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ア式蹴球部

2020.09.27

皇后杯関東予選 9月27日 非公開

勝負を分けた『最後の質』 大会4連覇を逃す

皇后杯関東予選決勝
早大 0-1
0-0
群馬FCホワイトスター
【得点者】(早大)なし

  皇后杯関東予選(関東女子選手権)決勝、大会4連覇を目指すア式蹴球部女子部(ア女)は準決勝で筑波大を下した群馬FCホワイトスターと対戦した。序盤から試合を優位に進めたア女だったが、前半終了間際に一瞬の隙を突かれ失点。後半、選手交代やフォーメーション変更などで攻勢を強めたがあと一歩が遠く、0-1で試合終了。準優勝で大会を終えた。

 快勝した前節(対日テレ・メニーナ、〇2-0)と同じ布陣で臨んだア女は試合開始直後からゲームを完全に支配する。スピード、パワーのあるFWを狙いア女の裏を狙う相手に対して統率されたラインコントロールで難なく対応。4戦連続で同じ組み合わせとなった若きディフェンスラインが、抜群のコンビネーションで相手にチャンスを作らせず、攻撃面では長短のパスを織り交ぜリズムをつかみ、ボールを保持しながら得点機会をうかがう時間が続く。圧倒的にボールを保持しながらも決定機を作り出すことができない時間が続いたが21分、DF船木和夏(スポ2=日テレ・メニーナ)が空いてペナルティーエリア付近でボールを奪うと、ボールはFW髙橋雛(社2=兵庫・日ノ本学園)を経由しFW廣澤真穂(スポ2=神奈川・東海大相模)のもとへ。廣澤が放ったシュートは惜しくもポストに直撃したが、その跳ね返りに髙橋が反応しゴールネットを揺らす。ア女が先制に成功したと思われたが、副審の旗があがりオフサイドの判定。惜しくも得点は認められなかったが、迫力のある攻撃で相手ゴールを脅かした。この勢いのまま得点を奪いたかったア女だったが、直後に給水タイムがあり流れが切れると、給水タイム明けから徐々に相手に押し返される。23分のFK、CKのピンチはGK鈴木佐和子主将(スポ4=浦和レッズレディースユース)がセーブし事なきを得たが、前半終了間際の35分、一瞬の隙を突かれ失点。ここまで完璧な試合運びをしてきたア女にとってはショックの大きい失点であり、粘り強く守り続けた相手にとっては勇気を与える得点であった。

 攻撃の中心として躍動した髙橋

 同点、そして逆転を目指すア女は後半に入りさらに攻勢を強めるが、相手の素早いプレスに対応できず、効果的な攻撃ができない時間が続いた。しかし55分にFW吉野真央(スポ2=宮城・聖和学園)、65分にMF井上萌(スポ2=東京・十文字)、MF三谷和華奈(スポ1=東京・十文字)が投入されると流れは一変。前線で起点となり攻撃に推進力をもたらす吉野、縦に早い突破でFK、CKを獲得する三谷、前がかりになったバランスを取る井上と、それぞれが与えられた役割を遂行しチームの攻撃に厚みをもたらす。また、吉野投入のタイミングで前線の枚数を2枚から3枚に変更。チーム全体で何としても点を奪いに行くという姿勢が強く感じられた。すると63分、DF堀内璃子(スポ1=宮城・常盤木学園)が前線の廣澤をめがけてロングフィード。抜け出した廣澤はキーパーをかわしたが、ボールが流れシュートを打つことはできなかった。その後もリスクを冒して果敢に攻め続けたが、最後までゴールネットを揺らすことはできず試合終了。大会4連覇を逃し、関東2位で皇后杯に臨むこととなった。

途中出場でチームに活気をもたらした吉野

 試合後、鈴木は「1点の重みを痛感する大会になった」と振り返ったが、終了間際の得点で勝ち切った帝京平成大戦(〇1-0)、1点が遠くPKまでもつれ込んだ神奈川大戦(〇0-0(PK4-3))、早い時間に得点を奪い試合を優位に進めた日テレ・メニーナ戦(〇2-0)、そして1点に泣いた今日の試合と、まさに『1点に笑い、1点に泣いた大会』であった。無観客での開催、また例年とはスケジュールが異なるためトーナメント戦を戦いながらチーム作りを行わなければいけないなど、難しい大会であったことは間違いない。その中で「積み上げてきたものを我慢してやり続けることはチームの自信につながった」(鈴木)だろう。来週からは関東大学女子リーグ(関カレ)が再開。その後には皇后杯本戦、関東リーグが待っている。目標の関カレ・関東リーグ優勝、そして皇后杯でのなでしこリーグ所属チーム撃破を達成するためにもさらなる成長に期待したい。

(記事 稲葉侑也 写真 山崎航平)

スターティングメンバー

早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK ◎1 鈴木佐和子 スポ4 浦和レッズレディースユース
DF 船木和夏 スポ2 日テレ・メニーナ
DF 29 堀内璃子 スポ1 宮城・常盤木学園
DF 25 後藤若葉 スポ1 日テレ・メニーナ
DF 28 浦部美月 スポ1 スフィーダ世田谷
MF 10 村上真帆 スポ4 東京・十文字
MF 並木千夏 スポ3 静岡・藤枝順心
19 井上萌 スポ2 東京・十文字
MF 14 加藤希 スポ3 アンジュヴィオレ広島
27 三谷和華奈 スポ1 東京・十文字
MF 11 松本茉菜加 スポ4 東京・十文字
22 吉野真央 スポ2 宮城・聖和学園
FW 髙橋雛 社2 兵庫・日ノ本学園
FW 廣澤真穂 スポ2 神奈川・東海大相模
◎はゲームキャプテン
監督は福田あや(平20卒)
コメント

GK鈴木佐和子主将(スポ4=浦和レッズレディースユース)

――惜しくも準優勝に終わりました。率直な感想を教えてください

無失点優勝を目指していたなかで何も達成できなかったことに悔しさと情けない気持ちです。

――前半はラインコントロールなどを含めて良い守備ができていた中、一瞬の隙をつかれる形で失点を許してしまいました。振り返ってください

相手がロングボールを使って攻撃してくることは分かっていたので、リスク管理は意識していました。ただ自分たちがボールを失ってからの対応は良くなかったと思います。GKと1対1にさせないことや少し遅らせて味方の戻りを待つなど一瞬の隙を突かれても対処する方法はあったので冷静に対応するべきでした。

――今大会はなかなか得点を奪うことができない試合が続きましたが、どのようにお考えですか

確かに全体的に自分たちがボールを保持できて、ゴール前まで行ける場面は多かったです。ただ最後の質、ラストパスの質などあと少しのところでまだまだ力不足だなと感じました。それに、1点を奪うことがどれだけ難しいことなのか、1点の重みを痛感する大会になったと思います。

――今大会で見えた課題と収穫を教えてください

今大会では今まで積み上げてきたものを我慢してやり続けることでチームの自信になったと思います。結果を求められるなかで得点を奪う、失点をしない、1点を奪われてから追いつくことを改善してレベルアップしていきたいと思います。

――関カレ、皇后杯本戦に向けて意気込みをお願いします

・今大会で出た課題を改善して、関カレ優勝、皇后杯ではなでしこリーグ所属チームに勝てるようにまた積み上げていきます。