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ア式蹴球部

2021.06.27

第35回関東大学女子リーグ戦 6月26日 東伏見グラウンド

インカレ女王撃破ならず 連勝記録は15でストップ

第35回関東大学女子リーグ戦 前期第9節
早大 0-0
0-0
帝京平成大
【得点】
(早大)なし
(帝京平成大)なし

 連日の強い日差しは弱まり、曇り空の下で迎えた関東大学女子リーグ(関カレ)第9節。今季無敗のア女が迎え撃つのは昨シーズン全日本大学女子選手権(インカレ)女王の帝京平成大。『四冠』を目指すためには絶対に倒しておきたい相手だ。しかしDF桝田花蓮副将(スポ4=ちふれASエルフェン埼玉マリ)が話すように「これまで戦ってきた他のチームと比べて、迫力やスピード感のレベルが高かった」。前半は3度もポスト直撃弾を浴び、後半も激闘を制することはかなわず。0-0で勝ち点1を分け合う結果となった。

 

白星を挙げられず、引き揚げる選手たち

 

 今季は「自分たちがボールを持つ時間を長くして、相手が疲れてきた隙をつく」(DF加藤希主将、スポ4=アンジュヴィオレ広島)戦いが多かったア女。だが開始早々に左サイドを突破され、シュートに持ち込まれてしまう。ボールが左ゴールポストに当たったことで難を逃れたが、緊張感のあるスタートとなった。負けじと15分、FW髙橋雛(社3=兵庫・日ノ本学園)が遠い位置から豪快なミドルシュートを狙うが、枠を捉えられず。その後も両者の球際激しい試合が展開され、ボールが体に当たる鈍い音が何度もピッチに響いた。そして40分、ペナルティエリア内からゴールマウスを狙われるが再びポストに救われる。その直後にも右サイドを崩されシュートを浴びるが、またしてもポストに直撃。再三の危機を免れたア女は、前半終了間際に髙橋のアシストでFW吉野真央(スポ3=宮城・聖和学園)が好機を演出。得点こそ奪えなかったものの、最後は良いかたちで前半を終えた。

 これまでの試合に比べて1トップの吉野の動きを封じられたことを受け、後半はフォーメーションを4-4-2に変更。FW廣澤真穂(スポ3=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)と髙橋を2トップに据えて臨んだ。始めはDF後藤若葉(スポ2=日テレ・メニーナ)が指摘するように「2枚で取りに行って競り負けて、そのこぼれからピンチになる」場面も見られる。それでも少しずつ得意のビルドアップでリズムをつかみ、かたちとなったのは68分。髙橋の中央への侵入から、吉野のアシストで髙橋が自らシュートを放つが、わずかにゴール左にそれる。さらに72分、FKのチャンスで加藤が頭で合わせたものの、得点ならず。その後も勝利を信じ、何度も相手ゴールに向かうア女。しかし試合終了間際に獲得したCKから合わせたMF築地育(スポ1=静岡・常葉大橘)のヘディングは、相手GKの正面。最後までインカレ女王相手に互角の戦いを披露したが、0-0で力尽きた。

 

好機でシュートを外し、落胆する髙橋

 

 「これまでの甘さや自分たちに足りない部分を突きつけられた」。後藤はあえて厳しい言葉を投げかける。廣澤もまた「決めきれるチャンスが無かったわけではないし、1点でも取れば勝てた試合だった」と唇を噛んだ。今回のドローで連勝記録は途絶えたものの、好材料がなかったわけではない。アンカーのMFブラフ・シャーン(スポ3=スフィーダ世田谷FCユース)の貢献でセカンドボールを安定して回収できていたことは大きい。さらにGK近澤澪菜(スポ3=JFAアカデミー福島)のナイスセーブもあり、無失点に抑えることはできた。一度連勝へのプレッシャーから解放されたことで、自らを『挑越』する新たな章が幕を開けた。『四冠』への道はまだまだ続く――。

(記事 手代木慶、写真 小山亜美)

 

スターティングイレブン

 

早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 1 近澤澪菜 スポ3 JFAアカデミー福島
DF 5 後藤若葉 スポ2 日テレ・メニーナ
DF ◎10 加藤希 スポ4 アンジュヴィオレ広島
DF 20 浦部美月 スポ2 スフィーダ世田谷FCユース
DF 22 夏目歩実 スポ2 宮城・聖和学園
MF 6 ブラフ・シャーン スポ3 スフィーダ世田谷FCユース
MF 19 笠原綺乃 スポ2 横須賀シーガルズJOY
→84分 30 築地育 スポ1 静岡・常葉大橘
MF 26 木南花菜 スポ1 ちふれASエルフェン埼玉マリ
→74分 17 井上萌 スポ3 東京・十文字
FW 9 廣澤真穂 スポ3 ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ
FW 11 髙橋雛 社3 兵庫・日ノ本学園
FW 15 吉野真央 スポ3 宮城・聖和学園
◎=ゲームキャプテン
監督:福田あや(平20スポ卒=神奈川・湘南白百合学園)

DF加藤希主将(スポ4=アンジュヴィオレ広島)

――今日の試合を全体的に振り返っていかがですか

自分たちが今までやってきたゲームをできなかった印象です。自分たちがボールを持つ時間を長くして、相手が疲れてきた隙をつく、常にボールを保持する攻撃的なサッカーを目指していますが、そこができなかったと思います。

――ゲーム前に具体的に何を目指して試合に臨みましたか

相手が裏に蹴ってきたセカンドボールへの反応は負けないようにしようということと、はっきりとプレーしていこうというのはチームみんなで話していました。

――セカンドボールへの反応は特にブラフ・シャーン(スポ3=スフィーダ世田谷FCユース)選手が良かったように感じました

そうですね。シャーンがセカンドを拾ってくれたり、後半は綺乃(笠原、スポ2=横須賀シーガルズJOY)が拾ってくれていたりはしましたが、つなぎきることができなかったり、相手スローインになることが多かったり、焦って蹴るシーンがあったのがもったいなかったと思います。

――試合中に修正することは難しかったでしょうか

「落ち着いていこう」「ここからつなげて」といった声を出してはいましたが、それを試合で再現できていなかったと思います。

――今回は引き分けでしたが、これから生かしていけると思った点は何かありますか

前半は特に、最後まで粘り強く守備できる点はこれからも続けていきたいと思います。押し込まれた時にしっかり耐えきるということを常にやっていきたいと思います。

――明日も連戦となりますが、意気込みをお願いします

明日はレイア戦で、変わった試合をするチームではあるので、そこで自分たちのサッカーができるようにしたいです。メンバーも代わりますし、まさに総力戦ということで部員全員が勝利を目指していきたいと思います。

DF桝田花蓮副将(スポ4=ちふれASエルフェン埼玉マリ)

――今日の試合を全体的に振り返っていかがですか

相手の力が強いチームだというのはスカウティングも含めて認識していました。簡単な試合にならないという想定のもと、相手を上回れるようにと挑みました。危ないシーンも結構多くて、これまで戦ってきた他のチームと比べて迫力やスピード感のレベルが高かったので、自分たちがもっとレベルアップしなければいけない部分が明確になったと思います。

――ベンチメンバーとして俯瞰していた桝田選手にとって具体的な課題は何がありましたか

相手の寄せが強く、球際が強くなった時に余裕を持ってプレーをするためにはパス一本の質や視野の広さといった一個一個のプレーの質をより高める必要があると思います。それをチーム全員が試合よりもハードな練習の環境を作らなければ、試合で余裕を持つことができないと思います。試合に出ているか出ていないか関係なく、全員がそのような意識を持つ必要があると認識できたと思います。

――ベンチは終始和やかなように感じましたが、雰囲気はいかがでしたか

試合当日はメンバーが選ばれるという中で、全員が勝利を考えて行動するというのが勝利につながると思うので、みんながチームのために行動してくれていることがありがたいことだと思っています。いろいろな立場の人がチームの勝利のために行動することがぬかりなくできるチームでありたいと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

結果が出ることが一番ですが、サッカーは絶対に勝てるスポーツでもないので、今日のように引き分けの試合を受けてどのように取り組むかが大事だと思います。ここから自分たちが何ができるかを、チーム全体で考えて練習し続けたいと思います。

FW廣澤真穂(スポ3=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)

――今日の試合を全体的に振り返っていかがですか

自分たちのサッカーを試合全体を通してここまで出せなかったのは初めてですし、自分達としても納得できない試合でした。

――球際が激しかった印象でしたが、プレーしていて心境はいかがでしたか

危ないシーンが多かったのですが、(ゴールポストに)助けられた場面も多かったです。蹴って走る、フィジカルで来るのは相手の得意な形だと分かっていた中で、自分たちが押されていたのは一番大きいと思います。

――ハーフタイムでは何を話しましたか

フォーメーションを変えて、守備を切らさないように、攻撃も動きをつけようと話しました。相手はスカウティングで読んできたと思うので、読ませないという意識で形を変えました。

――具体的に読まれていたと感じたところはどこですか

FWの真央(吉野、スポ3=宮城・聖和学園)に入るボールが崩されていて、読まれているように感じました。ビルドアップや中盤に来させないような守備をしていて、自分の場合はドリブルをさせないようにマークされていて、ボール自体受けることが難しかったです。

――今季初めて得点がない試合となりました

守備はピンチもあった中で守ってくれていたので、得点をとって助けなければいけない立場でありながらできませんでした。決めきれるチャンスが無かったわけではないし、1点でも取れば勝てた試合であった中で、シュートをもう少し打てばよかったという面も含めて、悔しい結果になったと思います。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

関東リーグの2連戦になりますが、この引き分けという結果をバネにして改善していけたらと思います。自分たちが目指しているところはまだ上なので、もっと上を目指していきたいと思います。 

DF後藤若葉(スポ2=日テレ・メニーナ)

――今日の試合を全体的に振り返っていかがですか

やっと関カレ(関東大学女子リーグ)らしい試合、上位チームとの試合が始まる中で、一度これまでの甘さや自分たちに足りない部分を突きつけられたと思います。

――具体的に反省点は

組織的にもってくる相手の様々な守りに対して、攻撃のパターンを変えられなかったと思います。相手のラインが低いのに蹴って相手も蹴って、蹴り合いになって。蹴り合いのサッカーは自分たちは得意ではないので、そういう部分でもあまり良くなかったと思います。振り返ってみればバックラインだけではなくて、中盤ラインで自分たちがボールを持つ時間をもう少し増やせたらと思ったのですが、相手の圧とかを感じて裏に蹴ってしまいました。そのまま相手が得意なクリアでひっくり返されて、また蹴りあいになってしまったので、下でパスをつなぐ地上戦に人数をかけて相手を崩す自分たちのスタイルを要所で出すことができたら、もう少しチャンスを作れたと思います。

――相手はフィジカル的に強かったと思いますが、そのあたりはやりにくかったですか

そうですね。フォワードの選手もボールに来て競り合いで勝ってそのこぼれ球を拾ってという形が多かったので、そこのカバーをしっかりとしていたとは思うのですが、2枚で取りに行って競り負けて、そのこぼれからピンチになってしまったので、そこは改善しなければいけないと思います。

――パスカットも多く自分たちのサッカーをここまでできなかったのは今季初めてだったと思います。今後に生かせる点はありますか

自分たちの目指しているレベルはここではないと思っていて、Bリーグのチームを撃破くらいのレベルに行きたいと思っています。インカレ女王であってもそれは同じで、ここでつまづいたらダメだと思います。ただ、この時期に現実を見ることができて、その中で勝ち点1をとれたこと、ディフェンスラインで失点をしなかったことは成果になると思います。ですが、ビルドアップや守備面では危ない場面も多かったので、次につなげられる試合になったと思います。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

今のところ負けなしなので、連戦というのはいままでずっとやってきていますし、総力戦という面でけが人が多くきつい部分もあります。ですがチームはチームなので、今回見つかった課題を明日から生かすことができれば、また来週の関カレで強い東洋相手にも戦っていけると思うので、今日見つかった課題をすぐに改善できるかはわからないですが、全員でチャレンジして勝つことができたらと思います。