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アーチェリー部

2020.09.19

第55回全日本学生王座決定戦 9月16・18日 大阪・服部緑地公園陸上競技場

東西の強豪を撃破するも、王座制覇には一歩及ばず

 全日本学生個人選手権(インカレターゲット)から一夜明け、同会場の服部緑地陸上競技場にて全日本学生王座決定戦(王座)が行われた。早大女子チームとしては昨日のインカレ2位の中村美優主将(スポ3=北海道・旭川北)、ベスト16入りを果たした矢原七海(スポ2=福岡・柏陵)、1年生の髙見愛佳(スポ1=東京・エリートアカデミー/足立新田)、高木陽菜(スポ3=東京・国際基督教大高)が出場。2回戦、準決勝で強豪の日体大と近大を破ったが、決勝では同志社大に僅差で3セットを連取され、悲願の王座初制覇とはならなかった。

 初戦は雨風強まる難しいコンディションの中、それぞれが安定した射を見せると6-2で難なく突破。続く2戦目の相手は『東の日体、西の近大』といわれ、関東でも早大と競う日体大。それでも、「緊張したが楽しかった。楽に、仲間を信頼して射った」という中村の言葉にも表れるように、早大チームはお互い声を掛け合いながら終始雰囲気良く試合を進めた。一時は3-3の同点に迫られたが、早大はそこで崩れることなく5-3で勝利した。

 東日本の強豪を撃破した早大だが、続くセミファイナルでは西の強豪であり3連覇のかかる近大との対戦となった。昨年の優勝メンバー3人を擁する近大を相手に早大は2セットを先取。このまま決勝進出かと思われたが、『絶対王者』はこのままでは終わらない。近大が2セットを連取し返し、勝負はシュートオフに突入した。「最大の山場みたいなところがあった」と中村が語るようにプレッシャーのかかる場面となったが、「もうやるしかない」(髙見)と、今までの練習を自信に臨んだ。昨年はこの近大に敗れた早大だが、今年はシュートオフを制し、見事決勝へと駒を進めた。

1番手として行射し、1回戦目から見事な射を見せた矢原

 ついに訪れた決勝の舞台。相手は直前に男子が敗れた同志社大だ。雪辱を果たすべく臨んだが、第1セットを1点差で落としてしまう。すぐに巻き返しを図ろうとするが、その後も3点、2点差で一度も取り返すことができずにゲームセット。目の前まで見えていた王座制覇だったが、戦いは思いのほか早く終わりを告げた。とはいえ、早大もセットごとの点数では全て50点を超えるというハイレベルな戦い。わずかに同志社の勢いが上回っていた。

決勝でも堂々と行射する髙見

 試合後には涙の止まらなかった選手たち。「なんで勝ち切れないんだろう」(髙見)と、王座制覇まであと一歩に迫ったからこその悔しさをにじませた。それでも、昨年準優勝の日体大、3連覇のかかった近大に勝利したことはチームの大きな収穫だ。創部史上最高となる王座2位を果たしたこのメンバーで、来年こそ悲願の王座制覇を達成すべく、再び歩み始める。

(記事 布村果暖、写真 朝岡里奈、橋口遼太郎)

王座メンバーだけでなく、コーチらとチーム全員で戦った

結果

▽予選ラウンド

女子団体 5位 1851点


▽決勝ラウンド

1回戦

〇早大6-2徳山大


2回戦

〇早大5-3日体大


準決勝

〇早大5-4近畿大


決勝

●早大0-6同志社大


コメント

中村美優主将(スポ3=北海道・旭川北)

――今のお気持ちは

 2日連続2位か。って(笑)。昨日も言ったんですが本当に疲れたな、やり切ったなと思います。

――予選を振り返って、点数はいかがでしたか

 風がある中だったのでしょうがないかなと思いつつも、練習ではもっと出てたりもしていたので。どんな状況の中でも1860点欲しいというなかでの目標だったんですが、もう少しだったという感じですね。

――順位などはいかがでしたか

 3位までに入ればトーナメントでシードが取れて楽なので(シードが)欲しかったのですが、今回5位くらいには入れると思っていたので、試合中はおのおの集中してという感じでした。

――今日は風が強かったですね

 昨日は右からの風でエイムオフが良くて決勝だけできなかったと言いましたが、昨日はまっすぐ射つと少し左に行くので右にという感じだったんですが、今日は全く逆で。2人(矢原と髙見)はポンドが強いので流されませんが私は流されやすく、昨日うまく対応していた分最初は大変でした。でもエイムオフが、2人に先に射ってもらい風を教えてもらってちゃんとできたかなという感じですね。

――序盤は調子が良さそうでしたが

 2回戦も日本体育大学さんで、予選も1点差で関東でも競っているので緊張したんですが、楽しかったですね。楽に、仲間を信頼して射ったら大丈夫でした。

――雰囲気も良かったですよね

 本当に後輩2人と後ろの応援の人たちがたくさん話しかけて雰囲気を良くしてくれたので、何もしなくても大丈夫でした。

――日体大、近大と強豪校と対戦しましたね

 去年は近大に勝って3決(3位決定戦)に回ったんですが、今年は勝てて本当にすごくうれしかったですね。最大の山場みたいなところはありました。緊張しましたが向こうも風の中で外す射もあったので、普通に射てば大丈夫だと思って頑張りました。

――最後はシュートオフになりましたが、緊張はされましたか

 今日はすごく緊張したとかはなかったです。自分の中で、こっちに来る前にいろんな練習をしてきたんですね。時間を短く射ったり、何点以上でクリアという練習をしてきたので、シュートオフもいけるだろうという自信があり、そんなにすごく緊張したというわけではなかったです。3番手で、前2人がうまく射ってくれたので安心して射てました。

――決勝では同志社大と当たりましたが

 同志社は安久さん(詩乃)がうますぎる、という感じですね。決勝も少し変わる風の中だったので、戸惑いながらじゃないですが、少し左右の狙いを変えながら1本すごく外してしまったんですが。でも下手ではなくて。当てきれなかったところに追い打ちの安久さんが、うまかったなという感じでした。

――良かったポイントと課題を挙げるとすればどんなところでしょうか

 チームは本当に、選手だけじゃなくて後ろの応援も一体となって、一丸となって戦えたかなと思っていて。個人戦が苦手で団体戦はすごく好きなんですが、仲間もいて応援もいるので。迷ったりせずに仲間を信じて射てたのは良かったかなと思います。課題はチームとしてはやっぱり男女とも王座に出られたので、部内で練習で対戦してみる機会はあったんですが、例年関東の王座に行くチームで集まって練習試合のようなことをしているのを今回はできなかったので、ポイントを取られてしまったときの雰囲気だったり、外してしまったときの雰囲気で、もっと声掛けができたのかなと思います。

――今のお気持ちは

 試合直後よりは落ち着いているんですが、いろんな人からメッセージなども頂いて、下向いたらすぐ泣けるくらいではあるんですが(笑)。悔しさもありますが一番には疲れたなという感じですね(笑)。一応2位というのは創部史上女子としては最高だったなと思うんですが、やっぱりここまで来たら王座制覇したかったなと思います。


高木陽菜(スポ3=東京・国際基督教大高)

――今の気持ちを聞かせてください

やはり優勝、王座制覇を目指していたので悔しい気持ちはありますが、3人とも最後まで諦めずに頑張ってくれましたし、準優勝というのも歴代の中でも1番いいのではないかと思うので、3人の1番近くで応援できて良かったなと思います。

――応援、声かけが目立った試合でした

応援は団体戦の練習をここのところ毎日していたので、それがいつも通り声をかけられたかなと思います。

――予選での調子や結果はいかがでしたか

予選は風があり、ボンド(弓の重さ)が低いので少しでも風が吹くと流されてしまうことがありました。1ラウンド目はとにかく自信を持って打てなかった、風に対応しきれなかったかなと考えています。

――いろいろな方向から風が吹いていたと聞きました

エンド毎にも風が変わっていたので、特に難しかったです。トップの人たちはポンドも重いのであまり流されなかったかとは思いますが、個人的にはあまり対応ができなったなと感じます。

――予選の時点でも団体への意識はありましたか

決勝ラウンドにはいけるだろうと考えていたので、予選では自分のプレー、自分のできることをやろうという意識でやっていました。

――点数的にはいかがでしたか

1ラウンド目は風に対応できず思い通りにはいかなかったのですが、2ラウンド目は風の中でも自分の実力を出すことができたかなと思っています。しかし1ラウンド目を巻き返せるほどではありませんでした。そこが悔しいです。

――今回見つかった課題、また今後に向けての意気込みを聞かせてください

全国大会の会場は風が吹きやすいことも多いです。やはり自分は風が苦手なので、強く打ち切ることやエイムオフの練習、技術的なことを磨き、来年の王座に向けて選手として出場できるように練習していきたいと考えています。


矢原七海(スポ2=福岡・柏陵)

――今の率直な気持ちは

悔しいの一言です。初めてここまで来れたのに、(あと一歩で)勝てたって思えるからこそ悔しいんだろうなと思います。

――予選の点数については

予選の点数は見てませんでした。今回の予選は相手の点数も見なかったし全然相手のことが気にならなくて。自分が何点射ったかも、決勝は覚えてますがそれ以外は覚えてないくらいです。集中していたのか、今日の目標だった「自分に意識を持とう」というのができていたのか、という感じです。

――2回目から日体、近大という強豪校と当たりましたがどんな気持ちで臨みましたか

アーチェリー界2トップの日体、近大に当たることは怖かったんですが、本当に、自分のことに集中してたので。いつもだったら相手のことばかり気にして小さくなってしまうことが多いですが今日は本当に相手を気にせず射てたので勝てたのかなとも思うし、そんなに意識はしてなかった気がします。

――「笑顔でいよう」と言っていて、声かけもよくしていましたね

いや、めちゃくちゃ緊張してました(笑)。心臓はバクバクだったしすごく緊張していたんですが、緊張はうつるかなと思ってなるべく見せないようにしていました。ポーカーフェイスが目標だったので、少しできたのかなと思います。

――近大にもシュートオフで勝ちましたね

そうですね、忘れていました(笑)。シュートオフはすごく苦手意識があって、何点射ったかも覚えてないんですが、勝てたということはちゃんと射てたのかなと思います。あまり覚えてないですが(笑)。

――決勝の方が記憶が強いですか

そうですね、決勝で5点射ってしまって。取れたのに。風もありましたがその一射だけ何だか練習通りに射てた気がしなくて。ずっと強く射てていたのにその一射だけ射てなかったので、それで足引っ張ってしまって取れなくて。という感じです。

――決勝では選手皆さん笑顔が印象的でした

意識していました。同志社大がうまかったのもありますが、もっと出せたなともやっぱり思うし。でもやりきったなとも思うし。やっぱり勝ちたかったです。

――3日間の大会を振り返っていかがですか

あっという間でした。インカレと王座が始まるまでの準備期間は、まだかなまだかなと長かったですが、始まってからはあっという間で。アーチェリーすぐ終わってしまうので、一射一射の重みを感じた試合になりました。もっと大事に一射を決められるような選手になろうと思います。


髙見愛佳(スポ1=東京・エリートアカデミー/足立新田)

――今のお気持ちは

悔しいです。近大とかも連覇がかかっている相手で、本当に挑戦者の気持ちでやっていました。朝からすごく雰囲気がよかったので、決勝は早稲田(女子)としては初だったんですが、自分自身が全国大会の決勝に出るのも初めてで。初めて出られて、正直今日ずっと楽しくて。このままなら絶対いけると信じていたし、負けると思ってなかったですが、ただひたすら相手がうまかったです。別に私たちも外しているわけではなかったし50点も上回ってて普通でしたが、(相手が)強くて。自分も8点とか9点とかしか出なくて、10点には決められなかったので本当に悔しいです。

――今日はずっと風が強い中での試合でしたね

最初は戸惑っていて、大丈夫かなと思っていたんですが、風を一度気にせずに射ったら意外と当たるなと思って。自信を持って射てばいいんだと思って風を気にしないで射つと思ったら、そこからは疑わずに射てたかなと思います。

――日体大、近大と当たることに対してはどう感じていましたか

もう「勝ちたい」しかなくて。本当に勝つしかなかったです正直。内容とか射型とかよりも、勝てばいい。とりあえず当てるって。あと団体は完全に雰囲気だと思っていて、雰囲気で勝つか負けるかが決まると思っているので、経験だけは長いので雰囲気づくりだけで貢献しようと思っていて。それだけはちゃんと学んできたことで、やろうと思っていたのでそれは貢献できたかなと思います。とりあえず声出しました(笑)。

――たしかに、声も出ていていい雰囲気だなというのは感じました

結局笑わないと方向がプラスにならないじゃないですか。とりあえず笑っていこうって言ってて。早稲田は笑顔が取り柄なので、笑っていこうというのは試合中もずっと言っていました。

――近大のシュートオフについては

シュートオフけっこうやったことがあって。去年の国体とかでもあって、シュートオフってなったらもうやるしかないじゃないですか。だからもういつも通り頑張ろうと思って変なプレッシャーとかは特になかったですね。相手が外してるのを最初に見えたり美優さんが後ろで「大丈夫!」って言ってくださったので、自信持ってパン!と射てたという感じです。

――決勝の同志社大は

強かったですね。でも同志社は仲いい先輩も同期もいて、仲いいからこそすごく勝ちたかったし、同志社と分かった時に絶対勝とうと思ったので。もう悔しいしか出てこないですね。

――悔しいなかで良かったポイントを挙げるとすれば

私個人の話なんですが、決勝が一番落ち着いて射てたかなと思っています。いつもは「外したらどうしよう」とかすごくプレッシャーを感じますが。団体も好きではあるんですが変なプレッシャーを感じてしまうんですが、後ろに美優さんがいると思うとけっこう心強くて。強く射てばいいという本当にそれだけに集中したという感じです。だから決勝が一番、点数の平均でも良かったと思います。

――3日間の大会を振り返って

正直あっという間だったなと思います。インカレとかよりもこの王座にかけてきた思いが強かったから、正直予選も個人戦も練習じゃないけど、ちゃんとやってるんですがこの王座に合わせてきていたというか。せっかく決勝まで行けたのになんで勝ちきれないんだろうという思いが強いです。

――もう少しだった分余計悔しい思いがあると

それは絶対にあると思います。しかも日体大、近大と強豪に勝ってちゃんと勢いに乗れてたし、あまり外してなかったというのも大きいと思います。でも自分が10点入れれば勝ってたっていう面も絶対あったから、悔しいです。

――その涙をどう次につなげていきますか

来年は絶対王座を獲ります。ここまできたらせっかく全員メンバーが残っていて、美優さんには本当にお世話になってるので、女子主将のためにという感じで。今日も美優さんの顔見て泣いちゃってやばかったんですが、先輩たちのために頑張るのみです。