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野球部

2021.05.15

東京六大学春季リーグ戦 5月15日 神宮球場

明大に力の差を見せられ完敗 連覇の可能性が消滅/明大1回戦

TEAM
早 大
明 大 ×
(早)●徳山、森田直、加藤、山下―岩本
◇(本塁打)蛭間3号3ラン(1回)、岩本1号2ラン(9回)

 およそ3週間ぶりに有観客での開催となった、この日の東京六大学春季リーグ戦(春季リーグ戦)。早大は、初回に蛭間拓哉(スポ3=埼玉・浦和学院)の3ランで先制するが、投手陣がピリッとしない。先発・徳山壮磨(スポ4=大阪桐蔭)が5回に逆転を許すと、後を受けた森田直哉(スポ4=早稲田佐賀)も3点を失う苦しい展開に。9回に岩本久重副将(スポ4=大阪桐蔭)が2ランを放つも、反撃には遅すぎた。今季4敗目を喫し、わずかに残っていたリーグ戦連覇の可能性がついに消滅した。

 電光石火の先制劇だった。早大は初回、1番・鈴木萌斗(スポ4=栃木・作新学院)が右前打で出塁すると、2番・中川卓也(スポ3=大阪桐蔭)の初球でバスターエンドランを敢行。これが見事に決まり、無死一、三塁の状況をつくると、打席には法大2回戦で負傷交代した蛭間を迎える。初球、高めの直球を振り抜いた打球は、左翼席に飛び込む先制の3ランに。蛭間の『完全復活』を印象づける活躍で、早大はわずか5球で3点を先制する。

 

先制の3ランを放ち笑顔の蛭間

 

 しかし、先発・徳山がこのリードを守ることができない。3回に1点を失うと、味方が1死二、三塁のチャンスを逃した直後の4回裏。守備のミスが絡み、明大打線に捕まる。無死一、二塁の場面で9番・竹田祐(4年)が試みた犠打を、三塁封殺を狙った一塁手・丸山壮史主将(スポ4=広島・広陵)が打球をファンブル。さらに一塁への送球も乱れると、この間に1点を失う。岩本が、「相手の足を警戒する中でいつも通りのプレーができなかったことが原因」と振り返るように、『足』というプレッシャーによって、ミスが誘発されてしまった。続く1番・陶山勇軌(4年)に右前適時打を打たれて、同点に。さらに5回には、2死三塁から6番・篠原翔太(4年)に左前適時打を浴びて、勝ち越し点を献上する。「イニングを重ねるごとに球威が落ちてきた印象」(岩本)と言うように、徳山は2巡目以降、明大打線に集中打を浴びて、5回でマウンドを降りた。

 

 逆転をされたものの依然1点差であり、『次の1点』が勝敗に大きく影響する局面。その『次の1点』をものにしたのは明大だった。6回、2番手の森田直が1死一、二塁のピンチを招くと、2番・村松開人(3年)に適時打を浴びて、点差を2点に広げられる。さらに、2死二、三塁から4番・上田希由翔(2年)が放った打球は、前進守備の外野の頭上を破る2点適時三塁打となり、これで4点差に。明大先発・竹田が尻上がりに調子を上げていただけに、あまりに痛すぎる3点だった。

 

6回、追加点を許した森田直

 

 一方の打線は、蛭間の3ラン本塁打以降、4度得点圏に走者を進めるもホームベースが遠い展開が続く。最終回、4番・岩本に打った瞬間それとわかる今季1号の2ランが飛び出したが、反撃には遅すぎた。5ー8で敗れ、リーグ戦連覇の夢は絶たれることになった。

 

9回、今季1号となる2ランを放った岩本

 

 投手陣が15安打を浴びて敗れたこの試合。投手陣の乱調と明大打線の鋭い振りもさることながら、明大打線の『足』にも苦しめられた。3つの盗塁を許しただけでなく、たびたびヒットエンドランを仕掛けられ、投手にはかなりのプレッシャーがかかっていたはずだ。岩本は、「けん制や間を使いながら、相手にスタートを切らせにくくするよう対策を練ったり、足の速い走者を出さないことを意識した」と言うが、相手が一枚上手だった。

 一方の打線は、好機での『あと一本』に課題を残したが、今季初の二桁安打となる10安打を記録したことは明るい話題だ。好調が続く上位打線だけでなく、リーグ戦初スタメンの橘内俊治(教4=東京・早実)が2安打の活躍。さらに、不振にあえいでいた野村健太(スポ2=山梨学院)に待望の今季初安打が飛び出すなど、各々の調子は決して悪くないはずだ。岩本が、「残りの試合を勝ち切り、いいかたちで秋につなげられる試合をしたい」と言うように、残りの3試合で一つでも多くの実りを得ることが、『強い早稲田』復活には欠かせない。

(記事 杉﨑智哉、写真 倉持七海)

             黄字は打点付き

早大打者成績
打順 守備 名前
1 (中) 鈴木萌斗 5 3 0 .370 右安 中安   左安     捕ゴ   投ゴ
2 (三) 中川卓也 4 2 0 .269 中安 二ゴ   遊飛     四球   中安
3 (右) 蛭間拓哉 5 1 3 .333 左本 空三   二ゴ     空三   右飛
4 (捕) 岩本久重 4 1 2 .227 死球   三ゴ   中飛   遊ゴ   左本
5 (一) 丸山壮史 4 0 0 .182 捕犠   左飛   二ゴ     二ゴ 右飛
6 (二) 橘内俊治 3 2 0 .286 四球   左安   空三     左安  
7 (遊) 熊田任洋 4 0 0 .222 見三   投ゴ     中飛   二ゴ  
8 (左) 野村健太 3 1 0 .050 二ゴ     中安   中飛      
  西田燎太 1 0 0 .000               見三  
9 (投) 徳山壮磨 1 0 0 .000   中飛   投犠          
  吉納翼 1 0 0 .000           二ゴ      
  森田直哉 0 0 0 .―                  
  加藤孝太郎 0 0 0 .―                  
  今井脩斗 1 0 0 .000               二ゴ  
  山下拓馬 0 0 0 .―                  
早大投手成績
名前
徳山壮磨 5 2 2 5 9 0 1 2 4 3.96
森田直哉 4 0 0 2/3 4 0 0 3 3 10.80
加藤孝太郎 2 0 0 1 1/3 0 0 0 0 0 4.15
山下拓馬 4 0 0 1 2 0 0 1 1 2.08
東京六大学春季リーグ戦星取表
順位   慶 大 立 大 明 大 法 大 早 大 東 大 勝ち点
慶 大 ○11-4 ○6-5
○4-1
●1-2
○7-1
  ○7-0
○11-6
立 大 ●4-11   △2-2
○3-1
○10-3
○5-4 
○4-2
○11-3
5.5
明 大 ●5-6
●1-4
  ○3-1
●2-6
○8-5 ○11-0
○17-2
法 大 ○2-1
●1-7
△2-2
●1-3
●1-3
○6-2
●0-2
○5-1
  3.5
早 大   ●3-10
●4-5
●5-8 ○2-0
●1-5
○6-5
△0-0
2.5
東 大 ●0-7
●6-11
●2-4
●3-11
●0-11
●2-17
  ●5-6
△1-1
0.5

 

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コメント

岩本久重副将(スポ4=大阪桐蔭)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

上手く(前の試合から)修正ができて、前半は自分たちのペースで試合を運べたのですが、(明大打線に)安打を多く許し、流れを渡してしまったことで多くの失点を重ねてしまい、負けてしまったと思います。

――リーグトップの打率を誇る明大打線に対し、試合前にはどういった対策を講じてきましたか

相手のビデオを見ながら対策を立てていて、特に足でかき回してくることは警戒していたのですが、試合の中で盗塁やセーフティバントを決められ、相手のペースとなってしまいました。

――話にもあがったように明大は機動力を絡めた野球を展開してきましたが、どういったことを意識して守りに就いていましたか

投手で言えば牽制や間を使いながら、相手にスタートを切らせにくくするよう対策を練ったり、足の速い走者を出さないことを意識して守りに就いていました。

――打線は初回から蛭間拓哉選手(スポ3=埼玉・浦和学院)の本塁打で3点を奪いました。この時の心境を教えてください

まず5球で点が入ったと思うのですが、先頭の鈴木(萌斗、スポ4=栃木・作新学院)が出て足を絡めた攻撃で仕掛けることができた回で、蛭間の本塁打も芯を捉えた当たりだったので、いい滑り出しだなと感じました。

――その後の回では好機を演出しながらも、あと一本が出ない試合となりました。この結果は守りの面でも影響を及ぼしましたか

自分たちがベンチで心がけていることは悪い流れを引きずらないことで、その声かけはできていたと思います。なので、あと一本が出なかったことで守備に影響が出たということはないと感じています。

――徳山壮磨選手(スポ4=大阪桐蔭)の調子はいかがでしたか

序盤は自分も受けていていい球が来ていると思っていたのですが、2巡目以降は捉え始められたので、イニングを重ねるごとに球威が落ちてきた印象です。

――4回には守備の乱れから同点に追いつかれました。ご自身から見て原因はどこにあったと考えていますか

やはり(相手の)足が絡んでいると思っていて、相手の足を警戒する中でいつも通りのプレーができなかったことが原因だと思っています。

――6回は2番手の森田直哉選手(スポ4=早稲田佐賀)がつかまり3点を追加されました。この失点について、岩本選手自身はどう捉えていますか

上手くリードできなかった自分の責任でもあるのですが、森田はカウントがつくれず、バッター有利のカウントがずっと続いていたので、相手の打者を追い込んで打ち取れるようなカウントのつくり方は(森田にとっての)課題かなと思います。

――9回の攻撃では本塁打を放ち、意地を見せました。打った感触はいかがでしたか

打った瞬間、いったなという感じです。とにかく点が欲しかった場面だったので、このままでは終わらせないという思いで打席に立ちました。また、負けたとしても明日につながる打席にしなければいけないと思っていたので、結果的に本塁打を打つことができて良かったです。

――本日の敗戦で優勝の可能性が消滅してしまいましたが、今後はどういった意気込みで試合に臨みたいと考えていますか

優勝はなくなりましたが、明大には2連敗しないことと慶大にはしっかりと連勝を果たしたいです。残りの試合を勝ち切り、いいかたちで秋につなげられる試合をしたいなと思います。