ハンドボール部
2021.10.04
関東学生秋季リーグ 10月2日 東京・国士館大学多摩キャンパス体育館
若手の活躍が光り後半猛追 国士館大に引き分け
先週は日体大に敗北を喫したものの、ここまで関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)4勝1敗と波に乗る早大。6戦目では、パワーのあるオフェンスと高いディフェンス力を持ち味とする国士館大を迎え撃った。前半は攻撃面で決定力に欠けリードを許すが、後半は序盤から早大オフェンスが猛攻をしかける。ディフェンスから速攻を展開し、一気に点差を縮めて試合を振り出しに戻した。しかし、国士館大もそう簡単には逆転を許さない。両者が点を取り合うシーソーゲームとなり、試合は24-24と引き分けに終わった。
重要な場面で得点を挙げた福田
「前半の入りが良ければ勝てたのかなというのが正直なところ」と福田友貴(スポ4=神奈川・法政二)が振り返るように、負けはしなかったものの、無得点の時間が続いた立ち上がりが悔やまれる試合となった。試合開始直後、佐藤法俊(スポ4=長野・屋代)、山田和直(スポ3=群馬・富岡)が幸先良くシュートを決めたものの、その後は思うように得点できない時間帯が続く。相手が連続得点を挙げる中、早大は積極的に打ちにいったロングシュートが相手ディフェンスに阻まれ、攻撃のリズムをつかめない。神前怜(スポ3=埼玉・浦和実)のサイドシュートや白築琢磨(文構1=東京・早実)の7メートルスローで得点を重ねたが、7-12と5点差をつけられて前半を終えた。
チーム最多得点を挙げた山田
逆転を目指して迎えた後半では、若い力が躍動する。開始直後、2年生の田井健志(スポ2=香川中央)が速攻でリーグ戦初得点を挙げ、チームに勢いをもたらす。ディフェンスは体形を変え、相手に思うような攻撃を許さない。神前も速攻から連続で得点し、「堅守速攻」のかたちをつくると、後半開始から怒涛の6連続得点で国士館大の背中を捉えた。その後も今年度初出場を果たした狩野直樹(スポ2=埼玉・浦和学院)や、高い得点力を誇る山田を中心に得点を挙げ続け、流れは早大に傾いたかに見えた。しかし相手も意地を見せる。早大は追いついたものの、互いに点を取り合う展開となり、なかなかリードすることができない。終盤には、替わって入ったGKの塚本智宇(スポ2=富山・高岡向陵)がファインセーブを見せ、福田友貴(スポ4=神奈川・法政二)が冷静にループシュートを決めるなど見せ場をつくったが、最後まで両者一歩も譲らず。白熱した後半戦の末、試合はドローで幕を閉じた。
攻守でチームに貢献した田井
勝利には届かなかったが、上級生と下級生が一体となって巻き返し、5点ビハインドから引き分けに持ち込んだ今回の試合。「勝てなかったのは悔しいですが、負けなかったので良かった」と山田が語るように、チームの粘り強さを見せた6戦目となった。特に、個人技とパワーを兼ね備えた相手オフェンスに対し、しつこくプレッシャーをかけ続ける早大守備陣の姿勢が印象的であった。長いリーグ戦も残すところあと3試合。チームは5勝目、そして優勝を目指し、次戦中大と対戦する。
(記事 澤崎円佳、写真 山田彩愛)
関東学生秋季リーグ | ||||
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早大 | 24 | 7ー12 17-12 |
24 | 国士館大 |
GK 中村匠(スポ4=千葉・市川) CP 遠近拓海(教4=東京・早実) CP 青沼健太(社4=千葉・昭和学院) CP 福田友貴(スポ4=神奈川・法政二) CP 山田和直(スポ3=群馬・富岡) CP 佐藤法俊(スポ4=長野・屋代) CP 神前怜(スポ3=埼玉・浦和実) |
コメント
福田友貴副主将(スポ4=神奈川・法政二)
――今日の試合を振り返っていかがですか
最近、前半の入り方があまり良くなかったので、ディフェンスで守れていても速攻でつなげられなかったりあまりいい流れがなくて点差が開いてしまったり。前半の入りが良ければ勝てたのかなというのが正直なところですね。
――国士館大戦に向けてチームとしてどのような対策をしてきましたか、また、それはどのくらい機能しましたか
国士舘の両エースの良いロングシュートがくるので、そのロングシュートは簡単に打たせないようにしようという対策でやっていました。やっぱり最後、粘って守っていても思いっきり後ろから打ち抜かれて決められてしまうシーンが多くて、まだまだ甘かったのかなと思います。
――今日のチームのディフェンスの総評を教えてください
ディフェンスだけで見たら、70点とか80点とかあげてもいいのかなと思います。チームの目標として(相手の得点を)24点以内に抑えるというのがあって、それはクリアできていたし、最後はロングシュートを打たれてしまったのですが、それまでしっかり足を動かして、シュートを打たせないようにはできていたと思うので、その点数をあげてもいいかなと思います。
――後半開始直後の猛攻が印象的でしたが、ハーフタイムにどんな話をチーム内でしましたか
そこまで具体的な話はしていなかったのですが、ディフェンスのシステムを変えて、1ー5というシステムにしたらそれが上手くはまって、相手もミスしてくれて、そこから速攻で攻められたのかなと思います。後半に入る前に、チームとしては点差をどんどん無くしていこうと言う話はしました。
――次戦への意気込みをお願いします
来週、土日で強い相手と戦うと思うので、そこに勝てればまだまだ優勝争いもできると思うので、しっかり気を引き締めて、ぼく自身ラスト3試合のリーグ戦を戦い抜きたいと思います!
山田和直(スポ3=群馬・富岡)
――試合を振り返っていかがですか
後半、追いついてからなかなかリードをすることができなくて、そこが悔しいです。勝てなかったのは悔しいですが、負けなかったので良かったです。
――積極的に攻める姿が印象的でしたが、ご自身のオフェンスを振り返っていかがですか
前半なかなか得点が伸びなくて、自分も最初シュートのところでミスをしてしまったので、後半は取り返そうという気持ちで臨みました。後半は速攻でよく走れていて、積極的にいった結果、たまたまシュートが入ったのかなと思います。
――チームのオフェンスの総評を教えてください
前半、球離れが遅くて個人個人が積極的に行きすぎたというか、ボールを持ちすぎた部分がありました。後半は、それに比べてボールをみんなが離すことができて、流れの良い展開にできた結果、得点が伸びたと思います。
――次戦への意気込みをお願いします
次戦はスター揃いの中大だと思うのですが、僕たちがやることは変わらないので、しっかりディフェンスして速攻という部分で頑張りたいと思います。最近はセットのオフェンスが上手くないという不安要素があるので、この1週間でしっかりコミュニケーションをとってやっていきたいなと思います!
塚本智宇(スポ2=富山・高岡向陵)
――試合を振り返って感想をお願いします
今回の試合から久しぶりにベンチ入りをさせていただきまして、みなさんのご期待に応えられたかなと思います(笑)
――終盤に良いキーピングが続けて見られたと思うのですが、どのようなことを意識していましたか
先輩のキーパーの匠さん(中村匠、スポ4=千葉・市川)がすごくうまいので、匠さんとまた違った止め方をしてうまくいったかなという感じです。
――具体的にはどのように違いますか
匠さんは、待ってしっかり構えて止めるという感じで、僕は適当にと言いますか、変な感じで止めさせていただいています(笑)
――結果的にチームに勢いをもたらすプレーになったと思うのですが、どのような心境でしたか
うれしかったです。
――最後に、次戦に向けて意気込みをお願いします
シュートも今より1つ上のレベルだと思うので、この1週間で頑張って練習して、食らいついていけたらなと思います。
田井健志(スポ2=香川中央)
――ご自身のプレーを振り返っていかがですか
僕はスタメンとかじゃなくて、途中で相手のリズムを乱すために、ディフェンス体形を変えるときに出ることが多くて。前半は相手のリズムが良くて決められることが多かったので、後半からは相手のリズムをまずディフェンスで崩してやりたいなと思っていました。
――リーグ戦初得点を挙げられていましたが、オフェンスに関してはいかがですか
オフェンスも入ったのですが、リーグ初得点できて良かったなと思います。
1人出てくる立体的なディフェンスを相手が得意としていたので、ボールを持っていないときに動いてチームの攻めのリズムをつくれて良かったかなと思います。あとは、ディフェンスから速攻にもう少しいきたかったかなというところがあるので、今週1週間練習して、中大とやるときにそこを改善できるように頑張りたいと思います。
狩野直樹(スポ2=埼玉・浦和学院)
――今年度初出場となりましたが、試合を振り返って感想をお願いします
特に緊張はしなかったので、普段通りの動きができたかなと思います。
――具体的にはどのようなプレーですか
積極的にミドルシュートやロングシュートを狙いに行って、あとはディフェンスでの貢献度を高くするということができたかなと思います。
――次戦はどのようなプレーをしたいですか
今回は引き分けで勝利できなかったので、自分の役割を全うして、次戦はしっかり勝利できるように頑張っていきたいです。