながりというところはビルドアップのところから作れたと思うし、そういう全体のつながりは前半の途中からみんな声を出してやれていたかなというのが、いい時間帯はあったかなと思います。

――ピッチ内では駒大の攻撃陣はどう感じていましたか

駒大は前の3枚、ツートップとシャドーの3枚の関係性が脅威でしたし、その中でも自分と神橋を中心に体を張って守れていた部分もあった中で、セットプレーという形で失点をしてしまったのが…。ああいった失点はもったいないなというのがありました。

――完全に崩されたわけではないからこそということですか

そうですね。結構自分たちもやれているなというところはあったので。そこであの一瞬の隙を突かれたのは痛かったです。

――ご自身は非常にタフさを見せていました

前期の駒大戦で関東リーグデビューをさせてもらって、自分のエネルギーのなさを感じた試合でもありましたし、後期も自分が出られるということでもちろんリベンジがしたいという強い気持ちがありました。前期ではヘディングなど、なかなか細かい部分で勝てなかったところがあり、前期の駒大戦が終わってからもそこを自分で強化してきた部分でした。自信を持ってチャレンジができましたし、ある程度勝てた、自分でも出来たという思いがあったので、今日の駒大のような強度の相手には絶対に負けない。全部勝てるくらいの強さをここからつけていきたいと思います。

――優勝のためにはもう負けられません。次節の明大戦に向けての思いを聞かせてください

明大も前期に0ー3で負けて、崩されたというよりも自分たちのミスから点を取られているという失点が多くて。後期に入ってから失点が多いですし、自分はセンターバックとして失点無く、後ろからの組み立てもやりつつ勝ちたいと思っているので。明大にはもちろん無失点で勝ちたいですし、優勝に向かってここに勝てれば絶対に勢いもつくと思うので。後ろからもっと声を出して、チームを鼓舞しつつ、自分も細かいヘディングであったり競り合いであったりで、絶対に負けないように頑張っていきたいと思います。

――余談にはなりますが、中谷さんはなぜ少しアクロバティックなクリアなどができるのですか

高校が静岡学園というテクニックのチームで。空中のボールを扱う練習というのは多くて。背後に蹴られたボールにどうクリアするかという練習もありました。そういった中で自分もボールを扱う部分では自信を持っています。中高時代の積み上げかなと思います。