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ア式蹴球部

2020.10.12

関東大学女子リーグ戦 10月11日 早大東伏見サッカー場

2戦連続の大量得点!点の取り合い制し2連勝

関東大学女子リーグ戦
早大 2-2
2-0
神奈川大
【得点者】(早大)5’高橋 42’廣澤 58’三谷 78’村上

  関東大学女子サッカーリーグ第5節。前節、日体大に5ー0で圧勝したア式蹴球部女子部(ア女)は、神奈川大(神大)と対戦した。前後半、延長戦を合わせた100分間得点が生まれなかった前回対戦時(皇后杯予選)とは打って変わり、互いに得点を奪い合う展開となったこの試合。前半は持ち味を発揮する神大に苦戦したが、後半はア女が終始試合を優位に進め、2得点を奪い快勝。関カレ2連勝を飾った。

 前回対戦時得点を奪えなかった相手に対して「早い段階で先制点を取る」(FW廣澤真穂、スポ2=神奈川・東海大相模)という狙いを持って試合に臨んだア女だったが、開始早々の4分に自陣内でファールを犯し、神大にFKを与えてしまう。開始直後のセットプレー、そして雨が降りボールが滑る難しい状況だったが、GK鈴木佐和子主将(スポ4=浦和レッズレディースユース)がボールをガッチリキャッチすると、前線にロングフィード。「相手の頭を越してスペースに出すことを意識した」(鈴木)という狙い通り廣澤のもとにボールが渡ると、ボールは最後方からインナーラップをしてきたDF船木和夏(スポ2=日テレ・メニーナ)のもとへ。ボールを受けた船木はそのまま相手ペナルティーエリア付近までボールを持ち運び、マイナスのクロスを供給。中央に走り込んだFW高橋雛(社2=兵庫・日ノ本学園)が落ち着いてネットを揺らし得点。言葉通り『パーフェクトカウンター』で先制に成功する。しかしその後、神大の徹底した裏を狙う攻撃、狙いどころがはっきりした前プレスに苦戦。流れが良くない時間が続き、19分、22分にセットプレーから立て続けに失点してしまう。「セットプレーの対応や失点後の切り替えには課題が残った」と鈴木が振り返ったように、課題が残る2失点であった。しかしその後は落ち着きを取り戻し徐々に流れを引き戻すと、42分にCKの流れから廣澤がネットを揺らし同点に追いつく。「こぼれ球が来ると感じていた」(廣澤)というエースの見事な嗅覚から得点を奪い、2-2で前半を終えた。

攻守に存在感を見せた村上

 追いつかれてハーフタイムを迎えたが、「全員で意識を共有できていたので焦りはなかった」(三谷和華奈、スポ1=東京・十文字)というア女。後半開始からボールを支配しながらもなかなか決定機を作ることができない時間が続いたが、58分にCKを獲得する。中央へのクロスはクリアされたが、そのこぼれ球を三谷が左足一閃。「打った瞬間はゴールしか考えていなかった」(三谷)というシュートはゴール左隅に突き刺さり勝ち越しに成功した。久しぶりにリードを奪ったア女だったが、福田あや監督(平20卒)から切り替えについて声がかかるシーンも多く、前線のプレスバックやボランチのポジショニングなど完ぺきではなかった。それでも集中した守備を見せ、選手交代で攻勢を強める相手に得点を許さず、逆に78分には高い位置でボールを奪うと高橋が左サイドを深くえぐり中央へクロス。中央で待っていた村上が無人のゴールに流し込み試合を決定づける4点目を決めた。

得点後喜ぶ選手たち

 セットプレーの守備や失点後の切り替えなど課題は残ったが、前節から継続して早い時間で先制、大量得点など課題であった決定力不足は改善傾向にある。特に2トップの高橋、廣澤の関係性は試合を重ねるごとに良化。前線からの連動した守備やビルドアップ時の片方が引いてボールを受ける縦関係の位置取りなど、得点だけでなく守備、組み立ての部分でも大きく貢献している。また、村上に得点が生まれたことも大きな収穫だ。4-4-2へフォーメーション変更後はゴールから遠い位置でのプレーが目立っていたが、前節から高い位置のポジショニングが増加しア女の攻撃に厚み、怖さを創出。皇后杯でのなでしこリーグ所属チームとの対戦や、全日本学生選手権では『1点』が大きく勝敗を分けることになる。その1点を奪うためには、村上の攻撃参加は不可欠だろう。

 次戦の相手は慶應大。例年とは違う形ではあるが、紛れもない『早慶戦』だ。早稲田の誇りを胸に全員で勝ちにいく。

(記事 稲葉侑也 写真 手代木慶 西山綾乃)

スターティングメンバー

早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK ◎1 鈴木佐和子 スポ4 浦和レッズレディースユース
DF 船木和夏 スポ2 日テレ・メニーナ
DF 29 堀内璃子 スポ1 宮城・常盤木学園
DF 25 後藤若葉 スポ1 日テレ・メニーナ
DF 28 浦部美月 スポ1 スフィーダ世田谷
MF 10 村上真帆 スポ4 東京・十文字
MF 並木千夏 スポ3 静岡・藤枝順心
MF 14 加藤希 スポ3 アンジュヴィオレ広島
→93分 佐々木呼子 スポ4 宮城・常盤木学園
MF 27 三谷和華奈 スポ1 東京・十文字
→79分 11 松本茉菜加 スポ4 東京・十文字
FW 髙橋雛 社2 兵庫・日ノ本学園
→93分 22 吉野真央 スポ2 宮城・聖和学園
FW 廣澤真穂 スポ2 神奈川・東海大相模
→88分 蔵田あかり スポ3 十文字VENTUS
◎はゲームキャプテン
監督は福田あや(平20卒)
コメント

GK鈴木佐和子主将(スポ4=浦和レッズレディース)

――試合を振り返って

早い段階で先制できたことは良かったですが、そのあとの試合運びには課題が残りましたし、2失点とも同じような形で失点してしまったので課題が多く残る試合だったと思います。

――前回対戦時には得点を奪うことができなかった相手との対戦でしたが

雨の影響でグラウンド状態が良くなかったので、まずはシンプルにいこうと話していました。

――1得点目は鈴木選手のフィードから生まれました

セットプレーの後のカウンターを狙おうという意識は自分の中にありました。ヒロ(廣澤)がいい飛び出しをしてくれたので、キックの精度は自信がなかったですが(笑)、良いボールを送ることができてよかったかなと思います。

――開始直後のセットプレーということで集中した守備が求められるシーンでした

まずは失点しないことを意識して、そのあとのフィードはスペースに出すこと、相手の頭を超えてヒロのもとへ送ることを意識しました。

――その後は立て続けに2失点してしまいました

自分の飛び出しもよくなかったですし、中の対応も良くなかったのでそこでずれが生じてしまいました。課題が残るシーンだと思います。

――1失点目から修正することができませんでした

失点前から流れが良くない中でセットプレーを与えてしまった点や、1失点目の後も自分たちの中で切り替えがうまくできずに連続して失点してしまったので試合の雰囲気作りは自分たちの課題かなと思います。

――守備陣は少しバタついている印象を受けました

相手がロングボールを蹴ってくることは分かっていたのですが、それに準備しすぎてしまったというか、意識しすぎてしまったせいで前との連携が悪くなってしまったり、受け身になってしまったことがバタついてしまった原因だと思います。

――相手の前プレに対して共通認識(セーフティに蹴る、ある程度つなぐ)はありましたか

どちらかを狙うというわけではなかったです。ただ相手はロングボールに対する対応がいいので、なるべくつないでいこうというのは共有していました。

――得点は奪えているものの失点も許すという今季はあまり見られなかった形でハーフタイムを迎えました

失点してしまった後に追いついたことは良かったので、後半はもう一度点を取りに行こうということを再確認しましたし、まずは落ち着いて守備からやっていこう、我慢して1点取れば勝てるから1点を取りにいこうという話をしました。

――監督から切り替えについて指摘されるシーンもありました

全体的な集中力が少し落ちてしまったと思います。運動量が落ちたり、足が止まったりするシーンが後半はあったと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

次戦は早慶戦なので、関カレですけど少し特別な試合という意識をして短い期間で準備していきたいと思います。

廣澤真穂(スポ2=神奈川・東海大相模)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

先制点は早く取れましたが、その後2点立て続けに失点してしまいました。空気は悪くなりましたが、後半立て直して自分たちのサッカーができたのですごく良かったなと思います。

――前回点を取れなかった相手でしたが、きょうはどのような狙いで臨みましたか

前回は攻撃がうまくいかなかったので、攻撃の練習をたくさん積み上げてきました。その練習の成果が出て点を取れたのが良かったかなと思います。

――早い段階で先制点を取れたことについては

早い段階で先制点を取ることは試合の入りからの狙いでもあったので、心に少し余裕ができました。

――しかしその後逆転されました。そのときのチームの状況はいかがでしたか

相手はセットプレーが強くて注意はしていましたが、逆転されて空気が少し重くなりました。失点した後に空気が悪くなってしまうのは自分たちの課題だなと思いました。

――そんな中、廣澤選手は同点ゴールを決められました

こぼれが来るというのはすごく感じていて。
その予測が当たって、急かさないように抑えて打ちました。

――ハーフタイムで修正、確認したことはありますか

後半は自分たちのサッカーをしようということで。落ち着いてプレーすれば得点できると信じていたので。守備のところは、前半少し球際のところとかが弱かったので、そこは厳しくいこうというのは話し合いました。

――その修正したことや確認したことの効果は試合で出ましたか

後半はマイボールにする時間が長く球際も結構強くいけたので、自分たちのサッカーができたなと思います。

――高橋(雛、社2=兵庫・日ノ本学園)選手との位置関係で意識したことはありますか

やはり近い関係にいるととてもコンビネーションが取れるので、その距離感は練習から意識していつもやっています。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

次は2連戦ですがしっかり勝ちにこだわって、自分としても点を取れるように頑張りたいと思います。

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MF三谷和華奈(スポ1=東京・十文字)

――皇后杯予選の対戦を踏まえて、どのような対策をして臨みましたか

チームとしては前回の反省を生かしつつ、自分たちがどう戦うかを整理しました。(相手の)前回の戦術と直近の神奈川大学さんの戦術を比較して同じように分析しました。前回と同じということではなく、改めて自分たちがどうすべきか考えたという感じです。個人的には、前回途中から出場させていただいたのですが、自分の良さでもあるスピードを生かした縦の突破というのがなかなかできなくて、今日はスタメンで起用していただいたのでしっかりやろうと思っていました。守備は粘り強くやろうとか、心と体の準備もしっかりできたかなと思います。

――最近好調の要因を教えてください

先週の紅白戦ではスタメンではない方で出ていたのですが、1本クロスから綺麗にシュートを決めることができて、それが自分的にはターニングポイントだと思っています。シュートが決まって以降、自分でも思い切ってプレーすることができたので、それをちょっとずつ評価していただいたのかなと思います。前節の日体大戦でスタメンで起用されたのですが、前日からスタメンで出るかもしれないと緊張していて、どうしようと(思って)当日の朝にメンタルトレーナーの後藤さんに相談しました。そうしたら自分のやるべきことと、どうすればいいのかが整理されて点を取ることができたので、これは勢いに乗っていくしかないなと思いました(笑)

――前半はボールに触る機会が少なかったように思います

相手がロングボールを放ってきて、チームとしてもグラウンドが(雨で)滑ったりして、失点もありました。個人的にはなかなか突破できなかったりして、自分がしたいようなプレーができなくてストレスがまたっていたんですが、あえて突破だけではなくて味方との連携を意識しました。ちょっと距離を知覚してもらってワンツーで崩したりして変えてみようとしました。その中で、自分の良さであるクロスを上げきるということを大事にしていました。いつもなら前半できなかったら慌ててしまうと思うのですが、焦ったりはしませんでした。その部分では、チームとしても個人としてもできたのかなと思います。

――ハーフタイムや飲水タイムではどんな指示がありましたか

基本的に監督さんから指示があるわけではなくて、自分たちが(ピッチの)中でどう感じてどうしていくのかを話していたので、2失点していましたが共有意識ができていたので、焦りは全然ありませんでした。そのうえで監督さんがもっとこうしたらいいよと付け加えてくださったので、自分としてはリードされていることに対してやばいなという意識はありませんでした。だからこそ後半立て直すことができたと思います。

――後半は縦への突破が何度も見られたと思いますが、得点シーンを振り返っていかがですか

得点前からア女のほうに流れが来ていてCKも取れたので、正直打った瞬間はゴールしか考えていませんでした。相手がクリアしたら(自分のいた位置に)絶対来るなという勘があっったんですけど本当に来ました(笑)だから来ちゃったというよりは来た!という感じでした。

――次戦への意気込みを教えてください

まずは練習から気を抜かずにしっかりと自分の良さを出したいです。点は取れたしチームは勝てたけれど、自分自身の中でまだまだ反省点はありますし、試合に最後まで出たいと思っているので、縦に仕掛けられた、シュートを決められたということはしっかり自身に変えたいです。まだまだ守備の部分でも絞りをさぼったり、なかなか戻り切れなかったりということがあるのでそこを意識したいです。チームとしても気を抜かずに今回はベンチの人や、メンバーに入れなかった人も声を出してくれたし、チーム一丸となって得られた勝利だと思っているので、そこに感謝して競争しながら頑張っていきたいと思います。