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ア式蹴球部

2019.08.12

第93回関東大学リーグ戦 8月11日 東京・味の素フィールド西が丘

全員で最後まで粘って勝ち切り、前期リーグ戦最終節を白星で飾る

JR東日本カップ2019 第93回関東大学リーグ戦 第11節
早大 1-0
1-1
【得点】
(早大)27’金田 拓海、65’藤沢 和也
(筑波大)76’三苫 薫

 中断明けから2連敗と苦しむ早大は関東大学リーグ戦(リーグ戦)前期の最終節、MF三苫薫(4年)をはじめとした複数のプロ内定者を擁する筑波大を迎え撃った。27分にペナルティーエリア内でMF鍬先祐弥(スポ3=東福岡)が倒されPKを獲得すると、MF金田拓海副将(社4=ヴィッセル神戸U18)がしっかり決め切り先制。後半からはさらに攻撃を仕掛けていき、65分にFW藤沢和也(商4=東京・早実)がヘディングを決めて追加点を奪う。その後一瞬の隙を突かれて筑波大に得点を許し、終了間際にも幾度となく攻め込まれるが、体を張って守り切り2−1で勝利を手にした早大。苦しい時期が長かったものの何とか勝ち点を10に乗せ、前期リーグ戦を終えることに成功した。

PKを決め切り、先制点を挙げた金田

 上位進出に向けてもう負けは許されない早大は前節から2人メンバーを変更し、左サイドバックにはアミノバイタル杯以来の出場となるDF鈴木俊也(商1=東京・早実)を起用した。また2試合ぶりのスタメン復帰となったFW藤沢和也(商4=東京・早実)が1トップを張り、前半立ち上がり早々にシュートを打って相手ゴールを脅かす。続く2分にも自らペナルティーエリアに持ち込むなど積極的に前を向く。しかし筑波大も攻撃の手を緩めることはない。10分、自陣右サイドから三苫が突破を試みるもDF牧野潤(スポ4=JFAアカデミー福島)が冷静に対応し、14分にMF知久航介(3年)のスルーパスに反応したMF和田育(1年)にシュートを打たれるもこれはオフサイドの判定。負けじと早大は15分、右サイドのMF阿部隼人(社3=横浜F・マリノスユース)が一度中央の鍬先に預け、駆け上がってボールを受けるなど良い連携を見せた。そして迎えた27分、スローインからペナルティーエリアに侵入した鍬先が相手に倒されPKを獲得。キッカーの金田がしっかりとゴール左隅に決めて先制点を奪う。32分にはスルーパスに反応した三苫が持ち前のスピードで前線に駆け上がるも、GK笠原駿之介(法4=埼玉・早大本庄)が前に出てセーブしたことによって危機を逃れた。その後も筑波大は三苫を起点に攻撃を仕掛けてきたが、笠原のビッグセーブやDF大桃海斗主将(スポ4=新潟・帝京長岡)ら守備陣の対応で守り切り、前半を1−0とリードして折り返した。

追加点を挙げた藤沢

 後半に入ってもなおゴールを狙って果敢に攻める早大。47分、阿部の蹴るセットプレーからエリア中央にいたDF杉山耕二(スポ3=三菱養和SCユース)がヘディングするものの、これは惜しくもバーの上。51分、金田からパスを受けたMF神山皓亮(商4=栃木・真岡)が相手DFを股抜きで華麗に交わして左サイドを駆け上がり、ペナルティーエリア内に侵入。58分にはMF栗島健太(社4=千葉・流通経大柏)がノールックで金田へつなぎ、最後は鈴木がクロスを上げるなど見事な連携で相手ゴールへ迫る。サイドを起点とした積極的な攻撃の姿勢が実を結び、ついに65分、金田からパスを受け、右サイドを駆け上がった阿部がクロスを上げると、フリーで藤沢がヘディングをゴール右隅に流し込み追加点を決めた。68分にはFKを獲得し、鈴木が精度の高いキックで直接ゴールを狙うがわずかにポスト右脇へ反れる。2失点を許した筑波大は70分、73分と立て続けにクロスを上げて攻め込んでくるも、牧野、大桃、杉山らが必死に体を張ってゴールを割らせない。しかし76分、自陣右サイドから上がった和田のクロスをフリーで受けた三苫が打ったシュートはゴールに吸い込まれ、得点を許してしまう。その後途中交代で入ったMF倉持快(人2=神奈川・桐光学園)がドリブルで駆け抜けたり、FW加藤拓己(スポ2=山梨学院)が浮いた球をシュートするなどゴールへ向かうもなかなかネットは揺らせない。何としてでもリードを守り抜きたい早大は、終了間際の筑波大の猛攻を度重なる笠原のビッグセーブやチーム全員の体を張り集中した守備でしのぎ続ける。最後に大桃が大きくクリアしたところで試合は終了、2−1で勝ち切った。集中応援としてラグビー部が駆けつけるなど、いつも以上の盛り上がりを見せた早大ゴール裏と共に歌う選手たちの高らかな『紺碧の空』が、夏夜の西が丘に響き渡った。

 「最後はこうやって勝ちで終わることができて本当に良かったなと思います」と神山をはじめとした多くの選手が口を揃えて話したように、中断期間が明けてから負けが続いていた中で、前期の最終節にしっかりと勝ち切れたことには、勝ち点3以上の価値があると言えるだろう。前期のリーグ戦を振り返ると、昨年度王者として臨んだ今季、得点力不足に苦しみ、第7節の東洋大戦(○3−1)まで勝てずに苦しい時間が長かった早大。自分たちの色を出せるようになるまでに時間はかかったが、ここからチームが『本物になる』日はそう遠くはないはずだ。今節得た勝ち点3が今後の上位進出につながる大きな一歩であることは間違いない。後期のリーグ開幕戦はおよそ1カ月後。チーム内の競争を激化させることでさらなる変化をもたらし、圧倒的な強さを持って再びピッチに帰ってきてくれることを期待したい。

スターティングイレブン

 

(記事 堤春嘉、写真 大山遼佳)


早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 笠原 駿之介 法4 埼玉・早大本庄
DF 牧野 潤 スポ4 JFAアカデミー福島
DF 杉山 耕二 スポ3 三菱養和SCユース
DF ◎3 大桃 海斗 スポ4 新潟・帝京長岡
DF 40 鈴木 俊也 商1 東京・早実
MF 鍬先 祐弥 スポ3 東福岡
MF 阿部 隼人 社3 横浜F・マリノスユース
→79分 25 倉持 快 人2 神奈川・桐光学園
MF 金田 拓海 社4 ヴィッセル神戸U18
MF 栗島 健太 社4 千葉・流通経大柏
→86分 39 杉田 将宏 スポ2 名古屋グランパスU18
MF 22 神山 皓亮 商4 栃木・真岡
FW 42 藤沢 和也 社3 東京・早実
→79分 38 加藤 拓己 スポ2 山梨学院
◎=キャプテン
監督:外池大亮(平9社卒=東京・早実)
関東大学リーグ戦1部 順位表
順位 大学名 勝点 試合数 得点 失点 得失差
明大 30 11 10 28 +23
桐蔭横浜大 21 11 18 10 +8
順大 21 11 13 10 +3
立正大 20 11 23 12 +11
駒大 19 11 14 21 -7
法大 17 11 18 11 +7
筑波大 17 11 16 15 +1
中大 14 11 12 16 -4
専大 13 11 19 31 -12
10 早大 10 11 12 18 -6
11 東洋大 11 18 -11
12 流通経大 11 10 23 -13
※第11節終了時点
コメント

外池大亮監督(平9社卒=東京・早実)

――待望の勝利でした

チームの雰囲気といったものは順天の時も桐蔭横浜の時も悪くなかったし、三日間の間でも非常に良い空気でトレーニングできていたので、きょうに臨むに至ってはちょっとしたきっかけというかタイミングを引き寄せられればいいなと思っていました。順天と桐蔭横浜で合計3点取ったのにスタンドの方に行ってベンチに来なかったので一緒によろこぼうよと話していました。ゴールパフォーマンスを考えているから必ずこっちに来いと言って懐かしのモネールダンスをしました。たまたま懐かしい映像を見ていたらモネールダンスが流れてきて、最近はスタイリッシュなのが多いから古き良き時代のゴールパフォーマンスをしようと(笑)。内容も言っていなかったので選手たちも楽しみにしていて、何だこれってなっていましたね(笑)。皆の表情もすごく明るくて、前の二試合はうまくいっていても追い付かれてやられてしまったとか、ちょっとした半信半疑だったり共有不足があったので、常に良い空気でポジティブでサッカーを楽しめるように自分たちがそれに向き合う時間を作れれば流れは我々のものだと思っていました。お互い二連敗同士でしたが、力のある相手ですし個々の能力は高いですからね。2点目も取れたのは大きいですし、最後もチーム一体となってしのげたのは非常に大きな試合でした。我々早稲田はこの40年で優勝をした翌年に降格という歴史を2回繰り返しているので、今年もそうなってしまったらいけないので、まずは歴史を塗り替えることを大事にしています。優勝した後という厳しい空気感だったり、隙があったりすることもありますが、そこと向き合ってタフになってきたかなと感じています。後期が始まるまでの1ヶ月しっかりもう一度良い時間を過ごして、より上位にいけるようなチームになって、大学サッカーを導いていけるようにしていきます。

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

前半はまずは0にいこうと言っていた中で良いかたちで得点をしました。引いている中で相手をスピードダウンさせる、三苫くんに対して途中で1対1だったのを2対1にして守ったりして、それは後半も引き続きすることができていました。2点目をどういうかたちで取るのか、といったときにきょうは藤沢が前線で起点になっていて、神山の方の左サイドでスペースつくったりと皆徹底してやってくれていたし、三苫くんの守備のところもよくやってくれていました。あそこで競れていて、皆のやるべきことが整理されていました。もちろん牧野も昨年から三苫くんとマッチアップして対峙してくれていたのですが、三苫くんは1対1で完璧に抑えられる選手ではないので、阿部にはかなり厳しく言いました。僕はあまり怒るタイプではないんですけど、もっと距離を縮めて守ることをかなり言いました。自分の役割だけではなくて、状況を見て判断する場面が必要となってきます。左サイドバックに鈴木をスタメンで初めて使ったんですけど、周りにうまくサポートされて彼の良さがかなり生かされていました。左足のフィードとかFKも惜しかったですし、彼の存在は新しい可能性になってくると思います。

――前期は主力メンバーが長期離脱という厳しい状況の中で3連戦を迎えました

我々にとって早慶戦というビッグマッチがあって、この三日間は第3ステージと捉えていました。早慶戦という厳しい戦いを乗り越えてきましたし、早慶の学生にとっては大きな試合でした。その勢いのまま、前からプレッシングをしてリズムをつかんで、ショートカウンターがかなりかたちになってきていました。前期の最初の頃に比べたら自分たちの攻撃スタイルや良さが出るようになりました。できれば本当は勝ち点5ぐらい取りたかったんですけど甘くはないですね。でも最後この試合で勝ち点3を取れたのは大きいです。

――攻守共に成長を感じます

夏場っていうこともありますし、自分たちのミスから負けてしまうことが多かったですね。自分たちが理想とするところと価値観を積み重ねるというリアリティの部分を追求していこうというテーマにしていました。そこをすごく意識してくれました。昨年は主力メンバーに依存していた反面、今年は全員で試合をつくるというのが攻守共にできているとは思います。しっかり勝ち点を積み重ねられるようなチームを目指していきたいです。

MF神山皓亮(商4=栃木・真岡)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

最初はPKというラッキーなかたちで点が入って、後半入っても前から引かずに自分たちの色を出せるようにという指示で、前からいった結果追加点も取れて。最後失点してしまったんですけど、良いかたちで終われたのかなと思います。

――試合を通して神山選手がサイドを積極的に駆け上がるシーンが多く見られました

自分の仕事はそれという感じですし、きょうは縦だけじゃなくて中もいけたので、結構相手も変化つけられてあまり対応できなかったのかなと思います。きょうは調子良かったので、よかったです(笑)。

――きょうで前期のリーグ線は終わりましたが、リーグ戦全体を振り返ってみていかがですか

今季前期は苦しい時が結構あったんですけど、(中断期間開けてからの)この3連戦も最初2連敗して。でも最後はこうやって勝ちで終わることができて本当に良かったなと思いますし、このままの勢いで後期もしっかり戦っていきたいと思います。

――後期リーグ開始まで1カ月ほど空きますが、そこに向けてどのような準備をしていこうと考えていますか

この勝利に満足せずに、ここからまた新しい競争が始まると思うので、そこで切磋琢磨しあって、ひと回りふた回り大きくなって後期に臨みたいなと思います。

FW藤沢和也(商4=東京・早実)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

2連敗して迎えた前期最終節だったんですけど、チーム全員で勝ち点3を取りに行くという中で、しっかり勝ち切れたというのは良かったなと思います。

――ご自身のゴールを振り返っていただけますか

クリ(MF栗島健太、社4=千葉・流通経大柏)が自分の前のところで潰れてくれて、自分はフリーでヘディングするだけだったので、チーム全員で取った点かなと思います。

――きょうで前期のリーグ戦が終わりましたが、ここまでのリーグ戦を振り返っていかがでしたか

前期リーグを通してまだまだ自分たちの力不足を痛感して、結果としても勝ち切れないゲームが多かった中で、後期に向けて1カ月ぐらい間が空くんですけど、時間があるようでないと思うので、しっかり毎回のトレーニングでもっともっと積み上げてやっていきたいなと思います。