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準硬式野球部

2019.11.10

関東地区大学・社会人王座決定戦 11月9日 東京・ダイワハウススタジアム八王子

激闘制し決勝進出! 吉田龍世代最終章へ/1回戦 三井住友海上火災保険戦タイブレーク、準決勝 兼松戦

1回戦 10
三井
早大 3x 8x
☆タイブレーク成績
(早)前田、〇杉山-吉田龍
準決勝
兼松
早大
(早)久郷、〇福川、田中爽、前田-吉田龍
♢(本塁打)鈴木(1裏、7裏) ♢(三塁打)渡部(8裏)

 4日に行われた1回戦・三井住友海上火災保険(三井)戦の決着が球場使用時間の関係で付かなかったため、この日は朝一番に延長10回が行われた。早大は鈴木涼馬(商4=東京・早実)のサヨナラ打でそれを制すと、続いて行われた兼松との準決勝に進出。試合は3点を先行しながらも終盤に追い付かれる苦しい展開となったが、最後は鈴木がこの試合2本塁打目となる勝ち越しソロを放って勝負あり。接戦をものにし、あすの決勝へ駒を進めた。

 まず三井戦、延長10回は無死一、二塁からのタイブレーク。メンバーの組み直しが可能だったため、両チームそれぞれの思惑のもとに投手や打順が決められた。早大の投手は前田直輝副将(スポ4=熊本)。言わずと知れた強心臓セットアッパーだ。対する三井打線は先頭から小尾拓大、川崎晃佑、石垣昭二と4日に3安打を放った三選手を配置し、強攻策を取った。一方三井先発は4日に先発した原征太。対する早大は犠打要員の塚脇太陽(人3=千葉・市川)を1番に起用し、犠打にも強攻策にも対応できる中村康祐(教3=早稲田佐賀)を2番に。3、4番には4日に複数安打を放った関大輝(基理2=茨城・江戸川学園取手)、須能浩太郎(商2=東京・早実)を置き、無安打だった主砲・鈴木は5番に置いた。

サヨナラ勝ちを収めた早大ナイン

 表の守備、前田副将は小尾を一ゴロに抑えたが、川崎に左翼フェンス直撃の2点適時二塁打を許す。3点差以上になれば攻撃で犠打を使いにくくなり、得意の作戦が封じられる。もう1点も与えられない中、守護神・杉山周平(教4=神奈川・山手学院)をマウンドに送った。杉山は落ち着いて後続を二ゴロと空振り三振に仕留め、比較的取り返しやすい点差のまま裏の攻撃につなぐ。すると塚脇の犠打が相手投手の失策を誘い無死満塁に。中村はスクイズを敢行し、地面すれすれのボールにバットを合わせて三塁線に転がす。するとこれが内野安打となり、1点返してなおも無死満塁が続いた。関は追い込まれながらも低めの球にうまく対応し、打球は前進守備の遊撃手の頭上を越えて同点の左前適時打となった。しかしその後須能が空振り三振に倒れると、鈴木がスクイズを空振りして三塁走者が刺殺される。2死一、三塁となり、11回にもつれ込むかと思われた。だが最後は鈴木が痛烈な左前適時打を放ってサヨナラ勝ち。強豪を倒して勢いに乗り、準決勝の兼松戦に臨んだ。

先制2ランを放つ鈴木

 準決勝の先発は久郷太雅(創理4=静岡・沼津東)。4年間の集大成として「後悔がないように」準備をしてきたこともあり、序盤は決め球のチェンジアップを生かして相手打線を翻弄(ほんろう)する。打っては初回、4番・鈴木がサヨナラ適時打の勢いそのままに豪快な一振りを見せ、2ランで先制に成功。4回には渡部椋雅(商2=神奈川・桐光学園)が安打と2盗塁で好機をつくり、関の中前適時打で追加点を奪った。しかし7回、ここまで好投を見せていた久郷が初めて連打を許すと、次打者に四球を与えて無死満塁に。続く打者は一邪飛に打ち取ったが、迎えた相手4番に対しては押し出し四球を与えてしまった。ここで早大は投手を福川千明(スポ3=兵庫・白陵)にスイッチ。しかし2死後に右前2点適時打を許し、この回一気に同点に追い付かれた。

7回に失点したものの先発として試合をつくった久郷

 その裏は2番・須能、3番・中村と続く好打順だったが、7球で2死を取られてしまう。流れが兼松へと傾く中、またも鈴木がチームを救った。「2アウトだったので長打を狙った」(鈴木)。2球目の内角直球を振り抜くと、鮮やかなライナーが左翼スタンドへ一直線。これには相手バッテリーも思わず拍手。暗い雰囲気を一掃する勝ち越し本塁打で流れを引き戻した。この1点を田中爽稀(法2=神奈川・柏陽)、前田副将の継投で守り切り、辛くも勝利をつかみ取った。

8回に登板した田中爽

 あすの決勝戦、泣いても笑ってもこれが現チームでの最後の試合となる。「こういう舞台で勝ってきたチーム」(吉田龍平主将、スポ4=東京・小山台)。東京六大学春季リーグ戦(春季リーグ戦)の逆転優勝に始まり、ここぞという試合で勝利をつかみ続けて3つの栄冠を手にした今年の早大。最後の大一番を前にしても、変に気負ってしまうようなことはない。「後輩のことも信じて、楽しみながらやっていきたい」(吉田龍主将)。吉田龍世代最終章、選手全員が一丸となり、最高の結果で有終の美を飾りたい。

(記事 池田有輝、写真 鬼頭遥南、新井万里奈、西山綾乃、小山亜美)

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コメント

吉田龍平主将(スポ4=東京・小山台)

――初戦はタイブレークの試合となりましたが、チームで意識したことは何かありますか

点差によって戦術は色々パターン化して全体に共有していたので、それをやるというだけでした。

――先発に前田直輝副将(スポ4=熊本)を起用した理由は何ですか

この間の試合で前田が9回で点を取られましたが、それ以外は相手の打線にうまくはまっていたので、そういった理由で前田にしました。

――その試合を振り返っていかがですか

レフトオーバーを打たれて点を取られてしまったのですが、その後の杉山(周平、教4=神奈川・山手学院)がしっかり抑えてくれたので、2点差もあった中自分たちの攻撃ができたのは良かったなと思います。

――次に準決勝がありました。振り返っていかがですか

非常に厳しい試合ではありましたが、とにかくトーナメントなので勝てばいいと思って臨みました。勝利できたことをうれしく思います。

――先発に久郷太雅投手(創理4=静岡・沼津東)を起用した理由は何ですか

あしたも連戦でありますし、久郷自体の調子も悪くはないと思うので、最後の連戦の意地というか、彼の意地を見せてもらおうと思って久郷を起用しました。

――きょうの久郷投手の調子はいかがでしたか

フォアボールはありましたが、普段に比べればまとまっていていい投球をしてくれたのかなと思います。

――7回に3点を入れられて試合が振り出しに戻りましたが、チームの雰囲気はいかがでしたか

チームの雰囲気的にも緩くなっていたので、そこを入れ直して臨みました。

――6回、久郷選手に代わって福川千明投手(スポ3=兵庫・白陵)が登板した理由は何ですか

前田、杉山が1試合目で投げていますし、次の日のことも考えて福川、田中(爽稀、法2=神奈川・柏陽)の継投でいってもらうというのは決めていました。久郷は悪いかたちでマウンドを降りることになったので、決めていた通り福川でいこうということになりました。

――投手交代の際に福川投手にどのような声かけをされましたか

久しぶりの登板だったので、思い切っていこうと伝えました。

――あしたは決勝で大学最後の試合になりますが、思うことはありますか

一番は勝つことです。勝てばすごく気持ち良く終われますし。それに秋リーグ(東京六大学秋季リーグ戦)の最後あたりから言っている『楽しむ』という気持ちを持って。本当に最後なので。あしたはそれをかみ締めながらプレーしたいと思います。

――決勝に向けての意気込みをお願いします

あしたは今までやってきたことをやるということと、こういう舞台で勝ってきたチームなので、後輩のことも信じて楽しみながらやっていきたいと思います。

前田直輝副将(スポ4=熊本)

――1試合目のタイブレークで初めに投げるということは、どのように決まりましたか

これまでの自分達の戦い方としてピンチになったら自分が行くというスタイルでやってきたのでそこは崩さずにと。杉山(周平、教育4=神奈川・山手学院)が一番打たれないピッチャーだと自分も思っているので、自分が何とかダブルプレーを狙いながら抑えていって、ランナーが三塁とか三振が欲しい場面では杉山に代わろうというプランでこの一週間準備していました。

――2試合連続の登板となり、2試合目は1点のリードを守り切りました。2試合目のご自身のピッチングはいかがでしたか

1日で2試合投げるというのは中学校ぶりくらいだと思うのですが、1試合目も球数は全然投げていないですし、1試合目から2試合目続けてだったので試合中もずっと準備してという感じで、そんなに負担とか疲れもなくいけました。特に2試合続けてだったからどうということはなくいつも通りという感じでしたね。

――あすは現役最後の試合となりますが、意気込みをお願いします

今日(1試合目)自分の責任で負けかけたところからの涼馬(鈴木、商4=東京・早実)のタイムリーだったり、2試合目も涼馬が助けてくれたり、下級生が必死につないでくれたり、うちが勝てるときの、全日本のような良い流れが来ていると思います。最後はその流れに乗って、失敗を恐れず勢いで楽しく野球が出来れば、おのずと良い結果が付いてきてくれるのではないかと思っています。明日は勝っても負けても準硬生活最後の試合となるので、悔いなくやり切りたいと思います。

久郷太雅(創理4=静岡・沼津東)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

最後は納得のいかないかたちで(マウンドを)下りることになってしまいましたが、久々に先発できて試合をつくることができたので、そこは良かったです。

――納得のいかないところがありましたか

やはり押し出しで交代となってしまったのが悔しかったですね。

――ご自身の投球を振り返っていかがですか

序盤はストレートでストライク先行して、チェンジアップで打ち取るという、調子がいい時の(アウトの)取り方ができて良かったです。

――きょうの登板はどのように決まりましたか

4日の試合の後に言われたのですが、きょうはできるだけ先発を温存したいということで登板が決まったのだと思います。

――久々の先発、どのような気持ちで臨まれましたか

先発するのも現役で最後なので、勝ちにいくのは当たり前ですが、自分の中で後悔がないようにしようと思って1週間調整をしていました。

――満塁のピンチを背負う場面もありました

そうですね。1点なら与えてもいいというよりは、やっぱりゼロで抑えたいという気持ちがありました。しっかり抑えて後につなげたいと思ったのですが、残念ながらあのようなかたちになってしまいました。

――あすの試合に向けて一言お願いします

本当にあしたで最後の試合なので、チーム全体として勝てるようにやっていけたらと思っています。

鈴木涼馬(商4=東京・早実)

――タイブレークでのサヨナラ打を振り返っていかがでしたか

まずスクイズを失敗してしまって2アウトということで、自分で決めるという気持ちで入った結果(タイムリーになったので)良かったです。

――2試合目は先制2ランを決めました

1試合目いいかたちでで自分もヒットを打ててチームも勝っていて。そのままその気持ちでいけたのでホームランが打てたのだと思います。

――どのようなボールでしたか

インコースのストレートだと思います。

――勝ち越しソロを振り返っていかがでしたか

その直前に3点取られて結構流れが悪かったので、2アウトということで長打を狙った結果ホームランが出ました。

――どのようなボールでしたか

それも同じでインコースのストレートだと思います。

――あすの決勝戦への意気込みをお願いします

自分たちは最後の試合で野球人生最後の試合なので、いい結果を残して後輩たちにつなげられたらいいと思います。