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ラグビー部

2020.12.27

冬季オープン戦 対明大B・C 12月26日 東京・明大八幡山グラウンド

今シーズン最後の対外試合 明大B・C相手に厳しい敗戦

 冬晴れという言葉がぴったりの陽気の中、早大B・Cは明大B・Cと対戦した。ジュニアとしては今シーズン最後の対外試合ということもあり、一部の4年生にとってはラグビー人生で最後の対外試合となる。この日は30分を3本という変則的なスケジュールで試合は行われた。しかし、明大BK陣のスピードある攻撃を抑えきれず、セットプレーでも終始押し負ける展開に。7―28、14―38、21―99と負け越し、終わってみれば21―99で敗戦した。

 この日ゲームキャプテンとして試合に臨んだフランカー永嶋一光(スポ4=福岡・修猷館)は「チームに勢いを与えられるように、絶対に勝ちたい」と語った。この言葉通り、勝利で全国大学選手権の準決勝を控えるAチームを後押ししたい早大B・Cであったが、明大のスクラムから展開され、開始早々に先制点を許してしまう。途中でCTB竹下日向(教3=神奈川・桐蔭学園)の転がしたキックをFB島田雄大(商4=東京・早大学院)がグラウンディングして反撃するものの、明大にスクラムからモールでトライを取られるなど力負けするシーンが多く見られ、7―28で1本目を終えた。

 

トライする島田

 2本目も敵陣に攻め込むことのできない我慢の時間が続き、得点を重ねられてしまう。早大が沸いたのは2本目開始から10分ほど経過した時だった。SO久富連太郎(政経1=島根・石見智翠館)のキックから、右サイドに展開していき、相手を振り切った島田がおよそ20メートルを独走。この日2本目のトライを決める。この時、上井草グラウンドから応援に駆けつけていた4年生は立ち上がってガッツポーズ。そこからは「キックオフからのディフェンスでいいプレッシャーをかけられてターンオーバーできたシーンもあった」(永嶋)というように、ディフェンスで前に出て明大のミスを誘う場面も多く見られた。しかし、その好機を生かせないまま明大を抑えきれず、点差は開いていく。終了間際に、ゴール前の攻防からフランカー藤井将吾(スポ1=大阪・早稲田摂陵)が抜け出してトライするが、2本目のスコアは14―38。またも負け越してしまった。

 

終始相手の圧力に苦しんだスクラム

 3本目では、両チームとも大幅にメンバーを入れ替えていく。早大B・Cは敵陣に攻め込む場面は多かったものの、肝心なところでペナルティーを取られるなど、なかなかトライに結びつけられない。反対に、明大B・Cは有利なセットプレーとスピード感のあるBK陣の攻撃で早大B・Cを翻弄(ほんろう)する。結局、早大B・Cはトライを奪うことができず3本目に限っては0―33と無得点。全体を通しては21―99で敗北を喫した。

 メンバー入りした4年生全員が出場したこの試合。ラグビー人生で最後の対外試合になった選手も多い。しかし、シーズンがこれで終わったわけではない。「Aチームが「下のチームが『BATTLE』しているから俺らも頑張る」という雰囲気になるように、下のチームから盛り上げられるように、最後まで頑張っていきたいです」(永嶋)。日々の練習から全員で、ひとつのチームとして戦っている。全ては国立競技場で『荒ぶる』を歌うために。彼らの戦いはまだまだ終わらない。

(記事 内海日和、写真 鬼頭遥南、山口日奈子)

コメント

フランカー永嶋一光(スポ4=福岡・修猷館)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 テーマとして「ディフェンスで前に出続ける」ということを意識していたのですが、それを最後まで出しきれなかったという点はすごく残念だと思います。

――試合に臨む前に意識したことは何でしょうか

 とにかく前に出るということで、相手に回される前に自分たちで前に出て止めようということは意識していました。

――ご自身の中でこの試合の位置付けはどのようなところにありましたか

 ジュニアとしては対外試合が最後ということで、この後明治のAチームが天理に勝てば決勝には明治が上がってきます。まずはそこにつながるように、チームに勢いを与えられるように、絶対に勝ちたいという気持ちで臨みました。

――今日はキャプテンとして出場されましたがどのようなところを気をつけていましたか

 とにかく引かないことです。自分たちから仕掛けるということを意識して、キックオフのディフェンスで自分が一番初めにタックルを止めるというところを意識していました。

――特に一本目はキックが多い印象でした

 相手が重いので、まずはキックで蹴り勝って相手の陣地でプレーをしようというのはありました。

――課題を挙げるとしたら何でしょうか

 ディフェンスで前に出られた部分もあるのですが、それを反則なく試合を通して続けられなかったことは課題です。それがジュニアとして足りなかったところだと思います。

――その中で良かったところはありますか

 キックオフからのディフェンスでいいプレッシャーをかけられてターンオーバーできたシーンもあったので、そこは良かったと思います。

――残された時間は短いですが、どのように過ごしていきたいですか

 もう一度上井草に戻って、練習からこの試合の反省点を生かしたいです。そして、今年のテーマである『BATTLE』し続けて、Aチームが「下のチームが『BATTLE』しているから俺らも頑張る」という雰囲気になるように、下のチームから盛り上げられるように、最後まで頑張っていきたいです。

CTB三浦称児(人1=大分舞鶴)

――B戦のスタメンは初めてでしたが、どのような意気込みで臨まれましたか

 4年生が今シーズン最後の対外試合だったのでいつもより気持ちが入ったのと、今シーズンのテーマが『BATTLE』なので、自分も相手に負けないように、自分たちから仕掛けていこうという意気込みで臨みました。

――今日の試合を振り返っていかがでしたか

 いいプレーもあったのですが、自分のミスから相手に抜かれるシーンもありました。自分はまだ1年生なので、この経験を次につなげていけたらと思います。

――2020年を振り返ってどのような1年でしたか

 自分は9月くらいまで一番下のチームでやっていて、先が見えない状態でしたが、一つ一つ与えられた機会をしっかりつかんで自分の強みを出していって、自分の目標、目指していた場所に近づけたようにと思います。

――目指していた場所というと

 まずは一番上のチームで練習するということ。それはできたので、来年は赤黒を着て出られるようにがんばりたいです。

――自分の強みは具体的に言うとどこですか

 タックルです。

――今日の試合では強みを出せましたか

 1本自分のタックルで相手がミスをしたので、自分の強みを出せたかなと思います。

――来年に向けて意気込みをお願いします

 今年はイレギュラーなシーズンでしたが、様々な経験ができたと思います。来年は今年と変わらずやるのではなく、1日1日どんどん成長して、赤黒を着られるように頑張りたいです。

 

冬季オープン戦
早大B・C スコア 明大B・C
1本目 2本目 3本目 得点 1本目 2本目 3本目
14 28 38 33
21 合計 99
【得点】▽トライ 島田2、藤井 ▽ゴール 久富(2G)、島本(1G)
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
大木 裕太 法2 東京・早大学院
芦刈 太政 スポ4 福岡・東筑
木村 陽季 社3 東京・早実
山野 浩暉 文構4 東京・早実
高吉 将也 教4 神奈川・桐蔭学園
藤井 将吾 スポ1 大阪・早稲田摂陵
◎永嶋 一光 スポ4 福岡・修猷館
宮下 龍樹 人3 茨城・茗溪学園
清水 一志 社2 東京・早実
10 久富 連太郎 政経1 島根・石見智翠館
11 千年原 倭 文構4 東京・早実
12 竹下 日向 教3 神奈川・桐蔭学園
13 三浦 称児 人1 大分舞鶴
14 清水 竜成 教3 東京・早実
15 島田 雄大 商4 東京・早大学院
リザーブ
16 小沼 宏太 スポ3 茨城・清真学園
17 長谷川 太 スポ3 群馬・太田
18 武内 陸 法2 埼玉・早大本庄
19 黒田 瑛大 社4 埼玉・早稲田本庄
20 西野 直樹 法2 東京・早大学院
21 江島 航 法2 早稲田渋谷シンガポール
22 池本 大喜 文構1 東京・早実
23 小池 航太郎 商1 東京・早実
24 淺沼 黎 政経3 東京・青山学院
25 小川 瑞樹 文3 東京・早実
26 石田 大貴 社2 埼玉・早大本庄
27 米重 颯己 スポ2 北海道・函館ラ・サール
28 島本 雄太 創理4 神奈川・桐蔭学園
29 池本 暖 人3 愛知・千種
30 金井 奨 人2 群馬・太田
31 下原 一輝 文構2 東京・早大学院
32 田所 賢汰 社4 埼玉・早大本庄
33 村岡 隆貢 人4 東京・国学院久我山
34 吉松 立志 スポ2 宮崎・高鍋
35 遠山 拓 教3 東京・国学院久我山
※◎はゲームキャプテン、監督は相良南海夫(平4政経卒=東京・早大学院)