メニュー

ハンドボール部

2021.09.03

関東学生秋季リーグ 9月11日~10月10日 東京女子体育大学体育館ほか

全日本学生選手権東地区シード権決定戦・関東学生秋季リーグ女子展望

 東京オリンピック・パラリンピックでさまざまなスポーツが注目を集める中、大学ハンドボール界では、全日本学生選手権東地区シード権決定戦(インカレシード決定戦)、そして関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)がついに開幕する。関東学生春季リーグ(春季リーグ)では1勝を挙げられなかった早大だが、全日本学生選手権(インカレ)のシード権が懸かるインカレシード決定戦への気合は十分。この秋の早大の躍進に注目だ。

 インカレベスト4という目標達成のために、まずはインカレシード決定戦で勝ち残り、何としてもシードを獲得していきたい早大。初戦の相手・日体大には春季リーグで負けているだけに、この夏どれだけ成長できたかがポイントとなりそうだ。春季リーグでは特に攻撃面で精彩を欠き、逆速攻による失点が多く見られた。しかし、「心拍数が上がった状態でもちゃんとキーパーを見てシュートを決めきるというのはかなり練習してきました」(紅林詩乃主将、スポ4=東京・佼成学園女)と数少ない攻撃チャンスを最大限生かす取り組みを行い、弱点部分を中心に強化。さらに、春に比べて速攻練習に多く時間を割いたことで、「出だしが早くなったりとかつながるようにはなってるので、春よりは速攻する場面が増える」(紅林主将)とセットオフェンス以外の攻撃での得点も期待できる。 

パスの出し先を探す村上

 勝利に向けて、まず注目したいのは両サイドのプレーヤー。青木里奈(スポ2=東京・白梅学園)と木村百花(スポ1=東京・白梅学園)の2人だ。青木は春季リーグでRWに定着。場面に合わせた巧みなサイドシュートによる高い得点能力に期待が高まる。木村は高校時代にGKとして全国大会に出場するなど、希少価値の高いオールラウンダー。昨年から固定できていないLWで得点を量産できるか。さらに、復帰した村上楓(スポ2=福岡・明光学園)にも注目が集まる。昨年、ルーキーに見合わず、冷静な状況判断能力と相手DFを翻弄(ほんろう)するカットインでCBのポジションを奪取したが、春季リーグでは出場なし。オフェンスに課題を持つチームの救世主となるだろう。そして、春季リーグでGKに定着した川村夏希(スポ2=東京・佼成学園女)や強烈なミドルシュートを放つ阿部史歩(スポ2=岩手・不来方)、さらにはラストイヤーとなる紅林主将、阿部美幸(スポ4=東京・佼成学園女)、桐林香奈(商4=静岡・清水東)の3人の4年生。人数には恵まれていないが、個々の能力は他大学に引けを取らない。新戦力も加わり、春季リーグのリベンジを果たし、シード権獲得なるか。

サイドからシュートを放つ木村

 シード権獲得のためのトーナメント大会という例年とは違った戦いになるが、『インカレベスト4』に向けて、落としたくない試合。さらには今季初勝利も懸かっている。何としても勝利し、この先の秋季リーグとインカレのよい足掛かりにしていきたい。 

(記事、写真 杉原優人)

紅林詩乃主将(スポ4=東京・佼成学園女)

――全日本学生選手権東地区シード決定戦(インカレシード決定戦)、関東学生秋季リーグ開幕前ですが、練習の雰囲気はいかがですか

本来だったらゲームとかたくさんしたいんですが、それができない環境というのはみんな分かっていると思うので、少ない人数の中でできるだけいろいろな想定をしながら、というのはみんなに言い聞かせています。そして、インカレシード決定戦に全てがかかっていると思うので、ひたすら9月4日に勝つためにとやっているので、そういった意味ではいい雰囲気でできているのかなと思います。

――春と比べて、成長した部分は

速攻は少しよくなかったなと思っていて、春は速攻練習もできなかったので、ひたすら速攻はストップしていたんですが、一時期速攻練習をずっとやっていたら出だしが早くなったりとかつながるようにはなってるので、春よりは速攻する場面が増えるかなと思っています。

――夏の間に特に強化してきたポイントは

心拍数が上がった時のシュートを結構やっています。自分たちはシュートチャンスが中々無いので、どんな瞬間でもシュートを決めきるということが、最後の勝敗を左右する部分だと思うので、心拍数が上がった状態でもちゃんとキーパーを見てシュートを決めきるというのはかなり練習してきました。

――全日本学生選手権ベスト4という目標のためにさらに強化したいポイントは

強化したいのはオフェンスだと思っています。ディフェンスは結構守れるシーンがあったりするのですが、オフェンスのミスで逆速攻というのが多くて、そこに関しては中々オフェンスの練習ができなかったので、もう少しオフェンスの成功率を上げて点数を取るというのが目標に向けて必要なことだなと思います。

――全日本学生選手権東地区シード決定戦の注目選手は

まず、青木里奈(スポ2=東京・白梅学園)と木村百花(スポ1=東京・白梅学園)は個人的に鍵かなと思っています。阿部史歩(スポ2=岩手・不来方)が上から撃つのに対して、(相手は)どんどん上がってくると思うので、両サイドの決定率で勝敗が決まるかなと個人的に思っているのでどれだけ決めてくれるかというのは大きな鍵を握っているかなと思ってます。あとは、村上楓(スポ2=福岡・明光学園)が長い年月を経て復帰してきたので、あの子のポテンシャルは高いからちゃんと状況判断しながら、この状況だからこういう攻めをしようと頭を使いながら今まで溜めていたものを爆発させて欲しいなと思います。

――関東学生秋季リーグでポイントとなりそうな試合は

日体大と筑波大ですね。やっぱり5位と4位の境目って日体大に勝つかどうかに懸かってると思うので、まずは日体大に勝ちきることと、あとは春に筑波大に接戦で負けてしまったので、次は勝って終われるようにというので、その2試合かなと思います。

――最後に全日本学生選手権東地区シード決定戦の意気込みをお願いします

インカレベスト4の目標達成のためには、シード決定戦で勝てるかどうかで達成できるかが決まってくると思うので、最後だと思って、そこに全てを懸けて必ず勝ち取って来たいなと思います。