野球部
2019.11.05
東京六大学秋季リーグ戦 11月3日 神宮球場
秋季早慶戦後コメント集
慶大3回戦で宿敵を鮮やかなサヨナラ劇で下し、早慶戦史に功績を刻んだ現体制。本記事では、怒とうの一年を終えた監督、スタッフ、そして選手たちの声を紹介する。 ※インタビューは11月4日の慶大3回戦後に行われたものです。
(取材・編集 石﨑開、今山和々子、宇根加菜葉、江藤華、遠藤伶、金澤麻由、小松純也、柴田侑佳、島形桜、宅森咲子、永池隼人、村上萌々子、望月優樹、吉岡拓哉、望月清香、山田流之介、菊池廉、樋本岳、永田悠人)
小宮山悟監督(平2教卒=千葉・芝浦工大柏)
――試合を終えた感想を
良かったです。
――全員でつかみ取った勝利だと思います
ええ、今西(拓弥、スポ3=広島・広陵)から始まって。彼の頑張りに期待したんだけれども、思うような結果にならなかったところを、よく野口(陸良、スポ4=埼玉・早大本庄)がつないでくれたと。森田(直哉、スポ2=早稲田佐賀)もいいピッチングしてくれましたけれどもね、打順の巡り合わせで代打を送らなければいけなくて。もう少し投げさせてあげたかったんだけど、こればかりはしょうがない。ただ延長戦(の可能性)もあり、こういう僅差の展開だったので。そこまで考えて、野口にはちょっと無理して頑張ってもらったんですけれども、期待に応えてくれたので本当に素晴らしかったと思います。
――早川隆久投手(スポ3=千葉・木更津総合)も相当気合の入った投球でした
持ちうる能力を最大限に発揮すれば、ああいうピンチングができると。そういうピッチャーなので、この秋思うような結果を残せなかったのは本人も歯がゆいでしょうし。そういう意味でいうと、きょう(勝ち星を)取れたというのは、来年以降に必ずつながると思っています。
――檜村篤史副将(スポ4=千葉・木更津総合)には初回に2点適時二塁打が飛び出ました
きのうのゲーム前にね、髙橋さん(広前監督)が(テレビ中継の)解説でいらっしゃっていて。髙橋さんから「おまえ、体重くらいにはせめて…」と(笑)。その通り、体重くらいの打率にはなりましたね。
――慶大の完全優勝を見事に阻止しました
選手たちにずっと早慶戦が始まる前に言っていたのは、「塾が全勝して(ストッキングの)白線が増えるかどうかという試合。そこに土を付けよう。さらには完全優勝も奪うということになると、卒業して20年、30年経っても、ほんっっとうに称えてもらえる。そういう試合になるから、死に物狂いで頑張れ」と。「最大限に塾をリスペクトするのは、『連勝』することだ」と。ということで臨んで、初戦はあっさりやられたので。その辺のところで奮起して、勝ち点を取ることができたので。勝ち点を奪えて良かったです。
――任期1年目のシーズンを終えられていかがですか
4年生を最大限に尊重してあげないといけないということで、彼らの考えを常に優先してやってきたつもりなんですけど、それでは足りないということを3年生以下は理解したと思うので。新チームになってからは、今までとは違って、厳しく鍛えようと思います。
――引退する4年生に向けて送りたい言葉は
いやもう素晴らしい試合だったと思います。一年通しては、持ちうる能力を最大限に発揮したとは思えない。でもね、最後の大一番で、ああいうかたちでゲームに勝ったということに関しては、賛辞を、最大限の賛辞を送りたいと思います。
――新体制に向けて一言
もう、鬼になります。
鈴木太郎新人監督(スポ4=静岡)
――試合を振り返っていかがですか
本当に序盤はどうなるかと思ったんですが、後半はピッチャーが粘ってくれたおかげで何とかつながりました。岩本(久重、スポ2=大阪桐蔭)の一発が出てそこから球場の雰囲気も変わったので本当に粘り勝ちという感じです。
――学生コーチとしてこれまでどのようなことを意識してきましたか
今年は監督も変わって昨年とは全く違うかたちになりました。徳武さん(定祐コーチ、昭36商卒=東京・早実)からも「選手に対して甘くなっては駄目だ。厳しい雰囲気をつくっていかないといけない」と言われていたので、それを意識していました。
――選手に厳しくすることの難しさはありましたか
自分もそんなに厳しく言うタイプではないので、厳しく言うのはあまり得意ではないんですが、チームが強くなるためには言うべきことは言わないといけないと思ってやっていました。
――以前、課題はメンタル面だとおっしゃっていましたが、秋に向けてどのようなことに取り組んできましたか
厳しさが足りないと思ったので、夏は練習でもミスを許さない雰囲気を意識しました。秋はミスも出ましたが、最終的に早慶戦で勝負強さを出せたので後輩たちに何か残せたのではないかと思います。
――秋を終えて、どんなシーズンでしたか
法政と明治が大事なカードになるという中で法政に2連敗してしまい、なかなか難しいところではあったんですが、優勝が消えてからも粘り強く戦ってよく勝ってくれたなと思います。
――慶大戦を連勝で終えることができた一番の要因は何だと思いますか
本当に4年生の力だと思います。ベンチに入っていない選手たちがバッティング練習で声出ししてくれたり守備を守ってくれたりしたので、裏方の力というのをすごく感じました。自分も裏方なのですが、選手が裏方に回ってくれて、「チームが勝ってくれ」って言ってくれたのでそれがすごく良かったと思います。
――早大での四年間を振り返っていかがですか
1年生の時なんかはかなりきつくて正直心が折れそうになったんですが、四年間終わってみて、本当にいい仲間にも出会えましたし、最後に勝てましたし、本当に充実した四年間だったと思います。
――最後に四年間ともに戦ってきた仲間への思いを
最高ですね!
嵯峨悠希投手コーチ(商4=東京・早大学院)
――最後の早慶戦を勝利で終えました。今のお気持ちいかがですか
ピッチャーが頑張ってくれて、みんなでつかんだ勝利だと思うので、本当に四年間頑張って良かったなと思います。
――終始早稲田のプライドが感じられました
ピッチャー陣が守って粘り切るというのがうちの野球だと思うので、ピッチャー全員でそれを体現できたと思います。
――これまで投手コーチとしてチームを支えてきました
「最初やると決めた時はチームのためにやらないと」と思っていましたが、試合を重ねていくうちに、本気でチームのために動かないと、どんどん気持ちが上がってきて、最後このようなかたちで終われてすごく良かったです。
――投手陣が頑張る姿にはやはりうれしさを感じましたか
はい、すごくうれしいです。
――特に高校の後輩でもある柴田迅投手(社3=東京・早大学院)の活躍は格段にうれしかったと思います。柴田投手の成長をどう感じていますか
高校1年生の時から自分は知っているのですが、その時と比べると見違えるほど成長したなと思っています。
――今後どのような投手になってほしいですか
まだ150キロが出ていないので、150キロを出してもらって、プロで勝負できる投手になってほしいと思います。
――野球部での四年間を改めて振り返っていかがですか
同期に恵まれて、全員で戦うことができたので、振り返ると同期の姿がすぐ頭をよぎりますね。
――今後野球部での経験をどのように生かしていきたいですか
多くの人と携わって、多くの人をまとめあげて、組織をつくることをこの野球部で学べたと思います。会社に入ってもこれは同じだと思うので、人と関わって、人をつなげていって、その人を押し上げてあげることを会社でもやりたいと思います。
加藤雅樹主将(社4=東京・早実)
――最高の試合になりましたね
はい、最高でした。
――先制を許す苦しい展開になりました
序盤は負ける試合の流れでした。エラーも多かったですし、良くない展開だと思っていたんですけれど、「絶対に捨て試合にしない」「何としても最高の試合にするんだ」というみんなの気持ちが集まった結果、こういう最高のかたちで試合を終えることができたのだと思います。
――サヨナラ勝ちの瞬間はどのような気持ちでしたか
銀佑(金子、教3=東京・早実)がネクストで泣いていて。なので自分もネクストに行って、深呼吸させて背中をポンポンとたたいて「おまえが決めるんだぞ」と伝えるということがあったので、打ってくれた時は本当にうれしかったですね。
――改めて早大での四年間を振り返っていかがでしたか
苦しいことや辛いことばかりでした。でもこうして早稲田の『10番』を背負わせていただき、4番を打たせていただけたり、個人としては首位打者やベストナインも取ることができました。本当に幸せな四年間だったと思います。
――楽しいという気持ちが野球を続ける原点だと伺いましたが、最後の早慶戦を終えて、改めていかがですか
最高でした。野球は最高です。
――試合が終わった直後、慶大の郡司裕也主将(4年)と抱き合っていましたね
(整列後の)一歩目に、自分の方に来てくれました。向こうはまだ試合が終わって悔しさが残っているようでしたけれど、整列が終わって一歩目にお互いそろって(相手の方に)踏み出したので。普通そういうことはしないと思いますが、それ(こちらに向かって歩み出してくれたこと)が本当にうれしかったです。四年間、郡司と戦えたことや、最後の一年はこうして『4番主将』として争えたことがうれしいですし、本当に良いライバルでした。
――言葉は交わされましたか
ありがとう、と。それだけです。
――早大野球部とは、加藤選手にとってどんな場所でしたか
プレッシャーが掛かる場面でのプレーなど、厳しい経験をさせていただけた場所でした。充実していて、自分を成長させてもらえる場所だったと思います。
小藤翼副将(スポ4=東京・日大三)
――早慶戦を振り返っていかがですか
とりあえず勝てたので良かったです。
――試合後泣いていましたが
みんな泣いていました(笑)。
――脚のけがは
結構良くなり、試合に出られる状態にはなりました。
――早慶戦では初戦の一打席のみとなりましたが
後悔というのは別にないので。結果は出ませんでしたが、自分が今できるベストのスイングはできたのかなと思います。
――四年間を振り返っていかがでしたか
1年生のころにレギュラーを取り、試合に出て。3年生の時はあまり試合に出られなくて。4年生でまたレギュラーを取り返して。最後はこうしてけがをしてというかたちでしたが、いろいろと学ぶこともあって。ある意味全部を経験できたのかなと。どの立場も経験できたので、そこはこれからの人生のプラスになったと考え、今後もやっていきたいです。
――四年間、やり切れたと思いますか
そうですね。早慶戦でとりあえず勝つことができたので、本当にやり切ることができたと思います。
――この秋、早大に何を残すことができたと思いますか
きょうも厳しい試合でしたが、最後まで諦めないことが大切だと思いました。去年の早慶戦で(最後まで諦めない姿勢を)本当に学ぶことができて、(今年は)それをまた後輩に伝えていくことができたかなと思います。
――来年以降も早大で戦っていく後輩に何かお願いします
本当に優勝してほしい。それだけですね。個人的には早川に頑張ってほしいと思っていて。1年生のころからバッテリーを組んでいましたし。きょうのピッチングなどを見ていても、エースの自覚が出ているピッチングだったと思います。来年は最上級生になりチームを引っ張る立場になっていくので、目一杯頑張ってもらい優勝してほしいと思います。
――最後に今後への抱負をお願いします
2年後のプロ入りを目指してやっていければと思っています。まだ大いに可能性はあると思うので、可能性のある限り夢を追い続けていきたいです。(卒業後も)好きな野球を続けられるので、精一杯楽しんで野球をやっていきたいと思います。
檜村篤史副将(スポ4=千葉・木更津総合)
――慶大の完全優勝を阻みましたが、今の率直な気持ちは
チームが一つになって最後の最後まで諦めずに勝てて本当に良かったと思います。
――打順が5番に戻っていました
やっぱり最後なので、元の打順に監督が戻してくれたのかなと思います。
――初回の適時二塁打の場面を振り返っていかがですか
あの場面は、初球変化球を待っていた中で真っすぐストライクがきたので、次は絶対取るっていう気持ちでいった結果でした。
――2回には珍しい失策の場面もありました
あの場面は、柳町(達副将、4年)が高い打球を打って、柳町は足があるので少し焦ったのと、ランナーとかぶってしまってそこでああなってしまいました。あのミスがあると厳しい試合になるので、これから野球を続けるにあたっても気を付けたいと思います。
――岩本選手の同点本塁打の場面はどのような気持ちでしたか
打った瞬間分かったので、うれしかったです。
――9回の金子選手のサヨナラの場面は振り返っていかがですか
銀佑緊張していたんですけど、しっかりやってくれたので、本当に良かったなと思います。
――昨秋の早慶戦が印象的だとお話されていましたが、きょうの試合も似た劇的な試合でした
自分たちの代でもああいう試合ができたので、後輩たちも続いてほしいなと思います。
――最後のシーズン、苦しんだ試合もたくさんあったと思いますが、振り返っていかがですか
調整というのができなくて、こういうかたちになってしまったのですが、早慶戦で勝てたので、良かったかなと思います。これからも野球は続けるので、そこでしっかり反省を生かしてできればなと思います。
――早大での四年間振り返っていかがですか
入りたての時は長い感じがしましたが、4年生になってからはあっという間にここまできてしまって、寂しいなという気持ちがあります。
――四年間ともに過ごしたチームメートの方へのメッセージをお願いします
こうやってリーグ戦でいい結果が出ない時も、励ましてくれて、最高のチームメートだったので「ありがとう」と伝えたいです。
――今後の野球人生への意気込みをお願いします
1年目から試合に出られるように頑張りたいなと思います。
野口陸良(スポ4=埼玉・早大本庄)
――どのような気持ちでマウンドに上がりましたか
最後ということで悔いが残らないように、そして自分がやってきたことを信じて、一人一人のバッターを全力で打ち取ろう、と思っていました。
――3回無失点と好投しました
自分の中では1イニングで終わるかなと思っていましたが、まさか3イニングも投げるとは思っていなかったです。自分でも満足のいくようなピッチングだったので、100点あげたいなと思います。
――今シーズンを振り返っていかがですか
元々春のリーグ戦ではベンチに入っていなくて、春から夏にかけてのオープン戦でも2軍戦での登板が多かったです。そのため常に2軍戦での登板が早稲田のユニフォームを着て、投げる最後のピッチング、引退試合になるかなと思っていました。まさか慶応との対戦の11月4日まで投げることができたっていうことが、すごくうれしかったです。
――四年間の大学での野球を振り返っていかがですか
つらい時期が多かったです。その分、秋のリーグ戦に懸ける思いが強かったです。最後にいいかたちで終われたことがすごく良かったと思います。
――最後に後輩に向けてコメントを
自分たちは四年間で優勝できたことがなかったですし、今年も優勝できなかったです。ピッチャーでは、早川選手を中心に来年こそは優勝してほしいです。
重田慎太郎(文構4=佐賀西)
――2019年の最後にふさわしいナイスゲームでした
自分は大学で野球生活を終えるので、このような結果になって感慨深い、野球人生を締めくくるにふさわしい試合だったと思います。
――サヨナラが決まった瞬間の気持ちをお願いします
自分はブルペンで投球を受けてたんですけど、ただ感情が爆発したというか、うれしいを通り越して自然と涙が出てきたシーンでした。
――この一年を振り返ってご自身の役割はどういったものと考えておられますか
なかなかプレーで貢献することができなかったので、自分のできることを探して声でベンチを盛り上げる役割を一年間やってきました。
――なかなか出番が回ってこない葛藤(かっとう)というのはどういったものでしたか
もちろん試合に出るために練習してきたんですけど、なかなか自分の実力が思うようにいかなくて、それでも試合になったら二人(小藤、岩本)をサポートという点で貢献できたかなと思います。
――それでも決して揺るがない信頼があり、ベンチ内での存在感は絶大でした
一年間通してベンチに入れてくださった監督、助監督に感謝したいです。
――後輩たちに残したい自分の姿、ポリシーがあればお願いします
それぞれ後輩、いろいろな良さを持っていると思うので、その長所を大事にして頑張ってほしいです。
――大学四年間はどういったものでしたか
自分は佐賀県の田舎から出てきて、右も左も分からない中で、自分を本当に成長させてくれた四年間だと思います。
――最後に今後の早大野球部に向けて一言お願いします
いい選手がそろっているので、自信を持って優勝に向けて頑張ってほしいです。
村上智優(スポ4=富山・高岡南)
――部内でデータ管轄をされていらっしゃると伺いました。普段はどんな仕事をされているのですか
試合前に選手が見るための動画の編集することと、パソコンのソフトを使って相手チームや自分のチームのデータを分析して選手に伝えるということをしています。
――村上選手は入学時にはプレーヤーとして入部されたのでしょうか
そうです。でも自分がチームのために貢献できることを考えたらデータを担当することだと思ったので、主に新チームになってからデータ班で仕事をさせていただきました。
――データを使って選手に指示を出すということもされているのでしょうか
データを見て、「こうしたらいいんじゃないか」ということを考えて選手に伝えています。週に一回データミーティングというものがあるんですけれど、相手チームへの攻め方や、相手投手への対応の仕方をそこで伝えていましたね。
――そんな一年間を改めて振り返り、いかがでしたか
優勝したいという思いが本当に強かったのですが、結局優勝はできませんでした。でもこのようなかたちで、最後に選手たちがいい試合をしてくれて良かったです。やはり勝たなくてはやってきたことも意味がないと思いますし、最後にこうして(やってきたことを)実らせてくれて感謝の気持ちです。
――村上選手にとって早大野球部とはどんな場所でしたか
昔から憧れの場所で、すごい選手に囲まれながらたくさんのことを学ばせていただきました。自分が成長できる場だった、と思います。
佐藤純平(社4=東京・早実)
――今秋は充実したシーズンになったと思います
代打として3割3分3厘という結果は残せたのですが、大事なところでの一本だったり、打点が稼げなかったので、チームを勝利に導く一打は打てなかったのですが、自分としてはよくやれたなと思うので充実したシーズンになりました。
――大学での野球生活を振り返っていかがですか?
苦しい事の方が多くて4年の春までは全然ベンチに入れるような選手ではなくて、ずっと苦しい思いでやってきたんですけど、最後まで諦めずに自分が大切にしているものを続けてきたことで最後に一花咲かすことができたかなと思っています。これは社会人になっても必要だと思うので大事にしていきたいと思います。
――この経験を今後どのように生かしたいですか
自分は課題を持って、それを克服するまでやると決めたら最後までやると、野球ではやってきたので。それは社会人になっても絶対に必要なことなので、最後まで諦めずにやり抜くことを社会人になってからも続けていきたいと思います。
――大学四年間、そして早実高時代を含めると7年間一緒に戦ってきた仲間もいます
本当にこの同期だったらからこそ自分がここまでやってこられたし、早稲田だからこそ最後早慶戦で勝てて。野球は(明治神宮大会のような)トーナメント制度で勝って終わることがなかなかないと思いますが、日本一よりもいい終わり方ができたかなと思うので、最高の野球人生でした。
福岡高輝(スポ4=埼玉・川越東)
――勝った今の気持ちは
最高です。
――今季無敗だった慶大から最後に連勝で勝ち点を獲得です
最後にチームが一つになれて、絶対に慶応に勝つぞという思いが結実したのかなと思います。
――初回に今季初めて4年生クリーンアップ3連打が飛び出して得点できましたね
流れが悪かったので、あそこで3連打で得点できたのはチームにとってもプラスだったと思いますし、後輩たちに4年生の意地を見せられたかなと思います。
――大学最後となる髙橋佑樹投手(4年)との対戦では1安打しましたね
甘い球をどんどんいこうと思って、初球の甘い球を綺麗にうまく打てて良かったですね。
――打った時はどんな感情でしたか
やはり負けたくないんで、気持ちは出ましたね。
――最終回の金子選手のサヨナラ打の場面、ネクストではどんな思いで見つめていましたか
銀佑がネクストで涙を流していて、自分ももらい泣きしてしまったので、回ってきたら打てなかったと思います。
――サヨナラ勝利が決まった瞬間はどんな思いでしたか
もう最高としか言いようがないですね。
――今季全体を振り返っていかがですか
優勝はできなくて、正直優勝以外はどの順位も同じだと思っています。でも最後に早慶戦でしっかり勝てたので、来年以降の後輩たちに何か残せたんじゃないかと思います。
――これまでの早慶戦を振り返っていかがですか
昨年と今年と、特に秋は涙が出るくらいいい試合ができたので、早慶戦は最高だったなと思います。
――個人としては、四年間の通算打率が3割超えとなりましたね
そこは正直意識していなかったですね。今季3割に乗せられなかったのは悔やまれるんですけど、通算で乗せられたのは良かったと思います。
田口喜将(商4=東京・早実)
――今の率直なお気持ちをお聞かせください
勝ててすごくうれしかったです。でも最後の最後は「勝ちたいけど終わってほしくないな」という気持ちがあって。すごく幸せな時間でした。
――野球人生の最後を早慶戦勝利で飾りましたね
このまま負けて終わっていたらすごく悔いが残ったと思うので、本当にうれしいです。みんなで必死になって戦って、励ます姿などもたくさん見られて、この経験を次の人生に生かしたいなと思いました。
――この秋はスタメンとして過ごしました
自分もそうですが、みんなが思っていたイメージと180度反対にいましたよね。自分も絶対代打でしか出番はないと思っていたのですが、このようなかたちになってすごくびっくりはしています。ただ今まで努力してきたことを試合で出せたことは自分としても自信になりましたし、今後野球以外で苦しくなった時もまた努力し続けたら何かあると思えると思うので、すごくいい経験をしました。
――やはり早慶戦というのは特別な舞台でしたか
そうですね、普段と違うところが二つあります。一つ目は物理的に応援が全然違って、外野の後ろからもすごく聞こえてくるんですよね。あとは、自分は小さい頃から斎藤佑樹さん(平23教卒=現北海道日本ハムファイターズ)に憧れて早実高、早稲田大学に入ったということもあって、やっと早慶戦という舞台のグラウンドに立てたという思い、二つの意味でありました。
――早大での四年間を振り返って今思うことはありますか
この決断をしてすごく良かったなと思っています。高校の時に甲子園でベスト4になったのですが、自分だけ結果を出せなくて、すごく悔しい思いをしたんです。その後大学に入って野球を続けるか別のことをするかの決断があったのですが、自分自身絶対辛くなるということは分かっていながら、辛い方を選びました。それができたことはこれからの人生でもプラスの方向にいくのではないかと思います。あとは、いい仲間と出会えて本当に良かったです。
――そのチームメートに向けて何か言いたいことはありますか
入った時は全く守備などができなくて同級生にも先輩にも迷惑を掛けたのですが、誰一人責めたりすることなく、むしろ怖い先輩でも自分に歩み寄ってきてくれました。一生懸命やっていれば心を開いてくれるということを学んだので、そういう仲間と出会えたことがうれしいです。
山田淳平(教4=東京・早実)
――慶大の完全優勝阻止となりました。勝利に一言お願いします
早慶戦は別物なので、本当に勝ててうれしいという一言に尽きます。
――最後の早慶戦でしたが、どのような気持ちで臨みましたか
最後の早慶戦でもあるし、野球人生最後の試合でもあったので、一球一球思いを込めてベンチから声を出すなどしていました。
――1回戦で優勝を決められてしまいましたが、2、3回戦で気持ちの変化などはありましたか
1回戦あまりいい負け方ではありませんでしたが、10連勝、完全優勝だけはさせたくないという気持ちはありました。最後の試合である分フラットな気持ちで楽になれたかなと思います。
――途中出場もありましたがどのような思いでプレーされましたか
本当にこれが最後だと思いながら、悔いのないようにやっていました。
――きょうの9回はどのような気持ちでベンチから見られていましたか
下級生の1、2番が打席に入って、緊張しているのが伝わってきたのですが、普段から一生懸命頑張っている後輩だったので、何とか打たせてあげたい思いがあってベンチから声を掛けていました。
――早実高時代からの後輩である金子選手が決めてくれました
本当にうれしいの一言ですね。
――きょうの試合前は何か特別なお話はあったのでしょうか
そんなに特別な感じはなかったのですが、きょうの試合に関していうなら、勝ち点5を阻止するという思いでみんながプレーしました。
――野球人生最後のリーグ戦でしたが、振り返っていかがでしょうか
優勝できるのが一番良かったのですが、優勝ができない中でも最後に早慶戦で意地を見せられたというか。そういう思いを3年生や下級生がくみ取って生かしてくれたらいいかなと思います。
――4年生の同期はどのような存在ですか
試合が終わった瞬間に、もうこのメンバーで試合ができない、このメンバーで練習できないとふと思って、感慨深いものがありました。本当に大切な仲間ですね。
――最後に早大野球部での四年間を振り返って一言お願いします
思うようにいかないことの方が長い四年間でしたが、その分いろいろ得たものもあったり、新しい仲間に出会えたり、本当に充実した四年間だったと思います。
山野聖起(法4=岡山・金光学園)
――大学生活最後の試合となりましたが、今のお気持ちを聞かせてください
勝ててうれしいです。
――四年間で一番印象に残っている試合は
難しいですね。やっぱりきょうの試合ですかね。出てはないですけど、みんなの力で野球生活最後の試合に勝てたのが要因ですね。
――後輩にメッセージを残すとしたら
自分たちは四年間で結局1回も優勝ができなかったので、後輩はいい選手がいっぱいいるのでぜひ優勝してもらいたいなと思います。
――早大野球部で過ごした四年間はどのようなものでしたか
本当にいい先輩や同期、後輩に恵まれて、かけがえのない財産となるような四年間でした。
今西拓弥(スポ3=広島・広陵)
――先発が決まったのはいつですか
きのう帰ってからです。
――何回まで投げるなどは言われていましたか
特に何回までというのはなくて、バッター一人一人を抑えて、いけるところまでという感じではありました。
――前の試合から変えた点などはありますか
技術的に変えるというのは無理だと思うので。この試合が泣いても笑っても4年生とやるラストの試合だったので、きのうのミスは反省して昨日のうちに切り替えて、きょうは4年生と楽しんで野球ができたらという感じで臨みました。
――制球に苦しんでいた印象がありますが、この日の投球を振り返っていかがですか
昨日と同じミスを繰り返してしまい、序盤にチームの雰囲気を悪くしてしまったのは、本当に申し訳ないことをしたと感じています。
――ご自身としては難しいシーズンだったと思いますが、今季を振り返っていかがですか
チームに迷惑を掛けることが本当に多かったシーズンで、4年生にも「来年頑張れよ」と言ってもらったので、来シーズンこそは期待に応えられるように頑張ろうと思います。
――今の話と重なりますが、来季の目標は何ですか
今シーズン迷惑を掛けてしまったので、今度は自分がチームを助けるくらいの活躍ができるように頑張りたいと思います。
早川隆久(スポ3=千葉・木更津総合)
――今の気持ちを教えてください
やはり4年生が残してくれたものが次の代へも残るのだと思いましたし、去年の早慶戦も同じようなかたちで勝てたので、やはり後輩に受け継がれるものがあるんだなと思いました。
――4年生への思いをお願いします
本当に4年生のために頑張ろうという気持ちを持っていました。今シーズンも優勝したかったんですが、なかなか勝てないことが続いて、(立大戦で)優勝の可能性はなくなってしまいました。やっぱり優勝した慶応に勝つことが、もう自分たちの宿命であるので、4年生と一丸となって勝つことができ、4年生の有終の美を飾ることができたと思います。
――きょうはどんな気持ちでマウンドに上がりましたか
もう最初から飛ばしていこうと思っていて、特に自分たちが頑張らないと、4年生の花道をつくることができないなと思っていました。もうこれからオフシーズンに入るので、そこでケアとかすればいいと思ったので自分なりに全力で投げました。
――151キロをたたき出し、自己最速を更新しました
やはり4年生のおかげというのもありますし、4年生の思いを背負ったボールが自己最速になったと思います。
――9回、最初の打者に出塁を許し、ピンチを招きましたが抑えました
あの状況は本当に難しかったのですが、(セーフティーバントを)処理するのは厳しいかなと思って。そこは割り切って、後続をしっかり抑えようと思いました。その気持ちで抑えられたのが、最後につながったのかなと思います。
――来季からは4年生として引っ張っていくことになります
来季からもう自分たちの代になるので、自分たちなりに、しっかり4年生が中心となってチームづくりをしていきたいです。そして、4年生が残してくれたものを継続して後輩たちに継承できればなと思います。
金子銀佑(教3=東京・早実)
――今の気持ちをお願いします
いや、本当に良かったです。きょうは守備でチームに迷惑ばかり掛けていて、課題ばかりだった中、岩本がああいうかたちでホームランを打って追い付いてくれて。瀧澤(虎太朗、スポ3=山梨学院)が目の前で最終回アウトになったんですけど、特に自分が決めてやろうというよりは、打席に入れる喜びというか。最後4年生とスタンドが見えたので、何とかしてやろうという気持ち一つでした。
――序盤の失策を取り返そうという気持ちは
もちろん、取り返してやろうという気持ちと自分へのいらいらがずっとあったんですが、試合の途中に監督さんから「終わったことはしょうがないから。取り返そうとしているのは分かるけど、そうするともっと力が入ってしまうから、考えないで思い切ってやれ」という助言もあったので、最後はそういう気持ちで打席に入れました。
――今までの積み重ねがきょうの結果につながったのでしょうか
やっぱりこのシーズンに向けてやってきたことをぶらさずに最後までやり抜いたことが、最後の一本につながったのかなと思います。
――最終打席に立つ前には加藤主将から声を掛けられていましたね
正直もう、ネクストの時点でうるっときていたんですが、そこに加藤さんが「一回深呼吸しよう」と来てくれて。深呼吸を3回一緒にして、「よし、行ってこい」と。高校からずっと一緒にやってきた先輩なので、重かったですね。最後は。
――今季を振り返ってみていかがでしたか
自分が出たり、吉澤(一翔、スポ3=大阪桐蔭)が出たりしたのは、監督さんにも意図があるのだと思います。自分が出ていない時もベンチでしっかり声出して、普段試合に出ていたら分からないことも学べました。そういう意味では、自分の求められているものを、より考えてプレーできたシーズンだったと思います。
――来年はチームを引っ張る立場になります。3年生で話していることはありますか
自分たちの代はスーパースターがいないので、一つになって、泥臭く束になってやろう、と。今の段階の3年生のミーティングでは、そういう話をしています。
――来年への意気込みをお願いします
早稲田が六大学で優勝から遠のいているので、一番は優勝することです。そのために何ができるか逆算して、しっかりとしたチームづくりを自分たちが中心になってやっていければと思います。
吉澤一翔(スポ3=大阪桐蔭)
――慶大の完全優勝を阻みました
正直優勝はしたかったですけど、4年生がいいかたちで引退できたので良かったと思います。
――4年生の活躍を見ていていかがでしたか
すごいなと思うのと、正直なところ最初からやっていれば優勝できたなと思います。
――最終回のチームの雰囲気はいかがでしたか
雰囲気良かったので、この回何かあるなと思いました。
――最初の法大戦のカードを落としてからこの早慶戦までのチームの変化などありましたか
いろいろもめたりしましたが、この早慶戦でみんな勝ちたいという思いが強かったので。その思いで勝てたんじゃないかなって思います。
――4年生は引退となりますが、一番お世話になった人は誰ですか
みんなお世話になっているのですが、やっぱり1年生の時からキャッチボールをしてくれていた加藤さんには特にお世話になりました。生意気言ったりしていたのですが、お世話になりました。
――これから最上級生となりますが、これからみんなでどういうチームをつくっていきたいですか
優勝できるチームをつくって優勝するだけだと思います。最後に優勝して終われるようなチームをつくっていきたいです。
――個人として苦しんだシーズンだったと思いますが、今秋を振り返っていかがですか
最後の方はチャンスがない状態でその前はチャンスをもらっていたのですが、そこで結果を残せなかったので来年やるしかないと思っているので、頑張りたいと思います。
――ラストイヤーに向けて一言お願いします
絶対勝ちます。それだけです。
瀧澤虎太朗(スポ3=山梨学院)
――今のお気持ちをお願いします
最後にチーム全員で慶応に勝つことができて、本当にうれしいです。
――慶大の完全優勝阻止となりました
きのう全勝優勝を阻止して、きょうは完全優勝を阻止して、4年生をいいかたちで、最高のかたちで送り出すことができたので非常にうれしいです。
――最後の打席に入る前、加藤選手とお話しされていましたね
自分がすごく緊張してしまっていて、それに気付いた加藤さんが声掛けに来てくれました。思い切っていけと言ってもらえたので、思い切って打席に入ることができました。
――試合終了時には金子選手と抱き合う姿も見られました
自分が打てなかったので金子に何とか打ってもらいたくて、最後金子が打ってくれたので、うれしくて…。抱き合っただけで、言葉は何もなかったです。
――ご自身としては苦しいシーズンとなりましたが、振り返ってみていかがですか
春のシーズンは順調にいってたんですけど、この秋は自分のコンディショニング不足でチームに多大な迷惑を掛けてしまいました。打てないまま、それでも使っていただいて…。4年生はそれでも自分を気持ち良く送り出してくれます。今季優勝を逃してしまったのは、自分の責任がすごく大きいと思っているので、こんな自分を最後まで使ってくれた監督だったり、背中を押してくれた4年生には本当に感謝しています。
――今年一年間を総括していただけますか
春のシーズンは自分の力を出すことができて、ベストナインも取ることができました。満足したわけではなかったんですけど、自分が甘かったせいで秋このような結果になってしまったので、自分の甘さが出てしまったかなと思っています。秋のシーズンはさっきも言ったのですが、チームに迷惑を掛けたシーズンでした。
――いよいよ来年は最終学年ですね
今まで以上に一段と責任も増すと思うので、今年足を引っ張ってしまった分、来年はそういうことがないように、もう一度気持ちを引き締めて新チームを迎えたいと思います。
――最上級生として、どのようなチームにしたいですか
チーム全員がチームのために最後までやり抜いて。今まで優勝を経験したことがないので、必ず優勝したいと思います。
徳山壮磨(スポ2=大阪桐蔭)
――勝利しての率直なお気持ちをお願いします
4年生と、先輩や同期、後輩のみんなと、笑って終わることができて素直にうれしいし、ほっとしています。
――きょうはどのような気持ちで試合を見ていましたか
投げるとしたら後半で、一応「準備しておけよ」とは伝えられていたので、準備はしていたんですけど。サヨナラで勝てましたし、しっかり声出して応援していたので、自分にできることはやり切れたと思います!
――対談でおっしゃっていた「4年生と笑って終わる」ことを達成されましたが、いかがですか
良かった、の一言に尽きますね(笑)。早慶戦の勝ちっていうのは、普通の勝利とは違うものだと思っていますし、この勝ちは来年の春にも必ずつながっていくと思っていますので、4年生の皆さんは本当にいいものを自分たちに残してくださったなあと。その思いをしっかり受け取って、来年の春に必ずつなげていきます。
――今季は徳山選手にとってどのようなシーズンになりましたか
初めて、先発のマウンドに立たせていただいて1シーズン投げ切ることができたので、そこは良かったです。あとはまだまだ投げられるっていうことも、真っすぐが通用するっていうことも分かったので、しっかり冬の間に成長して、また春のマウンドに上がりたいと思います。
――来季への意気込みをお願いします
優勝からはかなり遠ざかっているので、次の春は早川さんと自分とでしっかり投げてチームを引っ張って、必ず天皇杯を手に入れたいと思います。
森田直哉(スポ2=早稲田佐賀)
――飛躍を遂げたシーズンになったと思います
やっぱり2年の秋までにベンチ入って試合で投げるというのが一つの目標だったので、そこは達成できて良かったなと思います。
――きょうはしびれる場面での登板でした
目標の早慶戦だったので、思い切って自分のピッチングをできればいいかなと。割り切って投げました。
――小宮山監督も本日の投球を評価されていました。監督からの期待は感じますか
監督さんにはこの秋「いつでも投げられるように準備しておけ」と言われていて、きょうもいいところで使ってくださりました。けれども個人的にはまだ信頼を得ていないと思うので、来年はどんな場面でも安心して投げさせられるようなピッチャーになりたいなと思っています。
――最後に、来年への意気込みを
重なってしまうんですけど、次のシーズンからはどんな場面でも「森田なら安心して任せられる」と思われるようなピッチングをできるように頑張っていきたいと思います。
岩本久重(スポ2=大阪桐蔭)
――勝っての率直な気持ちをお願いします
何としてでも勝ちたい、という気持ちでこの3回戦に挑んで、4年生と勝って早慶戦を終えられたことをうれしく思います。
――継投策をとった試合でしたが、意識していたことはありますか
前もって「継投でいく」というのは聞いていたので、投手の持ち味を生かすことができるような配球を考えていました。持ち味を生かし切って、全部出し切った上で次の投手へつないでいけたので、自分としては良かったです。
――1回戦では投手陣が攻略されてしまう場面もありましたが、2、3回戦で気を付けていたことはありますか
変化球に頼り過ぎず、ストレートで押していくことですね。ボール球で勝負することは基本なんですけど、基本に忠実に、原点にかえりました。勝負の上での四球はオッケーだとミーティングで話していたので、強気で攻めました。
――打撃面では4打数4安打と絶好調でしたが、この要因はどこにあると思いますか
気持ちの面で、あまり気負い過ぎず、楽な気持ちで打席に入ることができたことですね。試合前の打撃練習でも、4年生の投手の方が投げてくださっていたり、ゲージで声掛けしていただいたりして、本当にバッティングの調子が良かったので。4年生のためにと思った気持ちがこの結果につながったんだと思います。
――同点弾となった本塁打は打った瞬間に分かるものでした
そうですね(笑)。1回戦、2回戦ではインコースに詰まらされてしまって、相手バッテリーの思うつぼだったと思うんですけど、きょうはしっかりミートすることを意識して、配球を読んで狙っていきました。
――9回裏は先頭打者として二塁打を放ち、サヨナラの起点となりました
舞い上がってしまって打てない、というのが自分のパターンとしてあるのを自覚しているので、あくまで冷静に打席に立つことを心掛けました。練習通りの打撃をしようと思っていました。
――決勝点の走者として本塁を踏みましたか、生還後に福岡選手と抱き合った時の気持ちはいかがでしたか
ほっとした…というか、自分が打ったヒットも含めて4年生のために、という気持ちの表れなので、めちゃくちゃうれしかったですね。
――今季は岩本選手にとって初めてのスタメン出場などもありましたが、どのようなシーズンでしたか
普段は小藤さん(翼副将、スポ4=東京・日大三)がいらっしゃるので、あまりチャンスをもらえない中でのアクシデントだったので…。でも自分もいつでも試合に出る準備はしていたので、突然のことでしたが、いい経験になりました。間違いなくこの経験は来年以降につながっていくので、明確になった打撃面での課題も含めこの冬に頑張ります。
――最後に4年生へ一言お願いします
本当にいい方たちばかりで、お世話になりっぱなしだったので、この勝ちで少しだけ恩返しできたかなと思います。本当にありがとうございました!
中川卓也(スポ1=大阪桐蔭)
――慶大戦を勝利で終えた今の気持ちを教えてください
勝ったというよりも、もう4年生とできなくなる寂しさが大きいです。
――「4年生と勝って笑って終わりたい」という目標を達成できたのではないでしょうか
初戦は落としてしまったんですが、そこから巻き返して最後はいいかたちで終われたので、本当に4年生に感謝して、来季につなげていきたいなと思います。
――1、2回戦では2試合連続で先制適時打を放ちました。改めて振り返っていかがですか
本当にがむしゃらというか無心でいった結果だと思います。余計なことは考えずにバットを振った結果だと思います。
――特に2回戦ではそれまで防御率0.00だった森田晃介選手(2年)から打点を挙げましたが、振り返っていかがですか
甘い球が来たので初球から思い切って振りました。
――どのような気持ちで打席に立ちましたか
4年生と一日でも長く一緒に野球をしたいと思っていました。負ければおしまいだったので、本当に月曜日に持ち越したいという気持ちだけで打ちました。
――改めて、4年生への思いを教えてください
4年生が泣いている姿を見ると本当に涙が止まらなかったです。それだけ本当にかわいがってもらったし、いろいろな面でかわいがってもらった一年間だなと思いました。とても充実した一年間でした。
――4年生への感謝の思いをバットで示せたのではないでしょうか
自分は野球しかできないので、野球で恩返しというほどではないんですが、ちょっとでも4年生への気持ちがうつったかなと思います。
――最後に来季に向けての意気込みをお願いします
個人的には細かいところを見るとまだまだなところがたくさんあるので、体も技術も鍛え直して、来季には首位打者争いをできるような選手になりたいです。