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ア式蹴球部

2019.03.26

第24回東京都トーナメント学生系の部予選 3月24日 早大東伏見サッカー場

今シーズン初公式戦は王者の粘りを見せ、良いスタートを切る

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)で優勝してから約4カ月。新チームに代わり、初公式戦として東京都トーナメント学生系の部(天皇杯予選)で青学大に挑んだ。リーグ戦王者は「謙虚に」チャレンジすることを忘れずに試合を展開し、先制を許してはしまうが後半終了直前に同点弾を決め延長戦、PK戦へ。集中力を切らさず、厳しい状況下でも一丸となって勝利をつかみ確実に成長を見せた。

 立ち上がりから早大が試合の主導権を握り、細かいパスを確実につないでいく。DFラインも高めの位置をとり、試合の流れを自分たちのものにしようと早い段階での得点を狙う。16分には相手を背負った状態でボールを受けたFW武田太一(スポ4=ガンバ大阪ユース)がターンしてFW梁賢柱(スポ3=東京朝鮮高)にパスを出すが、梁のシュートは相手GKの正面へ。徐々にペースをつかみ始めた早大はその後も攻撃の時間帯が続く。攻撃に緩急をつけ、裏のスペースを狙って相手のペナルティーエリアに侵入するが決定的なチャンスは訪れない。DF工藤泰平(スポ3=神奈川・日大藤沢)が強烈なミドルシュートを打つもこれも得点にはならず、そのまま29分に青学大のコーナーキックで混戦からボールをゴールに押し込まれてまさかの失点。悪い流れでの失点ではなかったため、すぐに気持ちを切り替えて再び猛攻を開始した。コーナーキックの機会が多く、武田やMF田中雄大(スポ2=神奈川・桐光学園)らが合わせにいくがネットをなかなか揺らすことができない。

得点を決め喜ぶ大桃とアシストの蓮川

 51分には青学大のMF尾ノ上幸生をフリーでゴール前まで侵入させてしまうがGK山田晃士(社3=浦和レッズユース)が1対1を確実に止め、ピンチを免れた。中盤の位置でボールを失うとペナルティーエリア内までフリーでプレーをさせてしまう場面が何度か続くが、DF大桃海斗主将(スポ4=新潟・帝京長岡)らDF陣を中心にゴールまではいかせない。前半同様にコーナーキックの機会が多いが、タイミングが合わず、1点のビハインドを早大は取り戻せない。76分にはFW蓮川雄大(スポ4=FC東京U18)が工藤と代わり、多くの人が待っていた公式戦の舞台に帰ってきた。早速チャンスを量産し、武田とのワンツーで青学大の守備を崩しゴール前まで運ぶ。左サイドの深い位置までドリブルで入り込み、マイナスにクロスを上げて得点を狙う。蓮川が入ってきたことで早大は再び流れを取り戻してきた。そして終了間際の89分。蓮川がヘディングで折り返したボールを大桃が同じくヘディングでゴールに押し込み、同点に追いついた。そのまま後半は終了し勝負の行方は延長戦に。



 リーグ戦王者の意地を見せ、後半終了間際に追いついた早大は延長開始からペースを握る。93分にMF金田拓海(社4=ヴィッセル神戸U18)がこぼれ球を拾って大きく振り抜くもボールは枠外へ。全員が常にゴールを見据えるいい状態だが、追加点は簡単には奪えない。得点が欲しく前へ急ぐ中、青学大も鋭いカウンターで一進一退のゲームに。112分に武田がミドルシュートを打つがこれも惜しくも枠外へ。山田の好セービングもあり、延長戦は両者無得点でPK戦へ。勝たなければ天皇杯への道が絶えてしまうプレッシャーは誰も見せず、早大は次々にネットを揺らす。青学大のキッカーがポストに当て、5人全員決め切った早大は次の試合の切符を手に入れた。負けたら終わりのトーナメントで勝ち切ることができたのは、今後につながる大きな糧となっただろう。次戦は再びホーム・東伏見で行われる。相手を圧倒し、天皇杯へ確実に近づいていってほしい。

スターティングイレブン

(記事 大山遼佳、写真 森迫雄介)


第24回東京都トーナメント学生系の部予選
早大 0-1
1-0
0-0
0-0
5(PK)4
青学大
【得点】
(青学大)29’西羽 拓
(早大)89’大桃 海斗
※延長=10分ハーフ
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 16 山田 晃士 社3 浦和レッズユース
DF 杉山 耕二 スポ3 三菱養和SCユース
DF 17 工藤 泰平 スポ3 神奈川・日大藤沢
→76分 11 蓮川 雄大 スポ4 FC東京U18
DF ◎3 大桃 海斗 スポ4 新潟・帝京長岡
DF 牧野 潤 スポ4 JFAアカデミー福島
→延長HT 19 田部井 悠 スポ2 群馬・前橋育英
MF 鍬先 祐弥 スポ3 東福岡
MF 金田 拓海 社4 ヴィッセル神戸U18
MF 14 田中 雄大 スポ2 神奈川・桐光学園
→59分 15 坂本 寛之 スポ3 横浜Fマリノスユース
MF 20 山崎 昂 スポ3 松本山雅FCU18
→HT 栗島 健太 社4 千葉・流通経大柏
MF 10 梁 賢柱 スポ3 東京朝鮮高
FW 武田 太一 スポ4 ガンバ大阪ユース
◎=ゲームキャプテン
監督:外池大亮(平9社卒=東京・早実)
コメント

外池大亮監督(平9社卒=東京・早実)

――今シーズン初の公式戦でしたが振り返っていかがでしたか

チームが新体制になり、新4年生を中心にもう一度変化し続けることを意識して試合に挑みました。学生コーチや学生審判が入るなど新な取り組みをして外側に変化が生まれる中で、それをピッチ上のパフォーマンスの中にどう落とし込むかという意味でいくとまだまだ過渡期というか、それに対しての課題や色々な葛藤が実はチームの中にあります。今回はそれを物語るような試合だったかなと思うのですが、ホームの東伏見で試合ができて、苦しんでやった中でもそれをもみんなが乗り越えて得た勝利だったのは非常に大きかったです。

――勝ち切ることができました

格下のチームにセットプレーでやられて攻めているけど最後決められずに終わってしまうのはサッカーでは良くあるシーンです。最後まで攻め続けて決められた、PK戦もキッカーを決めるところも含めて覚悟を持っていたので試合を経て大きく成長したという実感があります。やっぱり公式戦は大事で、チームにとってこういう場が必要だったのかなという気がします。

――「圧倒しろ」と何度か試合中に言っていましたが

なんとなく攻めているとか、なんとなく自分たちがやっていることはいい感じ、なんとなくうまくいっているように見える。このように主語が自分ではなくチームになってすぐ逃げたくなってしまうが、一選手として迫力をもって相手に圧倒しにいくという気持ちがないとビハインドは越えられません。いつか追いつく、誰かがやってくれる、というのが起きてしまうかもしれない状況でした。まだまだチームが全体のコンディションだと思うのでもう一度、特に公式戦で選ばれているメンバーたちはそれを乗り越えていくという姿勢を見せる、見せられるメンバーだと思って送り出しているので、そこに灯をともし続けるということ意識してほしいです。

――セットプレーなど課題も残りました

セットプレーは肝だと思っていて、色々工夫してチャレンジもあったのですが、最後ちょっとしたズレがあったりしたのが見えたので、これは年間を通じて取り組んで行くことです。機会は多くあったので、それをどう次につなげていくか。90分でなく120だったこと、それによって生まれた場面というものを今後に生かせればと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

相手が国士館さんで向こうはチャレンジャー精神で来るだろうし、いい意味で受けてたてるように取り組んでいきたいです。今年は本物を目指すということをしているので。リーグ戦チャンピオンというポジションにいる中で、それを本物にしていくためにはそういう標的にされることを真っ向から受け止めて、その上で何ができるかをチャレンジしてやっていきたいですね。また、リーグ戦の一週間前になるのでいい準備をしてやります。新しく蓮川、山崎(MF山崎昂、スポ3=松本山雅FCU18)、山田など昨年苦しんでいたメンバーがピッチに立てたという事実もあるので、大きな一歩を踏み出せたと思います。新星2019のア式としていいスタートを切れました。

DF大桃海斗主将(スポ4=新潟・帝京長岡)

――新体制初の公式戦となりましたが、どのような意気込みで臨みましたか

昨年(関東大学リーグで)優勝しているということで、追われる立場であるというのは全員で理解して臨んだ試合でした。自分たちの謙虚に戦う姿勢がすごく大切になるかなと思っていました。

――下のカテゴリーに位置するチームを迎え撃つという構図になりました

相手が引いてくることで、押し込んでいるのだけれど点が入らないという展開が最近の練習試合などで多かったので、まだまだ自分たちに課題は多くあります。昨年とは違ってリーグ戦でもそういう試合が増えてくると思うので、そこはまだまだ足りないところですし、突き詰めていかないとこの先勝っていくことは厳しいかなと思います。

――きょうの試合もまさにそのような苦しい展開となりましたが、振り返っていかがでしたか

ハーフウェーラインを越えて押し込んではいるものの、どうやって崩すか、フィニッシュまで持っていくかというところに課題が多く出ました。そこは選手の中でもっと意思疎通を図るだけで解決するところもあると思いますし、本当に細かいところだと思うので、もう一回トレーニングから見つめ直していかないといけないなと思います。

――後半に入ってからはフォーメーションを流動的にするなどして、相手を翻弄(ほんろう)する場面が増えたように見えました

複数のポジションに対応できる選手が多いので、3バックにしたり4バックにしたり、フォーメーションを細かく変えたりできることは今年の強みというか特徴だと思います。自分たちから変化することで有効性が生まれるはずなので、スタッフから言われたことをやるのももちろんですが、そういう場面を自分たちから作り出して、試合中に変えるということはすごく大切なことだと思います。

――試合終了間際に大桃選手のパワープレーで同点に追いつきました

あの時間帯はきれいに崩すというよりも、前に人数をかけて結果にこだわることが大事ですし、勝たなければ来週の試合もなかったので。正直僕の中では狙い通りというか、まさにああいうゴールを狙っていたという形でした。

――来週の試合に対する意気込みをお願いします

勝てるか負けるか分からない、どっちに転んでもおかしくない試合がもう一回できるのは良い経験になると思います。今年のチームにとっても真剣勝負の場がもう一つ増えたのはすごく良かったと思いますが、勝ちながら成長していかないと意味はないので、もう一回週明けのトレーニングで自分たちの振り返りからしっかり入っていきたいです。次当たる国士舘大は今年カテゴリーが違うため、公式戦で戦うのもこれが最後かもしれないので、しっかりたたいてリーグ戦に向けて弾みになる試合にしたいと思います。