メニュー

体操部

2021.05.18

第60回NHK杯 5月16日 長野・ビッグハット

渡邉、五輪選考会の大舞台で経験を積む

 上位2名が五輪出場権を獲得するNHK杯。早大からは、4月に行われた全日本個人総合選手権(全日本)で見事出場権を獲得した渡邉向祥(スポ2=千葉・市船橋)が出場した。独特の緊張感が漂う会場の中、渡邉は挑戦者らしい演技を披露。今大会の種目合計で80・366点、全日本との総合で242・229点を記録し、28位で幕を閉じた。

 最初の種目は平行棒。演技順も1番というプレッシャーが渡邉を襲う。「滅茶苦茶緊張してしまって、足もすごく震えながら焦ってやってしまった」と振り返り、思うような演技ができなかったことを反省点に挙げた。12・400とスコアも伸び悩むが、それでもなんとか緊張をほぐし立て直し、第2ローテの鉄棒へ。全日本出場以降、怪我の影響で練習を積むことができていなかったものの、演技をまとめあげ12・966のスコアをマークした。流れに乗った渡邊は、第3ローテのゆかで好感触。「試合でもいつも通り演技ができた」と演技を評価した。

早大からは渡邉が出場した

 試合は折り返し、第4ローテはあん馬。演技終盤、Dスコアの技で普段通りの演技ができなかったことを悔やむも、大きなミスはなく14点台に乗せる。続くつり輪でも、腰の痛みを考慮し技の難易度を調整するが、演技を通し切った。及第点をマークした渡邊は最終種目の跳馬へ。見事全日本での課題を克服し、ロペスを成功させる。この種目で14・500の好スコアをマークした。すべての演技を終え、今大会の種目合計点は80・366点、全日本との総合得点は242・229点となり、28位で幕を閉じた。

Wポーズをする渡邉

 五輪代表を狙う選手から刺激を受けた渡邊は、「(トップ争いの)緊張感を感じることはできましたし、オリンピックに出たいという気持ちはこの大会に出てより一層感じました」と胸の内を明かす。同時に、一時的にコーチの役割を担い、献身的にサポートをしてくれたという島本朝陽(スポ2=埼玉・伊奈学園)に対しては、「心強かったですし、本当に感謝しています」と感謝の言葉を添えた。
 一方、翌週に控えていた東日本学生選手権大会(東インカレ)が感染症拡大の影響を受け中止に。大会経験の少なくなる中、大舞台での経験を糧に新たな課題を見つけた渡邉は、次の目標に向けて会場を後にした。

(記事 足立涼子、写真 アフロスポーツ、早大体操部提供)


結果

         

男子個人総合
選手名 ゆか あん馬 つり輪 跳馬 平行棒 鉄棒 種目合計点 総合得点 順位
渡邉向祥(スポ2) 14.400 14.100 12.000 14.500 12.400 12.966 80.366 242.229 28位


コメント※このインタビューは後日リモートで行われたものです

渡邉向祥(スポ2=千葉・市船橋)

――試合を終えて現在の心境はいかがですか

NHK杯というのが初めて出る大会だったので、すごく緊張感もあって。その中で最初の種目は少し良くなかったところもあったのですが、それ以降は自分の演技ができたり、会場の緊張感や雰囲気を楽しんで演技することができたりしたので、そこは今後の自分にいい意味で繋がったと思います。

――点数はいかがでしたか

あまりよくはなかったのですが、1か月前の全日本選手権が終わってから、怪我があったり調子が上がらなかったりしていて。その中では何とかやりきれたのかなとは思います。

――大会が始まる前はどのような心境でしたか

やっぱりNHK杯がオリンピックの最終選考会ということもあって、すごく緊張する雰囲気だろうなとは思っていました。ですが、僕は正直まだオリンピックには遠いなと感じていたので、そこはあまり考えずに、でもそのような緊張感の中で自分の演技をすることがやっぱりいい経験にもなると思ったので、そのような気持ちで演技しようと臨みました。

――良かった点、良かった種目はありますか

良かった種目は跳馬です。ロペスという技を飛んだのですが、全日本の時も失敗してしまって良くなかったのですが、NHK杯でしっかり成功できたのでそこはよかったかなと思います。

――反省点はありますか

最初の種目が反省だらけで、1種目目の一人目で演技したのですが、滅茶苦茶緊張してしまって、足もすごく震えながら焦ってやってしまったので、よくなかったです。全日本の時も緊張して演技してしまっていて、同じようなことをやってしまったので、そこは本当に反省ですね。

――それぞれの演技はいかがでしたか

最初の平行棒は緊張もある中あまりよくない演技という感じで、でもそれ以降は緊張もとれていつも通りのリラックスした感じで臨むことができました。鉄棒はさっき怪我があるといったのですが、怪我的にあまり練習ができていなくて。直前まで練習ができなかった時もあったのですが、試合ではしっかり合わせることができてよかったなという感じです。あとゆかは、結構調子よくできていて、それが試合でもいつも通り演技ができたかなという感じです。次のあん馬も結構よかったと思います。最後Dスコアがいつも通りの演技ができなかったところもあったのですが、緊張感の中でしっかりミスなくできたのはすごくよかったなと思います。そのあとのつり輪が、これも鉄棒と同じでほとんど練習できていない感じだったので、技を抜いたりしたのですが、腰が痛い中でなんとか耐えたという感じです。最後の跳馬は、ロペスという技が立てたのが結構よかったかなという感じです。

――東京五輪代表争いも行われていましたが、トップの人たちからは何か刺激を受けましたか

めちゃくちゃ受けました。僕は遠い位置だったのであまりオリンピックあんま意識していなかったのですが、上位の人たちは一つ一つの演技というか、一つ一つのの着地にオリンピックに懸けているというか攻めた演技をみんな緊張感の中でやっていて、その緊張感を感じることはできましたし、オリンピックに出たいという気持ちはこの大会に出てより一層感じました。

――橋本大輝選手(順天堂大2年)が五輪代表に決定しました。なにかお話はされましたか

終わってからはしていないのですが、試合前にはちょっと話をして。いつも通りの話しかしていないのですが、高校もずっと一緒に練習してきて、そういう人がトップの争いをして優勝してオリンピックに行くことを決めたことは本当にすごいと思いますし、自分も負けずに追いつけるように頑張りたいなと思う気持ちは強くなりました。

――NHK杯での収穫は何かありましたか

一番の収穫は大きなミスなくできたっていうのが一番の収穫だと思います。あと試合前までがコンディションがあまりよくなくて、そこ自体の反省もあります。ですが、その中で試合に合わせることができたっていうのも一つの収穫かなと思います。

――NHK杯を終え、周囲の方に伝えたいことはありますか

全日本選手権が終わってから、同級生でトレーナーの島本朝陽にコーチを代わりにやってもらって、色々サポートしてもらったので、すごく感謝していて。トレーナーとして体のケアをしてもらったり、一緒についてきてもらったりと心強かったですし、本当に感謝しています。

――今後どのような課題に取り組む予定ですか

今回上位選手たちと一緒に戦ってきて、やっぱり技の難易度Dスコアが全然足りてないっていうのがあります。特に僕の苦手な鉄棒とつり輪がまだまだ全然足りていないので、Dスコアを上げる練習をこれからしないといけないなとは思います。

――東日本インカレが中止となってしまいましたが、部の雰囲気や士気はいかがですか

まだ中止が決まってから会ってないので何とも言えないですけど、団体のメンバーを直前に決めてこれから東日本インカレに向けてっていう練習をずっとやってきたのでそこがなくなったのはショックではあるのですが仕方のないことでもあるので次の試合に向けてまた気持ちを切り替えてやっていこうという感じだと思います。

――ご自身は東インカレの中止に関してどのように考えていますか

正直出たかったというのはあるのですが、今は怪我とかがあったりするので、少し休めるのかなというのはありますね。

――今後の目標はありますか

今回の大会を経験して、やっぱりオリンピックに出たいなという気持ちがすごく強くなって。今の自分では程遠いのですが、3年後にパリオリンピックがあるのでそこに向けて自分の気持ちを高めて、日々練習していきたいなというのが一番の目標です。