メニュー

競走部

2020.10.12

トラックゲームズin TOKOROZAWA  10月11日 埼玉・早稲田大学織田幹雄記念陸上競技場

出雲駅伝の代替大会で大逆転優勝! 中谷と太田は日本選手権への切符を手にする

 新型コロナウイルス感染拡大の影響により第32回出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)が中止されたことを受け、早大、創価大、東洋大、明治大の4校による代替の対校長距離競技会が行われた。台風14号の影響で1日遅れとなったため、奇しくも本来の出雲駅伝と同じ10月11日の開催となった。1年生4人の布陣で挑んだ5000メートルの終了時点では、早大は全体4番手となったが、その後1万メートルの中谷雄飛(スポ3=長野・佐久長聖)、太田直希(スポ3=静岡・浜松日体)が日本選手権標準記録を突破する好走を見せたことで、大逆転での優勝を果たした。

 5000メートルに対校戦代表として選出されたのは北村光(スポ1=群馬・樹徳)、菖蒲敦司(スポ1=山口・西京)、諸冨湧(文1=京都・洛南)、栁本匡哉(スポ1=愛知・豊川高)の4人。最初の1周は諸冨が先頭に立ち、67秒で集団を引っ張る。北村もそのすぐ後ろについた。しかし「急激なペース変化に対応することができず後退してしまった」と菖蒲が振り返るように、2周目を過ぎたところで東洋大の及川瑠音(2年)が一気にペースアップ。集団は縦長になり、早大勢は中盤から後方に下がってしまう。その後も先頭は1キロあたり2分47秒前後のハイペースで推移し続け、6位までが13分台というハイレベルな戦いに。早大トップは12位の諸冨で、14分07秒20の自己新記録。チーム4番手の北村も14分22秒72にまとめた。

諸冨と菖蒲は中盤並走した

 5000メートル終了時点で、対校戦の早大の順位は4位。つづく1万メートルには中谷雄飛(スポ3=長野・佐久長聖)と太田直希(スポ3=静岡・浜松日体)の上級生ペアで挑んだ。中谷は「上級生がしっかりしないと」と意識しながら、日本学生対校選手権のリベンジと日本選手権の標準記録突破を狙った。太田は今シーズン初の対校戦だったことから「記録も狙っていたが、勝負に勝つ」ことを目標にスタートラインに立った。中谷は序盤から学生トップを守り、集団がばらけると、実業団選手率いる日本人先頭集団に食らいつく。太田もすぐ後ろに続き、5000メートルを14分05秒で通過する。その後一時中谷との距離が開くが、「中谷が前にいたので少しでも追いつこうと思っていました。あわよくば勝とうと思っていたので、意識はしていた」というように追い上げを見せると、9000メートル手前で中谷の前に立つ。対する中谷も「直希(太田)がきつい局面で前に出てくれて、一緒にいけたのもあって、そのおかげで僕自身もすごくいい走りができた」と、ライバルに刺激を受けていた。最後はラスト一周のスパート勝負になり、デッドヒートの末、中谷がわずかに先着。太田も自己ベストをマークし、2人ともに日本選手権の出場権を手にした。

学生トップをひた走った中谷

 1万メートルでの追い上げによって、対校戦では早大が見事優勝。さらに2人が日本選手権の標準記録を突破するなど次につながるレースとなった。いよいよ駅伝シーズンが開幕するが、「チーム力をもっと上げていかないと」(太田)というように、チーム全体の底上げが勝利のかぎとなる。

(記事 布村果暖、写真 大島悠希、町田華子)

結果

▽男子5000メートル

諸冨湧(文1=京都・洛南)14分07秒20(12着)自己新記録

菖蒲敦司(スポ1=山口・西京)14分15秒11(16着)

柳本匡哉(スポ1=愛知・豊川)14分21秒79(21着)

北村光(スポ1=群馬・樹徳)14分22秒72(22着)

半澤黎斗(スポ3=福島・学法石川)14分35秒17(24着)

▽男子1万メートル

中谷雄飛(スポ3=長野・佐久長聖)28分19秒27(3着)自己新記録

太田直希(スポ3=静岡・浜松日体)28分19秒76(4着) 自己新記録

辻文哉(政経1=東京・早実)29分08秒11(16着) 自己新記録

井川龍人(スポ2=熊本・九州学院)29分23秒02(19着)

▽総合

早大1時間53分45秒(優勝)

コメント

太田直希(スポ3=静岡・浜松日体)

――今大会の目標は

今季自分が出る初めての対校戦だったので、記録も狙っていましたが、勝負に勝つことを目標にしていました。本当の目標は中谷(雄飛、スポ3=長野・佐久長聖)に勝つことだったのですが、今日勝つことができなかったので、またリベンジかなと思います。

――自身の調子はどうでしたか

調子はそこそこでした。

――5000メートルを終えてチームは4位と出遅れていましたが、どのような心境で1万メートルのレースに入りましたか

やるしかないと思い、走りました。

――その中でレースプランはありましたか

特に何秒で入るかは決めていなかったのですが、とにかく集団に付いていく。相楽監督(豊駅伝監督、平15卒=福島・安積)からも駅伝の1区のような感じで走れと言われたので、とにかく集団の中で余裕を持って走った形でした。

――レース中は中谷選手を意識しながら走りましたか

そうですね。中谷が前にいたので、少しでも追い付こうと思っていました。あわよくば勝とうと思っていたので、意識はしていました。

――レースの展開としては後ろから中谷選手を最後追う形となりましたが、振り返って

その時点だと、28分20秒の日本選手権標準が切れるか切れないかのギリギリだったので、自分もとにかく行くしかないという気持ちで走っていました。

――今回の結果をどのように捉えていますか

一つ目標にしていた28分20秒を切れたので、その部分ではほっとしています。ハイレベルな全日本(全日本大学駅伝対校選手権)などの大会が今後あるので、チームとしては今回全てうまくいった訳ではないので修正していかないといけないと思います。

――本日のレースでの収穫は

速いペースで耐える力や、余裕を持って走る力です。スピードや持久力は付いてきたと思うので、地力は付いてきたかなと個人的には思います。

――今後突き詰めていかないといけない部分は

チーム力をもっと上げていかないと駅伝では3位以内に入ることはできないと思います。そこがチームの課題だと思うので、皆で力を付けていければと思います。

――今後の自身の目標について

全日本、箱根(東京箱根間往復大学駅伝)と駅伝があるので、そこでチームとして3位以内に入ることは当然ですが、個人としても区間賞を取りたいと思います。

中谷雄飛(スポ3=長野・佐久長聖)(※囲み取材より一部抜粋)

――まず今日のレースを振り返って、いかがですか

日本インカレが(日本学生対校選手権)がいい練習をできていたのに走れなくて、エンジを着て走る試合がちょっと呪われてるんじゃないかというくらい結果が悪かったので、今回はしっかり走りたいなと。また日本選手権の参加標準記録も狙っていたのでそこは突破できてひとまず安心しました。勝ち切ることもできて本当にうれしいです。

――目標タイムは

当初は外国人選手が27分台ペースでいくということだったので、ついて行って27分台を狙いたかったのですが、ちょっとペースが遅かったので勝ち切るという目標に切り替えました。

――出雲駅伝の代替大会という位置付けでしたが、気持ち的にはいかがでしたか

駅伝での対校戦ができないということで、でもチームの目標は変わらず優勝あるいは3位以内としているので、そこは変わらずです。

――出雲駅伝の中止の知らせを聞いた時の心境は

昨年早稲田は出雲駅伝に出場できておらず、自分自身も1年目に走ってあまりいい結果ではなくリベンジしたいなと思っていたので、そこが叶わなかったので残念な思いもありました。ただ僕自身トラックレースでもうまく結果が出ていなかった分、今回はそちらでしっかり結果を残したいなということで挑むことができました。

――今日の対校戦としては1万メートルで4位から逆転しました

走っているときは無我夢中だったのですが、でも直希(太田直希)がきつい局面で前に出てくれて、一緒にいけたのもあって、そのおかげで僕自身もすごくいい走りができたと思っていますし、そういうライバルが身近にチームの中にいるというのは本当に大きいなと、感謝しなきゃなと思います。

――5000メートルの段階では4番手ということで、それはどう見ていましたか

今日の5000メートルは下級生中心となっていて、うまくいけば本当にうまくいくと思ってましたし、ちょっとつまづいてしまうとガタっといってしまうかなと不安もありつつ見ていました。1年生はこれまでの過程はものすごくいいかたちでできている部分があったので、今日ちょっとうまくいかなかった選手もいると思いますが、本来の力ではないので、まだまだ期待している部分があります。ただ1年生がうまくいかなかった分上級生がしっかりしないといけないと思っていたので、(1万メートルで)取り返せるようにというのは頭の片隅に置いて走りました。

――日本学生対校選手権から今までどのように調子が上がってきたのでしょうか

(日本学生対校選手権を)走り終わってからはどうしてああいうふうになったのか全然分からず、僕自身だいぶ悩んだというかへこんだのですが、ちゃんと前を向いていかないとと周りの方から言われたのもありますし、この結果だけで僕自身陸上人生が終わるわけではなかったので、時間はかかりましたが少しずつ切り替えていきました。合宿でも守りに入らず走り込める分だけ走り込んだ結果、(9月30日の)早稲田競技会の3000メートルぐらいから調子が上がってきて今に至るという感じです。

――トラックに関しては1万メートルにシフトしていくのでしょうか

そうですね。ここで一つのステップをクリアして先につながったと思いますし、今後世界を目指していく上で狙えるのも1万かなと思ったので、まずは1万でいこうかなと思います。

――日本選手権の目標は

初めての舞台なので特にこの選手に勝とうというのはなくて、どこまで自分の力が通用するかチャレンジしたいなと。今回のレースも自分より速い選手の中でチャレンジしていい結果を残せたので、日本選手権でも発揮できればと思います。

――最後のガッツポーズの心境は

全カレがうまくいかなかった分この大会に結構かけていた部分があったので、そこで勝負に勝てて記録も残せて、その達成感というか。苦しんだ分こうして結果が出て良かったなという感情が出ました。

――駅伝シーズンに向けての意気込みをお願いします

チームとしては昨年度よりも高く、3位以内を目標としていて、あとは残りの2試合で目標を達成できるようにチーム一丸となって頑張りたいと思います。

半澤黎斗(スポ3=福島・学法石川)(※囲み取材より一部抜粋)

――きょうのレースを振り返って

この試合をすごく大事に考えていて結果を出したいところだったのですが、思うような走りができなくて不甲斐ないですし悔しいです。

――早大からは1年生が対校選手として出場しましたが、それについてどう感じていますか

上級生が代表として走るべきところを1年生にお願いするかたちになって申し訳なかったのですが、1年生は練習ができていたので自信を持ってチームとして送り出しました。

――きょうのレースの目標は

大学ベストが14分18秒だったのでそこを一つの目標として、そこからどれだけ上げられるかということを考えていました。

――今後に向けての意気込みをお願いします

不甲斐ない2年半を過ごしていてチームにも迷惑をかけていますし、自分としてもやりきれない思いがいっぱいあるので、卒業までにしっかり力をつけて、もう1回トップで戦えるようにしたいです。環境やチームメイトはそろっているので、みんなの力を借りながらもう1回力をつけたいです。

北村光(スポ1=群馬・樹徳)

――このレースの目標は

対校戦だったので、タイムはあまり考えず勝負を意識しました。しかし、最初から思ったよりきついなと感じて、思い描いたレースができなかったです。

――調子はいかがでしたか

調子としては良かったです。疲労があったわけではないのですが、思ったより最初からきつくなってしまってしんどい時間が長かったです。

――序盤は集団前方に立ちましたが、どのようなレースプランでしたか

先頭集団につけて、力をためてラスト1000メートルからが勝負だと思っていたのですが、どんどん後退してしまい、ラストもあまり上げることができませんでした。

――きょうのレースを振り返って、課題と収穫は

後半2000メートルがだいぶ落ちてしまったので、全日本大学駅伝まであと3週間、後半の勝負を意識して練習に取り組んでいければ、もう少しいい走りができるのかなと思います。

菖蒲敦司(スポ1=山口・西京)

――きょうのレースの目標は

順位に関しては、対校戦なので前との差をいかに少なくするかということを考えていて、タイムに関しては、高校2年の時に14分3秒の自己記録を出して以来更新できていなかったので、その更新を目標にしていました。それが達成できなくて悔しいです。

――調子はいかがでしたか

10日ほど前に3000メートルでもベストを出せましたし、良い状態で来ていると思っていたのですが、5000メートルを走り切る体力がまだなかったのかなと思います。

――きょう思うような走りにならなかった理由はそこですか

そうですね。今年は夏合宿ができず、あまり距離を稼ぐことができなかったという部分もあって、少し不安要素があったのかなと思っています。

――どのようなレースプランを立てていましたか

かなり速いペースで進むと思っていたので、その準備をしていたのですが、最初思ったより遅く入ってしまって、その後の急激なペース変化に対応することができずに後退してしまいました。いろいろなレースプランを考えておく必要があるなということを改めて感じました。

――今後、長い距離中心の駅伝シーズンに入りますが、全日本で特に走りたい区間はありますか

きょうの結果を踏まえて決まると思うのですが、まずは1年生なので出走できたら本当にうれしいと思います。でも、そこを目標にせず、どこの区間でも区間上位で走ることを目標にあと約3週間頑張っていきたいと思います。

栁本匡哉(スポ1=愛知・豊川)

――本日の試合での目標は

大学に来てから勝負に勝つレースができていなかったので、今回はタイムよりも勝負に勝つことを意識して走りました。ですが、悔しい結果になってしまったと思います。

――今大会の位置付けは

自分の中で後半の失速が課題としてあったので、今回は前半から思い切って走って、最後粘る予定だったのですが、粘りきれずにずるずると失速をしてしまいました。いつも通りの後半に失速するレースになってしまったので、力不足だなと感じました。

――日本学生対校選手権から、どのような練習をしてきましたか

合宿ではしっかりと距離も踏めたので、結構いい感じで状態は上がってきてました。なかなか疲労が抜けきれなかったのですが、このレースの一週間前から、少しずつ状態が上がってきました。いい状態で今日のレースを迎えることができたのですが、それに合った結果は付いてこなかった感じです。

――どのようなプランを描き、レースに臨みましたか

前半は先頭に付いて、その後は粘って、できれば上位でゴールするのがプランとしてありました。プラン通りにいかなかったことは少し悔しかったです。

――今日のレースで見つかった課題は

やはり後半の失速が…。後半の失速さえなければタイムも出せた試合だったので、そこが今後の課題だと思います。