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準硬式野球部

2019.03.24

関東地区大学選手権 3月23日 早大東伏見グラウンド

投打がかみ合い幸先の良いスタート/3回戦 東京農工大

3回戦
東京農工大  
早大 1X   10
(早)○大津、田中爽、清水、江藤、久郷-吉田
♢(三塁打)関(4裏) ♢(二塁打)池澤(1裏、8裏)、須能(4裏)
※大会規定により8回コールド

 ついに始まった関東地区大学選手権(関東大会)。早大はシード校として、初戦である3回戦に臨んだ。相手は東都大学連盟4部に所属する東京農工大。早大投手陣は5人の継投で相手打線に得点を許さず、打撃陣も初回から4点を先制するなどして試合を有利に進める。東京農工大も粘りを見せたが、最後は押し出し四球で10点差。大会規定により、8回コールドで早大が勝利を収めた。

初回、二塁打で好機を演出した池澤

 野球には、「ピンチの後にチャンスあり」という言葉がある。『流れ』のスポーツである野球では、ピンチを抑えるとチームに勢いが付くため好機を迎えやすくなるのだ。初回表、先発の大津杜都(文構3=東京・宝仙学園)は先頭打者に死球を与えると次打者に左前打を打たれ、いきなり無死一、二塁のピンチを迎える。だが大津は慌てず、続く3番打者を併殺打、4番打者を三ゴロに打ち取った。するとその裏、1死から池澤一真(スポ3=栃木・大田原)が二塁打を放つと、続く関大輝(基理2=茨城・江戸川学園取手)の左前適時打で1点を先制。さらに敵失や死球などで2死満塁とし、頼れる主将・吉田龍平(スポ4=東京・小山台)の中前適時打で2点、暴投で1点を追加。『ピンチの後のチャンス』をものにし、4点のリードを奪った。

 大津は2回にもピンチを迎えるがそこを抑えると、3回には2者連続三振を奪うなど試合の中での修正力を発揮。後を継いだ投手たちもそれぞれの持ち味を発揮し、相手打線を封じ込めた。早大打線は先発全員が出塁を果たし、池澤、関、加藤大(人4=大分上野丘)の3人は複数安打を記録。投打がかみ合った早大は試合を有利に進めていった。

尻上がりに調子を上げた大津

 9-0と1点取ればコールド勝ちという状況で迎えた7回裏、早大は1死満塁の絶好機を迎える。しかしここで加藤がセーフティースクイズを試みるも打球は投手正面へ。走者を返すことができず、次打者も倒れたためこの回で試合を決め切ることはできなかった。本塁がフォースプレーの場面でのセーフティースクイズは、野手正面に転がすと高確率で得点できないため『ファール覚悟でライン際を狙う』などの工夫が求められる。池田訓久監督(昭60教卒=静岡・浜松商)は今回「(作戦面で)私が点数を取るために焦ってしまった」と選手を庇ったが、この先相手が強くなるにしたがって得点機も減り、満塁でのセーフティースクイズが勝敗を決める場面が来るかもしれない。部方針に『守りの野球(バッテリー中心に、内外野の堅実な守備と走塁、バントを絡めた頭脳的な野球)』の確立を掲げる早大準硬式野球部。バントの精度や打席での考え方にも磨きをかけ、さらなる高みを目指してほしい。

 8回裏に押し出し四球で10点差となり、コールド勝ちを決めた早大。幸先の良いスタートを切ったが、4回戦では同じ東京六大学連盟に所属する好敵手、立大との対戦が控えている。昨年の公式戦での対戦成績は4勝3敗と拮抗(きっこう)しており、今回も激しい試合が予想される。「自分たちの野球をやる」(池田監督)。積み重ねた研究データを有効活用し、早大らしい『守りの野球』で勝利をつかみ取りたい。

(記事 池田有輝、写真 瀧上恵利)

※記事中の学年は新年度のものです。

★特別連載「関東の強者たち」東京農工大編

7回裏一打コールドのピンチを切り抜け、笑顔を見せる東京農工大ナイン

 この日早大に破れ、3回戦で姿を消した東京農工大。0-10で敗れはしたが、「頑張れたかな」と小海将史主将(3年)の表情は晴れやかであった。

 昨年、東都大学5部リーグで全勝優勝を果たし、入れ替え戦も制して8季ぶりの4部昇格を決めた東京農工大。新体制となって迎えた関東地区大学選手権(関東大会)でもチーム状態の良さはそのままだった。1回戦で埼玉医大を下し、迎えた2回戦では同じ東都4部リーグの成蹊大と対戦。1-3と追い込まれて迎えた9回表に一挙7点を奪い、土壇場で試合をひっくり返した。こうして4部でも通用する力を示し、4年ぶりの3回戦へと駒を進めてきたのだった。

 迎えた早大との一戦。16人という少人数で戦う東京農工大は、前日に完投勝利を挙げたエース・三浦壮司(3年)を再び先発のマウンドに上げることとなった。それでも三浦は疲れを感じさせない粘り強い投球を披露。味方の失策や転倒による後逸が絡んだ1、4回には大量失点を喫したが、その他の回は早大打線を内野ゴロの間の1点に抑える好投を見せた。6回9失点という結果以上のものを、両校の選手、そして詰めかけた観客は感じていたに違いない。

 0-9で迎えた7回裏には1死満塁と一打コールドのピンチとなったが、2番手の中島大雅(2年)を中心にチーム一丸となって粘り抜いた。「9回までやるぞ」。そう心に決めて臨んだ8回裏はまたも1死満塁に。それでも次打者を浅い中飛に打ち取り、2死満塁で早大主将、吉田龍平(スポ4=東京・小山台)との対決となった。中島は直球を続けてフルカウントに持ち込んだが、吉田は直球にタイミングが合ってきていた。「フォアボールでもいいからスライダーで勝負してくれ、と思っていた」(小海)。仲間の思いを乗せて投じた中島の39球目、渾身のスライダーは外角低めに落ちていくナイスボール。しかし吉田の冷静な選球眼がそれを上回った。「投手は良いところに投げたが見極められてしまった。完敗です」。小海は爽やかに対戦相手をたたえ、東伏見を去っていった。

 東京農工大準硬式野球部は3年生以下で構成されるため、小海らにとっては最後の関東大会が終わったことになる。だが、まだ戦いは始まったばかりだ。来月からは東都4部の春季リーグ戦が控えている。「優勝して3部に昇格するというのが今年の目標」(小海)。関東大会での粘り強い戦いを続ければ、不可能な目標ではないはずだ。東京農工大のさらなる躍進に期待したい。

(記事、写真 池田有輝)

※記事中の学年は新年度のものです。

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コメント

池田訓久監督(昭60教卒=静岡・浜松商)

――新チーム初の公式戦でしたが、どのような気持ちで臨まれましたか

関東大会(関東地区大学選手権)はトーナメントなので、一戦必勝、とにかくどんな形であれ勝つ、ということを目標にやっていました。

――きょうは5人の投手が登板しましたが、それぞれの投球を見ていていかがでしたか

きょうは投手がそれぞれ持ち味を出していて良かったですね。大津(杜都、文構3=東京・宝仙学園)が立ち上がり心配なところがありましたけれども、守備もうまくカバーしていました。3イニングの登板でしたが徐々に回を重ねるごとに良さを出してくれました。あとはそれぞれ1イニング、江藤(健太、教4=早稲田佐賀)だけが2イニングでしたが、良い投球をしてくれたと思います。

――打撃陣は初回に先制するなど良いところもありましたが、7回裏の攻撃で決め切れない部分もありました。振り返っていかがですか

打撃は水物なので調子の良し悪しもあるのですが、決して悪いとは思っていないです。7回8回はあと1点を取ればコールドゲームという状況で、そこを私が意識しすぎてしまって、かえってぎくしゃくしてしまいました。私が点数を取るために焦ってしまった部分があって、それが変な形になってしまったかなというところはありましたね。

――次戦は立大との対戦になります。意気込みをお願いします

立大は去年何人か力のある4年生がいて、それが抜けているので実際やってみないとわからないのですが、うちは去年のチーム同様相手を研究してデータを集めてやっていますから、それに基づいた形でしっかりと点を取って、うちの流れで試合を進める、そして結果勝利する、というようなことをイメージしながらやりたいなと思います。自分たちの野球をやるということですね。

加藤大(人4=大分上野丘)

――新チーム初の公式戦でしたが、どのような気持ちで臨まれましたか

初めての公式戦でしたが普段のオープン戦と変わらずに、いつも通りというのを意識していました。チーム全体としてもあまり硬くならずに、初回から点が取れたので良かったなと思っています。

――きょうは2本の安打を打たれましたがご自身の結果についてはいかがですか

走者無しの状況と有りの状況で、それぞれ次につなぐことを意識したのが結果につながったので良かったなと思います

――東京農工大はどういう印象ですか

投手が粘り強く投げていて、うちとしても初回に点を取って以降なかなかそこから追加点が取れない場面があったので、思った以上に粘り強いチームでしたね。

――次戦は立大との対戦です。意気込みをお願いします

同じ六大学のチームでいつも激しい試合になっているのですが、諦めずにみんなでつなぐ野球というのができれば結果もおのずと付いてくると思うので、ここを山場だと思って頑張っていきたいと思います。

須能浩太郎(商2=東京・早実)

――きょうの試合を振り返ってどうでしたか

向こうはすでに1試合戦って勝っているので勢いに乗っていて、自分たちは初戦ということで試合前は緊張していました。結果的には8回コールドで勝てて良かったです。

――3打席目があわや本塁打というような当たりになりましたが、自分の感覚的にはどうでしたか

その前の打席で結構タイミングが合ってきたなと思っていました。その次の打席がフェンス直撃の当たりでしたが、打った感触としてはスライダーのような変化球を泳がされて打ったので、あそこまで飛ぶとは思わなかったです。うまく飛んでくれて良かったです。

――初の公式戦で4番を任されているプレッシャーはありますか

まだ新2年生は一番下の学年なのですが、4番を任されているからには自覚を持ってやらなきゃいけないと思っています。

――同級生が上位打線に多いですが、その点でやりやすさなどは感じていますか

1番の渡部(椋雅、社2=神奈川・桐光学園)と3番の関(大輝、基理2=茨城・江戸川学園取手)は同じ学年なので、すごく良い関係を築けていると思います。風通しの良い関係ですね。気を使うことなく情報を聞けるので、上位打線に同級生がいるのは心強いです。

――次の試合に向けて意気込みをお願いします

次の相手の立教は東京六大学リーグ戦でも対戦する機会が多いと思うので、特別な思いを持っています。絶対勝ちたいと思います。

関大輝(基理2=茨城・江戸川学園取手)

――きょうの試合を振り返ってどうでしたか

初戦なので厳しい試合になるかなと思っていたのですが、今まで練習してきたことを全て出して勝つことができて良かったです。

――きょうは3安打が出ましたが、好調だったのですか

関東大会の前にはあまり調子が上がってなかったのですが、きょうは公式戦ということで気持ちを切り替えて臨みました。

――好調の要因となったことはありますか

きのうのバッティング練習で先輩の前田直輝さん(スポ4=熊本)が投げてくださいました。そこでのバッティングの調子が良くて、きょうは調子を掴めました。

――チームの3番を任されている中で、プレッシャーはありますか

昨年から試合に出ていたのでプレッシャーなどはあまりないです。ですが、自分が打たないといけないという自覚は持っています。

――上位打線に同級生が多いですが、やりやすさなどは感じていますか

1番の渡部とは昨年から一緒にやっていて、4番の須能ももともと実力があった選手でした。後ろに須能と鈴木涼馬さん(商4=東京・早実)がいるので気持ちを楽にして打つことができています。

――次の試合に向けての意気込みをお願いします

次も自分のバットでチームを勝利に導けたらいいなと思います。

東京農工大・小海将史主将(3年)

――本日の試合にはどういった気持ちで臨みましたか

(早大は)昨秋の東京六大学リーグ戦優勝チームでシード校ということだったので、胸を借りるつもりで戦いました。

――試合結果についてはどう捉えていますか

チームの人数が少なく、日程的に投手がきのう、きょうと連投になってしまったのですが、その中で投手陣が頑張ってくれました。そこで野手陣が打って点を返せなかったりとか、4回のレフトのミスなどもあってコールドになってしまいました。関東大会という舞台でしか六大学など格上のチームと試合ができないので、点は返したかったです。でも投手はよく踏ん張ってくれたので、8回コールドという結果にはなってしまいましたが、頑張れたかなと思います。

――7回は一打コールドのピンチを切り抜けました。ベンチに戻って円陣を組まれた際、チームはどのような雰囲気でしたか

投手が踏ん張ってくれて野手もなんとか踏ん張ったので、とにかく1点取って9回までやるぞという気持ちでした。

――早大の印象はいかがですか

守備もミスが無いですし、出てくる投手も全て良い投手でした。打撃も、最後の押し出しの場面は直球を続けてフルカウントになって、自分は外野だったのですが、最後「フォアボールでもいいからスライダーで勝負してくれ」と思っていました(その場面、打者の吉田は直球にタイミングが合ってきていた)。それで投手もスライダーをいいところに投げたのですが、そこを見極められてしまいました。その見極める力でしたりとか、あとスイングスピードも速く、完敗だなと思います。

――東京農工大の目標を教えてください

新3年生は最後の関東大会が終わってしまいましたが、あとは春と秋の東都大学リーグ戦が残っています。今4部に所属しているので、優勝して3部に昇格するというのが今年の目標です。(※東京農工大準硬式野球部は3年生以下で構成されています)