ラグビー部
2019.05.18
関東大学春季大会 対流通経大 5月19日 早大上井草グラウンド
流通経大戦展望
関東大学春季大会(春季大会)の季節が訪れている。昨季の関東大学対抗戦(対抗戦)同率1位、全国大学選手権(大学選手権)においての2位扱いの結果から、強豪が並ぶAグループでの戦いに挑んでいる早大。チームスローガンを『For One』と設定し、新体制15人制初の公式戦となる大会に挑んだ。しかし、残念ながら昨年に続いて初戦を落とし、晴れやかな幕開けとはならず白星は次戦に持ち越された。
初戦となった東海大戦では積極的な攻撃を見せ、一進一退の展開で試合は進んでいった。序盤、WTB加藤皓己(創理4=北海道・函館ラサール)が好機の場面でトライを奪い、先制。しかし、すぐさま東海大に反撃をあびる。スクラムを起点に攻め込まれると、キックパスでスペースに運ばれ、失点。その後は点の取り合いにとなる。そんな中、後半21分には36ー28とリードし、最大8点差をつける。しかし、最後は猛攻を受け、ディフェンスで粘り切ることができずに36ー40と敗北を喫した。「重点的に取り組んでいるところもある」(相良南海夫監督、平4政経卒=東京・早大学院)というマイボールラインアウトを全て確保するなど鍛錬の成果が見られた。その一方で、スクラムでは強力なFWを擁する東海大に対し常に防戦に回るかたちに。自チームボールでの場面では2度押し切られたり、ペナルティーを犯したりするなどしたところ場面で、東海大に虚を突かれた。
スクラムでは常にプレッシャーを受けた
早大の次戦は流通経大との対戦。対戦相手の流通経大は5月12日の慶大との試合では、スターティングメンバーには特にFWに昨年からスターティングメンバー及びリザーブに入っていた実力者が名を連ねていたが、その中で異質だったのがNO・8のアピサロメ・ボギドラウ(流通経大)。今年入学したルーキーでありながらエースポジションを任せられた。その実力が全く図れないだけに警戒が必要だろう。もちろんU20日本代表だった津嘉山廉人(流通経大)、粥塚諒(流通経大)といった魅力ある選手も忘れてはならない。以上のように今年の流通経大は有力選手を多数擁しており、加えて外国人選手が複数スターティングメンバーに名を連ねる可能性が高く、早大の選手も「外国人選手がパワフルで、結構自由なラグビーをしてくるイメージがある」(フランカー幸重天副将、文構4=大分舞鶴)と言う。流通経大は前週、慶大と対戦。終始主導権を握り、38-12と点差をつけて完勝している。それだけに、早大の脅威となるだろう。
では、早大の陣容はどうか。東海大戦では途中交代となったSH齋藤直人主将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)。早大には東海大戦に途中出場したSH河村謙尚(社2=大阪・常翔学園)、1年生ではあるが高校日本代表の経験を持つSH小西泰聖(スポ1=神奈川・桐蔭学園)と力あるSHがそろっている。しかし、強敵との対戦ならばやはり大学トップクラスの実力を備える齋藤主将の活躍は不可欠だろう。また東海大戦では途中出場となったCTB桑山淳生(スポ4=鹿児島実)や、昨年CTBのポジションから転向したばかりのロック大崎哲徳(文構2=東京・国学院久我山)も非常に良い動きを見せていたので楽しみにしたいところだ。そんな中でチームとして変化を期待したいのがペナルティー後のプレー。東海大戦では反則後に集中を欠いたかスペースをあけてしまったところを失点してしまった。この部分は勝利に向けてなくしていきたいところであり、そのためには相良監督も課題として挙げているディフェンスの見極めが重要になってくるだろう。加えて改善を期待したいのはやはりスクラムだ。FWの層が厚い東海大相手では押し切られてしまう場面が非常に多かった。流通経大も同じくパワーのあるチームであるため次戦、早大がどう対応してくるか注目したい。
途中交代ながら存在感を示した河村謙
新体制が始動して日も浅く課題が山積みの様相を見せたが、春シーズンはまだまだ幕を開けたばかり。今後の試合も非常に手強い相手との対戦が続くが、「課題として出た部分を修正し、1試合1試合レベルアップしていきたい」という相良監督の言葉の通り、一歩一歩、成長が楽しみだ。
(記事 青柳香穂 写真 涌井統矢)
関東大学春季大会Aグループ星取表 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
帝京大 | 早大 | 慶大 | 東海大 | 大東大 | 流経大 | |
帝京大 | * |
6/16 13:00 帝京大G |
5/19 13:00 帝京大G |
5/26 13:00 山梨・中銀スタ |
◯60-7 |
◯50-19 |
早大 |
6/16 13:00 帝京大G |
* |
5/26 12:30 長野U |
6/2 13:00 熊谷 |
5/19 14:00 早大G |
|
慶大 |
5/19 13:00 帝京大G |
5/26 12:30 長野U |
* |
6/16 13:00 東海大G |
6/9 13:00 慶大G |
●12-38 |
東海大 |
5/26 13:00 山梨・中銀スタ |
◯40-36 |
6/16 13:00 東海大G |
* |
◯33-29 |
6/9 13:00 東海大G |
大東大 |
●7-60 |
6/2 13:00 熊谷 |
6/9 13:00 慶大G |
●29-33 |
* |
6/16 13:00 大東大G |
流経大 |
●19-50 |
5/19 14:00 早大G |
◯38-12 |
6/9 13:00 東海大G |
6/16 13:00 大東大G |
* |
※熊谷は埼玉・熊谷ラグビー場、帝京大Gは東京・帝京大学百草園グラウンド、山梨・中銀スタは山梨県小瀬スポーツ公園、慶大Gは神奈川・慶大日吉グラウンド、早大Gは早大上井草グラウンド、長野Uは南長野運動公園総合球技場、東海大Gは神奈川・東海大湘南グラウンド、大東大Gは埼玉・大東大東松山グラウンド、茨城・流経大Gは龍ヶ崎グラウンド
■順位決定方法
①順位の決定に当たり、勝ち点制を採用し、全試合終了時点で、勝ち点の多い順に順位決定を行う。
②勝ち5点、負け0点、引き分け2点とする。
③またボーナス点として、以下の勝ち点を与える。
1)勝敗に関係なく、4トライ以上獲得したチームに、勝ち点1を追加
2)負けても7点差以内ならば、勝ち点1を追加
④全試合終了時点で勝ち点が同じ場合、次の各号により順位を決定する。
但し、3チーム以上が並び、各号において2チームが並んだ場合は、並んだ2チームについてそれぞれ次号により決定する。
1)全試合の得失点差の多いチーム
2)全試合でのトライ数が多いチーム
3)全試合でのコンバージョンゴール数の多いチーム
4)当該チームでの抽選