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競走部

2021.09.27

第97回早慶対抗競技会 9月26日 埼玉・織田幹雄記念陸上競技場

トラック・フィールド チーム一丸となり接戦制す

 少し肌寒さを覚え、秋の到来を感じさせる天候の中、第97回早慶対抗競技会が早大のホームグラウンドである織田幹雄記念陸上競技場で開催された。100年に迫る歴史のある大会も、昨年は新型コロナウイルス流行の影響で中止となり、今大会は2年ぶりの開催となった。トラック競技、フィールド競技合わせ全10種目を戦った両大学。早大は31ー26で接戦を制し、通算成績を75勝19敗2ノーゲームとした。

 トラック競技では400メートルで山内大夢(スポ4=福島・会津)西裕大(教2=埼玉・栄東)、小竹理恩(スポ4=栃木・佐野)の3人が上位を独占し、慶大を圧倒した早大。100メートルでも三浦励央奈(スポ3=神奈川・法政二)が優勝、佐野陽(スポ4=埼玉・立教新座)も3位に入賞すると、続く110メートル障害でも池田海(スポ1=愛媛・松山北)が優勝、勝田築(スポ4=島根・開星)も3位に入賞し、確実に点を重ねていった。

 

学生ラストレースとなった対抗男子400メートルで優勝する山内

 フィールド競技では、専門種目とする選手はもちろん、トラック競技を専門とする選手の活躍も目立った。初めに行われた男子円盤投では、400メートル障害を主戦場とする岩井郁也(人4=福島・安積)が、初挑戦ながらも3位に食い込む健闘を見せ、チームに勢いをもたらす。すると、続く男子走幅跳では青栁柾希(スポ4=千葉・成田)が活躍を見せる。ライバルと語る慶大の酒井由吾には、惜しくも最終跳躍で8センチ差の逆転を許したが、2位入賞を果たした。続く男子走高跳では、八木颯太(スポ3=福岡)が1メートル95センチを跳び、優勝。また110メートル障害で優勝したルーキーの池田も、ジュニアオリンピック出場歴のあるこの種目で、余裕のあるジャンプを見せ2位に。最後に行われた棒高跳でも、平川巧(スポ3=静岡・磐田南)小野想太(スポ4=香川・観音寺一)で上位を独占し、早大に貴重な追加点をもたらした。

対抗男子棒高跳で優勝した平川

 ハイライトとなったのはやはり4×200メートルリレー(8継)だ。2年前の第95回大会では、日本新記録(1分21秒91)を出した早大。今大会は、今年6月に中国が出したアジア記録(1分21秒66)を目指し、三浦、西、松本朗(スポ4=福岡・戸畑)澤大地(スポ3=滋賀・草津東)のオーダーで臨んだ。最初のバトンパスでわずかにミスが出たが、徐々に慶大を突き放し、そのまま逃げ切るかたちで勝利をおさめた。記録は1分22秒14と目標には届かなかったが、日本記録に迫る好記録を残した。

8継3走の松本からアンカー澤へのバトンパス

 「ここは絶対取れるぞというところでしっかり(点を)取ってくれた」。そう森戸信陽主将(スポ4=千葉・市船橋)が語るように、着実に点数を積み重ねた結果、接戦を制した早大。「まずはチームのために1点でも多く獲得して、優勝することを目標に掲げていた」(山内)というように、チームの勝利のために全員一丸となって戦った。4年生にとってはこれが最後の対抗戦で、3年生へバトンが渡される。「楽しんで陸上をするという気持ちを持って、(日本学生対校選手権男子4継の)3連覇を目指してほしい」(松本)という思いを受け継ぎ、来年も早大らしい陸上を見せてほしい。

(記事 玉置理沙子、写真 青山隼之介、是津直子、及川知世)

結果

▼男子

▽対抗

 ▽100メートル(+0.4)

三浦励央奈 10秒47(1位)

佐野陽   10秒72(3位)

島田開伸  10秒75(4位)

 ▽400メートル

山内大夢  46秒69(1位)自己新記録

西裕大   47秒09(2位)自己新記録

小竹理恩  47秒32(3位)

 ▽1500メートル

筒井航佑(スポ1=愛知・時習館)  4分06秒05(3位)

日野斗馬(商1=愛媛・松山東)   4分08秒09(5位)

島村英治(スポ4=宮城・仙台育英) 4分21秒42(6位)

 ▽110メートル障害(+0.3)

池田海   14秒15(1位)

勝田築   14秒24(3位)

森戸信陽  14秒27(4位)

後藤颯汰  14秒90(7位)

 ▽4×200メートルリレー

早大(三浦ー西ー松本ー澤) 1分22秒14(1位)

 ▽走高跳

八木颯太  1メートル95(1位)

池田海   1メートル80(2位)

 ▽棒高跳

平川巧  4メートル80(1位)

小野想太 4メートル70(2位)

 ▽走幅跳

青栁柾希 7メートル23(2位)

林裕之(法4=早稲田佐賀)   6メートル68(4位)

池淵秀(法2=京都・洛南)   6メートル25(5位)自己新記録

 ▽円盤投

岩井郁也 27メートル90(3位)自己新記録

森戸信陽 26メートル45(5位)

松本朗  23メートル33(6位)自己新記録

 ▽やり投

田中天智龍(スポ2=鹿児島南) 41メートル94(5位)自己新記録

▽OP

 ▽100メートル

大竹春樹(商1=東京・早実)    10秒84(-0.3)(2組1着)

秀島来(スポ2=千葉・東海大浦安) 11秒12(-0.3)(2組2着)

 ▽400メートル

金本昌樹(スポ1=東京・日大桜丘)  49秒15(1組1着)自己新記録

佐藤カルタ(スポ1=神奈川・厚木)  50秒26(1組5着)

眞々田洸大(スポ1=千葉・成田)   47秒50(2組1着)自己新記録

竹内彰基(スポ2=愛知・瑞陵)    48秒31(2組2着)

山西修矢(人2=香川・高松一)    48秒60(2組3着)

村木渉真(スポM1=愛知・千種)   49秒12(2組4着)

高柿裕斗(スポ4=岡山城東)     49秒37(2組5着)

 ▽走幅跳

千田杜真寿(スポ1=茨城キリスト教学園) 5メートル84 自己新記録

▼女子

▽OP

 ▽200メートル

中村真由(政経1=東京・早実) 25秒63(+1.4)(1着)

 ▽400メートル

髙屋敷実優(スポ4=北海道・札幌南) 58秒13(1着)自己新記録

生田桃子(人1=愛知・時習館)    61秒36(2着)

 ▽走高跳

大坂美乃(文構3=愛知・明和)   1メートル55(1位)

山田実来(人3=神奈川・桐光学園) 1メートル55(1位)

コメント

森戸信陽主将(スポ4=千葉・市船橋)

――最後の対抗戦ですが、今季ここまでの大会について振り返っていただけますか

 最初六大学から始まりましたが、当時は(今季)キーマンとなる選手が見えない中でも、選手に選ばれた人はちゃんと主体となってやっていました。でも各種目で、順位を一つでも上にできなかったのが、惜しくも総合2位になった原因かなと思います。

 関カレ(関東学生対校選手権)は、僕自身もそうですし、春先からのシーズンの中で短距離の主力になるキーマンが(点数を)取りこぼしてしまった部分で、チームの弱さが出た部分だと思います。個人で自分に向き合える人は増えていましたが、それをどうチームに持っていくかを、僕を始め4年生が下級生に伝えられなかったのが、対校戦になったときにチームとして戦う際に、流れを持ってくることができなかったのかなと思います。

 日本インカレは、改めてチームのかたちを再認識した上で臨むことができました。関カレのような大きな取りこぼしはせず、チームとしての流れをしっかりと「ここで大きな波がくるぞ」というところをみんなが認識して、ちゃんと波を持ってこられたと思います。ただ目標としていたトラック優勝はできなかったので、まだ完全に乗り切れる強さをチームとして持てなかったのかなと思います。また僕自身が主将として結果でチームを引っ張れなかったのも、目標達成に至らなかった理由なのかと思いました。

――この代として臨む最後の対校戦でしたが、今日はどんな思いで臨みましたか

 これが全員で臨む本当に最後の対抗戦だったので、絶対に勝利するという目標を第一に持っていました。また日本インカレが先週あったこともあり、どうしても気持ちが切れてしまうメンバーが出てきてしまう部分もあったので、4年生がどうしたら全員の気持ちを向けられるか意識して1週間過ごしてきました。それに対してちゃんと下の学年のメンバーもついてきてくれたことで、今回の(勝利という)結果に結びついたかと思います。

――今日一日を振り返っていかがですか

最初に円盤投があり、岩井が初エンジで、専門種目ではないながらも3位で1点をとってくれて、チームに勢いを持ってきてくれたと思います。走高跳のワンツーなど、専門ではない種目に出場して点を取ってくれたことが、チームとして勢いがつくところだっだと思います。そしてここは絶対取れるぞというかところでしっかり(点を)取ってくれたので、チームとしても最初から最後までいいかたちでできていたのかなと思います。

――個人としても最後のレースでした。今日はどんな日になりましたか

主将としてこのチームを引っ張っていく中で、六大学は4位でギリギリ点数を取れた対校戦でした。その他の対校戦は準決勝、予選止まりでした。本来自分があるべきところに立てておらず、チームに申し訳ない気持ちがありました。最後、(この大会が)対校戦としても個人としてもラストだったので、レースをつくり、しっかり結果を出して、チームにも自分に対してもしっかり示しをつけたいと考えていました。しかしそれも結局最後までできなかったので、正直納得のいく結果ではなかったと思います。

――来年以降へのメッセージはありますか

3年生以下のメンバーは、来年度を見据えてある程度かたちができてきたのではないかと思うので、強い早稲田であってほしいです。あとは3年生が引っ張る立場になるので、競技の軸だけではなく、チーム全体に対してどう向き合えるかを考えられるようになればと。力のあるメンバーは残っているので、そこをもっと磨いて欲しいなと思います。三浦とかもインカレやそれ以外の生活でも、今までは他者のことにあまり干渉して「もっといいところに持っていこう」というのが練習外ではなかったのが、今はだいぶ出てくるようになってきました。それ以外のメンバーも、いい横の繋がり、下との繋がりもあるので、その強みをもっと出していってほしいと思います。

松本朗(スポ4=福岡・戸畑)

――脚の状態も良くなかったかと思いますが、今日の大会はどのような目標で出場しましたか

リレーのアジア記録を狙って出場しました。

――リレーでのご自身の走りを振り返っていかがですか

バトンの出はうまく出られて、うまく(スピードに)乗るかたちで西からバトンを受け取れて、良い感じでカーブは入れました。ですが直線で(痛めた)脚の付け根が気になり、無理せず走ったという感じです。

――円盤投げにも出場されました。出場した感想はいかがですか

難しかったです(笑)。

――ラストレースを終えてどのようなお気持ちですか

実感はないです。今まで10年間続けてきた陸上が、この早慶戦で終わったのですが、まだこれから試合があるような感情です。特に喪失感みたいなものはまだ無いです。

――今後走りたくなるようなことはありそうですか

多分もう無いですね(笑)。

――早稲田大学での4年間を振り返っていかがですか

早稲田大学だからこそ成長できたかなと思います。その面では、早稲田大学で陸上競技を続けて本当に良かったなと改めて感じています。

――後輩へのメッセージをお願いします

森戸主将の107代目での練習の雰囲気は、僕が下級生の頃とは全く違い、相互に感謝しながら、会話を多くフィードバックし合って練習できていました。かつ、僕はこの3、4年目は楽しく陸上ができていたので、(後輩には)そういった、『楽しんで陸上をする』という気持ちを持って(全カレ4継の)3連覇を目指してほしいと思います。結局楽しんで陸上をしたほうが伸びるし、のびのびと練習ができて、自分の考えで練習できると思っています。なので、窮屈に縛られないで、自分の考えを練習で表現していき、その積み重ねを試合で体現してほしいなと思います。また、4継でインカレ3連覇してほしいです!

山内大夢(スポ4=福島・会津)

――今日のレースにはどのような気持ちで臨みましたか

まずは早慶戦でチームのために1点でも多く獲得して優勝することを目標に掲げていました。また、400メートルでタイムを出したいという気持ちもあり、46秒8台を出して優勝したいと考えていました。

――対抗男子400メートルで優勝しましたが、結果を受けて率直な感想をお願いします

今日の天候は少し寒く、コンディション的に不安でした。しかし、46秒69というタイムを出し、自分の納得する記録を出して優勝できたので良かったです。最後の試合として綺麗に終えることができたのではないかと思います。

――今シーズンの振り返りをお願いします

春シーズンから戦う中で五輪があり、自分の中では多くのことを経験できた激動のシーズンだったと思います。早稲田で4年間やってきたことを最後の年に出すことができて良かったです。本職の400メートル障害も最後まで走り抜き、4年生として早稲田で戦うことができて本当に良かったなと思います。

――エンジのユニフォームを着るのは今日で最後ですが、何か思うところはありますか

個人でも全体でも今日がエンジを着る最後の日だったので、走る前に感慨深い気持ちになりました。その中で4年間の感謝の気持ちや4年生として後輩に何を残すことができるのかと考えた時に、自分の走りを見せることしかできないと思いました。なので、今日のレースでは自分の最後の試合として良いタイムで終えることができたのではないかと思います。

――早稲田大学の学生として、競走部の部員として、大学4年間をどのように振り返りますか

レース自体は終わってしまい、走りを見せる機会はほとんどないと思います。まだ、4年生として代替わりの時期が残っているので、自分たちがやってきたことを3年生以下に引き継げればいいなと思っています。10月は教育実習で戻ってしまうので、代替わりを直接見ることができません。しかし、競技継続で残るので3年生以下の皆とは最後まで一緒に活動していきます。その中で早稲田の競走部としての姿勢を少しでも伝えられたらいいなと思っています。

――最後に後輩へのメッセージをお願いします

3年生以下もタレント揃いで力があって、来年以降も楽しみなメンバーがいます。今年は全ての目標を達成できたわけではないのですが、皆いい流れで大会に臨めていました。この流れのまま来年以降も早稲田のエンジが大会で活躍する姿を期待したいです。