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野球部

2020.08.18

東京六大学春季リーグ戦 8月18日 神宮球場

9得点&完封リレーで完勝 秋に向け、指揮官は選手に『宣戦布告』/東大戦

TEAM
早 大
東 大
(早)○西垣、森田直、田中星、山下、柴田―岩本、尾﨑
◇(二塁打)岩本、吉澤、蛭間(本塁打)蛭間3号2ラン(9回)

 東京六大学春季リーグ戦(春季リーグ戦)もいよいよ最終日。この日は先週13日に雨天中止となった東大戦の振替試合が行われた。早大打線は初回に蛭間拓哉(スポ2=埼玉・浦和学院)の適時打で先制すると、その後も着実に加点。投げては先発の西垣雅矢(スポ3=兵庫・報徳学園)が5回2安打無失点と好投し、救援陣も完封リレーを見せる。9ー0と完勝し、最終戦を白星で飾った。

5回2安打無失点と好投した西垣

 先発の西垣は初回をテンポ良く三者凡退に抑え、上々の立ち上がりを見せる。2回には死球、右前打、投犠打で1死二、三塁のピンチを迎えたが、後続を投ゴロと空振り三振に仕留めて得点を許さない。その後は目立ったピンチもなく、5回まで投げて2安打無失点と先発の役割を十分に果たした。一方の打線は初回、四球と相手の失策で2死一、三塁の好機をつくると、蛭間が初戦以来の安打となる右前適時打を放って先制に成功する。さらに3回には岩本久重(スポ3=大阪桐蔭)、蛭間、吉澤一翔副将(スポ4=大阪桐蔭)の3連打などで3点を追加すると、5回にも2つの押し出し四球で加点。前半終わって6ー0と早大ペースで試合を折り返した。

リーグ戦初打席で初安打初打点を記録した延命

 後半からは普段控えの選手が多数出場する。6回、吉澤の左翼フェンス直撃の二塁打で好機をつくると、代打・延命秀太郎(人4=神奈川・桐光学園)がリーグ戦初打席初安打となる中前適時打を放ち、初打点を記録。その裏には今季初登板の森田直哉(スポ3=早稲田佐賀)が2者連続三振を奪うなどし、三者凡退に抑える。さらに7回には田中星流(スポ2=宮城・仙台育英)も今季初登板を果たし、わずか7球でこの回を完封。8回を任された山下拓馬(法3=埼玉・早大本庄)も東大下位打線を8球で片付け、試合は最終回へ。7回、8回と無得点に終わっていた打線は9回表、無死から岩本が左前打で出塁すると、続く蛭間が外角の変化球を左翼スタンドに運んで2点を追加。その裏は抑えの柴田迅(社4=東京・早大学院)がきっちりと締め、9-0で完勝を収めた。

左越えに3号2ランを放った蛭間

 最終戦を白星で飾り、今季を3勝2敗の3位で終えた早大。チーム打率.278、チーム防御率0.77というのはいずれもリーグ1位であり、戦力的には六大学トップクラスであることが証明された。敗戦した2試合がいずれも延長タイブレークであることから1位の法大、2位の慶大との差はほとんどなく、ナインからも「このチームでも戦える」(金子銀佑、教4=東京・早実)と手応えを感じる声が上がっている。

選手たちに『宣戦布告』をしたという小宮山監督

 では来季を制するには何が必要なのか。その鍵の一つは得点力だろう。今季早大は5試合合計でいずれもリーグトップの50安打、23四死球を記録しているが、得点数はリーグ3位の22点であり、得点数1位・慶大の31点とは9点の差がある。この日も17安打10四死球で18残塁と、好機で攻め切れない場面が目立った。また打点数の少ない要因として、重要な場面で犠打を決められなかったことも挙げられる。早大の犠打数はリーグ4位の5個(犠打数1位の法大は13個)。タイブレークとなった2試合ではいずれも先頭打者が犠打を試みるものの決められず、2ストライクから強攻に出て打ち取られた。こういった部分をあと1カ月で改善すれば、10試合勝率制で行われる秋季リーグ戦では接戦をものにすることができるだろう。試合後、小宮山悟監督(平2教卒=千葉・芝浦工大柏)は選手たちに「今まで以上に厳しく事に当たる」と『宣戦布告』したという。9月19日(土)に開幕する秋季リーグ戦で進化した早大が見られるのを、楽しみに待ちたい。

(記事、写真 池田有輝)

☆徳山が最優秀防御率とベストナイン、金子がベストナインを獲得!

最優秀防御率を受賞した徳山

 試合後に行われた閉会式では、徳山壮磨(スポ3=大阪桐蔭)が最優秀防御率のタイトルを獲得。ベストナインには徳山(投手)と金子銀佑(二塁手、教4=東京・早実)が選出された

 徳山は2試合に先発して1勝0敗、16回を投げて防御率0.00という成績で、最優秀防御率とベストナインはいずれも自身初。1試合目の法大戦では7回1失点(自責点0)と試合をつくると、2試合目の立大戦では8回1死まで無安打という快投を見せ、9回1安打完封勝利を挙げた。しかし、徳山は「内容的には納得がいっていない」と話す。今季は調子が上がっておらず、奪三振率は6.19と過去4季(1年秋は登板なし)で最も少ない数字に。徳山が追い求めている『圧倒的な投球』には程遠かったのだ。秋季リーグ戦ではストレートで打者を圧倒する徳山らしい投球で、シーズン5勝と2季連続の最優秀防御率を目指したい。

 金子は22打数9安打1打点、打率.409という成績で、ベストナインは自身初。全試合に1番・二塁で先発出場し、全試合で安打を記録した。特に印象的なのは早慶戦での活躍。1点ビハインドの9回2死二塁で打席に立つと、相手エースの木澤尚文から同点打を放ち、六大学野球ファンを大いに沸かせた。実は6月頃に一時けがで戦線を離脱しており、スタメンに復帰したのは開幕直前の8月頭だったという金子。復帰後すぐに調子を上げられた要因について、「野球ができることの喜びというのをかみしめながらプレーできた」ことを挙げた。また安打を量産できた理由については「自分のスイングが少しずつ神宮の打席でも再現できている」と、昨年からの成長を感じている。ラストシーズンとなる来季もリードオフマンとして打線をけん引し、有終の美を飾りたい。

(記事、写真 池田有輝)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黄字は打点付き

早大打者成績
打順 守備 名前
(二) 金子銀佑 4 0 .409 三直 二安 一ゴ   左安        
丸山壮史 1 1 0 .333           二安      
森田直哉 0 0 0 .—                  
田中星流 0 0 0 .—                  
真中直樹 1 0 0 .000               三振  
橘内俊治 0 0 0 .—                  
2 (三) 中川卓也 4 1 0 .222 三振 四球   一安 三邪 二ゴ   四球  
(左) 瀧澤虎太朗 3 0 1 .300 四球 二ゴ   死球 四球   一ゴ 三邪  
山下拓馬 0 0 0 .—                  
尾﨑拓海 0 0 0 .—                  
(捕) 岩本久重 5 2 1 .300 三失   中2 三振 四球   三振   三安
柴田迅 0 0 0 .—                  
(右) 蛭間拓哉 6 4 4 .318 右安   右安 投ゴ 三振   中2   左本
西田燎太 0 0 0 .—                  
6 (一)二 吉澤一翔 4 2 1 .167 遊ゴ   中安 二ゴ   左2 四球    
太田雅之 1 1 0 1.000                 右安
7 (中) 福本翔 3 0 0 .000   三ゴ 二ゴ   遊ゴ        
打中 鈴木萌斗 2 0 0 .250           二ゴ 四球   三振
松木大芽 0 0 0 .—                  
8 (投) 西垣雅矢 1 0 0 .000   三振 死球   四球        
打一 延命秀太郎 3 1 1 .333           二安 三振   右飛
9 (遊) 熊田任洋 6 3 1 .278   二安 遊ゴ   一安 二安   左飛 遊ゴ
早大投手成績
名前
西垣雅矢 1 1 0 5 2 1 4 0 0 0.00
森田直哉 1 0 0 1 0 0 2 0 0 0.00
田中星流 1 0 0 1 0 0 0 0 0 0.00
山下拓馬 3 0 1 1 0 0 0 0 0 0.00
柴田迅 3 0 1 1 0 0 2 0 0 0.00
東京六大学春季リーグ戦星取表
順位   法 大 慶 大 早 大 立 大 明 大 東 大 勝率
法 大 ◯7-4 ◯2x-1 ●0-5 ◯3-2 ◯6-3 .800
慶 大 ●4-7 ◯5-3 ◯6-4 ◯11-2 ◯5x-4 .800
早 大 ●1-2x ●3-5 ◯4-0 ◯5-1 ◯9-0 .600
立 大 ◯5-0 ●4-6 ●0-4 ◯4-3 ◯12-2 .600
明 大 ●2-3 ●2-11 ●1-5 ●3-4 ◯9-1 .200
東 大 ●3-6 ●4-5x ●0-9 ●2-12 ●1-9 .000
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コメント

金子銀佑(教4=東京・早実)

――ベストナイン選出おめでとうございます。受賞の感想をお願いします

自分は6月とかはけがをしていてずっと練習をしていなくて、何とかこのリーグ戦に間に合わせて絶対にベストナインを取るぞということで、リハビリだったり治療だったりに専念してきました。試合に出られるか出られないかというところも微妙だったのですが、何とかこういうかたちでスタメンに復帰して試合に出られたというところが一番良かったかなと思います。

――いつ頃どのあたりをけがされたのでしょうか

3月くらいに右ひざを少し痛めてしまって、それが少し長引いて、1カ月ほど治療に専念していました。

――実戦に復帰されたのが8月に入ってからだったと思いますが、復帰後すぐにオープン戦で本塁打を放つなど、調子を戻すのが早かったと思います。うまくリーグ戦に合わせられましたか

そうですね、けがが治ったと同時に野球ができることの喜びというのをかみしめながらプレーできたので、あまりボールに怖さとかもなく打席ではプレーできました。そういうところが打撃に関してはいい方向にいったのかなと捉えています。

――今季は全試合で安打を放ちました。内容面はどう捉えていますか

しっかり捉えて打った当たりが2、3本で後はポテンヒットみたいなのが多かったのですが、前までのシーズンと違うのは、自分のスイングを打席で踏み込んでしっかりできたというところで、その結果(打球が)ヒットゾーンに落ちたと思っています。他の人より(神宮を)経験しているので、自分のスイングが少しずつ神宮の打席でも再現できているのかなと思っています。

――一番印象的だったのは早慶戦の9回の同点打だったと思いますが、あの場面を振り返っていかがですか

いやもうあれは気合ですね。何とか食らい付いてやろう、よけないようにしようという。どうしてもカットボールが良かったので、真っすぐももちろん素晴らしいですけど、あの木澤投手のカットボールに何とかよけないように向かっていくぞという気持ち一つで打席に立ちました。

――守備でもいいプレーがいくつかありましたが、守備を振り返っていかがですか

いろいろ失策も昨シーズン重ねてきて、何でもない打球の難しさというのを神宮のあの場面で感じてきたので、そういうところを練習で一つ一つ、簡単な打球と思われるものでも丁寧に、落ち着いて、足を使ってアウトにするというのを意識してきました。一つ失策してしまったので、そこは秋に向けてしっかり修正していきたいと思います。

――チームとして今季全体を振り返っていかがですか

自分としては手応えを感じることのできたリーグ戦だったと思います。負けてしまったのは法政大学と慶応大学なのですが、両試合とも延長タイブレークまで持ち込んであと少しというところまでいけたので、このチームでも戦えるぞというのをすごく感じることができました。そういったところから手応えを感じています。

――秋季リーグ戦が10試合勝率制ということが発表されましたが、どう捉えていますか

うちのピッチャー陣は頑張ってくれると思うので、タイブレークになるか延長戦になるかはわかりませんが、いかにコツコツと点を取るかと、守りの面ではミスをしないということです。このリーグ戦では早稲田大学だけでなく他の大学を見ていてもミスからの失点がすごく多く感じたので、何でもないミスを減らすということを守備の面では意識していきたいと思います。

――今日の試合後に小宮山悟監督(平2教卒=千葉・芝浦工大柏)が、秋に向けて鍛えるという話の中で「寮に帰ったら宣戦布告をする」とおっしゃっていましたが、どのような話がありましたか

今まで以上に厳しく事に当たるとおっしゃっていたので、自分たちもそれに負けないくらいの気持ちでもう一回秋に向けて練習していければなと思います。