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野球部

2019.11.08

東京六大学秋季フレッシュトーナメント 11月8日 神宮球場

優勝目前、無念の敗戦 悔しさのその先へ/慶大戦

TEAM
早 大
慶 大
(早)●雪山、内田、服部、田中星―尾﨑
◇(二塁打)西田

 東京六大学秋季フレッシュトーナメント決勝の相手は慶大。早大は優勝を懸け、宿敵との大一番に臨んだ。先発・雪山幹太(教1=東京・早実)は序盤から変化球を軸にした投球で相手打線を抑えるが、4回にソロ本塁打を打たれて先制点を許す。さらに5回、2死三塁の場面から適時二塁打を放たれ、リードを広げられてしまった。一方の打線は好機をつくりながらも得点を奪うことができない。救援陣の好投に応えることはかなわず、0-2で無念の敗北を喫した。

ソロ本塁打を浴び、悔しい表情の雪山

 中2日での登板となった雪山。序盤からキレのあるスライダーやカットボールを軸にし、打たせて取る投球で相手打線を抑える。しかし4回、相手の5番・福井章吾(2年)にインコースの直球を捉えられた。「少し甘くなってしまった」(雪山)。鋭い打球はライトスタンドへ一直線に飛び込んだ。さらに5回、四球を与えて走者を出し、盗塁と捕逸で進塁を許す。2死三塁のピンチを招くと、左翼方向への適時二塁打を許し、リードを2点に広げられた。これ以上離されたくない早大は、内田悠佑(文2=東京・早大学院)にスイッチ。続く打者を一飛に抑えて追加点を与えない。その後は7回に服部雅生(社2=東京・早実)、8回には田中星流(スポ1=宮城・仙台育英)が救援として登板。走者を背負いながらも落ち着いた投球を見せ、相手打線を無得点に抑えた。

救援陣はスコアボードに0を並べた(写真は服部)

 投手陣が粘投を繰り広げる中、打線は好機をものにできない。まずは初回、西田燎太(社2=東京・早実)が右翼線へ抜ける二塁打を放つと、次打者の進塁打で1死三塁の好機を演出。しかし後続を断たれ、先制点を奪うことができなかった。再び得点機が訪れたのは6回だった。2死から連打と四球で満塁とすると、迎える打者は4番・橘内俊治(教2=東京・早実)。しかし、詰まった打球は無情にも三塁手の正面へ。この絶好機をものにすることができなかった。その後も相手投手陣を打ち崩すことができず、スコアボードに0を並べたまま9回を迎える。ここで先頭の4番・橘内が決死のヘッドスライディングで内野安打を獲得。反撃のムードが漂い始めた。1死後には今大会限りで選手を引退し学生コーチとなる占部晃太朗(教2=早稲田佐賀)が代打として打席へ。スタンドとベンチが拍手と歓声に包まれた。しかし空振り三振に倒れ、好機を広げることができない。続く代打・清水大翔(スポ2=大阪・早稲田摂陵)は四球を選んだが、最後は福嶋壮(社2=東京・早実)が見逃し三振に倒れて試合終了。目の前で宿敵・慶大の胴上げを許す、悔しい結果となった。

最後の打者となった福嶋

 「完全に力負けだと思いました」。杉浦啓斗新人監督補佐(文構3=東京・早実)はこのように振り返った。この日慶大打線に許した安打は6本。一方、早大打線が放った安打も5本と大きな差はない。では何が敗因となったのか。それは『好機をものにする力』だろう。少ない好機を生かして勝利につなげた慶大に対し、味方打線は反撃の芽をことごとく摘まれ、1点も返すことができなかった。しかし、悪いことだけではない。「チーム全員で1点を取るという雰囲気を大事にできたことが今回の収穫です」(杉浦新人監督補佐)。全てはここから。早稲田の誇りを胸に、選手全員が一丸となって新たな時代への道を切り開いてほしい。

(記事 小山亜美、写真 手代木慶、佐藤桃子、瀧上恵利)

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コメント

杉浦啓斗新人監督補佐(文構3=東京・早実)

――東京六大学秋季フレッシュトーナメント(フレッシュトーナメント)の位置付けを教えてください

この2年後のチームの土台づくりだと思います。

――チームで統一してやってきたことはありますか

早稲田が六大学の中で一番練習してきていると思います。サインプレーとか細かいところもいろいろやってきました。自分が一番言ってきたことは、練習前に30分や1時間早く来てどれだけやれるかだったり、攻守交代の全力疾走だったり、野球の技術ではないところです。そこを良くしたかったので、全員に言い聞かせていました。

――相手チームへの対策はどうされていましたか

もう真っすぐの速いピッチャーはきょうの慶応戦まで対戦してきて、その中で明治大学のバッターがものすごくバットを短く持っていて、そこを見習って法政戦に臨んだ時にいい結果が出ました。それでワングリップぐらい短く持ってバッターは打っていこうというのは対策としてやりました。

――きょうの試合を振り返って

パスボールで進塁させてしまったランナーをヒットで返してしまって、そこかなと思います。正直相手のバッター陣とピッチャー陣の力は結構上で、完全に力負けだなと思いました。ミスをしたほうが負けるというのはそれはそうなのですが、0点では勝てないので正直相手のピッチャーを打てず、チャンスで一本が出ないうちのチームの力負けですね。

――投手陣への評価を聞かせてください

ピッチャーは比較的みんな頑張ってくれたと思います。雪山(幹太、教1=東京・早実)、山下(拓馬、法2=埼玉・早大本庄)たちは調子が悪かった部分もあったのですが、先発で賭けで使ってみたら完投を目指せるような素晴らしいピッチングをしてくれました。きょうの内田(悠佑、文2=東京・早大学院)もちゃんと無失点で帰ってきてくれたのでそれはすごく成長しているなと思います。

――打線への評価をお願いします

フレッシュトーナメントとはいえもう全部の大学に145キロ以上を放るピッチャーがいたので、バットを短く持つことだったりスイングスピードなど、そこの対応がまだまだだったかなと思います。力負けですね。

――今大会の収穫は何でしたか

言い続けているのはベンチの雰囲気です。全員で(得点を)取るんだ、と。それにつながったのが明治戦の西田(燎太、社2=東京・早実)の最後の同点に追いついたヒットでした。バッターとベンチのチーム全員で1点を取るという雰囲気を大事にできたことが今回の収穫です。勝つチームはそこのノリがいいので、はったりでもいいのでそこが大事だと思います。

――来年に向けて

今頑張っていた1、2年生は慶応の胴上げを目の前で見たので、悔しさをかみしめて毎日質の高い練習をしてもらいたいです。自分としては3、4日後に新チームが始動するので、まずはオール早慶(全早慶戦浜松大会)へ自分がかじ取りをしていくのが役目かなと思います。

丸山壮史(スポ2=広島・広陵)

――この東京六大学秋季フレッシュトーナメントにはどのような気持ちで臨みましたか

この試合で占部(晃太朗、教2=早稲田佐賀)が学生コーチになることが決まっていたので、あいつのためにも優勝したいという気持ちで臨みました。

――きょうも安打が出ました。ご自身のバッティングを振り返っていかがですか

自分が先頭バッターの時に出塁できたことは良かったです。ですが、最終回に先頭の橘内(俊治、教2=東京・早実)がつないでくれたのに、その後自分がつなげることはできませんでした。まだまだ実力不足だと思うので、この冬しっかり成長したいです。

――安打の後にまるポーズをしていましたね

ベンチのみんなが盛り上げるために巨人の丸選手のまるポーズをしてくれていたので、自分もそれに応えました。

――この3日間のご自身の成績を振り返っていかがですか

正直自分の中では全然納得できていません。リーグ戦(東京六大学リーグ戦)でもベンチ入りさせてもらっていたのですが結果が出せなくて、フレッシュでチームを引っ張っていこうと思っていました。でもチームの優勝に貢献できなかったので、またこの冬鍛え直します。

――来年の目標を教えてください

来年はリーグ戦でスタメンになって、春優勝したいです。また野球部、応援部、早スポなどのみなさんと一緒に喜べるように、自分が優勝に貢献していきたいです。

占部晃太朗(教2=早稲田佐賀)

――試合を終えて今はどのようなお気持ちですか

自分が最後(の試合)ということで、チームの中でもいろいろな声掛けをもらいながらやってきたのですが、そういうのも関係なしに、最後全員で勝って優勝できなかったというのはすごく悔しい気持ちです。

――学生コーチになるということが決まって臨んだ今大会でしたが、どのような気持ちで戦っていましたか

ずっとスタメンで出るような立場ではないというのはわかっていましたし、学生コーチになることは関係なしに、チームが勝つために自分のやれることをやっていかなければとずっと思っていました。

――ベンチからは常に大きな声を出して声掛けをされてしましたか、そういった部分を意識されていましたか

試合に出ていない自分が唯一できるのがそういうこと(声掛け)だと思ったので、自分の役目としてしっかりやり抜こうと思ってやっていました。

――9回には最後の打席がありましたが、振り返っていかがですか

最後(の球を)振って終わることができたのはすごく良かったのですが、橘内がヘッドスライディングして塁に出てくれて、杉浦さんから「初球からいけよ」と言われていて、そういった意味では(つなぐことができず、初球は見逃したので)悔いが残るというか、気持ちのいい打席ではなかったなと思います。

――学生コーチに就任された経緯を教えていただけますか

まずは全員で「どういうチームにしたいか」というのを話し合って、では実際だれが(学生コーチに)適任なのかを一人ずつ出していって、自分以外の全員が自分を指名してくれました。やっぱり野球をやりたいという気持ちはあったのですが、このチームに来たのは「日本一になりたい」という目標があってですし、今までいろいろな人に支えられた分、直接恩返しはできないのですが、自分にチャンスがあるなら次は支える立場になって自分がしてもらったことを還元できたらいいなと思いました。そして一番は全員が自分を支持してくれて、泣きながら自分に「やってほしい」と言ってくれたチームメイトもいたので、そういう熱い思いに応えたいなと思って学生コーチになることを決めました。

――「どういうチームにしたいか」という話し合いではどのような結論にまとまりましたか

一番は『風通しの良いチーム』にしたいなというのがあります。自分たちの学年だけでなく、後輩や監督さん(小宮山悟監督、平2教卒=千葉・芝浦工大柏)など全体としていろいろな意見が飛び交うようなチームにしたいなというのが一番です。

――選手としての2年間はいかがでしたか

日本一を目指している大学で野球をやらせてもらって、1年生の時とかすごくきついこともあったのですが、同期のみんなとかと支えあいながら頑張ってきました。なので最後の最後(フレッシュトーナメントで)優勝したいなと思ったのですが、まだできませんでした。でも自分たちにはあと2年間あるので、この負けから始まって最後の最後は笑って終われるようにこれから頑張っていきたいと思います。

――共に頑張ってきた仲間たちにメッセージをお願いします

一緒に頑張ってきて、いろいろ声掛けもくれて、全員で勝ちに向かってやってきました。結局負けたのですが、全員のそういう姿勢にはすごく感謝をしています。でもあと2年間あるので、まだありがとうと言うには早すぎると思います。それぞれ本番はこれからだと思っているので、日本一を目指してこれから頑張っていこうと言いたいです。

――最後にご自身としての今後の抱負をお願いします

学生コーチという立場はチームを支えて、選手たちの意見とかも聞きながらチームを一つにしていいチームをつくり上げていくというのが役目だと思います。そういう役目になった以上、みんなから票も入れてもらいましたし、そういう期待に応えられるように、自分にできることは余念なく精一杯やっていきたいなと、そして日本一になりたいなと思います。

服部雅生(社2=東京・早実)

――チームとしてきょうの試合を振り返っていかがでしたか

前回前々回と引き分けは挟みましたがいいかたちで試合ができていて、中でも2戦目は終盤に勝ち越してきょうの決勝を迎えたので雰囲気的にはいいかたちで入れました。ですがそれで逆にみんな乗りすぎてしまって、少し浮き足立っていたかなというのはありますね。

――ご自身の投球を振り返っていかがでしたか

3試合全部ベンチ入りさせてもらって、最初の2試合は出番がなかったのですがやれる準備はしっかりやっていました。個人的な感情にはなるのですが、早く試合に出たいという気持ちが強くあったので、出る場合に備えてしっかり準備していました。マウンドに立ったら気持ちがどんどん高ぶっているのは自分でもわかっていたので、それが出過ぎないように、空回りしないようにというのは心掛けていました。

――ピンチを抑えましたが、タイムなどで何かお話されましたか

タイムの場面では、キャッチャーの尾﨑(拓海、社2=宮城・仙台育英)が声を掛けに来てくれました。(尾﨑は)1回からずっと出ていたので、バッターがどういうバッターで、前の打席はこういう結果だから、どういう攻め方しようという話をして。自分から言うことは特になかったのですが、しっかりキャッチャーを信じて投げるだけだったのでそこはありがたかったです。

――試合中声掛けされているところをよく見ましたが、何か意識していましたか

高校3年生の時も最後の夏はベンチで、試合では投げなかったのですが、声掛けで選手一人一人気持ちが変わるなというのは自分もいつも意識しています。選手が集中できるように、もっと試合に乗れるように、言葉はいつも心掛けています。

――今年一年を振り返っていかがでしたか

去年も(東京六大学春季)フレッシュリーグはベンチ入りさせてもらったのですが、結局1試合も投げることはなかったので今年こそはという思いで春から臨みました。春は先発させてもらったのですが、それ以降の試合ではベンチ入りすることができず、少しそこから調子も落ちてきて辛いところもありました。ですがそこで(努力を)やめてもあまり意味がないなと思ったので、しっかり続けることは続けてきました。その結果が、イニングは短かったですがきょうの最後のピッチングにつながったかなと思います。いいことも辛いこともありましたが、収穫は多かった一年かなと思います。

――これからの抱負をお聞かせください

もう2年生主体で神宮で戦うフレッシュはこれで最後なので、あとは学年でというよりはチーム全体でのことになります。これから1軍に出る選手も多いと思うのですが、自分はまだ実力が足りないと思うので、しっかり練習してメンバー争いに食い込んで、今度は1軍で投げられるように頑張りたいと思います。

雪山幹太(教1=東京・早実)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

前回の疲れは残っていたのですが、できる限りのことをしようと思って投げました。思ったような結果ではなかったのですが、今回の反省を踏まえて、オータムリーグに生かせて行けたらいいなと思います。

――ご自身の投球を振り返っていかがですか

初回投げて球速表示を見た時から、あまり(球が)が走っていないなというのはわかっていました。軸であるストレートが使えない中、スライダーやカットボールの動きを見て、どのように打者を抑えようかと考えながら投げていました。体力面での課題が見えた試合だったなと思います。

――変化球の調子はいかがでしたか

スライダーやカットボールは最初から感覚が良かったです。徐々にストレートが入るという予想のもと、変化球を軸にするピッチングを意識しました。

――1回戦で課題に挙げていたチェンジアップの調子はいかがでしたか

浮き球は無かったのですが、相手の反応を見る限り、見せ球でしかなかったなというのが正直な感想です。球威や落ち幅をもっと上げていこうと思います。

――1回戦から改善した点はありますか

ストレートが浮いていたのが課題だったのでそこを意識しました。ピッチング練習でそこは修正できたかなと思っていたので、変えずにできたかなと思います。

――本塁打を打たれた球を振り返っていかがですか

スリーボールになった後、今まで投げていなかったインコースの真っすぐを、そこはまだ張ってないだろうと予想して投げたのですが、それが少し甘く入ってしまって打たれてしまいました。そこは相手の方が実力が上だったなと思います。

――来年に向けてアピールしたい点はありますか

苦しい場面が多々ある中、点は取られても大崩れすることなく、ゲームを壊さない投球ができているということを強みにしたいです。さらに、きょう課題として挙がった体力を、これから練習でカバーしていけたらと思います。

――次の登板に向けて意気込みをお願いします

レベルの高い相手に対して2試合先発させてもらったので、今後一軍の舞台で投げられるように、真っすぐだけでなく、全ての部分でスキルアップできるように頑張っていきたいです。