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米式蹴球部

2019.05.12

第74回早関定期戦 5月11日 東京・アミノバイタルフィールド

関大に3TD差をつけられ完敗、モメンタムをつかみきれず

TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大 BIG BEARS
関大 KAISERS 14 14 28

 日本一への道のりは険しいものだ---


 そう告げるかのように、5月とは思えない強い日差しがアミノバイタルフィールドに照りつけた。今年で74回目を迎えた早関定期戦。早大は昨年の関西学生リーグDivision1で3位の成績を残した強豪・関大との一戦に挑んだ。試合は、「ライン戦でどれだけ勝てるか」という高岡勝監督(平4人卒=静岡聖光学院)の言葉通り関大の強力なフロント陣を相手にオフェンス、ディフェンス共に苦戦。後半は無失点に抑えたもの、試合序盤のFGブロックからのリターンTDなど前半に許した4TDが響き完敗。昨年、関東学生秋季リーグ戦(リーグ戦)1位のオフェンス獲得ヤードを誇った『オフェンスの早稲田』は鳴りを潜め、最終スコア9-28と関西の強さを改めて痛感する結果となった。

 スターターにQB宅和真人(政経3=東京・早大学院)を起用するなど、春シーズンらしいフレッシュなメンバーが出場した早大。K/P髙坂將太(創理3=東京・国立)のキックオフで試合を開始すると、関大最初のオフェンスをパントに抑える。続く早大のオフェンスもRB荒巻俊介(法3=東京・早大学院)のロングゲインなどで敵陣35ヤードまで侵攻。TDにこそ届かなかったが、上々の立ち上がりを見せ髙坂のFGレンジをおとしいれる。幸先よく先制かと思われた矢先、飛距離が長いキックにいつも以上に狙いすました分時間がかかったか、ラインズが押し込まれFGをブロックされる。そのままリターンされエンドゾーンまで独走TDを献上。選手たちの表情も一気に険しさを増す。続く自陣からの攻撃、「視野が狭くなってしまった」(宅和)と空いているレシーバーを探す間に強力関大DL陣のサックを受けファンブルロスト。悪い流れを断ち切れず。関大に勢いそのままにTDを決められ、瞬く間に点差を広げられてしまう。一昨年の関大戦ではDL斉川尚之前主将(平31スポ卒)のFGで一気に試合のモメンタム(流れ)を引き寄せた早大であったが、今回は逆に関大にモメンタムを奪われる展開に。LB池田直人主将(法4=東京・早大学院)の今季初となるインターセプトでレッドゾーンに攻め込む場面もあったが、FGに抑え込まれるなどオフェンス陣が攻めきれず。自陣での被インターセプトもあり、厳しいフィールドポジションからの守りにディフェンス陣が堪えきれず、2つのTDを許し3-28で試合を折り返す。

試合を通してオフェンスがうまく嚙み合わず

  試合の攻勢は前半でほぼ関大に決したが、やられてばかりはいられないと早大も闘志を見せる。今シーズンに入り目覚ましい成長を遂げているRB広川耕大(社3=東京・早実)が42ヤードの独走TDを奪うなど第4クオーター(Q)に入り反撃を開始。DL永山開一(教2=東京・足立学園)の好タックルに、負けじとDL箕輪京介(社4=東京・早大学院)、DL古田泰一(法4=東京・早大学院)の4年生DLコンビの強烈なタックルでファンブルを誘発。続く敵陣からの攻撃では、WRブレナン翼(国教4=米国・ユニバーシティラボラトリースクール)へのパスが決まりゴール前まで攻め込む。最後に一矢報いたいところであったが、この試合はオフェンスがとことん噛み合わず。ゴール前5ヤード付近からの4thダウンギャンブルも失敗に終わり、9-28で試合終了。攻撃時間では約7分間関大を上回った早大であったが、自陣でのターンオーバーなど、フィールドマネジメントの部分でオフェンス、ディフェンスが噛み合わず。短いパスを軸にテンポの良いオフェンスを仕掛けてくる関大にTD3本差をつけられ、早関定期戦3年ぶりの敗北を喫した。

公式戦初となるTDを決めたRB広川

 アメフトはモメンタムのスポーツ。前半のFGブロック1つで結果が大きく変わっていた可能性もある。試合の中で必ずある悪い流れをどのようなプレーで断ち切れるか、そして自分たちがモメンタムをつかめるかが重要になってくる。「自分のダメなところがすごく良く分かった」(宅和)というように、チームとしても試合を通して課題が浮き彫りになった今試合。「立命大戦は僕らが1番懸けている試合」(池田主将」と語る次戦へ向け、一つ一つの課題を潰していくことが必要となってくる。一昨年の関西リーグで、当時1年生ながらリーディングラッシャーと最優秀攻撃選手を獲得したRB立川玄明率いる立命大相手に、早大はどのような戦いを挑むのか。真価を見せる時が来た。

(記事 涌井統矢、写真 千葉洋介)

コメント

高岡勝監督(平4人卒=静岡聖光学院)

――試合を振り返っていかがでしたか

ご覧の通りです。情けない試合でした。フットボールになっていなかったですね。


――試合序盤もたつく場面が多く見受けられました

ミスが多かったですね。FGブロックからのリターンTD、インターセプトにターンオーバー。ディフェンスが頑張ってたんですけど。


――関大の印象はいかがでしたか

関大さんはDL、OLともに強力でライン戦でどれだけ勝てるかなと取り組んだんですけど、そこが厳しい戦いでした。私もOLをやっていたので思うんですけど、そこで組み立てられないと厳しい試合展開になりますよね。


――パスプレーの中で、CBが狙われる場面がありました

そこは今取り組んでいるところなので、なんで失敗したのかというところをしっかりと分析すればいいかなと思います。きょうは自分たちのやることができていないというのが一番の課題かと思います。


――QB宅和選手がスターターでした

彼も経験の長くえ良いQBなので、もっとできるはずだと思います。今後もまた試合に出ると思いますけど、きょうは本来の宅和の出来ではなかったですね。


――ハーフタイムではどのような修正をされましたか

ちょっと試合の入りから、この間の慶応戦でそこそこできたっていうおごりがあったかもしれないんですけど、「やるべきことをやる」というところが足りなかったので。この試合のゲームスローガンが『激しく』ということだったので、ハーフタイムでは少しでも前に倒れる意識や思いっきりやれという言葉をかけました。


――「やるべきことをやる」という部分は、この試合ではいかがでしたか

そうですね。交代ミスであったり、どれだけ周囲に気を配れるかということが大事だという話をしているので、それができないと次のステップってないと思うんですよ。まずは自分ができることをしっかりやる。これをやらない限りは次のステップにはいけないと思っています。


――次週、立命大戦への意気込みをお願い致します

毎年胸をお借りして、立命館さんに時間とってもらってやらせていただいているので。恥ずかしくない試合をするために、1週間集中して取り組んでいければなと思います。




LB池田直人主将(法4=東京・早大学院)

――試合後、監督から厳しい言葉を受けていましたが、チームとしての反省点は

まず、キックのメンツミスとかそういった試合以前の問題。試合以前に確認できたところのモラルがすごい低くて、そこが顕著に出た試合だと思います。あとはオフェンス、ディフェンスの結果とかもありますけどそれ以前にお互いの中でコミュニケーションを取るというのがあまりできてなくて、その結果オフェンスが悪い流れでいってディフェンスが抜けられるというかたちになってしまったので雰囲気をどう作るのかというのも課題ですね。


――そのモラルという部分をいかに改善していきますか

部員一人一人の意識が一番大事なんですけど、それ以前に4年生の中でもできていない部分があるので、全体で日々意識していけるよう、地道に一人一人に根付かせるようにしていく必要があると思います。


――試合序盤は厳しいフィールドポジションからのディフェンスが続きました

きょうは柴崎がでなくて宅和でいくということだったので、自分たちはそこを予想していたというか。対策まではし切れなかったんですけど。結構厳しいフィールドポジションからTDを取られてしまうという場面が多かったので、そこでディフェンスの甘さが出たかなという感じですね。


――後半のディフェンスを0に抑えました。ハーフタイムに何か話されましたか

特に自分たちが思いっきりやろうと。あまり自分たちで思いっきりプレーできてなくて相手に合わせてしまうとか。オフェンスがターンオーバーを厳しいところでやられたというのもあるんですけど、自分たちとしても激しく激しくを意識したというところですね。


――関大の印象はいかがでしたか

関大はプレーが厄介というか、OLが大きく強いんですけど、それ以上にランパスのオプションであったりで厄介なプレーをしてきて。それに対して僕らが翻弄(ほんろう)されてしまったというか。通常のプレーはできていてもそれ以外のセットプレーがしっかりできてなかったのでそこを修正していきたいですね。


――ご自身のプレーを振り返って

いいプレーも数個あったんですけど、LBとしてはまだ甘い部分があって。パスカバーですれ違ってしまったりとかそういう悪いプレーやできなかったところも見直して、どれだけ少なくするかが僕の中でカギだと思っているので、そこですね。


――ご自身のインターセプトの場面を振り返って

インターセプトはたまたま僕サイドに展開されてQBが投げてくれたところを取れたんですけど、自分がパスカバーを苦手としてる中そういったリアクションができたということは僕の中でプラスになったのでそこに関しては良かったと思います。


――次戦、立命大戦への意気込みをお願いします

立命大戦は僕らが1番懸けている試合で。関西で去年2位なので。そこに対して僕らが、フィジカルとかは相手の方が強いかもしれないですけど、どれだけ立ち向かえるか、どれだけ本気でやれるかが大事になってくると思うので、全員できょうの結果を踏まえて甘い部分を改善しながらミスを減らして、思いっ切りやって立命大に勝ちたいと思います。




QB宅和真人(政経3=東京・早大学院)

――きょうはスターターでしたが、試合を振り返っていかがでしたか

きょうは最悪ですね。過去一で酷い試合をしてしまったという思いです。


――関大DLのラッシュも厳しかったと思うのですが、いかがでしたか

自分としては、パスが投げれないほどの厳しいラッシュではなかったですね。自分の視野が狭くなってしまったのが原因だと思います。


――「視野が狭くなってしまった」原因というのはどこにあったと思われますか

試合に入る準備が疎かになっていて。相手のディフェンスの動きを把握しきれていなかったのが原因としてあるのかなと思います。


――関大の印象はいかがでしたか

関西のアメフトは激しくプレーしてくるだろうと聞いていて、そうやってくるかなと思っていたんですけどまさにその通りでした。ハードに、最後までしつこくプレーしてきましたね。スピードとかも速かったかなと思います。


――関西のチームの強みというのは感じられましたか

フットボールに懸ける熱量といいますか、気持ちの面での違いは感じました。自分自身も気持ちで押されてしまった部分があったので。


――きょうの試合の課題と収穫はどこにありましたか

課題だらけですね。ボールトラブルといいますか、ターンオーバーがあったのでそこが一番の課題ですね。ゲームを壊してしまう原因にもなってしまったので。課題は整理しきれないくらいありますね。収穫としては、自分のダメなところがすごく良く分かったというのはポジティブに捉えるなら収穫だったかなと思います。


――春シーズンはまだまだ続きますが、今後への意気込みをお願い致します

きょうは自分の甘いところがすごく出た試合になったのでそこを改善して、あとは練習あるのみだと思います。