コメント
外池大亮監督(平9社卒=東京・早実)
――この大会、この試合へ向けての準備を教えてください
日程的にも1月の頭ということで、年末年始を通じてしっかりと準備をしなければなりませんでした。そういった中で感染のリスクとか、運営の体制も含めて、ここに来るメンバーは練習することができましたが、それ以外のメンバーは12月30日で区切ってチームが別れるという形になりました。そういった色々な事情や環境において、しっかりと全員で理解をして、その中でもそれぞれが与えられた自分の役割をしっかりと全うしようというなかでこの大会に来ました。また、今年は4年生がよくやってくれている中で、改めてリーグの最終戦の敗戦からもう一度チームと向き合うというか、優勝するためには我々には足りないものがあって、その課題としっかり向き合ってこの大会を迎えるという覚悟が見えるシーンもありました。ただ試合が来たということだけではなくて、「もう一歩自分たちでいい準備を」とか、「この大会に向かうには取ってしっかりと課題を克服して行こう」という取り組みがあって臨んで来たので、非常にチーム状態としてはいいのかなと思っています。
――中国地方に拠点を置く環太平洋大ですが、具体的に対策をすることはできましたか
今はこういう時代なので、色々な所で映像とか、中国リーグの情報とかも頂いたりしながら準備はできていました。ただ具体的な部分は試合が始まってみないと分からないというところもあったので、逆に我々としてどういう試合の入り方や大会の入り方をする必要があるのかというところ、女子部も全国大会で初戦で負けてしまったということもあったので、そういったところでの色々な意味での教訓をしっかりと活かして、特に最初の20分は圧力をかけるというところと、それに対しての具体的な守備のところであったり、奪った後の攻撃がスローダウンしないように、というところを強く意識して臨みました。
――アミノ杯では、1回戦2回戦と苦しんだ印象がありましたが、今日は幸先良く先制点を取ることができました
初めての対戦でしたが、試合中にやっていても感じましたがボールを持つと上手いチームでした。そういうところに対して相手のリズムを作らせない、そういった時間を極力短くする、そういう試合の入りができました。ただ、それだけではなくて、しっかりと攻撃の部分にもつなげていけるようにというところもありましたし、試合前にみんなもいっていましたがアミノ杯の教訓、難しい試合をしてきてしまったので、そこをもう一歩進化できるように、というのはとてもみんな体現してくれたのではないかなと思います。
――試合を通して前から規制をかけてボールを奪うことができました
リーグ戦の終盤に難しい試合が多くあり、自分たちから、というところが出せた試合と出せなかった試合とが連戦ということもありありました。逆にこの後中一日の試合がありますが、トーナメントなのでいい自分たちの姿を作り上げることを続けて行けるかというテーマをみんな持っているので、それを含めて一つのストーリーを描いていこうという話もしています。本当にこの龍ヶ崎での3試合に買って東伏見に帰るというか。そこに関しては調整というよりかは、1試合1試合をしっかりと勝ち抜く、勝ちきるというか。自分たちの姿を体現するというところにこだわっていきたいと思います。
――3試合勝利し東伏見にという話もありましたが、今後の情勢にもよりますが3試合に勝利することができれば全部員で西が丘にいくことができます
本当にそれはみんなの思いでもありますし、30日の日にチームは解散をしたのですが、もう一度そこで集まることができたり、離れていてもみんなチームに思いを持っていると思います。またここにいるメンバーは代表をしてサッカーをやらせてもらっています。今シーズンというものを本当に意味のあるというか、今シーズンやってきたものを皆で共有する場面というのが準決勝にあると思うので、そこに向かっていきたいと思います。
――西堂選手(久俊、スポ2=千葉・市立船橋)は今日2ゴールをあげました
彼は早慶戦で点を取ってから自信を持ってというか、自信というよりも「やらなきゃ」というか。自分が目指すべきものをもっと高い所に設定できるという一つの手応えを掴んだと思います。そういった景色をあのゴールで見られるようになった、そういう意味では早慶戦は選手の人生を変えて行くだけの舞台をみんなが作り上げていると思うので、彼は本当にそこから取り組みと言うか意識も考えも、ひとつ高いところに持っていけてると思うので、今日の1点目のゴールも、2点目のクロスに対しても、これまでチャレンジはしていたもののなかなか結果まで結びつかなかった部分がああいった形で結びつきました。今日は90分やったので、しっかりとリカバリーして、次の試合も連続していいプレーができるような選手になって欲しいなと思います
――1点目のシーンでは西堂選手を右サイドで起用した采配の意図が出た場面でした
彼は左足で振れるんで。ヒョンジュ(梁賢柱、スポ4=東京朝鮮高)もやっと怪我から戻ってきてかなり忸怩たる思いがあると思うので。山下(雄大、スポ2=柏レイソルU18)含めて新たなパワーが加わったことで、我々としてももう一個高いところでゲームを作っていくという、そこにみんな挑戦できているのはないかと思います。
――怪我から復帰した梁選手にゴールが生まれました。梁選手はこの先のサッカー人生をかけた戦いが始まったともいえるかと思います
それはここで春に開幕を迎えた時から何も変わっていないですし、我々は今年最後まで走り抜くということで言えば、この大会というのは彼にとっても最後の大きな一つの機会だと思います。その時間をまた明後日一つ作れるという意味でも、強い思いと言うか重い覚悟で、活躍できる場が明後日来るように謙虚に取り組んでいきたいなと思います。また彼がチャンスをものにするということもチームにとっては大きなことかもしれないと思うので、そういうのをみんなが、自分が背中を押してもらっているみんなと同じように、部員が彼の背中を押せるようにと言うか。そういうチームになっていけば良いのではないかなと思います。
――今日は早め早めの交代となりました。連戦、怪我明けの選手がいるということもあるかと思いますがいかがでしたか
あとは、リーグ戦が終わってからこの大会に向かうまでのメンバー決めというところでもそうですが、チームの全体のレベルアップというか、差がなくなってきていたので、トレーニング中でもAチームと A サブチームで分けるのではなくて混合したチームで回してきました。今日も松高(遼、スポ4=浦和レッズユース)が出場しましたが、誰が出てもおかしくないというか。彼は4年生ですけれども一度リーグ戦で出場をした時よりもたくましくなっていて。そういった選手としての一つの成長であったり、一つのきっかけからしっかりと学んでいる姿が見られました。追加登録で入ってきて、その時間を充実させていた一つの証明だと思うので、そういったことをここにいるメンバーももちろん感じていると思いますが、彼はずっと B チームでやっていたので、オフになっているメンバーも大きな励み、刺激になっているのではないかなと思います。
――今回登録されたメンバーは、ほとんどの選手がリーグ戦への出場経験がある選手でした。今期過密日程になった中で、怪我人も出てしまいましたがチームとしての上積みをするのができたのではないでしょうか
本当に明後日またゲームを迎えるのが楽しみだなという期待感がある今日のゲーム運びだったかなと思います。早稲田としてそういう姿を、難しい状況になってきているからこそ誰かの活力になれるように取り組みたいと思います。
――次の試合に向けて一言お願いします
次の相手は静岡産業大学です。本当にどのチームも全国からこの一年と言うか、難しい一年を乗り越えてここへの切符を手にして、1回戦を乗り越えてきているので、そういった相手をしっかりとリスペクトした上で、我々としての思いであったり覚悟みたいなところをしっかりと今日のように表現し、もう一つ積み上がるように明日も時間はないですが準備していきたいと思います。
西堂久俊(スポ2=千葉・市立船橋)
――全国大会の初戦で2ゴールを挙げられました。率直な感想教えてください
率直にうれしいというのが一番にあって。僕のためだけに戦うのではなくて、東伏見にいる人も含めた4年生、今オフになっている他の部員たちのためにという思いでやっていたのが、このような結果として表れたことはすごくうれしく思います。
――1点目、右サイドからカットインして自らコースを作り、綺麗なシュートが決まりましたが、練習していた形でしたか
あれは特に自主練習などでやっていた訳ではありませんでした。試合が始まってから立ち上がり同じような形が何本かありました。クロスに逃げることもあり、相手やベンチサイドの監督からも弱気に映っていると感じていたので。そこは少し強引にでも強気に打ちにいこうかなという思いで(シュートを)打ったら入りましたね。
――2点目は一転、大西選手からのクロスにヘディングで叩き込みました。振り返っていかがですか
大西くん(大西翔也、スポ3=浦和レッズユース)がフリーでボールを持って、前にゴリくん(加藤拓己、スポ3=山梨学院)もいて、結構良い形でボールが入るなと思ったので、僕も信じて走ったら合わせてくれたという感じですね。
――今試合ではボールを保持する時間が長く、西堂選手の足元にボールが入る機会も多かったと思います。どのような意識でプレーを選択していましたか
まずはちゃんと相手を見るということ、また状況判断の中で、僕自身の強みである推進力や仕掛ける姿勢をいつ出すのかということを意識していました。今仕掛けるべきなのか、それとも簡単にやるべきなのかという判断には気を使ってこだわるようにしています。
――外池監督(外池大亮監督、平9社卒=東京・早実)へのインタビューの際に、西堂選手は早慶戦から波に乗ってプレーができているというお話がありました。早慶戦を経てご自身の中での変化はあったのですか
早慶戦は、僕にとってもチームにとってもすごく大きなきっかけで。あれだけの舞台を早慶両校の選手やスタッフが作ってくれたので、4年生のためにも、運営に携わってくださった方のためにも何としてでも勝ちたいという思いがありました。しかし、結果は引き分けに終わってしまい僕自身も非常に悔しかったです。それが、意識を改めるきっかけになりました。そこからますます4年生のためにという思いは強くなりましたし、そのような思いが好調の要因なのかなと内省はしています。
――今回、チームとして4ゴールと大量得点を挙げる試合となりました。西堂選手も2ゴールを挙げた中で、あまり喜びを表現する様子は見られませんでしたが、そこに何か意図はあったのですか
もちろんゴールはうれしいです。ただ、もっと上を見なければいけないと思っていて。このようなところで満足していられないなという思いが強くあったので。うれしい中でも、まだやれるぞという思いは忘れずにいました。点を取ったからこそ引き締めてという感じでしたね。
――この全国大会は中1日での連戦となりますが、次戦に向けて意気込みをお願いします
中1日で、精神的にも身体的にも非常に苦しい戦いが続くとは思いますが、1人で戦わず、周りとつながって全員で乗り越えていけたらなと思います。
FW奥田陽琉(スポ1=柏レイソルU18)
――全国大会の初戦を勝利で飾りました。率直な感想を教えてください
素直にうれしいです。今の4年生、メンバー外の人のためにも絶対に勝ちたい試合でした。初戦なので難しい戦いになると思っていたのですが、勝つことだけを考えながら戦いました。
――全国大会初戦という大事な一戦でスタメンに起用されました。どのような意識で試合に入りましたか
自分の武器は、守備をすることと相手に圧力をかけながらワンチャンスをモノにするということです。そのような意味では、起用に応えられたのかなと思います。
――関東大学リーグ戦を終えてから今試合まで少し期間が空きました。その間はどのような練習に重きを置いていましたか
(試合)登録メンバー争いがあり、下(のカテゴリー)からはい上がってくる人もいたので、チーム内で良い競争ができたのかなと思います。
――今試合では開始早々先制点を挙げられました、得点シーンを振り返ってください
サポートよりもシュートやクロスで終わらせる(ことを得意とする)梁くん(梁賢柱、スポ4=東京朝鮮高)が仕掛けてくれて。クロスが来ると信じて相手の前に走り込んだら(クロスが)ちょうどきて、合わせるだけという感じでした。
――得点後のゴールパフォーマンスの由来は何ですか
自分が好きなバイエルン・ミュンヘンのロベルト・レヴァンドロフスキ選手がやっていて。真似させていただいています。
――そのポーズにはどのような思いを込めていますか
自分があのパフォーマンスをするようになってから、チーム内でもパフォーマンスに関していじってもらえるようになって。そのゴールパフォーマンスからチームに勢いをつけられたらいいなと思います。
――ここから全国大会は続いていきます。次戦に向けての意気込みをお願いします
自分たちが目指しているのは優勝ですが、先を見過ぎず一戦一戦大事に、勝つことだけを意識してやっていきたいと思います。