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フェンシング部

2019.09.20

全日本選手権 9月19日 駒沢体育館

全日本選手権開幕!初日は男女ともベスト32敗退

 日本一のフェンサーを決める全日本選手権(全日本)が開幕した。初日に行われたのは男子サーブルと女子エペ。早大からは6人が出場した。男子サーブルは2人が1回戦敗退。唯一2回戦に進んだ小山桂史(スポ3=東京・クラーク)は、調子が上がらないながら自分のプレーを見せたものの、ベスト16に進むことはかなわなかった。女子エペは駒場みなみ(スポ3=富山西)、村上夏希(スポ3=三重・津東)の2人が1回戦を突破するも、続く試合で白星を挙げることができず。男女ともベスト32敗退という不完全燃焼で初日を終えた。

★小山、奮闘見せるも2回戦敗退(男子サーブル個人)

 「調子が本当に悪かった」(小山)。2年ぶりの全日本個人戦出場となった小山は苦しんでいた。プール戦は3勝2敗と勝ち越したものの、調子を上げることができない苦しい事態。それでも本戦は自分のできるプレーに徹した。1回戦はプール戦で一度対戦した相手に序盤から駆け引きで勝り、優位に試合を進めていく。スピードを生かした斬りも決まり、初戦突破を決めた。続く2回戦。相手は日本代表として世界と戦う吉田健人(警視庁)。7月に行われた世界選手権では、持ち前のリーチの長さと身体能力を武器にベスト16入りを果たした強敵だ。それでも「勝つ、負けるというより自分のフェンシンングを意識」(小山)したことが、良いパフォーマンスにつながる。前半は一時リードを奪うなど、接戦を演じてみせた。だが代表選手を倒すのはたやすいことではない。後半はそれまで決まっていた小山のアタックが封じられて、その間に4連続得点を挙げるなど吉田は調子を上げた。前半から変わって試合の大勢を握られる苦しい展開に。悪い流れを最後まで覆すことができず、そのまま敗戦を喫した小山。それでも日本最高峰の舞台で、不調ながらも堂々のプレーをしてみせた。

アタックを仕掛ける小山(左)

★ベスト32の壁を破ることはできず…(女子エペ個人)

 昨年に引き続き全日本に出場となった駒場は1回戦を危なげなく突破し、「苦手意識がある」(駒場)と語る原田紗希(慶大)との対戦に臨んだ。序盤は得点の動かない展開に。そんな中、先にリードを奪ったのは駒場だった。「しっかり我慢できたこととベンチの夏希(村上)のアドバイス通りやれた」(駒場)といい流れを持ってセカンドセットを終える。しかし、ファイナルセットになると防戦一方になってしまう。終盤にフレッシュを決め、なんとか一本勝負に持ち込んだものの、そこでも相手に攻め込まれ、悔しい敗戦となってしまった。

悔しさを表にする駒場(左)

 高校生以来となる全日本個人戦に挑んだ村上。トーナメント1回戦で対戦した高橋里衣(中京大)は、4月に行われたユニバーシアード選考会で敗れている。雪辱を果たしたい相手に「以前は向こうの得意なところに自分がどんどんはめられていったので、そこにはまらないように」(村上)と意識して臨んだ。村上は早々にポイントを重ね、主導権を握る。後ろに下がりながらもチャンスをじっくり待ち、相手の攻撃にカウンターを決めていった。しかし中盤は相手も追い上げ、セカンドセットを終え12-12と接戦に。勝負のファイナルセット。膠着(こうちゃく)の末、先にポイントを奪ったのは村上だった。ここで流れをつかむと、そのまま白星を手繰り寄せた。続く2回戦は、日本代表に選出されている寺山珠樹(乙訓)の前に自分のフェンシングをさせてもらえず敗北。それでも大会を通して、自身の対策を体現できたことは、本人にとって収穫となったはずだ。

 試合後の選手たちの表情に悲壮感はなかった。それぞれが自身の目標に対し、一定の結果を残すことができた印象だ。一方で、男女ともベスト32が最高と少し物足りない結果に。男子サーブルは森多諒(社1=山口・柳井)、青木貴雅(スポ2=静岡・沼津西)といった団体戦のメンバーが1回戦の壁を越えられず。「団体で優勝する」(小山)目標を達成するには彼らの奮起が必要になってくるだろう。一方女子エペは技術面だけでなく、「自信をもって行く」(駒場)といったメンタル面の課題も見えた。強い気持ちで学生大会に挑みたいところだ。

(記事 小原央、写真 加藤敦)

※エペ:全身が有効面となる上に、両選手が同時突きをすると両者にポイントが与えられる。より慎重な攻め方が求められるため、時として両者が睨み合ったまま時間が過ぎることは稀な話ではない。

※サーブル:両腕も含む上半身への突きと切り(剣先ではなく剣の胴部分で相手の体に触れること)が得点となる。また、先に攻撃をした方が「攻撃権」を持ち、防御側は相手の攻撃を防御してから攻撃しなければならない。この攻撃権の奪い合いにより、両選手はピスト上を常に前後に往復し合うため、サーブルは3種目の中で最も全身運動が激しい種目だと言える。

結果

▽男子サーブル

小山桂史(スポ3=東京・クラーク)25位

1回戦:◯15-3 小岩聖那(一関第二)

2回戦:●11-15 吉田健人(警視庁)

森多諒(社1=山口・柳井)35位

1回戦:●10-15 森晧己(愛知工業大学)

青木貴雅(スポ2=静岡・沼津西)38位

1回戦:●9-15加藤颯人(羽鳥北)

▽女子エペ

駒場みなみ(スポ3=富山西)22位

1回戦:◯15-7 中村優里(明大)
2回戦:●11-12 原田紗希(慶大)
村上夏希(スポ3=三重・津東)28位

1回戦:◯15-12 高橋里衣(中京大)

2回戦:●3-15寺山珠樹(乙訓)
中島美月(スポ2=群馬・沼田女)55位

1回戦:●4-15成田琉夏(専大)

コメント

小山桂史(スポ3=東京・クラーク)

――今日の結果をどのように捉えていますか

結果は意識しないで自分のフェンシングを求めていたところがあったので、あんまり結果にはこだわっていなかったというところが正直なところですね。

――今日の調子はいかがでしたか

予選の時は本当に悪くて、試合の前からも自分のフェンシングができていない状態で、大体4割5割ぐらいしか自分のプレーができていなくて。試合となると自分を偽ってと言ったら変ですけど、それでもパフォーマンスとして出さないといけないので、出したには出しました。それでもちょっと歯車が合わないと無理な状態だったので、予選の後は自分なりに絶望的なところはありましたね。

――1回戦を振り返って

1回予選で対戦した相手だったので、相手の癖だとかはある程度把握していたので、それに対して自分がしっかり対応しようと思っていました。

――2回戦に当たった吉田選手の対策は

対策は全くなかったです。吉田さんもすごく強いので、のびのびプレーしようかなと考えていました。勝つ、負けるというよりかは自分のフェンシングをすることだけを意識していました。同じくらいのレベルの選手だと緊張だとかというのはあるのですが、レベルが上の選手なので、逆にいい自分が出たかなと思います。

――試合中盤までは競った展開になりましたが、自分のフェンシングができたということでしょうか

そうですね。単純に自分のフェンシングをやっていったという感じです。

――試合後半、点を取り切れなかった要因は

自分が攻めているときに、普通の相手だったらかわそうと思っても入るところが、吉田さんは身長も高くて運動神経もあるので入らなかったことと、アタックも威力が強かったので、それに対してもうちょっと我慢していけば良かったのですが、同じように攻めてしまいました。ここは今後変えていくべきところかなと思います。

――春から強化してきたところはありますか

特にはないですね(笑)。春まで自分のフェンシングというのを見つけてきたところがあったので、そこに向けてずれないことと、離れないことを意識していたということくらいです。

――関カレに向けて意気込みをお願いします

目標は団体で優勝することですね。関カレで優勝するというよりかはインカレで優勝するということが目標ですね。個人戦は行けるところまで行こうかなという感じです(笑)。

駒場みなみ(スポ3=富山西)

――今の結果をどのように捉えていますか

良いとは言えないですし、プール戦ももったいない試合を落として、この結果になっているので、まだまだ課題は見つかりましたし、結果には満足はしていないです。

――今日の調子は

予選からあまり体が動いてないというかあまりいい状態ではないなと思っていました。

――2回戦の相手はやりづらさはありましたか

苦手意識がある選手で。結構背が高くてリーチも他の人よりあるので、距離感が難しくてやりづらかったです。

――セカンドセットはいい流れで試合を進めましたが、その要因は

自分がしっかり我慢できたというのと、ベンチの夏希(村上夏希、スポ3=三重・津東)が足を動かしてと言ってくれたので、アドバイス通りにやるようにしました。

――最終セットは追い上げられてしまいましたが、敗因をあげるならどこになるでしょうか

第3セットは私がリードした状態で入ったのですが、相手が自分から前に出なきゃいけない追い込まれた状態になっているのに対して、相手のしたいように自分が動いてしまいました。相手が出てくるのに対して、ただ下がるだけになってしまって。そこから相手のペースに試合をさせてしまって、最後は追い付いたんですけど、向こうの勝てる流れで試合をしてしまったかなと思います。

――課題は具体的にはどこになるのでしょうか

予選からそうだったのですが、行けば取れるのに行かないで負けたりだとか、行くのをためらってしまって。守って点を取られたりだとか攻撃が中途半端になって取られたりというのが多かったので、そこで自信を持って行くというのが課題だと思います。技術もそうなんですけど、気持ち的にももっと強気で行かないと、ということを改めて思いました。

――関カレの意気込みをお願いします。

個人戦は成績に関してはあまり気負わず、自分のやりたいことを自分のペースでできたらいいなと考えていて、そこに結果が付いてくればと思っています。団体戦に関してはリーグ戦(関東学生リーグ戦)、王座(全日本学生王座決定戦)を通して、自分たちが優勝できるチームだと分かったので、自分自身の攻撃力とか技術を上げるのと同時に、チームとしても約1か月間、強くなれるようにコミュニケーションを大事に練習しようと思います。最終目標として個人団体で優勝できたらいいなと思います。

村上夏希(スポ3=三重・津東)

――大学に入学してからは初めて臨んだ全日本選手権だったと思いますが、緊張はありませんでしたか

とても緊張しました。試合自体も5月からやっていなかったので、試合という感覚に緊張したというのもありますし、全日本選手権は高校生の時に1回出て3年ぶりの出場だったのですが、周りに強い選手ばかりだったので緊張しました。

――今日の調子はいかがでしたか

予選は緊張もあって、立ち上がりはすごい悪かったのですが、予選の一試合一試合でどんどん調子を上げることができたかなと思っていて。トーナメントは気持ちを切り替えてできたと思うので、調子は悪くなかったかなと思います。

――1回戦は接戦になりましたが、勝ちきれた要因は

全日本選手権の出場枠を獲得するための大会であるユニバーシアード予選で戦って負けていて、やっぱり負けたくないという気持ちもあって。その時は向こうの得意なところに自分がどんどんはめられていったので、そこにはまらないように、ということは周りにも言われていたし、自分でも我慢我慢と思ってやっていました。それと今まで高橋選手と試合した時に使っていなかった技を取り入れてみたら、結構そこでポイント取れて、これは使えると思ったので、そこで点が取れたのも大きかったかなと思います。

――2回戦の試合を振り返っていただけますか

本当に相手が強い選手ではあるんですけど、何もさせてもらえなかったという感じで。自分のやりたいことが何一つできずに向こうにゲームを作られてそこに飲まれていて、気づいたら負けていました。悔しさは感じるけど、感じないあっけなさでした(笑)。

――関カレの意気込みをお願いします

関カレは団体戦もあるので、個人戦も今の悔しさを生かして、もっと上位に入っていきたいんですけど、団体をメインにやっていって、個人では勝てなくてもみんなで力を合わせたら優勝も狙えると思うので、関カレは団体は必ず優勝したいなと思います。