ハンドボール部
2021.04.25
関東学生春季リーグ 4月24日 神奈川・東海大学湘南キャンパス体育館
序盤のペースつかめず 強敵・東海大に軍配が上がる
連敗でスタートし、何としても初勝利を手にしたい早大は東海大と対戦。立ち上がりこそ先制に成功するなど、なかなかのスタートだったが、その後、逆転を許す。タイムアウトを挟んで5連続失点を喫するなど前半から東海大の猛攻を受け、8-15で前半を終える。後半に入ると、先制こそ許したものの3連続得点で追い上げを図る。しかし、後半15分を過ぎると早大の攻撃がペースダウン。終盤の攻撃で意地を見せたが、大差での敗戦となった。
緊急事態宣言発令の影響により、次戦以降5月11日までの試合の延期が決定したため、中断前最後の試合となった東海大との対戦。試合は早大ボールで始まり、先制点はLB阿部史歩(スポ2=岩手・不来方)のカットインによりもたらされる。この得点で序盤を制圧したかった早大だったが、前半5分過ぎにペナルティスローによる失点で逆転されると、相手選手との接触により阿部史が負傷退場。この時間から歯車が狂い始めた。前半8分、PV紅林詩乃主将(スポ4=東京・佼成学園女)の得点で2点目を奪うと、直後に速攻と相手LBのロングシュートで立て続けに失点。まもなくして、速攻での得点を奪われると早大はたまらずタイムアウトを要求し、オフェンスの立て直しを図る。その後は、RW青木里奈(スポ2=東京・白梅学園)のカットインや浦野詩織(スポ2=愛知・旭丘)のカットインによる得点で挽回。さらに、数的不利の状況でGK川村夏希(スポ2=東京・佼成学園女)が2度のビックセーブを見せた。しかし、東海大LWのサイドシュートや速攻に苦しみ、なかなか点差は縮まらない。前半終了間際にRB阿部美幸(スポ4=東京・佼成学園女)のリターンパスを受けた紅林がポストシュートで得点。意地を見せたが、「1人抜けてチームが落ちてい」(阿部史)き、7点という大差のビハインドを背負って前半を終えた。
シュートを放つ浦野
後半開始直後、点差を詰めていきたい早大だったが、いきなり失点。先の展開に暗雲が漂う。しかし、前半から続く東海大の積極的にけん制を仕掛けるディフェンスに対し、前半途中からコートに戻っていた阿部史がカットインで切り込み、得点。さらに、LW桐林香奈(商4=静岡・清水東)のサイドシュート、紅林のポストシュートで3連続得点を挙げ、追い上げムードに。ところが、ここでも早大に不運が起こった。CB佐藤優花(スポ3=東京・佼成学園女)が相手と接触しながらシュートを放つと、倒れこみそのまま負傷退場。またも、ケガによるメンバーチェンジを行うと、直後に速攻により連続失点を喫する。その後は、後半15分過ぎの阿部美のゴールを最後に、約10分間無得点。「プレッシャーがかかっている場面で気持ちよく攻められてない」(浦野)という言葉通り、オフェンスでのミスが目立った。終盤に阿部史がカットインでのペナルティスロー獲得や相手ゴールを撃ち抜く切れ味鋭いディスタンスを見せるなど最後まで得点にこだわる姿勢を貫いたが、開いた点差は大きいまま、試合終了。大量点差での悔しい敗戦となってしまった。
サイドシュートでゴールを狙う桐林
2度にわたる不運に加えて、強敵・東海大との対戦とはいえ、大きな点差が付いた試合に選手は悔しさをにじませる。「今日の試合に向ける思いは大きかったので、こういう終わり方になってしまったのは悔しいし、残念な気持ち」(阿部史)。しかし、どんなに悔しい敗北を重ねても、それらを晴らすのは勝利のみ。関東学生春季リーグは延期が決定したが、「しっかり修正して次から全部勝てるように」(浦野)練習を続ける。その目が見据えるのは延期後に迎える歓喜の瞬間。全ての苦しみはその瞬間のために。
(記事、写真 杉原優人)
関東学生春季リーグ | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | 17 | 8-15 9-12 |
27 | 東海大 |
GK 川村夏希(スポ2=東京・佼成学園女) LW 桐林香奈(商4=静岡・清水東) LB 阿部史歩(スポ2=岩手・不来方) CB 佐藤優花(スポ3=東京・佼成学園女) PV 紅林詩乃(スポ4=東京・佼成学園女) RB 阿部美幸(スポ4=東京・佼成学園女) RW 青木里奈(スポ2=東京・白梅学園) |
コメント
阿部史歩(スポ2=岩手・不来方)
――今日の試合の感想は
一番に悔しさが出てきて、緊急事態宣言が出て明日からの試合が延期と決まった中で今日の試合に向ける思いは大きかったので、こういう終わり方になってしまったのは悔しいし、残念な気持ちです。
――前回の試合からの1週間で準備してきたことは
チーム全体で相手の分析をして、相手はすごくプレッシャーをかけてくるディフェンスが目立っていたので、不用意にドリブルをしないことだったり、1人1人がしっかりと前を攻めることを意識して練習に取り組んできたのですが、ドリブルをカットされて相手のやりたい速攻を自由にやられてしまった失点が多かったなと感じます。
――チームとして事前の対策でうまくいったことは
ディフェンスでは、パッシブ(プレー)になるまで我慢して、自分たちはディフェンスから速攻というかたちを1つのスタイルとしてやっているので、速攻はうまくつなげなかった部分もあったんですが、手が上がる(レフェリーからのパッシブプレーの予告合図)ところまで守りきれたというのは1つの成果かなと思います。
――前半で7点差が付きましたが、その時の心境は
自分はアクシデントもあって、前半出られてない時間帯もあったんですが、何かあって1人抜けてチームが落ちていくというのはチームとしてよくない状況だったし、それが課題だと思ったので、誰が出ても同じようにプレーができなきゃいけないと、7点差の状況を見てすごく感じました
――次戦は延期となりましたが、今後へ向けた意気込みをお願いします
良いプレーもあったんですが、3試合全部結果としては負けてしまっているので、何としてでも次に開催される試合は全部勝ちたいなという思いでいます。
浦野詩織(スポ2=愛知・旭丘)
――今日の試合の感想
最初に出てくるのは悔しいという気持ちです。私は結構途中から(試合に)入ることが多かったので、入ったときになじめないということもあったので、みんなと同じ気持ちというのがまだ少し足りていなかったのかなと思いました。
――途中出場が多くなっていますが、難しさは感じていますか
基本的にずっと難しいなとは思っているんですが、難しいからといって逃げていいものでもないと思うので、どこに入っても満足のいくプレーがしたいなと思っています。
――チームとして攻撃でなかなかリズムをつかめませんでしたが、その原因はどこにあったと思いますか
スカウティングでも相手がけん制に出てくるのは分かっていたんですが、それに対する動きというのが良くなかったのかなと思います。
――3試合を終えて、今後に向けたチームとしての修正点は
チームとしてディフェンスから速攻というのを軸にしてやっているのですが、速攻に行く本数が少なかったり、速攻でシュートまで行けなかったりというのは修正しなきゃいけないところかなと思います。あと、オフェンスだとプレッシャーがかかっている場面で気持ちよく攻められてないというのは修正すべき点だと思います。
――次戦は延期となりましたが、今後へ向けた意気込みをお願いします
今までの3戦全て負けてしまっているので、延期となって次戦まで練習できる期間が増えるので、そこでしっかり修正して次から全部勝てるように頑張りたいと思います。