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バレーボール部

2020.05.05

【特集】龍神NIPPONに選出!日の丸を背負い世界の舞台へ 大塚達宣

 昨年度、関東大学リーグ戦では春・秋ともに全勝優勝を果たし、全日本大学選手権では創部史上初の3連覇を達成した早大バレー部。大塚達宣(スポ2=京都・洛南)は当時1年生ながらチームの偉業達成に貢献した。高い打点から繰り出される強烈なスパイクやブロックを置き去りにするパイプ攻撃などで得点を量産。その実力が買われ、2020年度バレーボール男子日本代表チーム(龍神NIPPON)の登録メンバーに選出された。そこで大塚のこれまでのバレー人生や東京五輪への思いを伺う。

 大塚がバレーを始めたのは小学3年生の頃。バレー経験者である両親の勧めで始めた。実業団チームのパナソニックパンサーズの下部組織であるパンサーズジュニアの活動拠点が近くにあることから、練習に通うようになった。上達するにつれ、プレーの引き出しが増えることに楽しさを覚えた。練習に精を出しながらも、勉強や友達とのコミュニケーションも大事にしていたという。「いい意味でバレーに縛られすぎず、のびのびできていた」と当時を振り返る。中学生になってからもパンサーズジュニアでプレーした。だが、ただ楽しむだけだった小学生時代から、バレーに対する意識が変化する。転機となったのは中学3年生の頃。JOC全国都道府県対抗中学バレーに大阪府代表として出場し、最優秀選手賞にあたるJOC・JVAカップを受賞した。さらに全国ヤングクラブ優勝大会U-19の合宿への招集もかかった。「このまま頑張ったら日の丸を背負う選手になれるかもしれない」――。そんな思いが募っていく。日本代表になるという夢が現実味を帯び、将来を見据えるようになった。

中学生からは実績を積み自分に自信を持てるようになったという

 バレーで高みを目指す傍ら勉強にも力を入れるべく、洛南高校へ進学。難関大学を目指すクラスであったため、授業についていくのに苦労したという。そんな厳しい環境に身を置いていたが、目覚ましい活躍を見せた。1年生からレギュラーメンバーに定着すると、2年時に出場した全日本高等学校選手権大会(春高)ではエースとしてけん引し、チームを準優勝に導いた。最上級生となってからは「勝たなければ」と考えるあまりバレーを苦に感じることもあったが、その重圧をはねのけ最後の春高では1セットも落とさず優勝。満を持して大学バレーの扉を開いた。早大を選んだのはやはり文武両道に励むため。学業では第一線を退いた後のキャリアを考え、保健・体育の教員免許取得を目指している。そんな自分で考えることを大事にする大塚にとって、自主性を重んじる早大バレー部はとても魅力的だった。入部して間もなく行われた春季リーグ戦ではレギュラーに。「頼れる先輩たちが周りにいたので、のびのびプレーできた」と話すように、得点源としてチームの中核を担う存在となった。こうして1年間着実に実力を伸ばした結果、ついにシニアの日本代表の登録メンバーに選出された。

1年生ながら大学屈指のスパイカーとして注目を集めた

 チャンスが巡ってきた――。期待を胸に、3月に行われた代表合宿に参加した。そのハイレベルな環境は気づきや学びを与える。パワー強化の必要性を痛感したのはサーブやスパイクを受けたとき。簡単には上げられず、これまで受けてきた球との重さの違いを実感した。一方ディフェンスでは、組織としての動きの細かさを挙げた。「全ての球を取ることはできないから割り切ってプレーすることは大事だが、その割り切り方が違うとチームとして回らなくなる」と話す。球の取捨選択をチームで統一させることの重要性を感じた。得た学びを生かそうとしていた矢先、東京五輪の延期が知らされた。だがこれを、もう一度鍛え直す年と捉える大塚。見つめるのは常に「先」だ。

 日の丸を背負う選手になるという夢を叶えるためにひたすら走り続けてきた。だが継続することは簡単なことではない。努力し続けることに疲弊して目標を見失い、競技から離れたいとさえ思うこともあるかもしれない。その疑問を尋ねたところ、「ないですね」と言い切った。純粋にバレーが楽しいからだ。「頑張ったらチャンスが来るので。バレーに懸けているんです。僕、根っからのアスリートなんですよ」とにこやかに答えた。長年抱いていた夢が現実になろうとしている。憧れの舞台で戦うためにきょうも走り続ける。

(記事 西山綾乃、写真 西山綾乃、選手提供)

◆大塚達宣(おおつか・たつのり)

2000年(平12)11月5日生まれ。194センチ、最高到達点340センチ。京都・洛南出身。スポーツ科学部2年。背番号12。数々の大会に参加してきたものの、試合では緊張をしてしまうという大塚選手。空回りをすることもあるそうですが、失敗を笑い飛ばすことで緊張をほぐしているようです。意外な一面を発見しました!