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野球部

2019.03.13

沖縄キャンプ 3月1日~ 沖縄・ANA BALL PARK 浦添ほか

沖縄キャンプリポート~オープン戦編~

 沖縄キャンプの期間、現地で5試合の春季オープン戦に挑んだ早大。結果は1勝2敗1分(残りの1試合は雨天ノーゲーム)。「ありとあらゆることをしたい」(小宮山悟監督、平2教卒=千葉・芝浦工大柏)と様々な選手起用が見られたが、その中で新たな戦力も確実に芽吹き始めている。東京六大学春季リーグ戦開幕まであと1カ月。ベンチ入り、はたまたスタメン定着を懸けたチーム内の競争もさらにし烈極まるものになるだろう。

 

★球春到来!新主将・加藤のサヨナラ打で劇的白星発進(3月5日・対ホンダ鈴鹿)
TEAM
ホンダ鈴鹿
早 大 1X

サヨナラ打を放ちナインに迎えられる加藤主将

 『新生早稲田が、劇的な幕切れで初陣を飾った。沖縄キャンプ5日目、小宮山監督率いる早大は、社会人チームのホンダ鈴鹿と今年初の対外試合を行った。試合は序盤から両軍投手の粘投が光る展開となり、共に決定打を欠くまま9回裏・早大の攻撃。ここで、無死一塁から代走に送られた丸山壮史(スポ2=広島・広陵)が盗塁を決め好機を広げると、最後は加藤雅樹主将(スポ4=東京・早実)が見事なサヨナラ適時打で試合を決めた。

 この試合、先発マウンドを任されたのは成長著しい西垣雅矢(スポ2=兵庫・報徳学園)だ。投球フォームをワインドアップからセットポジションへと変え、より安定感の増した西垣は3回無失点、被安打4の内容。「ピンチで粘れた」(西垣)と、走者を背負いながらも要所では厳しいコースに直球を投げ込み、本塁を踏ませなかった。続く2番手で登板したのは上條哲聖(商4=東京・早実)。小柄な体から角度をつけて球を繰り出すスリークォーター左腕は、2つの四死球でピンチを招くも最後は凡打でしのぎ、1回を無失点に抑えた。そして、5回からは長柄昂(人2=石川・金沢桜丘)が登場。大学入学後に投手へと転向し、その経歴がわずか9カ月という中でつかんだ1軍初登板は、期待に大きく応える3回無失点。140キロ超の速球を投げ込み、社会人相手にも通用する投球を見せた。8回は変則右腕の藤井寛之(法4=福岡・東筑)がマウンドへ。外角中心の打たせて取る投球で1回を無失点に抑えた。最終回はルーキー田中星流(スポーツ科学部入学予定=宮城・仙台育英)が対外試合初登板。新人らしからぬ落ち着いたマウンドさばきで、1回を堂々の無失点に切って取った。

 攻撃陣は、社会人の好投手相手に終始苦戦。序盤はほとんど好機をつくることができず、課題が残った。それでも7回、遊撃の守備から試合に入った注目のルーキー中川卓也(スポーツ科学部入学予定=大阪桐蔭)が対外試合初打席で鋭く中前へはじき返し初安打。その後盗塁も決めるなど、積極果敢なプレーでスタメン入りへのアピールに成功した。試合は9回、頼れる主将の一打でゼロ行進に終止符が打たれた。まず、先頭の米田圭佑(人4=愛媛・松山東)が右中間へ鋭く安打を放つと、すかさず代走に丸山が送られる。見事に期待に応え二盗を決めると、続く投球が暴投となり三塁へ。1死三塁で4番・加藤というサヨナラの好機を迎える。相手投手はおととしまで早大で共にプレーしていた柳澤一輝(平30スポ卒)。「チェンジアップが良いことを知っていた」(加藤)とその球を待ち続け、外角に投じられたそれをたたいた。打球は前進守備の三遊間を抜け、見事なサヨナラ打に。4番として、主将として、加藤が最後に意地を見せた。

 今年初の対外試合をサヨナラ勝利で飾った早大。しかし、攻め手を欠いた打撃、声の掛け合いが足りず失策を犯した守備など、課題も浮き彫りに。「チームとしてやれることを全部やり切る」。これは加藤が語る春季オープン戦期間の目標だ。全ては7季ぶりの東京六大学リーグ優勝のために。その道のりは決して甘くはないが、主将のバットで決めたこの初勝利は、リーグ優勝に向けての大きなマイルストーンとなるはずだ。

(記事 吉岡拓哉、写真 江藤華)

 

★あとアウト1つでまさか…連勝はならず(3月7日・対明治安田生命)
TEAM
明治安田生命
早 大

3回を投げ無失点にまとめた竹田

 新体制初の対外試合を勝利で終えた2日後のこの日は、明治安田生命と対戦した。道端俊輔(平28スポ卒)や佐藤晋甫(平30教卒)をはじめ、早大出身者を数多く擁する強豪だ。社会人相手に連勝を収め、チームとして自信を深めたいこの試合。早大は、鳴り物入りで入学したものの、3年間故障に苦しみ続けてきた竹田和真(スポ4=石川・金沢)が先発した。

 竹田は初回表、四球と安打などで1死二、三塁のピンチを迎える。だが「打てるものなら打ってみろ、という気持ちで投げた」と気迫を見せ、4番打者を捕邪飛、5番打者を中飛に打ち取り無失点でこの回を切り抜ける。するとその後は、竹田自身が「強み」と語るキレの良い直球を中心に、攻めの投球を展開。スライダーもさえ、2、3回を危なげなく投げ終え降板した。援護したい打線は3回裏、2番・田口喜将(商4=東京・早実)の右翼線を破る二塁打の後、3番・福岡高輝(スポ4=埼玉・川越東)が外角の直球を左前にはじき返し、先制に成功する。4回には、相手の失策で1点を追加。さらに5回裏にも、8番・丸山が直球を振り抜き中越え2点適時二塁打を放った。試合中盤までに4点を奪取し、一気に明治安田生命を突き放しにかかる。

 しかし6回表に遊撃手の失策で1点を失うと、8回表には柴田迅(社3=東京・早大学院)が3安打を浴びてさらに1点を失う。2点差となった最終回、けがからの復帰登板となる徳山壮磨(スポ2=大阪桐蔭)がマウンドに上がった。しかし「まだ思っているところに投げられていない」と状態は上がっておらず、高めに浮いた直球を捉えられ、2死から左越え2ラン本塁打を浴び同点となってしまう。サヨナラを狙う裏の攻撃、代打・金子銀佑(教3=東京・早実)の右前打などで好機をつくるが、あと一本が出ず。新体制2試合目は、4―4の引き分けに終わった。

 先制、中押しに成功するも、守備の乱れもあり中盤以降点差を詰められ、勝ち切ることができなかったこの試合。だが、勝利という結果こそ得られなかったものの、収穫は多い。先発の竹田が3回無失点の好投を見せ、徳山は失点こそしたが故障からの復帰登板を果たし、この日直球は最速146キロをマークした。打線では福岡がマルチ安打を放って調整の順調さをうかがわせ、丸山もマルチ安打の活躍。さらにルーキー中川も対外試合2試合連続となる安打を放っており、内野のレギュラー争いはさらに過熱しそうだ。「一日一日を大切にして、リーグ戦のメンバーに入れるように実力をつけたい」(中川)。本キャンプでレベルアップを果たした早大ナインが、成長した姿で東京六大学春季リーグ戦開幕を迎えることを期待したい。

(記事 望月優樹、写真 村上萌々子)

 

(3月9日・対沖縄大)
TEAM
早 大
沖縄大

(3月10日・対名城大 ※4回雨天ノーゲーム)
TEAM
早 大            
名城大            

(3月13日・対東海大)
TEAM
早 大
東海大

※3月9~13日の試合に関しましては弊会の滞在期間外につき、スコアのみの掲載となります。また、リーグ戦開幕前の記事は都合により試合当日に公開することができないことがございます。読者の皆様には大変申し訳ございませんが、何卒ご了承頂きたく存じます。リーグ戦は従来通り、即日公開致します。

※記事中の学年は新年度のものです。

コメント
▼ホンダ鈴鹿戦

小宮山悟監督(平2教卒=千葉・芝浦工大柏)のコメントは、『沖縄キャンプリポート~コメント編~』にて掲載しています。

加藤雅樹主将(社4=東京・早実)(※囲み取材より抜粋)

――今年初の対外試合を終えてみてどのような感想を持っていますか

 なかなかうまくいかなかったことが多かったんですけれども、勝てたというのは結果だけでいうとまず良かったのかなと思います。

――最後のサヨナラの場面はどのような感じだったのでしょうか

 同点だったので(代打で)変えずに使っていただいていたので、もしかしたらサヨナラのチャンスがあるかなと思っていたんですけれども、本当に回ってくるとは思ってちなかったです。回ってきた時はリラックスして自然体で入れたなと思います。

――最後の球種は

 チェンジアップです。

――バッティングカウントだったと思いますが、どういうふうに待っていましたか

 内角の真っすぐばかりで、柳澤さん(一輝、平30スポ卒=現ホンダ鈴鹿)がピッチャーで、チェンジアップが良いということも知っていたので、なんとなくチェンジアップがいつか来るだろうと思いながら打席に入っていたので、うまく反応できたかなと思います。

――実際に1試合戦ってみて、小宮山悟監督(平2教卒=千葉・芝浦工大柏)はどのような方ですか

 本当に選手たちを信じてくれていますし、打席に立っても「お前に任せた」という場面もあったので、そういう時は期待に応えたいと思えますね。

――監督交代はチームにとって大きな出来事だったと思いますが、加藤選手が選手と監督の橋渡しの役目だったりで、特に気を付けていることはありますか

 本当に自分たちの意図や思いを尊重してくださるので、そういう意味ではすごくやりやすいなとは思っています。「選手たちで話し合って声を出してくれ」と何かと言っているので、選手で話し合って監督さんに伝えて、そこでまた話し合うという感じが多いですね。そういう意味では監督さんの方から橋を渡しに来てくれているという感じがします。

――小宮山監督の最初のイメージと実際の違いは

 最初はちょっと怖いのかなと思っていたんですけれども、もちろん怖さというか、緊張感はありますけれども、すごくいい緊張感というか、自分としてはギャップがあったかなと感じます。

――監督が代わって練習メニューの変化などはありましたか

 練習メニューはほとんど変わらず、自分たちの方からやりたいメニューがあったら言ってくれというかたちなので、多少の違いはありますけど、ほとんど変わらずという感じですね。

――では基本的には自主性を重んじるかたちですか

 そうですね。学生たちの中から生まれるものを大事にするという感じですね。

――2回裏の守備に関して、迷ってポテンヒットになった場面がありましたが

 あれは追いながら無理だなと思いました。

――打球への判断という点に関しては、きょうの試合どうでしたか

 多少内野と外野の間でちょっとぶつかりそうになったり、フライを落としたりという場面は見られたんですけれども、そこはもっと詰めていかなければいけないし、コミュニケーションをとっていかなければいけないところだなと思います。

――きょう東京六大学春季リーグ戦の日程が発表されましたが、リーグ戦までの期間はどういうふうにしていきたいですか

 もう自分の状態を上げていくのはもちろんですけれども、チームとしてはやれることを全部やり切るというのが大事だと思うので、詰められるところは詰めていきたいと思います。

――きょうの試合を見ていて、打席に入る時にバットで何かを測るような仕草が見られましたが、あれはどういった意図が

 歩幅を安定させることを今は課題としているので、歩幅の確認です。バットの長さまでしか足を開かないように意識して今はやっています。

――このキャンプから新たに1年生が3人参加しています

 だいぶなじんできていると思いますし、自分たちもやりやすい環境を整えようとみんなでやっているので、本人たちに聞いてみなければ分からないですけれども、自由にやれているのではないかと思います。

――きょうも中川卓也選手(スポーツ科学部入学予定=大阪桐蔭)が出場して早速安打しましたね

 そうですね。中川とかは本当にいいバッティングをしていますし、もちろんメンバー入りの可能性もあると思います。

――最後に、今後もキャンプが続きますが目指すテーマをお願いします

 チームとしては特に守備走塁に関してはまだまだ詰められるところがありますし、バッティングもきょうなんかはチャンスらしいチャンスも少なかったので、個人的にはもっともっと打たないといけないですし、勝負強さを出していかなければいけないと思うので、そこですね。

長柄昂(人2=石川・金沢桜丘)

――きょうの投球を振り返っていかがですか

 1軍で始めて投げたということもあって、最初の方はバッターを抑えることしか考えていなくてキャッチャーに迷惑を掛けてしまったので、そこは次への改善点かと思います。

――投球フォームを変えたそうですが、その点できょうの投球はいかがでしたか

 良いボールは良いのですが、まだまだなのでもっとたくさんボール投げたり練習したりして(新しいフォームを)定着させていかなくてはいけないと思います。

――3イニング目はピンチを迎えながらも無失点に抑えました

 最初ヒットを打たれてピンチだったので、そこで少し力んでしまってボールが続いてしまったのですが、キャッチャーに声掛けてもらって踏ん張れたので、そこは収穫かなと思います。

 

▼明治安田生命戦

竹田和真(スポ4=石川・金沢)

――本日の試合にはどのようなテーマを持って臨まれましたか

 投げる前から、小宮山監督(悟、平2教卒=千葉・芝浦工大柏)から「打てるものなら打ってみろ」という攻めの気持ちで投げることを言われていたので、そういうことを意識して投げていました。

――試合を終えられて、本日の投球の手応えはいかがでしたか

 攻める気持ちを持ってインコースを攻めることができましたし、(気持ちで)負けずに投げることができたと思います。

――反省点や課題などがあれば教えていただけますか

 二つあるのですが、一つは真っすぐです。(けがから)復帰する前に比べると、球速がまだ上がってこなくて。真っすぐの強さと、思ったところに投げ込める精度が今後の課題かなと思います。もう一つは、追い込んでからの変化球で空振りが取れなかったので、決め球がなかったことです。追い込んでから空振りを奪える変化球を、今後磨いていきたいと思います。

――残りの沖縄キャンプや、その後のオープン戦に向けての意気込みをお願いします

 きょうのような相手に向かっていくピッチングをしていけたらと思っています。

――今後アピールしていきたい点や、ご自身が考える自分の強みを教えていただけますか

 真っすぐです。キレのある真っすぐをコースに投げ分けて攻めていくことが、自分の長所だと思っています。

――東京六大学春季リーグ戦では、投手陣の中でどのような役割になって開幕を迎えたいですか

 もちろん先発ピッチャーをやりたいですが、早川(隆久、スポ3=千葉・木更津総合)や西垣(雅矢、スポ2=兵庫・報徳学園)のように、リーグ戦で投げているピッチャーがいるので。そこに負けないようなピッチングをして、長いイニングを投げられるような安定した投球を春にしたいと思います。

徳山壮磨(スポ2=大阪桐蔭)

――久しぶりの実戦登板だったと思われますが、いかがでしたか

 結果としてはホームランを打たれてしまったのですが、やはりブルペンで投げているのと対外試合では感覚が全く違うので、実戦の感覚を投げていく中で取り戻さなければならないなと思いました。

――真っすぐ中心の配球が続きました

 これだけ間が開いてしまった中で、どれだけ自信のある真っすぐが投げられるか、ということを知りたかったんです。でもまだ思っているところに投げられていないことがあったので、そこが課題かなと。あとは変化球をもう少し投げれば良かったなというのは思います。

――打たれてしまった2ラン本塁打も

 そうですね、高めに浮いたストレートです。高めに行ってしまったのを合わされたという感じですね。うまく打たれてしまいました。

――そんな中で球速が上がっていたことが印象的でした

 ストレート自体はけがをする前より良くなっていることは間違いないので。そこはけがの期間に詰んできたトレーニングの成果とかが出てきているのかなと思います。

――では、東京六大学春季リーグ戦(春季リーグ戦)開幕までのご自身の課題というものはどのようなものになりますか

 とりあえずは、実戦で投げていって感覚を取り戻すことです。あとは、任されたところでしっかり抑えるということが求められると思うので、これも投げていく中で取り戻していきたいです。

――春季リーグ戦でアピールしていきたいポイントを教えてください

 自分の自信のある球がストレートであることに変わりはありません。自分のストレートを武器にして、相手に向かっていくことを忘れずに投げていきます。

西垣雅矢(スポ2=兵庫・報徳学園)

――きょうの試合は3回を投げて被安打が4という結果でした

 社会人相手だったということもあるとは思うんですけれども、先頭を切ろうとしていたのに1回も2回も先頭打者をヒットで出塁させてしまったのは課題です。そんな中でも、ピンチで粘れたというのは収穫です。

――夏季オープン戦でも、社会人チームを相手にした登板がありました。当時より成長したと思う部分はありますか

 秋のリーグ戦(東京六大学秋季リーグ戦)を経験したことで、冷静にマウンド上で考えることができるようになりました。「一塁は空いているからこの場面で四球も大丈夫だ」とかケースに応じたピッチングが少しずつ考えながらできるようになってきました。

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