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ラグビー部

2020.10.26

新人早明戦 10月25日 対新人明大 東京・早大上井草グラウンド

修正を見せるものの新人明大を封じ込められず、大敗を喫す

 秋を感じさせる肌寒い天気の下、新人たちが早明の伝統戦に挑んだ。例年春に行われているが、新型コロナウイルスの影響で今月に延期となって行われた今試合。17日に行われた早慶戦に続いて2戦目の新人戦となった。高校日本代表などタレントを多く有する明大に対し苦戦を強いられ、終始主導権を握られる展開となる。前半に比べ後半は一部健闘も見せたが、明大のフィジカルを上回ることはできず、終わってみれば19-88と大差での敗戦を喫した。

 開始早々、「相手の接点の強さと外に展開するプレーで」(NO・8細川大斗、社1=東京・早実)新人明大の猛攻に遭う。前半2分、ラインアウトから素早いパス回しに翻弄(ほんろう)され、ディフェンスの整備が間に合わないまま被トライ。先制点を奪われた。その後も次々に突破され、開始から19分の内に連続5トライを許してしまう。だが新人早大も反撃に転じる。28分、敵陣深くでのマイボールスクラムから左に展開。最後は細川からパスを受けたフランカー藤井将吾(スポ1=大阪・早稲田摂陵)がインゴールに飛び込み、今試合初得点を挙げた。その後1トライを許すものの、38分には相手ゴール前のブレイクダウンでターンオーバーすると、勢いそのままにテンポよくボールを回し、FB京山秀勇(人1=福岡・東筑)からWTB木村晴(スポ1=北海道・函館ラサール)につないで得点。前半終了間際に新人明大にさらに1トライを奪われ、12-45で前半を折り返した。

左サイドからインゴールへ駆け抜ける木村晴

 後半は早大の攻撃から始まった。2分、敵陣22メートル付近でのラインアウトを成功させると、SO久富連太郎(政経1=島根・石見智翠館)が中央のディフェンスラインをかいくぐり、個人技でインゴールを駆け抜ける。自身でのゴールも成功させ、19-45とした。しかし、後半の得点はこの1トライのみ。その後は新人明大の攻撃にひたすら耐える時間が続く。「ディフェンスの接点を早くして前に出よう」というゲームキャプテン・細川の声掛けの通り、前半に比べるとディフェンスが機能し始め、フランカー小池航太郎(商1=東京・早実)やCTB三浦称児(人1=大分舞鶴)らのタックルが確実に決まる場面も見られた。だが、明大の屈強なフィジカルを封じ込めることは終ぞできず、ハンドリングミスの多さからマイボールを継続して早大ペースに持ち込むこともできず、19ー88でノーサイドを迎えた。

相手と対峙する細川

 「何本かタックルミスがあってそれがトライに繋がる場面もあったのでタックルの部分と、組織としても主にディフェンスの部分が課題」と久富が振り返るように、突破されてサイドに大きくゲインを切られる場面が前後半通して多く見られた点に課題が残る。毎年明大の地力に圧倒され敗戦が続く新人早明戦だが、そこに出場した選手が関東大学対抗戦の早明戦で互角の戦いを繰り広げるに至るまでの成長の軌跡が、早大ラグビーの見どころのひとつでもあるだろう。ルーキーたちがどれほどの成長を遂げていくのか、今後も目が離せない。

(記事 山口日奈子 写真 内海日和)

コメント

NO・8細川大斗(社1=東京・早実)

――今日の試合を振り返って

 ディフェンスでもアタックでもとにかく強いプレーを選択して前に出ようということでやっていましたが、前半初めの入りから相手の接点の強さと外に展開するプレーで連続トライを取られてしまったのが反省点です。

――ゲームキャプテンとして声掛けなどしましたか

 ディフェンスの接点を早くして前に出ようというのは終始言っていました。一部良い部分もありましたが、全体を通してみると最後までできなかったですね。

――先日の早慶戦でもゲームキャプテンを務めていたのですか

 はい。

――ご自身の評価は

 前日に相良監督(相良南海夫監督、平4政経卒=東京・早大学院)に、自分の得意なプレーで勝負するよう全体に向けて言われていて。自分はタックルが武器だと思っているので、明大という強い相手に対してもたくさんタックルができたと思いますが、アタックの部分でハンドリングエラーをしてしまい、チャンスのところで何度も落としてしまったのでそこを直していきたいです。

――新人とは言え早明戦ですが、どのような意気込みで臨まれましたか

 相手は高校日本代表など強い選手がたくさんいますが、そういう相手にも絶対に負けないという気持ちで臨みました。

――今年はジュニア選手権なども中止になってしまいましたが、今後への意気込みをお願い致します

 今年はチャンスが少ないというのはわかっていますが、自分の今年の目標は公式戦に1試合でも出場することなので、それに向かって1回1回の試合を大事にしていきたいと思います。

SO久富連太郎(政経1=島根・石見智翠館)

――今日の試合を振り返って

 前半の試合が温まっていない状態で明治に先に前に出られて、何本もトライを取られてしまったことが一番きつかったなと思います。

――どんな気持ちで試合に臨まれましたか

 相手は強いと分かっていたので、自分たちが仕掛けるというところを意識して臨みました。

――SOとして意識したことはありましたか

 ディフェンスは自分が一番内側なので、ラインを上げてリードするというのを徹底することと、アタックでは相手のところにボールを運ぶために早い判断ができるようにというのを意識してやりました。

――今日の課題をあげるとすれば

 僕はディフェンスですね。何本かタックルミスがあってそれがトライに繋がる場面もあったのでそのタックルの部分と、組織としても流すのか、上がるのかという主にディフェンスの部分が課題かなと思います。

――これから試合があるかは不確定ですが、どんなシーズンにしたいですか

 まだ僕は下のチームなので、とにかく赤黒を着て試合で活躍できるように頑張りたいと思います。

新人早明戦
新人早大 スコア 新人明大
前半 後半 得点 前半 後半
12 45 43
19 合計 88
【得点】▽トライ 藤井、木村晴、久富 ▽ゴール 久富(2G)

 
    

新人早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
井元 正大 文2 東京・早実
46分交代→16大木
  59分交代→22米澤    
武内 陸 法2 埼玉・早大本庄
40分交代→17西野
  59分交代→23山野    
  73分交代→27渡辺    
平山 貴喜 スポ2 北海道・函館ラサール
  59分交代→24松下    
江島 航 法2 早稲田渋谷シンガポール校
  63分交代→19佐士原    
池本 大喜 文構1 東京・早実
小池 航太郎 商1 東京・早実
59分交代→20永嶋
藤井 将吾 スポ1 大阪・早稲田摂陵
50分交代→21磯崎
◎細川 大斗 社1 東京・早実
島本 陽太 スポ1 神奈川・桐蔭学園
70分交代→31茂木
10 久富 連太郎 政経1 島根・石見智翠館
11 木村 晴 スポ1 北海道・函館ラサール
  66分交代→33五十嵐    
12 岡﨑 颯馬 スポ1 長崎北陽台
  56分交代→34岡本    
13 三浦 称児 人1 大分舞鶴
  73分交代→35和田    
14 鈴木 陽結 政経1 東京・早大学院
40分交代→36吉松
15 京山 秀勇 人1 福岡・東筑
73分交代→32鳥海
リザーブ
16 大木 裕太 法2 東京・早大学院
17 西野 直樹 法2 東京・早大学院
18 福山 真司 教1 大阪・早稲田摂陵
19 佐土原 脩 基理1 埼玉・早大本庄
20 永嶋 仁 社1 東福岡
21 磯崎 錬太郎 商1 東京・城東
22 米澤 結人 スポ1 東京・国学院久我山
23 山野 裕都 教1 東京・早実
24 松下 慶伍 教1 東京・早実
25 梅澤 未遊 法2 東京・早大学院
26 後藤 良太 文1 埼玉・早大本庄
27 渡辺 駿斗 商1 東京・早実
28 下間 元貴 スポ1 秋田
29 宮本 大生 文構1 埼玉・早大本庄
30 内田 慶悟 スポ1 広島・尾道
31 茂木 陸生 社1 埼玉・早大本庄
32 鳥海 雄図 教1 東京・早実
33 五十嵐 心之介 社1 埼玉・早大本庄
34 岡本 大輝 スポ1 東京・本郷
35 和田 遼 社2 埼玉・早大本庄
36 吉松 立志 スポ2 宮崎・高鍋
37 鈴木 大世 基理1 東京・玉川学園
38 下原 一輝 文構2 東京・早大学院
※◎はゲームキャプテン、監督は相良南海夫(平4政経卒=東京・早大学院)