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野球部

2021.05.30

東京六大学春季リーグ戦 5月30日 神宮球場

見せつけた4年生の執念!投打奮闘し宿敵撃破/慶大2回戦

TEAM
早 大
慶 大
(早)山下、○徳山、原、西垣―岩本
◇(二塁打)今井(本塁打)岩本3号ソロ(4回)

 東京六大学春季リーグ戦(春季リーグ戦)最後の試合で、早大がその執念を示した。打線は初回に先制点を奪い、幸先の良いスタートを切る。一時は同点に追いつかれるも、4回には岩本久重副将(スポ4=大阪桐蔭)の本塁打などで勝ち越しに成功した。一方の投手陣はリーグ戦初先発となった山下拓馬(法4=埼玉・早大本庄)をはじめ、4人の継投で強力慶大打線に反撃を許さず。わずかなリードを守り切り、貴重な白星をつかみとった。

 最初に試合の流れをつかんだのは早大だった。初回、1死から中川卓也(スポ3=大阪桐蔭)が3試合ぶりの安打で出塁し、後続の四球などで2死一、二塁とする。この好機で打席に立ったのは丸山壮史主将(スポ4=広島・広陵)。「バットが折れてもいいから強く振りぬこう」と打った打球は三遊間を抜ける。主将が意地の打撃を見せ、この日も先制点を奪取した。

 

先制の適時打を放つ丸山

 この日先発マウンドを任されたのは山下。これまでに登板した12試合は全てリリーフだったが、この日は初めての先発となった。その山下は初回からピンチを迎える。先頭から幸先よく2つのアウトをとったが、3番・福井章吾(4年)が放った打球を中堅手・鈴木萌斗(スポ4=作新学院)が後逸し、三塁まで進まれる(記録は三塁打)。だが、次打者の4番・正木を三ゴロに抑える落ち着いた投球を見せて得点を与えない。しかし2回、再び2死二塁のピンチを背負うと、前日勝ち越しの適時打を放った朝日晴人(3年)に初球を中前に運ばれ、試合は振り出しに戻った。

 

リーグ戦初先発となった山下

 一方の打線は4回、相手先発・増居を捉える。先頭の岩本の初球、甘く入った変化球を捉えると、打球は風に乗りレフトスタンドへ。勝ち越しに成功する。さらに、5番・丸山が内野安打で出塁すると、続く打者は今井脩斗(スポ4=埼玉・早大本庄)。放った打球は左翼手の頭を越え、フェンス直撃の適時二塁打に。4年生の猛攻でこの回2点を奪った。

 打線の援護をもらった投手陣だったが、慶大打線が襲いかかる。早大が勝ち越した直後の4回裏、先頭の正木智也(4年)から3連打を放たれ得点を許すと、なおも無死一、三塁に。絶体絶命の場面だったが、山下は落ち着いていた。140キロ前後の直球と緩い変化球を駆使し、次打者を空振り三振に抑えると、後続も打ち取り窮地をしのぐ。さらに5回、1死一、二塁の場面で、ベンチはエース徳山壮磨(スポ4=大阪桐蔭)をマウンドへ投入。交代した直後、4番・正木に左前打を放たれ1死満塁とピンチが拡大したが、続く下山悠介(3年)の打球を遊撃手・熊田任洋(スポ2=愛知・東邦)が好フィールディングで併殺に。前日に適時失策を喫していた熊田の好守でまたしてもピンチを脱した。

 

勝ち越しの本塁打を放つ岩本

 このまま流れをつかみ、勝利にもちこみたい早大。その打線は8回、1死満塁の好機で丸山が放った内野ゴロの間に1点を追加し、リードを広げる。一方の投手陣は、8回途中から登板した原功征(スポ3=滋賀・彦根東)が無失点で切り抜けると、9回には昨日先発した西垣雅矢(スポ4=兵庫・報徳学園)が登場。走者を背負いながらも粘り強い投球を繰り広げ、何とか慶大の反撃から逃げ切った。

 

3回無失点の好救援を見せた徳山

 「早稲田の意地を少なからず見せられた試合だった」(丸山)。防御率1.38を誇る(試合前時点)増居翔太(3年)に対し、丸山や岩本、今井をはじめとした4年生野手陣が奮起を見せたことはもちろん、今季不調に陥っていた徳山も3回無失点の好救援で勝ち投手に。好機でのあと一本、そして拙守による失点に泣いた昨日から大きく修正して見せた。早大は3勝5敗1分で最終成績は5位。今シーズンが非常に苦しいものだったことは間違いない。だが、リーグ戦最後の試合でその執念を示すことができた。夏を越えたその先で、再び『強い早稲田』を取り戻すことができるか――。秋季リーグ戦へ向けた早大の戦いは、もうすでに始まっている。

(記事 小山亜美、写真 早大競技スポーツセンター提供)

☆鈴木萌、蛭間が初のベストナイン獲得!

 不動の外野手として、走攻守にわたり活躍を見せた2人が初のベストナインを獲得した。ともに初の受賞となり、票数は同数の7票だった。

 

 1番・センターとして全試合にスタメン出場した鈴木萌斗(スポ4=栃木・作新学院)は、初めてシーズンを通してレギュラーとして起用された。初めて規定打席に到達すると、最終戦以外で安打を記録。打率.300、チーム最多の5盗塁をマークした。

 

 蛭間拓哉(スポ3=埼玉・浦和学院)も初の受賞となった。オフシーズンのけがが心配されたが、開幕戦から本塁打を放つなどその長打力を遺憾なく発揮。法大2回戦では守備中に負傷し途中交代となるが、次カードの初打席初球でホームランを放つなど観客を大いに沸かせた。今季も昨春、秋に続き3本塁打をマーク。来季は目標とする『三冠王』に期待したい。

(記事、写真 山崎航平)

             黄字は打点付き

早大打者成績
打順 守備 名前
1 (中) 鈴木萌斗 4 0 0 .300 左邪   中飛   右飛     空三  
2 (三) 中川卓也 4 2 0 .257 左安   一ゴ   左飛     左安  
3 (右) 蛭間拓哉 2 0 0 .303 四球   見三   空三     死球  
4 (捕) 岩本久重 3 1 1 .303 空三     左本   空三   四球  
5 (二) 丸山壮史 4 2 2 .242 左安     遊安   二ゴ   二ゴ  
6 (一) 今井脩斗 4 1 1 .250   空三   左2   遊ゴ   左邪  
  原功征 0 0 0                  
  西垣雅矢 0 0 0 .375                  
7 (遊) 熊田任洋 3 0 0 .167   四球   二飛     二ゴ   左飛
8 (左) 福本翔 4 0 0 .000   遊飛   中飛     空三   空三
9 (投) 山下拓馬 2 0 0 .000   見三   見三          
  徳山壮磨 1 0 0 .000             空三    
  生沼弥真人 1 0 0 .200                 一飛
早大投手成績
名前
山下拓馬 6 0 0 4 1/3 7 1 3 2 2 2.53
徳山壮磨 6 3 2 3 1 1 1 0 0 3.54
原功征 3 0 0 0 2/3 0 0 0 0 0 0.00
西垣雅矢 6 0 3 1 0 2 1 0 0 3.41
東京六大学春季リーグ戦星取表
順位   慶 大 立 大 明 大 法 大 早 大 東 大 勝ち点
慶 大 ○11-4
○4-1
○6-5
○4-1
●1-2
○7-1
○3-2
●2-4
○7-0
○11-6
立 大 ●4-11
●1-4
○4-3
●1-4
△2-2
○3-1
○10-3
○5-4
○4-2
○11-3
6.5
明 大 ●5-6
●1-4
●3-4
○4-1
○3-1
●2-6
○8-5
○4-3
○11-0
○17-2
法 大 ○2-1
●1-7
△2-2
●1-3
●1-3
○6-2
●0-2
○5-1
○10-2
●0-2
4.5
早 大 ●2-3
○4-2
●3-10
●4-5
●5-8
●3-4
○2-0
●1-5
○6-5
△0-0
3.5
東 大 ●0-7
●6-11
●2-4
●3-11
●0-11
●2-17
●2-10
○2-0
●5-6
△1-1
1.5

 

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コメント

丸山壮史主将(スポ4=広島・広陵)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 今シーズンずっとふがいない試合や結果ばかりだったのですが、何とか早稲田の意地を少なからず見せられた試合だったと思います。

――初回の適時打を振り返っていかがです

 今シーズンはずっとあと一本が課題で、自分自身も感じていましたし、このチャンスをものにしたいという気持ちでいました。バットが折れてもいいから強く振りぬこう、という気持ちで打席には臨みました。

――主将の打撃で勢いづけようという思いもありましたか

 キャプテンという肩書はありますが、一選手としてやれることをやるということを意識しているので、この一打席にかけるという思いで打席に臨みました。

――今日は2安打の活躍でしたが、昨日に続き良いイメージで来れましたか

 そうですね。徳武コーチ(定祐氏、商36商卒=東京・早実)のおかげでスイングに自信が持てましたし、余裕も生まれたので、慶應戦に生きてきたと思います。

――今日は丸山選手ご自身も、熊田任洋選手(スポ2=愛知・東邦)にも好守が見られました。振り返っていかがですか

 自分としては朝日選手(晴人、3年)のセンター前ヒットは捕れたと思いましたし、最終回のゲッツーも取り切れていないのが課題かなと思ったので、夏に鍛えなおして、もっと信頼される選手になれるように秋を自信を持って戦っていきたいと思います。

――昨日慶応との「執念の差」というお話がありましたが、リーグ戦最後の試合で早大の執念は見せられましたか

 正直まだまだ足りないと感じています。ただ、今日に関しては執念を一番出せた試合だったと思います。

――今季は苦しいシーズンとなったと思います。シーズンを振り返っていかがですか

 個人としても、チームとしてもとても苦しかった、悩みまくったシーズンでした。

――秋リーグに向けて意気込みをお願いします

 春はとても悔しいシーズンで、思うような成績を残せませんでした。ですが、夏に鍛えなおして、3か月しかありませんが、変われると思うので、チーム全員で成長して自信を持って戦えるように、秋季リーグ戦優勝を目指して戦いたいと思います。

 

鈴木萌斗(スポ4=栃木・作新学院)

――ベストナイン受賞おめでとうございます。どのような心境ですか

少し選ばれるか不安だったのですが、選ばれてうれしかったですし、一安心という気持ちがあります。

――慶大戦では2試合を通して初球から積極的に打ちにいっていましたが、いかがですか

甘い球を初球から積極的に振っていこうという考えでした。結果は出なかったのですが、自分の中ではいい感触だったので、その姿勢を変えずに秋のリーグ戦でもやっていけたらいいと思います。

――守備面でも昨日の正木選手の大きな中飛を好捕するなどたびたび好プレーが見られました。振り返っていかがですか

今日の初回は1つミスをしてしまったのですが、外野の連携がよくできていたので、投手を少しは助けられた場面でしたし、いい試合にできたきっかけかなと感じています。

――慶大戦ではなかなか安打は出ませんでしたが、打率3割をキープしました。その点についてはいかがですか

ぎりぎり3割というかたちにはなってしまったのですが、目標に設定した3割は無事に達成することができて良かったです。

――今日の試合を除く全ての試合で安打を放ってのベストナインでした。打撃改善の成果が出て自信につながったのではないでしょうか

自分のレベルでも戦っていけるなと感じられたので、秋につながるいい点だったと思います。

――個人としての今季全体を振り返っていかがですか

走攻守全てでチームに貢献できた部分が大きいかなとは思うので、貢献できた部分もできなかった部分もさらにレベルを上げて少しでも今まで貢献できなかった分の1つでも多くを貢献できる方に残り少ない期間で修正して秋のリーグ戦に臨められるようにしていきたいと思います。

――今季を通して、挙げるとしたら課題はどこでしょうか

全て良かったとは思うのですが、打撃の面でもう少し率を残せたかなとまだ感じるので今季の3割に満足することなく3割5分だったり4割を目指して秋のリーグ戦頑張っていきたいと思います。

――来季への意気込みをお願いします

今季ベストナインに選んでいただいたのですが、それに満足することなく秋のリーグ戦もしっかりと引き続きチームに貢献できるように頑張っていきたいと思います。

 

蛭間拓哉(スポ3=埼玉・浦和学院)

――2日間の早慶戦を振り返っていかがですか

 チームとしては集大成で、1勝1敗でした。きょうに関しては良い勝ち方というか、チームが1つになったなという感じはありました。土曜日の試合の失敗を生かせたので、きょうの試合は何とか、秋に向けて良い材料にできたかなと思います。個人としてはなかなか思うような結果が出ずに、自分と戦ってしまったなというのがありました。そこの課題をしっかり秋に向けて準備していきたいと思います。

――相手からの警戒が高くなっているのは感じましたか

 今までとは違った配球をしてきたり、厳しい攻めをしてくることがあったので、そこの部分では感じました。

――2試合を通して1安打という成績です。改善点があるとしたらどのような

 甘い球を一発で仕留められなかったのが自分を苦しめてしまったところなので、甘い球は一発で仕留めるということをこれから課題として挙げて、練習していきたいと思います。

――ベストナインおめでとうございます。取れた要因はどのような部分だと思いますか

 正直なところ、ベストナインにふさわしい結果だったかというとまだまだ足りていないことのほうが多いのですが、ホームランや打点では、納得はしていませんがある程度取ることはできました。そこの部分ではよかったということはないですが、もっと引き締めてやらなきゃいけないなという気持ちにはなりました。

――納得していない部分というのは、具体的にどのようなところですか

 バッティングの打率でもそうですし、打点だったり勝負どころの一本を打てていないところが多かったです。正直なところ、けがもありほかの人と比べて思うように練習ができないということが続いていました。そんなに練習していないのにそう簡単に打てるわけがないなというのをリーグ戦始まる前からずっと思っていました。案の定自分としてもチームとしても納得いく結果ではなかったです。けがでできなかったのはしょうがないのですが、まだまだ練習が足らないなというのは感じました。

――ホームラン、打点、打率の数字それぞれについてはどう感じていますか

 ホームランを3本打てたということはよかったと思いますが、正木選手(慶大)が4本打って、そこは少し悔しいなという部分はあります。打点に関しては、まだ勝負どころでの1本というのが打てなくて、まだまだ打点をあげられるところもあったのでそこも悔しいです。打率も3割ぴったりくらいで、3割5分以上打つというのが目標であったので、そこも達成できなかったというところは自分の甘さでまだまだというところです。三冠王を目指してやっていたので、この結果に関しては正直悔しい気持ちです。

――最後に、秋に向けての意気込みをお願いします

 課題はとても明確になっていますし、けがで練習できなかった分みんなより練習量や体力面で劣っているので、秋に向けての期間を己に勝つことができるかだと思います。しっかりと目標を明確にした中で1日1日無駄にすることなく、秋は三冠王と、チームでは優勝できるように頑張りたいと思います。