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バレーボール部

2021.07.14

春季関東大学オープン戦 7月11日

自分たちの力を出し切れず 日体大に敗れる

 4月から始まった春季関東大学オープン戦(春季オープン戦)は最終日を迎えた。有終の美を飾りたい早大だったが、本領を発揮できず1セット目から相手の日体大に主導権を握られる。レセプションを安定させクイックやパイプで攻撃のリズムを組み立てるのが本来の早大のスタイルだが、レセプションが崩れたことで攻撃の的を絞られ決め切れなった。ディグから速い攻撃を展開され、ブロックで止めることができず。後手に回り1、2セット目を落としてしまった。3セット目は一進一退の攻防を制し悪い流れを断ち切ろうとするも、4セット目はスパイクやブロックアウトで連続得点を許し落としてしまった。力を出し切れず、セットカウント1-3(23-25、19―25、25―22、18-25)で敗れた。

 1セット目は吉田悠眞主将(スポ4=京都・洛南)のサービスエースで幕を開けた。序盤はレセプションが安定し、センター線を中心に攻撃を組み立てる。だが徐々にサーブで崩され、歯車が狂い始めた。クイックやパイプを使えず攻撃を読まれ、常に2枚以上のブロックが付いた。ワンタッチを取られたり、ブロックをかわそうと力みアウトになったりと、思い通りの攻撃ができなかった。スパイクミスなどで4連続失点し8-11となった場面を皮切りに、それまでリードしていた早大が追う立場となった。追いつかなければいけないという焦りから「プレーに夢中になりすぎてミーティングで共有したデータが頭から抜けてしまった」(吉田主将)。それぞれのスパイカーに対するブロックの付き方や守備の配置を事前に話し合っていたものの、立てていた作戦をうまく実行できなかった。最後まで追いつけず、23-25で終えた。2セット目も悪い流れを断ち切ることはできなかった。序盤は6―4と早大有利の展開だったが、オポジットの安部晃也(2年)を中心に連続得点され、7-10とひっくり返された。レセプションやスパイクの調子が悪いメンバーに代わり出場した中島明良(法3=京都・洛南)や芳賀雄治(商3=山形南)が得点し雰囲気を盛り上げるも、点差を縮められず19-25で落とした。

 

サービスエースを決めた吉田主将

 後がない3セット目、ミドルブロッカーの上條レイモンド副将(スポ4=千葉・習志野)とセッターの仲濱陽介(スポ4=愛知・星城)がスタートから出場した。4年生の投入によりブロックが機能し、攻守で余裕が生まれた。両者攻撃の手を緩めないまま20点台に突入。22-22から3連続点し、このセットをもぎ取った。4セット目の序盤は一進一退の展開になった。だが10-11で早大にミスが出てから、流れが相手に傾く。ブロックの間から次々とスパイクを打ちこまれ、差を広げられた。最後は連続してサービスエースを取られ、18-25で敗れた。

 

途中出場しトスを上げるセッターの仲濱

 「自分たちの力を全く出せなかった」(吉田主将)。ずっと練習してきたレセプションで崩され、早大の強みであるクイックやパイプをあまり使えなかった。サイドからの攻撃に絞られたため、常に2枚以上のブロックが付かれた。「早く追いつかないといけない」「ブロックに引っかかってはいけない」という気持ちが強くなるあまり、ミスが増えてしまった。

 春季オープン戦では6勝3敗。ずっと勝ち続け王座を守ってきた早大に今、試練が訪れている。4年生からは、全日本大学選手権(全日本インカレ)で優勝するために早くチームを立て直さないといけないという焦りが見える。「ディフェンディングってすごく難しい。そういうプレッシャーがかかる場面は苦しいけど、そういう場面にいることで選手たちは成長できるんだろうなと思う」(松井泰二監督、平3人卒=千葉・八千代)。勝つことが当たり前だったため、今季は苦しいシーズンだったかもしれない。しかし、試合を通して見えた自分たちの『弱さ』と向き合えるチャンスになったのではないか。『弱さ』を知るという強さを手に入れ、成長していく早大から目が離せない。

(記事・写真 西山綾乃)

 

セットカウント
早大 23-25
19-25
25-22
18-25
日体大
スタメン
アウトサイドヒッター 吉田悠眞(スポ4=京都・洛南)
アウトサイドヒッター 水町泰杜(スポ2=熊本・鎮西)
ミドルブロッカー 岩本大吾(スポ3=兵庫・市立尼崎)
ミドルブロッカー 伊藤吏玖(スポ2=東京・駿台学園)
オポジット 山田大貴(スポ2=静岡・清水桜が丘)
セッター 佐藤玲(社3=東京・早実)
リベロ 浅野翼(スポ1=宮城・東北)
コメント

吉田悠眞主将(スポ4=京都・洛南)

――春季オープン戦を終えましたが、振り返っていかがですか

全試合通して課題が山積みだなという印象ですね。今日の試合でも自分が全然だめでした。プレーが雑だなと思っていて、松井先生(泰二監督、平3人卒=千葉・八千代)からも基本の徹底がまだできていないと言われます。基本ができていないからもちろん応用もできずうまく対応できていないので、そこをもう一度やり直していかないといけないと思いますね。

――今日負けてしまったのは基礎ができていなかったからということですか

そうですね。何もできていなかったです。僕自身自分らしいプレーは一つもできていませんでしたし、そういったところから崩れていきました。レセプションを安定させてクイックやパイプを中心に攻撃を組み立ててリズムを作っていくのが早稲田のバレーなのですが、パスが返らなくてサイドバレーになってしまいました。それでブロックに引っ掛けられてこっちにミスが出てしまったので、典型的な負け試合だったなと思います。

――今日は相手に多くスパイクを決められて、ブロックも普段よりあまりついて行けていない印象を持ちました

向こうのオポジットの安部選手(晃也、2年)に対しては、高さはあるけど落としてこないということで、いつも通りの守りで行こうと思っていました。しかし思ったよりもストレート側を抜かれて対応できませんでした。ブロックで対応しようとしていたのですが、逆に飛ばされたボールが多くありました。基本ができていなかったからどう対応してもだめだなという感じだったので、もう一度自分たちの基本の形を徹底していかないといけないと改めて感じました。

――早大のモットーは「自分たちの力を全部出す」ですが、今日は自分たちの力を出せましたか

全く出ていませんでした。自分も何もできなかったし、山田(大貴、スポ2=静岡・清水桜が丘)も高さを生かしたスパイクが打てていませんでしたし、セッターもあまり本調子じゃなくてあまりミドルが機能しませんでした。その分1年生の浅野(翼、スポ1=宮城・東北)や2年生の水町(泰杜、スポ2=熊本・鎮西)に逆に負担がかかってしまって。二人もいつも以上に負担が大きかった分あまりいいプレーができていませんでした。特に自分がだめだったところから負の連鎖が起こってしまったのかなという感じでした。途中からレセプションがだめで代わりに山田に(レセプションに)入ってもらっていました。僕はこの身長で攻撃力が高いわけではないので、守備の面で機能しないと僕がコートにいる意味はないと思っています。そういったところでサーブレシーブに貢献できなくて無力に感じることがありました。全日本インカレで自分がどうありたいかを考え直して、どういう技術を身に着ければいいのかというのを考えて練習に取り組んでいきたいなと思います。

――どうして今日守備がうまくいかなかったのですか

東海大との試合でもサーブレシーブ1本で相手のコートに返してしまうシーンが多くて。そこからうまく返さなきゃという気持ちが前に出すぎて、硬くなってしまって動きが悪くなることが多くて。頭では理解しているのですが、返さなきゃという気持ちがどこかで出てしまって気持ちを切り替えられなかったのが自分の弱みでもあると思います。プレーに夢中になりすぎてミーティングで共有したデータが頭から抜けてしまいました。オープン戦の序盤は重藤(トビアス赳、スポ3=神奈川・荏田)が入っていて、調子が悪かったら自分が入っていました。そのときには自分のレセプションはあまり気にしていなくて、チームの雰囲気を作ることを第一に優先していたのですが、今日は自分のプレーが中心になっている部分がありました。自分のプレーに集中するのはもちろんですが、主将としての役割を考え直してそこに比重を置ければ、プレーが良くなるのではないかなと思います。

――チームとしてオープン戦で出た課題をどう改善して、秋季リーグ戦(秋季関東大学リーグ戦)に臨みたいですか

基礎がまだまだ甘いなと思うので、そこを徹底できる夏にしたいと思います。4年生がまだまだ甘い部分があって、気の抜けたプレーを許す環境を作ってしまっているので、そこは歴代の先輩たちが作ってきた自分に厳しくできる環境を作っていきたいです。まだまだ一人一人が自分に甘いチームなので、そこを乗り越えられれば一回り成長できると思います。夏の合宿を通して人として成長してその上で技術を身に着けて、秋リーグではもっと余裕をもって自分の基礎を徹底したプレーができるように頑張ります。

仲濱陽介(スポ4=愛知・星城)

――3セット目からセッターとしてスタメンで出場していましたが、試合でのプレーを振り返っていかがですか

今日は1、2セットチームの流れが悪くて、ずっと今までやってきた基礎ができていませんでした。試合に入る前に自分たちがやるべきことは、相手の情報を共有して確認をしてしっかり対策をとることなのですが、それもできていませんでした。自分がコートに立つときに4年生として一度崩れたものを立て直すという使命を持っていたのですが、それができなかったので課題が残る試合になりました。

――共有すべき情報について教えてください

相手のライトの選手にすごく決められていました。相手のセッターをしっかり見ればどこにトスが上がるかという情報はすぐ分かったので、瞬時によく見てその情報をブロッカーで共有していればブロックの付き方も変わったのかなと思います。

――どういったところで基礎ができていなかったのでしょうか

早稲田はリードブロックを徹底しているのですが、相手を見て情報を確認するという基礎の部分ができていなかったと思います。

――セッターを見ればどこにブロックが付けばいいか分かるとおっしゃっていましたが、どうして付けなかったのでしょうか

自分たちにすごく目が行ってしまって相手の対策ができなかったのかなと思います。

――余裕がなかったのでしょうか

そうですね。ブロックの間からスパイクをすごく決められてディフェンスが乱れてしまいました。一度歯車が狂いだしたときに冷静になって判断することができませんでした。

―春季オープン戦で出た課題をどのように改善して秋季リーグ戦に臨みたいですか

オープン戦を通して達宣(大塚、スポ3=京都・洛南)がいない中で、早稲田は誰が出ても強いチームを目指してきましたが、オープン戦では基礎の徹底とレセプションアタックの成功率が悪かったのでその部分を完成させたいです。夏はディグアタックからの攻撃も作っていかないといけないので、夏のオフに入る前にはレセプションアタックを完成させる目途を立てて、次のディグアタックを鍛えていきたいです。

――仲濱選手自身の課題と秋季リーグ戦の目標について教えてください

セッターはスタメンで佐藤玲(社3=東京・早実)が出ていて悔しいのですが、チームとしてベストな状態で戦うのが一番だと思いますし、秋に向けてはスタートでトスを上げられるように技術の面でも心の面でももう一回り成長したいです。たとえ出られなくても、玲が思い切ってトスを上げられるチームを作れるようにサポートできたらいいなと思います。