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ハンドボール部

2021.04.19

関東学生春季リーグ 4月18日 神奈川・桐蔭横浜大学体育館

緊迫したシーソーゲーム 追い上げ及ばず筑波大に惜敗

 前日の悔しさをばねに関東学生春季リーグ初勝利を目指した早大は強豪・筑波大と対戦。序盤は筑波大の速攻に苦しみ、立ち上がりを制することはできなかった。しかし、粘り強く守り、セットオフェンスで着々と得点を重ねて1点差で前半終了。後半が始まると、波に乗れないまま相手のペースに飲まれ、連続失点。点差が離れた場面もディフェンスを中心に筑波大にじりじりと迫ったが、相手RBのディスタンスに苦しみ25-27と惜しくも負けてしまった。

 初戦で克服の兆しを見せていた立ち上がりを制し、勢いに乗りたい早大。しかし、筑波大ボールでスタートしたこの試合。筑波大の最初の攻撃にペナルティスローを与えてしまい、先制を許す。まもなくして、RW青木里奈(スポ2=東京・白梅学園)のサイドシュートで早大は初得点。だが、5分間で5失点を喫し、前半7分過ぎにタイムアウトを要求するなど、立ち上がりに苦戦する。その後はLB阿部史歩(スポ2=岩手・不来方)の強烈なミドルシュートや力強いカットイン、CB佐藤優花(スポ3=東京・佼成学園女)のブラインドシュートなどでじりじりと追い上げる。また、前半7分の失点から約8分間得点を許さない堅守も光った。さらには阿部美幸(スポ4=東京・佼成学園女)が打点の高いミドルシュートで今季初得点。前半終盤にかけて早大は徐々にペースをつかみ始める。残り約2秒で阿部史が勢いのあるロングシュートでゴールネットを揺らし、1点差に迫ったところで前半を終えた。 

ペナルティスローを放つ佐藤

 後半もつかみかけたペースに乗っていきたい早大だったが、開始後5分間で得点を挙げることができない。その間に4連続失点を喫し、たまらずタイムアウトを要求。オフェンスでのミスからの逆速攻による失点の修正を図った。すると、タイムアウト直後に青木が右サイドから相手GKの体勢を見て冷静にループシュート。ゴールネットをふわりと揺らし、反撃の狼煙を上げる。その後、シュートミスなどで流れを引き寄せることはできないが、執拗なディフェンスとGK川村夏希(スポ2=東京・佼成学園女)の好キーピングで得点を許さない。緊迫した状況が続く中、先に抜け出したのは筑波大。筑波大RBの鋭いミドルが早大ゴールに立て続けに突き刺さり、後半26分過ぎまでに5点ビハインドの窮地に立たされる。しかし、この場面でPV紅林詩乃主将(スポ4=東京・佼成学園女)が相手DFの退場を誘発。残り2分で数的有利な状態を作り出した。すると、GKを下げて6人で攻撃してきた筑波大のミスを見逃さず、エンプティゴールで2得点を挙げるも、追い上げ叶わず25―27で惜敗した。

終了間際にゴールを決めてガッツポーズを見せる紅林

 前日の悔しい敗戦を経て、強豪相手に初勝利を狙った早大。前後半共に中盤は互角以上の戦いを見せたため、悔しさは計り知れないだろう。佐藤が試合後に「全員がしっかりと前を狙ってちゃんと作れた」と語ったようにオフェンスのかたちはよくなってきている。また、相手のシュートに対して「最後まで当たるというところの詰めが甘かった」(青木)というディフェンス面の新たな課題も見つかった。開幕2連戦を終えて、勝利こそつかむことはできなかったが、チームの伸びしろが感じられる2試合だった。次戦は前季準優勝の東海大。難敵相手に今度こそ初勝利を。早大の番狂わせが始まる。 

(記事 杉原優人、写真 小澤慶大)

関東学生春季リーグ
早大 25 13-14
12-13
27 筑波大
GK 川村夏希(スポ2=東京・佼成学園女)
LW 桐林香奈(商4=静岡・清水東)
LB 阿部史歩(スポ2=岩手・不来方)
PV 紅林詩乃(スポ4=東京・佼成学園女)
CB 佐藤優花(スポ3=東京・佼成学園女)
RB 浦野詩織(スポ2=愛知・旭丘)
RW 青木里奈(スポ2=東京・白梅学園)
コメント

佐藤優花(スポ3=東京・佼成学園女)

――今日の試合の感想

最初の入りが上手くいかなくて離されちゃったりとかが多かったので、そこがなければもっと自分たちのペースを作って勝てる試合にできたんじゃないかなと試合をやってて思いました。

――初戦に比べて上手くいった部分は

全員がしっかりと前を狙ってちゃんと作れたことです。加えて、サイドプレーヤーが狭い角度でも飛び込んで決めきってくれたというのが今日の試合は大きいんじゃないかなと思います。

――多くの得点を奪いましたが、好調の要因は

特に深く考えてプレーしたというよりは、1つ1つにしっかりやろうみたいな感じだったので、目の前のことに集中していたからこそいけるところでしっかり点を取ることができたのかなと思います。

――チームとしての修正点は

後半の最初とかに離されることがあって、やっぱり離されている場面から追いつくというのが自分たちにとってすごくプレッシャーや負担になっているので、そこを離されないように確実に抑えていくということをこれから先はしていきたいです。

――次戦への意気込みをお願いします

やることをやって、しっかりと勝ちを取りたいと思います。

青木里奈(スポ2=東京・白梅学園)

――今日の試合の感想

一言で言うと、悔しいです。ただ、個人的にもチーム的にも昨日の試合(日体大戦)を引きづらずに修正できたのはよかったかなと思います。

――初戦からどのように気持ちを切り替えましたか

昨日は思うようにプレーができなかったんですが、チームの一員として出ているという自覚を持って、自分のできるプレーを精一杯やろうと気持ちを切り替えて今日は挑みました。

――サイドシュートなど多く得点しましたが、感触はいかがでしたか

個人的には昨日不調だったサイドシュートを冷静に撃つことができたので、そこはよかったかなと思います。ただ、ポストシュートとかでノーマーク(シュート)を外したのがすごく悔しいので、決めきりたいと思います。

――チームとして勝敗を分けたポイントは

チームとしてはシュートを決めきるところであったり、ディフェンスで最後まで当たるというところの詰めが甘かったので、そこがポイントだったと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

次も自分のやるべきことやできることを精一杯やって、しっかりと勝ちきりたいと思います。