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応援部

2019.10.22

東京六大学秋季リーグ戦 10月19日 神宮球場

成長した応援は届かず…早立1回戦

 「優勝の可能性は限りなく低くなってしまいましたが…」という下田隆博代表委員主将(政経4=東京・早大学院)の声が神宮球場に響き渡ったのは早立1回戦の試合終了後。東京六大学秋季リーグ戦(秋季リーグ戦)優勝の見込みは絶望的となった。1回表で3得点を決められ、追いかけるもここ一番のチャンスをものにし切れなかった早稲田大学野球部。観客が熱狂するような劇的な試合展開ではなかったものの、序盤からリードされたからこそ白熱した応援となった。4年生の学生注目(学注)やチアリーダーズ4年生の演技、吹奏楽団の演奏や各パート下級生の場内応援も、確実な進化を遂げていた。

 今瀬憲新人監督(政経4=政経・県立岐阜)がセンターリーダーを務めた1回。先発・早川隆久(スポ3=千葉・木更津総合)が3点を先取される。序盤からの大失点にも今瀬は動揺を見せなかった。下田が話すように、立教に得点された瞬間にリーダーが拍手。今瀬も、「裏の持ち回で取り返してやろう」と、意気込みのある応援をした。左足の怪我から復帰したばかりだったため、学注では怪我をしたと言った上で逆足を踏み鳴らすというパフォーマンスを見せる。リーダーの拍手や今瀬の学注で、応援席の空気は緊迫感のあるものとなった。今瀬はチャンス時の『コンバットマーチ』も振り抜いたが、「(怪我が)ちょっと痛かったです」と試合後には苦笑い。泉川創太リーダー主務(政経4=都立清瀬)がセンターリーダーを務めた2回裏で早稲田は初得点。これまで演奏されることが多くなかった『いざ青春の生命のしるし』を吹奏楽団が演奏し、得点時には場内のチアリーダーズは飛び上がって喜びをあらわにした。

1回裏で松葉杖とともに学注をする今瀬

 5回表のチアリーディングステージでは、『ユニフォームセット』を着用した4年生が指揮台に上り、アクロバティックな演技を披露した。『サンダー25』を着用のチアリーダーズ下級生も通路で振りを披露。次々繰り出すスタンツと華やかな笑顔で観客を楽しませ、早稲田側の応援席を明るい雰囲気に変えた。5回裏には加藤雄基・代表委員主務、リーダー練習責任者の持ち回である。『スパークリングマーチ』を全力で振り1得点の奪い返しに貢献した。新しく使用しているという『新白小太鼓』が壊れ、立教大学校歌の演奏中に修理する一幕もあった。8回表、小宮佑一郎応援企画責任者(法4=東京・早大学院)の持ち回である。2番手・今西拓弥(スポ3=広島・広陵)へのコール中に2失点。5-2で3点差を追いかける形となった裏では、「雨降って地固まる」のことわざを使い、雨上がりのグラウンドを形容した言葉遊びの学注をした。同時に観客席の前方で盛り上げていた池原瞭太旗手(商4=埼玉・川越)、雲見恭光学生誘導責任者(スポ4=茨城・江戸川学園取手)が水をかぶる。

『Runner』を披露するチアリーダーズ4年生

 今瀬が最も盛り上がったと振り返る9回。下田がその日2度目のセンターリーダーを務めた。3点差を追いかける早稲田。指揮台上も場内もがむしゃらに応援する。3パート全ての部員が応援席の通路を歩き回り観客に声をかけた。観客とのコミュニケーションは春季リーグ戦応援よりもはるかに多い。曇天のために点灯した神宮球場では、応援を後押しするかのように早稲田側に虹がかかった。だが思いは伝わらず、得点はかなわないまま試合終了。校歌斉唱では腕を振りながらこらえきれずに悔し涙をこぼす部員の姿も見られた。

球場の点灯後、早稲田側に虹がかかった

 令和元年度のリーダー4年生は惜しくも優勝を経験できずに引退となるかもしれない。だが、4年生の下で成長を遂げてきた下級生にはこれからも優勝パレードへの可能性が残されている。六大学秋季リーグ戦でひとくくりにできない早慶戦という集大成に向け、応援部は残り少ない日々を全力で駆け抜ける。

(記事、写真 馬塲貴子)

コメント

下田隆博代表委員主将(政経4=東京・早大学院)

――本日は3回と9回でセンターリーダーとしてステージに立たれていました。どのような意図があったのでしょうか

最初のは元々決まっていて、9回のは最初無い想定だったので。やはり最後は自分が学注をやって球場全体を鼓舞しなければならないなと思って、自分が立ちました。

――優勝というリーダー目標があります。今回の結果で優勝はかなり厳しくなってしまったように見えますが、どう捉えていますか

そうですね。普段の練習で、こういう厳しい状況になってからリーダーが一番雰囲気を変えていくという練習をしているので、ここからが本番だなということで。まだ絶対諦めてはいないですね。

――今日の応援で、一番盛り上がったと感じるシーンはどこですか

ホームランが入って、そのあとツーベースヒットということで、もう1点というところで全員が立ち上がって拍手や声も出してくれたので、そこが一番盛り上がったのかなという印象はあります。

――逆に、1回表(3点を取られてしまった回)での観客の反応はいかがでしたか

明治戦の1回戦も初回でホームランを打たれて、かなり応援席がテンション下がってしまったということがあるので。そうならないように点数が入った瞬間リーダーが拍手して、ということを心掛けました。

――応援の機会も残り少ないですが、4年生たちに伝えたいことはありますか

早大応援部というものは早大がどんな状況であったとしても最後まで勝ちを信じて諦めず応援していく、それが早大応援部なので、その考えというものを自分たちが姿で見せて下級生にまで伝えていきたいなと思います。

黒澤真紀子副将・チアリーダーズ責任者(教4=埼玉・早大本庄)

――本日の試合結果をどう捉えられていますか

優勝の可能性は低くなってしまったんですけど、今まで積み重ねてきたものを信じて、野球部の人たちを信じて、明日出し切って応援していきたいと思います。

――ステージ以外にも注目してほしいポイントはありますか

チアリーダーズは、踊りももちろんなんですけど笑顔と声に一番注目していただきたいと思います。チアリーダーズの声や笑顔で観客の方を巻き込んで、応援席が一体となれるようにチアリーダーズも努力しているので、そちらも注目していただければと思います。

――5回表では『Runner』を4年生だけでやられていましたが、振り付けは全体の時と異なりますか

演技の中にある振り付けは全体と一緒なんですけれども、 指揮台を使用して普通の回では行えないスタンツ――アクロバティックなチアリーディングを出来るのもあの回だけなので。4年生で、いかに観客の方を盛り上げられるか、応援席に一体感を持たせられるというところを意識して、指揮台演技をつくっています

――チアリーダーズで学注をされていたと思いますが、声量の練習などはされていますか

行っているのは下級生なんですけれども、チアリーダーズも応援部の一員として応援に参加しているので、チアリーダーズから応援席を盛り上げられるようにという思いで行っています。まだ始めたばかりなのでまだまだなところはあると思うんですけれども、みんなで、私たちなりに、どうしたらもっと応援席をよく出来るかを考えて行っていきたいと思います。

――場内の応援に力を入れられていると伺いましたが、春季と変わったところはありますか

お客様からいかに声を引き出せるかというところが一番の重要なところだと思っていて、そのためにもお客様と目を合わせることであったりとか、選手が一番きつい場面で自分たちが一番声を出したりとか、チアリーダーズは何よりも笑顔で応援できるようにというのは一番意識して、それは春よりも成長できているところかなと思います。

――下級生が着ていたのは何という衣装ですか

『サンダー25』という衣装で、秋で寒くなってきたので。その下に下級生は白い長そでを着ていました。秋ならではというか、秋季リーグの終わりが近づいているなというのをやはり衣装を見ても感じますね。4年生は本日の衣装に合わせても良かったのですが、気合いを見せるために半そでで行こうという話になって半袖で出ました。

――早慶戦に向けて、チアリーダーズの同期に一言お願いします

チアリーダーズ同期にはこれまで何度も助けられて、支えあってここまでこれたと思っているので。一戦一戦終わるごとに同期との時間が減っていって寂しいんですけど、その分自分たちで今までやってきたことを信じて。チアリーダーズ最多の代なので。多さも生かして、もっと選手を応援できるように一丸となっていきたいと思います。

春山尚輝副将・吹奏楽団責任者(創理4=茨城・江戸川)

――試合結果をどう捉えられていますか

楽団もそうなんですけど、1回の守備回を本当に大事にしていくという応援部の要項、それがあるくらい大事にしていこうという中で3点取られてしまって。それは悔しかったですね。取られてしまうのは仕方ないことだとしても、そこで1点で抑えるところを3点取られてしまったのは悔しかったですね

――部員たちの中にも笑顔が見られましたが、何か意識されていたことはありますか

込んで、応援席が一体となれるようにチアリーダーズも努力しているので、そちらも注目していただければと思います。特に意識はしていないので、自然とそうなったと思うんですけど。早慶戦は他大戦と毛色が違うのでそれ以外を通常リーグ戦と呼んでいるんですけど、明日は別の行事があってそちらに行かなければならないメンバーもいて。実質今日が最後の通常リーグ戦なので、この代の応援の完成形を今日もってこようみたいなものはずっと下級生にも4年生にも言っていたので。そのあらわれなのかなとは思います。

――立教の応援はどのような印象でしたか

すごい盛り上がっているという印象はあって。音的な部分、盛り上がりとかそういった部分では、攻撃界では負けてはなかったかなと思うんですけど、守備回が。大量に…5点目とかを入れられた場面でダイナマイトマーチが長く続いたりして、少し沈んでしまった部分は少なからずあったのかなと思って。そこは負けましたね。悔しいところです。

――早慶戦への、応援の意気込みをお願いします

慶大は調子よくて全勝していて。早大はそれと対照的に優勝の可能性が少ないというところがあるんですけど、早慶戦って優勝がかかっているいないとかではなく、また別の重要さが早大生…早大生というか応援部ならあるので、打倒慶応を果たしてこそ早稲田の応援部だと思うので、自分は全力でやるつもりですし、春負けちゃっているので秋は何としても勝ちたいです。

今瀬憲新人監督(政経4=県立岐阜)

――1回で3点先取されましたが、センターリーダーとしての心境はいかがでしたか

自分(怪我から)復帰1回目の試合だったので、表で得点を取られちゃったのは悔しかったんですけど、まあしょうがない、裏の持ち回で取り返してやろうという気持ちでやりました。

――きょうの応援を通して一番盛り上がったシーンはどこですか

やっぱり最後9回とかですかね、下田が学注をした。すぐ終わっちゃいましたけど。4年生が意地を見せようという気概でバッと真っすぐに応援できたのでそう思います。

――最終的な結果についてはいかがですか

優勝の可能性は限りなく低くなっちゃってると思うんですけど、別に優勝は一旦置いておいて、あしたこれでテンション低くいくのは意味がないと思うので。あした、あさっては切り替えてやって、早慶戦は最後笑顔で終わりたいな、やり切りたいなと思います。

――太鼓が割れるというハプニングがありましたが、応援中にはよくあるのでしょうか

新しく使用している『新白小太鼓』なので破れやすいですね。もう割れやすいので割る前提でやっています。自分が先週東大戦来た時も割ってました。

――役職について伺います。新人監督として1年間どのような指導を心がけてきましたか

ああ、難しいですね(笑)。自分はめちゃくちゃ指導するというよりは、4年生の考えていることを1年生に伝えるというか、結局最後味方になってあげたいなと思っていて。新人をやめさせないというか、新人のためを思ってやりたいなと思ってました。あとは教育方法の本を読んで、自主性を重んじるというのが大切だと読んで、自分がとやかくわーわー言うよりは、彼らに任せるのが成長につながるのかなと思ってやりましたね。2,3年生の目が怖いのはもう仕方がないんですけど、自分はもう笑って見てあげられるような存在になりたいなと決めていたので。

――その指導法は成功しましたか

成功してるんじゃないですか、新人に聞いてみてください(笑)。

――引退の時期が近づいてきています。同期の4年生にメッセージをお願いします

なんすかね、他パートはもちろんですけど自分の中ではリーダーが一番苦楽を共にしていて、やめたいと思ったときには支えてくれたので、最後でみんなで笑顔で終わりたいです。笑顔で終わりたいと言うと思い出作りみたいになっちゃうんですけど、最後やり切って、いい顔で終わりたいですね。

――早慶戦に向けて意気込みをお願いいたします

あるOBの方が言っていたんですけど、早慶戦って本当に4年間の全てとか自分の生きざまがでる場所だということで、自分もある程度プライドを持ってやってきたので、それが出せればいいなと思いますね。

齋藤 巽(教育1=青山)

――新人から見て今瀬さんはどのような新人監督ですか

そうですね…。新人監督は特に上級生の中でも話しやすく、気さくでフレンドリーに指導してくださいます。