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準硬式野球部

2019.08.27

全日本大学選手権 8月27日 愛知・パロマ瑞穂野球場

最後まで光った4年生の活躍 35年ぶり7度目の全国制覇!/決勝 九産大戦

決勝
早大
九産大
(早)清水、○田中爽、福川、杉山-吉田龍
♢(二塁打)竹下(6表)、吉田龍(7表)

 1984年夏。北海道で行われた全日本大学選手権(全日)で、池田訓久主将(当時、現監督、昭60教卒=静岡・浜松商)率いる早大ナインは、見事6度目の優勝を果たした。それから35年がたち、迎えたこの日の決勝戦。早大は吉田龍平主将(スポ4=東京・小山台)の犠飛などで2回に2点を先行すると、一度は追い付かれたものの後半に勝ち越し。9-3で前年の準優勝校・九産大を下し、悲願であった7度目の全国制覇を成し遂げた。

 2回、先頭の4番・関大輝(基理2=茨城・江戸川学園取手)が中前打で出塁すると、須能浩太郎(商2=東京・早実)の犠打で好機を拡大。続く今大会絶好調の6番・鈴木涼馬(商4=東京・早実)は中前打を放つ。ここで相手の送球が乱れ、二塁走者の関が一気に生還して先制。鈴木も二塁に進塁した。さらには竹下直輝(スポ4=東京・小山台)が右前打で続き、1死一、三塁となって吉田龍主将の犠飛で追加点。ここ二試合は相手に先制を許していた早大だが、この日は2点のリードを獲得した。さらに2死二塁の好機で、打席には前日にダメ押しの2点適時打を放ち、この日今大会初スタメンを勝ち取った加藤大(人4=大分上野丘)。この場面でもそのバットに期待が掛かった。しかし2球目、相手投手の直球が頭部を直撃。倒れ込んだ加藤は担架で運ばれ、そのまま交代となってしまった。

先制のホームを踏み、ベンチで迎えられる関

 結局2回は2点止まりに。するとその裏、先発の清水佑樹(スポ2=早稲田佐賀)が3本の安打を集められて1点を失う。さらに3回には2死から連続四球と安打でピンチを招き、続く6番打者に同点の右前適時打を浴びてしまう。「調子自体は悪くなかった」(清水)ものの、準決勝で明大の好投手・高島泰都(2年)を攻略した九産大の強力打線がそれを上回ったのだ。それでも清水は続くピンチを抑え、この回も最少失点で切り抜けた。

 4回以降は2番手の田中爽稀(法2=神奈川・柏陽)が好投し、同点のまま後半戦へ。すると早大は6回、関、須能が連続四球で出塁し、鈴木の犠打で1死二、三塁の好機をつくる。ここで打席には7番・竹下。3球目を振り抜くと、打球はぐんぐん伸びて右翼フェンス直撃の2点適時二塁打に。再び早大がリードを奪った。さらに吉田龍主将が野選で出塁し、打席には加藤に代わって9番に入っている鷲田拓未(スポ1=神奈川・日大高)。「(加藤さんは)今までスタメンではなかったがずっと試合中にアドバイスなどをしてくれていて、初めてスタメンで出てああいうかたちになってしまった。その分頑張ろうというのはおこがましいかもしれないが、そういう気持ちはあった」(鷲田)。フルカウントからの6球目を打ち返すと、鋭いライナーは相手左翼手の伸ばしたグラブの前に落ち、2打席連続安打となる適時打に。緊急出場の影響を感じさせない活躍で期待に応えた。その後塚脇太陽(人3=千葉・市川)にも適時打が飛び出し、結局この回早大は4点を勝ち越した。

勝ち越しの2点適時二塁打を放った竹下

 その裏に田中爽が3つの四死球などで1点を返されるが、ここも最少失点で乗り切る。すると7回にはまたも関が先頭で出塁し、その後2死一、三塁と好機が拡大。ここで吉田龍主将が左中間に2点適時二塁打を放ち、6回に取られた分を倍返しした。さらに8回には1番・池澤一真(スポ3=栃木・大田原)が出塁し、塚脇の犠打と中村康祐(教3=早稲田佐賀)の中前打で1死一、三塁に。ここで代打・竹本周平(人3=鳥取・米子東)は、今大会代打で3安打目(4打数)となる右前適時打を放つ。投げては準々決勝から三連投となった福川千明(スポ3=兵庫・白陵)が7、8回をわずか14球で零封。「大好きな4年生」(竹本)との全国制覇へ、終盤に3年生が大きな役割を果たした。

右前適時打を放ち、笑顔でポーズをとる竹本

 そして9回裏、マウンドに立ったのは杉山周平(教4=神奈川・山手学院)。昨年はエースとして活躍していたが肩を壊し、春シーズンはリハビリの傍ら監督補佐としてチームを支えた。夏場に実践復帰し、全日では抑えとしてここまで2試合に登板。そしてこの日も9回のマウンドへ――。ベンチでは病院から戻ってきた加藤も見守る中、右飛と空振り三振で2アウト。次打者も2ストライクまで追い込んだ。しかし昨年も決勝で涙をのんだ九産大が最後の意地を見せ、連打で一、二塁に。思えば昨年の清瀬杯全日本大学選抜決勝も、9回2死から立大の粘りにあって1点を失った。その時のマウンドにいたのも杉山。全国の決勝という舞台で簡単に勝たせてもらえないのは、彼が一番よくわかっている。杉山はピンチにも動じずにストライク先行の投球を続け、最後の打者を一ゴロに抑えて試合終了。その瞬間選手たちは一斉に杉山の元へと駆け寄り、名古屋の空に喜びを爆発させた。

喜びを爆発させる早大ナイン

 「4年生の活躍を見られたことが一番うれしかった」(橋本理華子マネジャー、社4=東京・郁文館)。2回戦でのエース久郷太雅(創理4=静岡・沼津東)の完封勝利。控えに回っていた加藤の準決勝での2点適時打。吉田龍主将、竹下の『小山台コンビ』の勝負強い打撃。中西壮登(政経4=東京・早大学院)や前田直輝副将(スポ4=熊本)のベンチワーク。山口永路副将(社4=早稲田佐賀)をはじめとしたメンバー外の選手の力強い応援。そして杉山の復活に、鈴木の三試合連続本塁打――。昨年の11月に新体制がスタートして以降、決して平たんな道を歩んでこられたわけではなかった。それでも4年生全員で何度も話し合いを重ね、試行錯誤を繰り返してきた。その努力がついにこの日、全国制覇という最高の結果をもたらしたのだ。

 この余韻にゆっくり浸っていたいところだが、今週末からは早くも東京六大学秋季リーグ戦(秋季リーグ戦)が開幕する。『全国王者』として戦うこの秋、他大学からのマークは一段と厳しくなる。特に明大は全日でベスト4に終わった悔しい思いを、秋季リーグ戦に全てぶつけてくるだろう。そんな中でも自分たちの野球を貫き、有終の美を飾れるか。まずは開幕週、春に苦戦を強いられた東大にしっかりと勝っていきたい。

(記事、写真 池田有輝)

集合写真

へこんだヘルメットと加藤。検査の結果異常は見られず、試合後には謝罪に訪れた相手投手と笑顔で会話した

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