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準硬式野球部

2019.09.18

東京六大学秋季リーグ戦 9月17日 早大東伏見グラウンド

『守りの野球』体現できず―― 勝ち点落とし、優勝へ黄信号/立大3回戦

3回戦
立大
早大
(早)●清水、前田、田中爽、福川、杉山-吉田龍
◇(二塁打)中村(3裏)、竹本(6裏)

 「自分たちがいつもやっている野球ではなかった」(関大輝、基理2=茨城・江戸川学園取手)。早大はこれまで、投手を中心に守備からリズムをつくり、それを攻撃につなげて得点するという『守りの野球』で勝利を重ねてきた。しかしこの日は先発の清水佑樹(スポ2=早稲田佐賀)が初回に2ランを浴び、出鼻をくじかれる。2回に1点を返したが、4回にも押し出し四球や失策などで失点。早大らしくないプレーが続き、点差は4点に広がった。6回に1点を返し、なおも2死満塁と絶好機をつくったが、反撃はここまで。8回にはダメ押しの1点を奪われ、2-6で完敗を喫した。

 このカードから第1先発を任されている清水。東京六大学秋季リーグ戦(秋季リーグ戦)が開幕してからの3試合では、6回1失点、5回無失点、6回途中2失点と安定した投球を続けていた。しかしこの日の立ち上がり、安打と犠打で1死二塁とされると、3番・高岡昇平(4年)に弾丸ライナーの右越え2ランを浴びてしまう。その後の1死二、三塁のピンチは連続三振で切り抜け、2、3回も3人ずつで抑えて調子を取り戻したかに見えたが、4回。1死から3連打を浴び、続く9番投手の泰道勇伊(3年)に痛恨の押し出し四球を与えてしまった。ここでベンチが動き、清水は降板。2番手には前田直輝副将(スポ4=熊本)が上がった。その代わりばなの初球、1番・柏瀬大智(3年)はスクイズを敢行。ストライクが欲しいところを狙われ、これを決められてしまった。それでも百戦錬磨の前田副将は動じず、次打者を平凡な二ゴロに打ち取る。しかし、処理しようとした二塁手・篠原大成(教2=大阪・早稲田摂陵)が足を滑らせて転倒。まさかのかたちで失策となり、痛い5点目を相手に与えてしまった。

泰道(左)に押し出し四球を与えた清水

 打線は2回、先頭の関が出塁して好機をつくり、吉田龍平主将(スポ4=東京・小山台)の適時打で1点を返す。点差を広げられて迎えた4、5回にも先頭打者が出塁した。この場面、普段ならバントで手堅く走者を進めるところだ。しかし、4点のビハインドが重くのしかかり、強攻策を強いられた。これがうまく決まらず。「打つのを願うだけという感じになってしまった」(吉田龍主将)。個々の打力に頼るだけではやはり限界があった。それでも、6回には途中出場の池澤一真(スポ3=栃木・大田原)の内野安打から好機をつくり、関の適時打で1点を返した。さらに2死から早大ベンチ随一の希望の星、『代打の切り札』竹本周平(人3=鳥取・米子東)が中越えに特大のエンタイトル二塁打を放つと、吉田龍主将も四球で続いて満塁と好機を拡大。反撃ムードは最高潮に達した。しかし、ここで8番・新井健太(商1=東京・早大学院)に起死回生の一打は生まれなかった。すると8回には4番手・福川千明(スポ3=兵庫・白陵)が不運なかたちで失点し、万事休す。打ち取った飛球が広く空いていた右中間のど真ん中に落ちて三塁打となり、続く打者に犠飛を打たれてしまったのだ。その後打線は見せ場をつくることができず、完敗で勝ち点を落としてしまった。

敗戦し、肩を落とす選手たち

 現状、早大打線には長打を重ねて大量点を取るような攻撃は難しい。手堅くバントなどを使って1点ずつ取っていくしかないが、この日のように早い段階で点差を離されるとそれすらも封じられてしまう。春季リーグ戦同様、先発を務めている清水や久郷太雅(創理4=静岡・沼津東)の責任は重く、大きなプレッシャーがかかるだろう。しかし、その中で好投を続け、早大を全日本大学選手権優勝に導いたのがこの二人だ。苦しいチーム状況の中でも自分の投球を続けられる実力は、十分に持っている。きっと次戦以降は『快投乱麻』の活躍を見せてくれるに違いない。また、救援陣はこの日、前田副将、田中爽稀(法2=神奈川・柏陽)、福川、杉山とつないで被安打は福川の許した不運な三塁打のみ。特に田中爽と福川は最近本調子ではなかったが、この日はそれぞれ手ごたえを感じている様子だった。救援陣の厚さは六大学ナンバーワンと言っても過言ではないだろう。

復調した田中爽

 後は野手陣の奮起を待つばかりだ。特に新井健はここまで20打数1安打と、初めてのリーグ戦で苦しい経験を味わっている。その姿は、春季リーグ戦で不振にあえぎ、『眠れる獅子』と呼ばれた渡部椋雅(商2=神奈川・桐光学園)に重なる。渡部に新井健へのアドバイスを伺うと、「バッティングはそのうち打てるようになるから、あまり考えすぎないで。今は自分のできること、やるべきことを頑張ってほしい」とのことだった。この日も試合後に居残り練習に取り組んでいた新井健。将来は早大を引っ張っていく選手だ。ここを何とか乗り越え、自身の成長につなげてほしい。

 勝ち点を落としたことで、優勝には黄信号が灯った。早大は慶大、明大、法大から勝ち点を奪った上で、この三校のどれかが立大を破ってくれるのを願うしかない。また早大は東大に1敗しているため、勝率での優勝争いで不利になる。それを補うためには、ここからの6連勝はほぼ必須だろう。ただ、早大ナインはこれまで何度も崖っぷちの状況を乗り越えてきた。リーグ戦3連覇への道はまだある。まずは今週末の早慶戦、春季リーグ戦同様連勝を収め、勢いに乗って後半戦を迎えたい。

(記事、写真 池田有輝)

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コメント

吉田龍平主将(スポ4=東京・小山台)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

うちのかたちとして、投手が2点くらいに抑えて、ワンチャンスで点を取るというのが理想なのですが、初回から失点して、結局1度も追いつけませんでした。なので打者陣は追いつく力がなかったですし、投手陣は初回の2点で食い止める力がありませんでした。試合後に監督さん(池田訓久監督、昭60教卒=静岡・浜松商)もおっしゃっていたのですが、きょうは立教に力負けしたという印象です。

――先発の清水佑樹選手(スポ2=早稲田佐賀)の投球についてはいかがですか

初回の入りですかね。1、3戦目を任せているので多少きつい部分もあったかもしれないですが、初回にああやって点を取られるとチーム的にもきつくなってしまうので。それ以降はいいボールも来始めていたので、初回は投手も頑張ってほしいですし、僕も上手くコントロールしないといけないなと痛感させられた試合でした。

――救援陣は被安打が福川千明選手(スポ3=兵庫・白陵)が許した三塁打のみでした。投球を振り返っていかがですか

よく投げてくれました。前田はあの場面(1死満塁)で上がってきて、失点は仕方のないもの(スクイズと失策)ですし、福川の(三塁打を)打たれた打球も、打たれたというよりはいいところに落ちてしまったというだけでした。先発がある程度頑張ってもらって、リリーフにつなぐというのが理想なので、何とか勝った状態で後ろにつなげるようにしたいです。

――早い段階で点差が開き、いつものバントで走者を進めていく攻撃ができませんでした。振り返っていかがですか

おっしゃる通りで、ノーアウト一塁になってもそこからうまく走者を進められなかったというのが大きかったですね。バントでも1点しか取れないのですが、きょうは打つのを願うだけという感じになってしまいました。そこはバッターの力量次第になってくるのですが、難しいな…。点差がつくと難しい攻めにはなるのですが、1点づつでも返していければ少しは試合展開が変わっていたかもしれないですね。

――このカードから清水選手を第1先発にされていますが、そのあたりはいかがですか

全日の国士舘戦から久郷(太雅、創理4=静岡・沼津東)がコントロールを乱したりしていて、東大戦も1戦目を任せたのですが打たれてしまって。球は悪くないのですがいい時の久郷ではなくなっていたので、今回は清水に任せました。清水の調子は悪くなかったので。

――今週末の慶大戦はどちらを第1先発にされますか

それはまだ全然決まっていないです。きょうもそうですが、先発が5回までも投げられないという試合が続いているので。またそれはしっかり考えたいなと思います。

――今後勝っていくためには何が必要でしょうか

きょう横田総監督(秀雄、昭35商卒=東京・早稲田)からもお話があったのですが、まずはピッチャーが春のようにしっかりと抑えるというのを確立させたいです。バッティングは水物なので、今から大量点を取れるようにするのは難しいですが、バントやエンドランなどまだできることはたくさんあると思うので、たくさん点を取れなくても少ないチャンスでしっかり点を取るという野球をしていきたいと思います。

杉山周平(教4=神奈川・山手学院)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

うちがやりたい野球を相手にされてしまったという感じですね。うちはピッチャーが抑えて、バッターが1点でも多く取って勝つというスタイルで春のリーグから夏までやってきたと思うのですが、きょうはピッチャーも抑えられませんでしたし、点も取れなかったと。やりたい野球をやられてしまったので、完敗だったと思います。

――点差があったことによって、普段のバントで走者を進めていく攻撃ができませんでした

今のチームは先行しないと勝てないですね。逆転する力がないというのは感じていて。長打を打って状況を打開できる選手がいないというのがチームの弱みだと思いますし、そういう選手がこれから出てくれば代打もどんどん出せてチームもいい方向にいくと思うので、そこは下級生の新しい選手に期待したいですね。

――篠原大成選手(教2=大阪・早稲田摂陵)を早い段階で交代されました

篠原の持ち味は初球から振っていけるということなのですが、少し当たっていない部分もありましたし、負けていたので新しい選手を出して雰囲気をかえていかなけれはならなかったので、そういったベンチの判断だったのかなと思います。

――新井健太選手(商1=東京・早大学院)が苦しんでいる様子ですがいかがですか

1年生でこの時期から出ていて、打てなくて苦しい経験をしているのですが、貴重なすごくいい経験だと思うので、何とかここを乗り越えてほしいです。来年以降はチームを背負っていく選手になると思うので。

――勝ち点を落としてしまいましたが、今後に向けて一言お願いします

1戦も負けられないのは変わらないと思うので、次の試合まで時間がないのですが、幹部や監督と話し合いながら最善の策を練って、できることをやっていきたいと思います。

関大輝(基理2=茨城・江戸川学園取手)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

きょうは第3戦ということで、勝たなければ優勝も厳しくなるという試合でした。初回にホームランを打たれていつもと違うリズムにはなりながらも、2回に点を取れて、いけるなという雰囲気ではありました。でもミスもあり、フォアボールもあり。早稲田らしい野球が何かはわからないですが、自分たちがいつもやっている野球ではなかったです。エラーもありましたし、失点が多かったですね。今までピッチャーを中心に抑えて、多少打てなくても勝つという野球をしてきたので、その中で6失点してしまうと勝てないのかなと思います。

――ご自身としては適時打がありました。第3打席を振り返っていかがですか

あの打席は負けている状況だったので、いかに次につなぐかということだけを考えていました。泰道さんのスライダーがキレていたのですが、それに合わせていた結果ヒットになってくれたので、そこは良かったと思います。

――ここからはもう負けられません。今後に向けて一言お願いします

ここから優勝するためにはもう1敗もできなくなるので、チームとして6連勝を目指しながら木曜日と金曜日練習したいです。今年の春は慶応戦で2連勝してから勢いに乗れたので、今回も慶応に2連勝して、優勝に近づけたらなと思います。

渡部椋雅(商2=神奈川・桐光学園)

――不調の新井健選手へ、春季リーグ戦で不調だった先輩としてメッセージをお願いします

バッティングはそのうち打てるようになるから、あまり考えすぎないで。今は自分のできること、やるべきことを頑張ってほしい。

新井健太(商1=東京・早大学院)

――不調が続いていますが、ご自身の状態についてはいかがですか

リーグ戦に入ってからヒットが東大戦の1本だけで。横田総監督とかからいろいろ指導してもらって悪いところは見つかってきているのですが、なかなか直らなくて。そういう中でも試合に出させてもらっているので、そういう状態でも打たなければいけないのですが、打てないのは自分の中でも苦しいところですね。

――特に課題となっているのはどういった部分でしょうか

バットが外から回っていて、引っ掛けたサードゴロやショートゴロが多くなってしまっているので、そういったところは横田総監督とかからも言われて指導してもらっているという感じです。

――チーム事情的に遊撃手が足りていないこともあり、試合に出続けています。苦しい部分もありますか

だいぶ苦しいですね。(立大との)2戦目ではバッティングの方を気にしすぎて守備のミスが出てしまいました。どちらもできないのでは仕方ないので、きょうは監督さんの言っていた気迫とかを意識したり、守備は守備で集中してやっていたのですが、チャンスで打席が回ってきた時に打てなくてチームに迷惑を掛けたのは申し訳ないです。試合に出ている身として両方できないと、全く打てないのでは意味がないと思うので、直していかないといけないと思います。

――4日後には慶大戦が控えています。それに向けて一言お願いします

チームとして絶対に勝たないといけない相手で、ここで勝たないと優勝も見えなくなってきてしまいます。もし出ればチームに貢献できるバッティングや守備、あとベンチワークとか、何にしてもチームの勝ちに貢献できるようにしていきたいなと思います。