メニュー

ハンドボール部

2021.04.18

関東学生春季リーグ 4月17日 神奈川・横浜桐蔭大学体育館

2021年最初の公式戦がスタート 流れを掴みきれず日体大に敗れる

 ついに春が来た。昨年は開催されなかったため、実に2年ぶりとなった関東学生春季リーグ。早大の2021年のシーズンの始まりを告げる一戦だ。毎年早大の課題として挙げられる試合の立ち上がり方。その立ち上がりこそ順調に入ることができたものの、相手のタイムアウトをきっかけに5連続失点を喫すると逆転され11-13で前半を終える。後半に入っても日体大ペースは変わらず。反撃を試みるがオフェンスでミスを連発し、速攻で失点を繰り返し、終わってみれば20-28と完敗。最高の船出とはならなかった。

 日体大ボールでスタートしたこの試合。お互いに攻撃のペースを握ることができず、先制点は3分過ぎに日体大の速攻によって奪われる。すると、序盤の流れを渡さない気合の表れか。すぐにLB阿部史歩(スポ2=岩手・不来方)の豪快なミドルで1点を奪い返す。さらに、直後の攻撃ではCB佐藤優花(スポ3=東京・佼成学園女)が中央を突破し、ペナルティスローを獲得。このチャンスはRB浦野詩織(スポ2=愛知・旭丘)がしっかりと決めきった。その後もLW桐林香奈(商4=静岡・清水東)のサイドシュートやPV紅林詩乃主将(スポ4=東京・佼成学園女)のポストシュートなどセットオフェンスから順調に得点。GK川村夏希(スポ2=東京・佼成学園女)が「前半の立ち上がりはとてもよかった」と語るように、早大の課題を払しょくしたような立ち上がりを見せた。しかし、8-6とリードしていた場面から日体大LBの巧みなディスタンスを含む5連続失点を喫すると、ムードは一転。相手の退場による数的有利を活かしきれず、点差を縮められない。紅林主将が隙をついたブラインドシュートで一矢報いたところで前半終了。何とか2点差で折り返した。 

ミドルシュートを放つ阿部史

 後半は早大ボールで始まったが、先制したのは日体大。早大はオフェンスで得点の機をなかなか見いだせない。日体大の波に乗った攻撃を川村がフィジカルを活かしたキーピングで防ぐ場面も。しかし、何とか創出した得点チャンスも最後のシュートの精度を欠き、後半7分の阿部史のカットインからの得点以降、約10分間無得点。その沈黙を破ったのは桐林に代わってLWに入った浦野のサイドシュートだった。まもなくしてRW青木里奈(スポ2=東京・白梅学園)のプロンジョンシュートで得点。また、後半25分過ぎから紅林主将が3連続得点をあげ、気を吐く。しかし、時間は無常にも過ぎていき、後半29分に佐藤がカットインからゴールに押し込んだ得点を最後に試合終了。後半の始まりから日体大ペースに飲み込まれ、2021年初戦で勝利することは叶わなかった。

攻撃を仕掛ける佐藤

 立ち上がりという課題こそ克服したように見えた早大だったが、日体大戦で明るみにでた明らかなオフェンスにおけるコミュニケーション不足。パスミスや孤立気味のカットインからパスカットされ逆速攻と失点パターンが限られていたため、紅林主将も「オフェンスは修正しなきゃいけない」と語る。「研究できたシュートは確実に止めることができた」(川村)と個人にスポットを当てるといい結果もあったので、次戦ではチームとして意思統一されたプレーが期待される。次戦は筑波大との対戦。連戦となるが、「ちゃんと勝ちきって勝ち点を取って」(紅林主将)、2021年初勝利をその手につかむ。 

(記事 杉原優人、写真 瀬山菜々美)

関東学生春季リーグ
早大 20 11-13
9-15
28 日体大
GK 川村夏希(スポ2=東京・佼成学園女)
LW 桐林香奈(商4=静岡・清水東)
LB 阿部史歩(スポ2=岩手・不来方)
PV 紅林詩乃(スポ4=東京・佼成学園女)
CB 佐藤優花(スポ3=東京・佼成学園女)
RB 浦野詩織(スポ2=愛知・旭丘)
RW 青木里奈(スポ2=東京・白梅学園)
コメント

紅林詩乃主将(スポ4=東京・佼成学園女)

――今日の試合の感想

一言で言えば、悔しいの一言です。

――勝敗を分けたポイントは

一番勝敗を分けたポイントは前半の6-8でこっちが勝っている場面で相手がタイムアウトを取ったんですが、その後から相手に5連取されて、そこから相手に全部流れを持っていかれたので、一番勝敗を分けたのはその前半の途中のところかなと思っています。

――チームとして修正すべき点は

オフェンスは修正しなきゃいけないと思っています。ディフェンスは結構守れていたんですが、オフェンスのミスから逆速攻されるかたちが失点のほぼ半分以上だったので、もう少しオフェンスでシュートを決めきるとか攻めきるという部分はこれから修正していきたいと思います。

――シュートを止められる場面も多く見られましたが、日体大GKの印象は

そうですね。自分がシュート撃ったときにそんなに嫌だなと思うことはなかったんですが、ちゃんと速いパスにも合わせて位置取りをしてきたので、その部分が撃ちにくかったのかなと思うんですけど、自分たちのキーパーの結構大きいので、そこに関してはそんなに差はなかったと思うので、タイミングや自分の気持ち的なもので外してしまったのかなと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

今日は立ち上がりがよかった分すごく結果が悔しいのですが、明日連戦で体はきついかもしれないんですが、ちゃんと勝ちきって勝ち点を取って、チームにいい流れを持ってこられたらいいなと思っているので、出た人全員が全力を尽くしてくれればいいかなと思います。

川村夏希(スポ2=東京・佼成学園女)

――今日の試合の感想

毎年立ち上がりが悪いという早稲田の空気を変えようということで、みんなが立ち上がりをすごく意識して入ったので、前半の立ち上がりはとてもよかったと思います。でも、後半でミスが続いて連続失点してしまって、みんなが絶対に勝とうと意気込んでいた分、負けてしまったことで大事な試合を落としてしまった悔しい気持ちでいっぱいです。

――個人としてはいいキーピングもありましたが、感触としてはいかがですか

秋季リーグの試合などを見て、シューターの特徴をキーパー仲間と研究したり、ディフェンスとも合わせたりしていたので、そういう研究できたシュートに対しては自分も確実に止めることができたなと思うので、そこはよかったかなと思います。

――逆に課題は見つかりましたか

やっぱりチームの流れを呼ぶシュートやキーピングがあると思うんですが、ノーマークや自分にとって厳しいシュートでも、止めたらチームに流れが来るところで止めきれなかったというのはすごく残念に思っています。

――チームとしての修正点は

ディフェンスはみんなで一体感を持ってできたと思うので、ディフェンスとしての課題はシューターを見極めて、そこにもう少し厚くいくというのが、ディフェンスとしての課題だと思います。私はオフェンス参加できないんですが、オフェンスの最後のシュートの部分だったり、途中のミスだったりというのがやっぱり失点に直結する大きなミスになるので、そこを改善していかないといけないなと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

初戦はこうして負けてしまいましたが、リーグは始まったばかりなので、明日勝って絶対にいい流れを持ってきたい、勝ちたいという気持ちが大きいので、それを体現できるように頑張っていきたいと思います。