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水泳部

2019.09.24

ジャパンパラ競技大会 9月21〜23日 神奈川・横浜国際プール

中道がジャパンパラに出場「この大会を契機として」

 国内最高峰のパラ競泳の大会であるジャパンパラ競技大会に、早大水泳部から中道穂香(スポ1=愛媛・南宇和)が出場した。障がいの種類や重度によってクラス分けがされるパラ競泳。先天性右下肢欠損の中道は、肢体不自由のクラスの中では2番目に軽いS9クラスおよびSM9クラスの競技に出場し、3日間で8レースに臨んだ。

背泳ぎを力泳する中道

 「今まで快適に過ごせていた環境を自分から一度手放して、自分が快適に思える環境を新しくつくらなければならないという過程の中で気になることがいっぱい出てきてしまい、それが処理し切れなくなった」。早大入学を機に愛媛から上京し、自らを取り巻く環境が大きく変化。それにより心身ともに不調に陥り、練習が十分に積めていない時期が続いていたという。そんな中迎えた今大会。中道は「この大会を契機として一回出し尽くしてから次のステージに行きたい」という思いで自己最多の4種目にエントリーした。結果的に全種目とも自己ベストからは大きく遅れたタイムに。しかし、そんな中でも初日の女子100メートル背泳ぎ決勝では、愛媛のコーチからのアドバイスもあり予選から1秒近くタイムを縮めてみせる。2日目は4レースもこなさなければならず、体力的にも限界を迎えていたが、最終日の女子50メートル自由形では予選から7月の大会よりも速いタイムを記録。決勝では目標の35秒台に0秒01届かず、悔しさをにじませたものの、「これだけのレースを泳げば自分の体がどうなるのかというのは感じることができました」と今後に向けて収穫を得た。

 決していい結果は残せなかった今大会。それでも、「一から自分の泳ぎを見直していって、絶対に崩れないような素晴らしい基盤をつくってこれからの競技に臨みたい」としっかり前を向いて話した。在学中の目標は、東京パラリンピックや世界選手権など、主要国際大会の代表に選ばれること。今は苦しい状況かもしれないが、きっと日本のトップにまで這い上がってくれるはずだ。

(記事、写真 宇根加菜葉)

結果

◇決勝

女子50メートル自由形(S9)

中道穂香 36秒00【7位】

女子100メートル自由形(S9)

中道穂香 1分20秒34【7位】

女子100メートル背泳ぎ(S9)

中道穂香 1分28秒10【7位】

女子200メートル個人メドレー(SM9)

中道穂香 3分22秒39【6位】

◇予選

女子50メートル自由形(S9)

中道穂香 36秒21【7位】

女子100メートル自由形(S9)

中道穂香 1分19秒66【7位】

女子100メートル背泳ぎ(S9)

中道穂香 1分29秒04【7位】

女子200メートル個人メドレー(SM9)

中道穂香 3分22秒49【6位】

コメント

中道穂香(スポ1=愛媛・南宇和)※初日のレース終了後

――今のレースを振り返っていかがですか

大学に入ってから心身ともに不調が続いていて、水泳をすることで精いっぱいだった部分があり、ここまでいい練習があまり積めていませんでした。その中でベストは出せなくてどれだけいい結果を狙っていけるかというのを今回は課題にしてジャパラ(ジャパンパラ競技大会)に来ました。

――決勝では予選よりタイムを上げましたが、その点についてはいかがですか

練習の回数も少なくなってしまっていて、体もすごく衰えてしまっていると感じていますが、午前応援に来てくれていた先輩とした、「決勝はどんなタイムでもいいから上げていこうね」という約束は守ることができて、それは私としてはすごくうれしく思います。

――予選から修正したポイントはありますか

愛媛のコーチから「左肩の動きが右肩より小さいよ」というLINEがきたので、そこに気を付けてアップをかけて来ました。

――2日目は女子200メートル個人メドレーと女子100メートル自由形に出場されると思いますが、目標は何ですか

200メートル個人メドレーは今年から新しく始めた種目なので、(試合に出るのは)2回目ですしいいタイムが出せるように頑張りたいと思います。100メートル自由形は(タイムの)落ち幅が背泳ぎより少ないので、ベストからの差をどれだけ縮めてこれるかを課題にして予選からしっかり頑張って、決勝に(両種目とも)残れば4レースになるので、しっかり泳ぎ切りたいと思います。

中道穂香(スポ1=愛媛・南宇和)※2日目のレース終了後

――きょうのレースの結果を振り返っていかがですか

きょうは予選で思ったよりも悪い結果が出てしまったので、決勝は(タイムを)上げてこようと思いましたが、2個メ(女子200メートル個人メドレー)は予選とあまり差がなくて、体がぼろぼろで体力も尽きてきたかなという感じです。取りあえずレースはあしたまであるので、乗り切れるようにということで1フリ(女子100メートル自由形)にも挑みました。

――昨日もおっしゃっていましたが、環境の変化での不調というのは具体的には

元々いろいろなことを気にしやすいタイプなので、周りの環境や学校が変わり、今まで快適に過ごせていた環境を自分から一度手放して、自分が快適に思える環境を新しくつくらなければならないという過程の中で気になることがいっぱい出てきてしまい、それが処理し切れなくなったところが大きいかなと思います。

――今大会4種目にエントリーした意図は何ですか

エントリーの時点で練習ができていないというのは重々分かっていたので、この大会を契機として一回出し尽くしてから次のステージに行きたいということで、生まれ変わるような気持ちでした。今まで3種目までしかエントリーしていませんでしたが、4種目に増やして出し尽くせるような大会にしようと思い、エントリーしました。

――女子50メートル自由形が残っていますが、タイムなどの目標はありますか

ベストを目指すのはこのコンディションでは難しいことだと思いますが、少しでも速いタイムで(泳ぎ)、所属している部や愛媛の皆さんに応援してもらっているので、胸を張って「自分はやり切りました」とご報告できるような結果を出したいと思います。

中道穂香(スポ1=愛媛・南宇和)※最終日のレース終了後

――今のレースを振り返っていかがですか

予選が36秒2と、午前中体が動かない中でも軽く出せたいいタイムだったので、35秒台を狙うという目標で決勝には挑みましたが、36秒00で(狙ったタイムを)出し切れないところが今の弱さかなというふうに受け止めています。

――その中で7月の大会と比べると速いタイムでしたが、その点についてはいかがですか

その時も遅くてとてもがっかりしましたが、そこから少しずつ上げていきまずは35秒台(を出そう)と思っていたので、きょう出せなかったのは悔しいですね。

――今大会4種目に出場されましたが、総括していかがですか

予選と決勝がある大会で4種目に出たことがなかったのですごく勉強になりましたし、これだけのレースを泳げば自分の体がどうなるのかというのは感じることができました。予選と決勝があるのがこの試合だけなので、すごくいい経験になったと思っています。

――今後の目標は何ですか

今までの泳ぎ方だと先がないと高校のときから感じていたので、大学進学を機に一から自分の泳ぎを見直していって、絶対に崩れないような素晴らしい基盤をつくってこれからの競技に臨みたいです。まず1年生の間は基礎づくりをしっかりとやって、その上で東京パラリンピックも最後まで狙っていきたいですし、在学中に世界選手権に出ることを目標にしているので、2021年の世界選手権を目指していきたいと思っています。