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準硬式野球部

2019.08.26

全日本大学選手権 8月26日 愛知時計120スタジアム

止まらないエンジの快進撃 31年ぶりの決勝進出!/準決勝 国士舘大戦

準決勝
早大
国士舘大
(早)久郷、○福川、杉山-吉田龍
♢(本塁打)鈴木3号2ラン(6表) ♢(二塁打)吉田龍(2表)、鈴木(4表)

 エンジの快進撃が止まらない。この日の準決勝は、東都1部リーグの覇者・国士舘大との関東勢対決。エースの久郷太雅(創理4=静岡・沼津東)は3回7安打3失点と振るわなかったが、打線も4回までに3点を奪って相手に流れを握らせない。そして6回には鈴木涼馬(商4=東京・早実)が3試合連続本塁打となる2ランを放って勝ち越し。8回にも2点を追加し、救援陣も好投した早大は7-3で勝利。夢の全国制覇に向け、九産大との決勝へ駒を進めた。

フェンス直撃の左越え2点適時二塁打を放った吉田龍

 久郷は初回に1死から連続長打を浴び、いきなり1点のビハインドを背負う。しかしその後のピンチは落ち着いて切り抜けると、早大は2回に2つの死球で1死一、二塁の好機を迎える。ここで打席には8番・吉田龍平主将(スポ4=東京・小山台)。初球を振り抜くと、高々と上がった打球はぐんぐん伸び、左中間フェンスに直撃。これが2点適時二塁打となり、逆に1点のリードを奪った。だがそれも長くは続かず。直後に久郷が2死から下位打線に三塁打と適時打を許して同点とされると、3回には相手3番打者に二打席連続の三塁打を打たれ、次打者のスクイズで勝ち越される。本来の投球ができないまま、久郷はこの回で降板となった。

 それでも打線は4回、4番・関大輝(基理2=茨城・江戸川学園取手)が右腕を痛めながらも8球粘った末に四球で出塁。続く須能浩太郎(商2=東京・早実)はきっちりと犠打を決め、好機で絶好調の鈴木に打席を回す。それに応えるかたちで鈴木は左翼線に適時二塁打を放ち、再び試合は振り出しに戻った。その裏からは福川千明(スポ3=兵庫・白陵)が前日に引き続き登板。4回は2死二塁、5回は2死満塁と攻め立てられたが、「スタンドやベンチのみんなの声が後押ししてくれた」といずれのピンチも無失点で切り抜け、同点のまま前半を終えた。

3試合連続本塁打を放った鈴木

 そして6回、1死から須能が死球で出塁すると、続く鈴木が4球目をジャストミート。「少し狙って」打ったという飛球はレフトスタンドを越え、場外へと消える特大の2ランに。実に三試合連続となる本塁打で、粘投を続ける福川を援護した。東京六大学春季リーグ戦(春季リーグ戦)では打率1割台と絶不調だった鈴木。「みんなに連れてきてもらった全日なので、恩返しがしたい」。チームメイトへの感謝を胸に、ここぞの一打を放ち続けている。

 さらに早大は8回、2つの四球と代打の切り札・竹本周平(人3=鳥取・米子東)の左前打で1死満塁の好機をつくる。ここで国士舘大は4番手として、前日の試合で先発していたエース小田川来夢(3年)をマウンドへ。気迫を前面に出した投球の前に、吉田龍主将は一邪飛に倒れてしまう。雄たけびを上げる小田川。思えば国士舘大は前日の愛知教大戦、小田川が1死満塁をしのいだ直後に一挙4得点を奪っていた。流れが相手に傾きかける中、打席に入ったのは途中出場の加藤大(人4=大分上野丘)。試合の行方を大きく左右するこの場面で、加藤は右前に2点適時打を放った。春季リーグ戦では1番を務めるなど活躍していたが、全日本大学選手権では控えに回っている加藤。しかし、彼がチームに不可欠な存在であることに変わりはない。きょうの一打は、それをより深く印象付けた。

試合を決定づける2点適時打を放った加藤(奥)

 8回からは杉山周平(教4=神奈川・山手学院)が登板。相手ベンチが静まり帰るほどの剛速球で2回を無安打に抑え、見事早大は決勝戦への切符を手にした。ここまでの4試合、チームを引っ張っているのは4年生だ。四年間目指し続けてきた夢舞台で、一人一人が持ち味を発揮できている。いよいよあしたは最終決戦。四年間の全てをぶつけ、悔いのない野球をしてほしい。そしてその先には、35年ぶり7度目の栄冠が待っているだろう。

(記事 池田有輝、写真 池田有輝、金澤麻由)

★3年生以下の覚醒にも期待 スタンドを笑顔とうれし涙に包めるか

準々決勝で右前適時打を放った中村(左)

 また、決勝戦ではここまで力を出し切れていない3年生以下の覚醒にも期待したい。特に3番・中村康祐(教3=早稲田佐賀)は、1回戦こそ活躍したもののそれ以降は11打数1安打。全国の好投手たちに対し、「自分の間合いがとれていない」という。福岡から奥様とともに駆けつけているお父様も「いつもはいいところで打つのですが、いまはきっと少し調子を落としていますね」と語る。中村にいい当たりが出てくれば、早大の得点力はさらに高いものとなる。「須能も調子が悪いので、あしたは僕と須能で打てればいい」(中村)。この言葉が現実となったとき、悲願の全国制覇は大きく近づいてくるだろう。

 中村のご両親のように、この大舞台では選手の家族、OB、元部員だった者など、たくさんの関係者がスタンドに駆け付けている。そういった方々に優勝というプレゼントを届けられるか。あすの試合後、早大スタンドが笑顔とうれし涙で包まれていることを願ってやまない。

(記事、写真 池田有輝)

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コメント

杉山周平(教4=神奈川・山手学院)

――2回を味方の失策による出塁以外完璧に抑えました。初戦よりも調子は上がっていますか

上がっていますね。初戦は緊張していて、力みもあったと自分の中では感じていました。この二試合は投げてはいませんが、ブルペンでは調整していましたし、その成果が出て良かったと思います。

――今のチームの雰囲気はいかがですか

この二戦とも先制されても逆転しているので、チームの中では先制されてもいけるという雰囲気は出ていますし、全員で束になって戦えていると思います。

――あすはついに決勝です。個人としての意気込みをお願いします

いろんな人が僕をキーマンとして挙げてくれているので(笑)、個人としては最後抑えて、輪の中心にいられたらいいと思っています。そのための準備をしていきたいです。

――チームとしての意気込みをお願いします

ここまで来たら勝つしかないですし、スタンドのみんなの応援も本当に熱いと思います。菅野(太一、商4=東京・早実)たちが引っ張ってくれて全員で勝つという雰囲気が出ていますし、メンバーの僕たちがそれに応えて、あす優勝するだけだと思っています。

――スタンドの応援はいかがですか

僕は結構投げていても周りの声は聞こえるタイプなので、最終回投げていてもスタンドの声は聞こえていました。メンバー外のために、というわけでは僕はないと思っているのですが、メンバーを悔しい思いで外れた人もいるので、そういう選手たちに恥ずかしいプレーはできないと思っています。「やってやるぞ」という思いになりますね。

――杉山投手はインスタグラムに鈴木選手の映像と共に「#まだ終われない理由がある」というコメントを付けて連日投稿されていますが、どういった意味なのでしょうか

(笑)。僕は鈴木選手と部屋が一緒で、(雨で)休みの日の時に外に出られなかったのでトランプゲームをしました。鈴木くんがトランプゲームで負けてしまって。すごく悔しそうで、「勝てるまで終わりたくない」と言っていました。そういうこと(悔しい思い)もあったのか、すごく打ってくれて(笑)。ベンチでは「涼馬(鈴木)、まだ(負けて東京に)帰りたくないねー!」といったような声とかも出ていたりして。いろんな意味で「帰りたくない」ということです(笑)。このように宿舎でもリラックスできているので、涼馬とかも活躍できているのかなと思います。

鈴木涼馬(商4=東京・早実)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

夏に練習試合をやった相手で、お互いに少し手のうちが分かっている中での試合でした。データ通りに自分たちの野球ができたと思います。

――3試合連続の本塁打となりました

人生で初めて3試合連続でホームランを打ちました。少しホームランを狙っていて、それができて良かったです。

――ここまで大活躍ですが、その要因はどこにありますか

春はほんとに自分自身がひどい結果で、みんなに連れてきてもらった全日だと思っています。なので恩返ししたいという気持ちでやっていることが結果を残せている要因ですね。

――死球の影響などもないですか

大丈夫です。

――応援してくださっている方に向けてメッセージをお願いします

ここまで連れてきてもらっているので、あと1試合恩返しできるように頑張ります。

福川千明(スポ3=兵庫・白陵)

――全日に入って重要な場面での登板が増えています。チームの中でも状態はいい方なのでしょうか

夏休みまではメンバー外くらいの位置だったのですが、何とかこの大会に向けて調整していく中で調子が上がってきていて。それをいままで維持できているので、チーム内でも重要な場面を任されるピッチャーになれてきているのかなと思います。

――5回にはきのうに続いて2死満塁のピンチがありました。あの場面はいかがでしたか

あれは自分の力ではなく、スタンドやベンチのみんなの声が後押ししてくれて、しっかり集中して投げることができたので打ち取ることができたのではないかなと思います。

――あすはいよいよ決勝戦です。意気込みをお願いします

4年生にはよくしてもらってきましたし、このメンバーで絶対優勝したいと思っているので、あしたも気を抜かずに全員で優勝を勝ち取りたいと思っています。

竹本周平(人3=鳥取・米子東)

――全日では代打で好成績を残されています。状態はいかがですか

抜群に絶好調です。

――きょうは好機での打席でした。振り返っていかがですか

甘い球が来ると思って打席に立っているので、それを振り抜いてヒットになったので良かったです。

――決勝戦でも重要な場面で打席に立つことが考えられます。意気込みをお願いします

絶対打ちます。絶対勝ちます。

中村康祐(教3=早稲田佐賀)

――2回戦以降本調子でないように見えますがいかがですか(11打数1安打)

初戦はタイムリーを含めて2安打出たのですが、それ以降相手がいい投手ばかりなので、自分の間合いがとれていないという状態です。りょまさんとか4年生がここまで引っ張ってきてくれたので、きょう1日でしっかり切り替えて。須能も調子が悪いので、あしたは僕と須能で打てればいいかなと思います。

――きのうはエラーがありましたが、きょうはピンチの場面で強い打球をしっかり処理しました

しっかり(打球の)正面に入ろうと試合前から思っていました。ちょうど高山(幸汰、商3=佐賀西)が「塁線しめろ!」と言ったのでしめたらそこに飛んできたので、仲間に助けられてアウトにできたので良かったです。

中村選手のお父様

――中村選手にメッセージをお願いします

とにかく優勝目指して頑張れと。それだけですね。いつもはいいところで打つんですけどね。いまはきっと少し調子を落としていますね。でも、福岡から名古屋まで来て良かったです。個人の成績よりも優勝ですよね。あしたはチーム一丸となって頑張ってほしいです。

関大輝(基理2=茨城・江戸川学園取手)

――粘って出塁するケースが多かったですが、何か打席の中で意識されていたことはありますか

初回にデッドボールが当たってしまって右腕が動かなかったので、とにかく(バットを)ボールに当てて粘りました。一打席の中で1、2球はフルスイングできたので、粘って粘って甘い球を思い切り振ろうと思った結果、フォアボールが増えたと思います。

――当たった時すごく痛そうにされていましたね

めちゃめちゃ痛かったです。今もう動かないので(笑)。

――中村選手が不調ということもあり、先頭打者になる回が多かったですが

4回先頭でした。先頭が出ている回は点が入っていたので、何とかして塁に出ようと思った結果が出塁につながったのかなと思います。

――あすはいよいよ決勝です。意気込みをお願いします

全日で優勝するためにいままでやってきたので、決勝で負けたら意味がないと思います。ここまでは4年生の力で勝ってきたので、最後は(春季)リーグ戦のように若い力も含めて、チーム一丸となって優勝できればいいなと思います。