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ラグビー部

2021.02.08

追い出し試合 2月7日 早大上井草グラウンド

丸尾組終幕、バトンは後輩たちに渡される

 全国大学選手権決勝で天理大に敗れてからはや1カ月。春を思わせる穏やかな陽気の中、4年生にとって最後の試合となる追い出し試合が行われた。

 

長田智希(スポ3=大阪・東海大仰星)に声を掛ける丸尾崇真主将(文構4=東京・早実)

 

4年生とコーチ陣の集合写真

 

 感染対策のために例年とは異なり、無観客で行われることとなったこの試合。チームを引っ張ってきた4年生たちは、この日を境に早稲田大学ラグビー蹴球部を引退し、それぞれの道へと歩みを進める。これからもトップリーグでラグビーを続ける者、就職してラグビーを応援する側になる者など進路はさまざまだ。彼らが成し遂げることができなかった全国大学選手権優勝という目標は後輩たちに託された。全ては『荒ぶる』を歌うため。今、新しい時代の幕が上がろうとしている。

(記事 内海日和、写真・音声提供 鳥越裕貴氏)

コメント

NO・8丸尾崇真(文構4=東京・早実)

――追い出し試合を終えていかがですか

 全部終わったなという感じです。

――選手権が終わった後とは違う感情ですか

 そうですね。

――4年間を振り返っていかがですか

 トータルしてこの道を選んで本当に良かったです。心身共に本当に成長しましたし、いろんなことも見えました。最後の結果がどうのこうのではなく、4年間通じて本当に良かったと思います。

――今後はラグビーを離れるという報道もありますが、どのようにラグビーに関わっていきたいですか

 トップリーグでプレーしないというだけで、留学先などでラグビーを続けたいなとは思っています。

――同期はどのような存在ですか

 1つ上の代とは違ってすごい選手はいなかったですけど、地道に努力を重ねていった人間が最後に花開いたという良き早稲田の象徴となるような選手が、何人も自分の同期から出てきたというのはうれしいですね。

――後輩へメッセージをお願いします

 僕たちは次につなげることはできないですが、後輩たちは次に生かせることができるので、僕が伝えたいことは1年間で伝えきったと思いますし、4年生から感じ取ったと思います。本当に期待しています。

プロップ久保優(スポ4=福岡・筑紫)

――追い出し試合を終えていかがですか

 4年生をはじめとして、みんなに会えましたし、激しい試合ではなかったですけど、みんなと追い出し試合というかたちでラグビーができたので楽しかったです。

――早大ラグビー部で過ごした4年間はどのような4年間でしたか

 1年目から試合に出させてもらったり、途中でけがをしてしまったり、スクラムを含めて苦しい時間も長かったですが、いい経験がたくさんありました。今後僕がラグビーをしていく上で、必要な課題も見つけられましたし、人間性もラグビーの技術面でも成長できたと思います。

――3番から1番へのコンバートもありましたが、この経験はどのように生かされていくと思われますか

 大学でも相手の3番がどのようなことをされたら嫌なのかということを考えながらやっていたので、上のステージに進むことでレベルも上がると思いますが、それはトップリーグでも変わらずに、もっと自分で考えながらできれば良いと思っています。

――今後NECでプレーする上で、どのような点で勝負していきたいですか

 自分はプロップなので、スクラムは頑張りたいです。また、ディフェンスの特にタックルの部分で当たり負けしない、当たり勝つプレーを、アタックとディフェンスを含めてできるようにしていきたいです。

――同期はどのような存在ですか

 みんな本当に優しかったです(笑)。最初は寮生と外勤で話が合わないということもあったかもしれませんが、寮生と外勤に関係なくこの1年をみんなで協力して乗り越えられました。最後の最後でみんなの話をちゃんと聞くことができたことはよかったです。

――みんなの話を聞けたというのは具体的にどのような場面ですか

 キャプテン決めから始まって、4年生で集まることが増えました。しっかりチームのことを考えて、一人一人が意見を持っていることがわかったので、1年目からもっと話したかったということは思います。

――丸尾主将はどのようなキャプテンでしたか

 オンとオフの切り替えがしっかりとできていました。厳しいこともしっかりと言える人でした。決勝はスクラムで、僕がなんとかしたかったという気持ちがあります。彼は良いキャプテンだったので、本心では僕がラグビーのプレー面でもっと手助けできれば良かったと思っています。

――後輩への思いをお聞かせください

 僕たちは決勝で負けてしまったので、来シーズンこそは勝ってほしいということが1つです。何よりも今から、この追い出し試合を終えてからが今シーズンの始まりなので、この気持ちをどのように持続して、来年の決勝まで持っていけるのかということが大事だと思います。早稲田で勝つために一日一日頑張ってほしいです。

CTB平井亮佑(スポ4=福岡・修猷館 )

――追い出し試合を終えていかがですか

 決勝が終わって1カ月くらい経って、今日は楽しもうって気持ちでやりました。最初で最後の4年生全員で一緒に戦うということができてすごく良かったです。

――早大ラグビー部で過ごした4年間を振り返っていかがですか

 楽しいこともあり、辛いこともかなり多くて、自分が試合に出られない期間だったり、それこそCTBだったら中野将伍さん(令2スポ卒=現サントリー)がいたりして自分はAチームで出られないなと思う期間もあって、悔しさもあったなかで、今年1年間は自分の強みを磨こうと頑張りました。すごく自分の成長にはつながったと思います。

――4年生では公式戦に出場して活躍されましたが過去3年間はこの最後の1年のためにあったと考えますか

 もっと早く出たかったという気持ちは正直ありましたが、けがも含め実力だと思っているので、他の人がけがをしたときも自分は常に万全の態勢で出ることができるように準備はしていました。

――今後ラグビーとはどう関わっていきますか

 (就職先に)ラグビー部はないのでクラブチームでラグビーを続けるか、別のスポーツをやろうかと考えています。

――別のスポーツの候補はありますか

 結局力強さが必要になるようなスポーツになりそうです(笑)。ただラグビーと関わっていたいなとは思っています。

――同期への思いを教えてください

 4年間通して一番関わってきたので、信頼できる仲間ができたのが本当に幸せだったと思います。

――後輩に向けてメッセージをお願いします

 もちろん肩書で実力がある人はいっぱいいますし、そうでない人でも自分の強みをチームの武器にできるくらい努力してほしいなと思います。そこがチームにとってプラスになることも多いと思うので。そのようなところでチャンスをつかみ取ってほしいなと思います。

――浪人を経て入部して、最後に決勝の舞台に立ったというところで他の浪人生や一般受験で入部する人たちに勇気を与えたと思うのですが、そのようなところで伝えることができたと思うことはありますか

 自分はラグビーがとても上手で入ってきたというわけではないですが、それでも早稲田のレギュラーメンバーとして試合で戦っていけるという姿をラグビー部だけでなく高校生にも見せることができたなら良い経験だったと思うし成長できたなと思います。

――丸尾主将はどんなキャプテンでしたか

 熱い男というのはみんな言っているんですけど。一回一回の練習で本気を出すというのを大事にしていて、常に『BATTLE』するということは自分も見習ったところだし、そこを大切にしないと勝てないというところもキャプテンから学びました。