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ハンドボール部

2021.09.13

関東学生秋季リーグ 9月12日 東京・国士舘大学多摩キャンパス体育館

筑波大の猛攻に為す術なく完敗 手痛い連敗を喫す

 関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)開幕2戦目。前日に秋季リーグでの上位進出のためにカギになる日体大との試合を落とし、もう一つの山場と言える筑波大との対戦で是が非でも勝利をもぎ取りたい早大。フィジカル面で優れ、強力なロングシュートを放つバックプレイヤー陣が特徴の筑波大に対し、早大がどれだけディフェンスで我慢できるかがこの試合の焦点となった。しかし、序盤こそ鉄壁のディフェンスを見せリードを奪ったが、一度エンジンのかかった筑波大の猛攻を受け逆転を許してしまう。最後まで筑波大の勢いを止めることはできず、最終的には9点差開いた大敗に終わった。

 序盤は相手の攻撃の特徴を摘みながら守り、オフェンスではミドルシュートを中心に筑波大ディフェンスの隙を突いていった。秋季リーグ初めての先発出場となったLB浦野詩織(スポ2=愛知・旭丘)が豪快なミドルシュートで幸先よく先制点を挙げる。するとディフェンスでも連動した動きを見せ、筑波大のセットオフェンスをシャットアウト。その間に、CB村上楓(スポ2=福岡・明光学園)のディスタンスシュートなどで得点を積み重ねていく。さらに、前半12分すぎにGK川村夏希(スポ2=東京・佼成学園女)がペナルティスローをビックセーブ。抜け目のない堅いディフェンスで筑波大から序盤の主導権を奪う。しかし、筑波大がLBのロングシュートでようやく2点目を奪うと、その得点を皮切りに4連続得点。息つく間もなく、逆転を許してしまった。その中でも、村上やRB阿部美幸(スポ4=東京・佼成学園女)のブラインドシュートで応戦。さらには、山本桃虹(スポ1=東京・佼成学園女)の今季初得点や桐林香奈(商4=静岡・清水東)の難しい角度からのサイドシュートなど途中出場の選手も含めチーム全員で悪い流れを断ち切ろうとする良い兆しが見られた。しかし、筑波大のオフェンスを止めきれず、10-12で前半を終えた。 

力強いカットインでペナルティスローを獲得する浦野

 最近2試合では、後半開始直後に相手に流れを持っていかれていただけに、その立ち上がりに注目が集まった早大。筑波大ボールでスタートしたが、その攻撃を防ぐとLW木村百花(スポ1=東京・白梅学園)が長い滞空時間の中で放ったサイドシュートで先制に成功。直後の攻撃ではペナルティスローを獲得されてしまったが、再び川村が神懸かり的なキーピングを見せ、無失点で切り抜けた。しかし、その後のお互いに攻撃が停滞した時間帯に「決めなければいけないシュートをたくさん外してしま」(阿部美)い、逆転への足掛かりを掴めない。すると、再び勢いを増した筑波大のオフェンスに対し、前半のように前で当たることができず大量失点。同時間帯に早大はシュートミスやパスミスを連発し、10点差以上離される厳しい状況に。紅林詩乃主将(スポ4=東京・佼成学園女)・阿部美・桐林の4年生3人が終盤に意地の得点を挙げたが、反撃は叶わず。最後にも簡単にディフェンスを破られ、失点。17-26と関東学生春季リーグで競り合った筑波大相手に悔しさの残る大敗となった。

狭い角度からサイドシュートを放つ桐林

 日体大・筑波大という上位進出のために倒すべき相手に連敗を喫した早大。2試合とも前半にできていた自分たちのプレーを後半に出し切れないという内容で、後半の戦い方という課題が浮き彫りとなった。その中でも、桐林や山本が途中から出場し活躍を見せたことで課題に対する好材料も得られた。次戦の相手は東海大。これまでより強敵となるが、「4年生の意地を見せてしっかりと戦い切って、最後には勝てるように頑張りたい」(阿部美)、「やるべきことをこの1週間でしっかり準備して勝ちきれるように頑張りたい」(桐林)とあくまでも目指すのは勝利。上位進出のために残されたのは勝ち続けることのみだ。 

(記事 杉原優人、写真 小澤慶大、杉原優人)

関東学生秋季リーグ
早大 17 10-12
7-14
26 筑波大
GK 川村夏希(スポ2=東京・佼成学園女)
LW 木村百花(スポ1=東京・白梅学園)
LB 浦野詩織(スポ2=愛知・旭丘)
PV 紅林詩乃(スポ4=東京・佼成学園女)
CB 村上楓(スポ2=福岡・明光学園)
RB 阿部美幸(スポ4=東京・佼成学園女)
RW 青木里奈(スポ2=東京・白梅学園)
コメント

RB阿部美幸(スポ4=東京・佼成学園女)

――試合を終えて今の率直な感想は

 悔しいです。自分のプレーが不甲斐なく、相手に流れを持っていかれてしまうことが多かったので、反省する部分がたくさんあります。自分はラストの年なので、秋リーグ(関東学生秋季リーグ)にかけていたところがあって、今週の2試合に勝てば(上位進出の可能性が)あったので、悔しい気持ちでいっぱいです。

――今日の試合を通してチームでの反省や課題などはありますか

 自分たちのチームはフィジカルが強いわけでもなく、上手い選手がいるわけでもないので、勝負所でしっかり決めきろうとミーティングをして試合に臨んだのですが、決めなければいけないシュートをたくさん外してしまったり、ここ1本守れればというときに簡単に相手にやられてしまったところが、チームとしてみんなで一本取ろうという気持ちにもっていけていなかったことが反省だと思います。

――筑波大学に対して事前にチームで意識したことや対策などはありましたか

筑波大学はバックプレイヤーのロングシュートが強力なので、そこは絶対に撃たせないようにしていました。下のポストに落とされてもいいので、気持ち良くロングシュートを撃たれないようにしようと決めていました。

――今日の試合では見事な立ち上がりでしたが、特にDFでどのようなことを意識していましたか

 相手にミドルシュートを打たせると流れがいってしまうので、前半ではガツガツ前で当たることができていたので、そこが良かったと思います。

――次の東海大学戦に向けての意気込みをお願いします

東海大学との試合では、ミスからの逆速攻で相手にやられてしまうことが多く、試合にもなっていないような展開が多いので、4年生の意地を見せてしっかりと戦い切って、最後には勝てるように頑張りたいと思います。

桐林香奈(商4=静岡・清水東)

――率直な試合の感想は

 一番はやっぱり悔しいです。勝ちにこだわっていたので率直な感想としては悔しいです。

――関東学生秋季リーグでは途中出場が続いていますが、コートに立っていない時間はどのような気持ちで準備していますか

 ベンチにいるときは、常に自分が(コートに)入ったら同じことはやられないように自分が出たらどうしようかと見つつ、コートに出ている選手がコートの外から見てどういう感じなのかというのは外から感じられることもあると思います。なので、外から見られるものは見て、自分が(コートの)中に入ったらこうしようというのを常に考えながら見ています。

――今回はチームが攻め手を欠いていた時間に出場し、難しい角度からのサイドシュートも決めました。相手GKの印象は自身の調子はいかがでしたか

 GKに関しては事前のミーティングである程度の情報は入れておきました。さらに、試合の中で実際にGKがどんな感じなのかというのを見ました。ですが、一番は自分が気持ちよく撃てるようにシュートに入っていくスピードの部分はいつも意識してやっています。

――チームとしては特に相手の逆速攻やクイックスタートに苦しみましたが、どのような対策が必要だと思いますか

 前半はオフェンスでのミスが少なくてよかったですが、後半になってオフェンスでのミスが増えて、逆速攻も増えてしまっていたので、後半になったときの足が止まってしまったところや判断の部分は改善していかなければいけないところだと思います。

――次戦の東海大戦の意気込みをお願いします

 前回は10点差で負けているので、前回と同じようなミスからの逆速攻というような試合運びにならないように自分たちのオフェンスでのミスを減らしたいです。そして、やるべきことをこの1週間でしっかり準備して勝ちきれるように頑張りたいと思います。