米式蹴球部

2018.10.29

関東大学秋季リーグ戦 10月28日 神奈川・富士通スタジアム川崎

攻守共に立大を圧倒!無傷の4連勝で関東制覇へ前進

TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大 BIG BEARS 14 17 45
立大 RUSHERS 10

 無敗でリーグ前半戦を折り返したBIG BEARS。第4戦目の相手はラン攻撃に定評がある立大だ。試合は先制点を奪い主導権を握った早大が、着実にリードを広げ6つのTDを含む45―10のスコアで快勝。無傷の4連勝で首位の座を守った。

 相手のオープニングドライブを食い止めた早大は、パントブロックに成功し敵陣1ヤードから攻撃を開始。この好機で「絶対に決めるという強い気持ちを持っていた」と、RB高瀬滉平(政経3=東京・早大学院)がエンドゾーンにダイブし先制点を奪う。しかし、ラン主体で攻撃を組み立てる相手に苦しめられ、第1クオーター(Q)終了間際にFGを献上。それでも第2Qからは早大ペースで試合は進み、QB柴崎哲平(政経3=東京・早大学院)がWR遠藤健史(法4=東京・早大学院)へのTDパスを2本決め21―3。さらにDL上田雄大(人4=東京・明治学院)がQBサックを決めるなど随所で堅守も光り、早大が18点のリードで前半を折り返した。

先制のTDを奪ったRB高瀬

 後半に入っても早大の勢いは収まらない。力強いドライブを続けたRB元山伊織(商4=大阪・豊中)がTDを奪うと、続く相手の攻撃でファンブルリカバーに成功。敵陣から攻撃を再開し、K髙坂將太(創理2=東京・国立)のFGで3点を追加した。その後もランプレーで2つのTDを奪い、得点を45に伸す。さらにDB阿部哲也(商4=東京・早大学院)が3戦連続となるインターセプトを奪うなど、相手に付け入る隙を与えない。第4Qに入り意地を見せた立大に7点を返され、試合終了間際にも反撃を受けたが、最後は相手のヘイルメリーパスをDB渡辺大地(教3=東京・早実)がインターセプトし試合終了。

後半に2つのTDを決めたRB元山

 攻守共に立大を圧倒し、今秋4つ目の白星をつかんだBIG BEARS。今春の慶大戦以来となる30点差以上での勝利だが「次を見据えて修正していかないと自分たちの目標は達成できない」(高岡勝監督、平4人卒=静岡聖光学院)と、現状にはまだ満足していない。今後も1つのミスが命取りとなるだけに、試合中の細かなミスは気掛かりだ。次戦の相手は中大。現在1勝3敗と今秋苦しんでいるが「中大は底力のあるチームだと思っている」(DL斉川尚之主将、スポ4=東京・獨協)と、油断できる相手ではない。そして優勝決定戦になる可能性の高い法大とのリーグ最終戦へ弾みをつけるためにも、次戦は絶対に負けられない。

(記事 成瀬允 写真 涌井統矢、小田真史)

☆PICK UP PLAYER

3戦連続でインターセプトを決めたDB阿部

 この日も大仕事をやってのけた。「きょうのは相手の投げミスで、ラッキーな部分は大きかった」と、振り返りながらも、3戦連続でインターセプトを奪取。DBとして大きな結果を残した。阿部は甲子園ボウル制覇を掲げるBIG BEARSで4年目のシーズンを迎えるが、実は日本一を目指すのは、これが初めてではない。早大学院高でも米式蹴球部に所属し、高3時に勝てば5連覇が決まるクリスマスボウル(全国高校選手権大会決勝)に先発で出場。しかし、「自分の守るゾーンにパスを通されて負けてしまった」と、10―13で関学高に惜しくも敗れた。その悔しさに突き動かされた阿部は、大学で再び日本一を目指すことを決意。そしてラストイヤーとなる今年、これまでの鍛錬が実を結び、スタメン起用に応える活躍を見せた。「チャンスがある限りは全力で、あの頃の悔しさを忘れずに戦っていきたい」。4年前の『忘れもの』を取り戻すため、背番号32は甲子園への階段を全力で駆け上がる。

(記事 成瀬允 写真 涌井統矢)


得点経過
TEAM PLAY PLAYER(S) PAT PLAYER G/NG スコア
早大 RUN #91高瀬 #96髙坂 7-0
立大 FG #37黒田 7―3
早大 PASS #1柴崎→#13遠藤 #96髙坂 14-3
早大 PASS #1柴崎→#13遠藤 #96髙坂 21-3
早大 RUN #7元山 #96髙坂 28-3
早大 FG #96髙坂 31-3
早大 RUN #7元山 #96髙坂 38-3
早大 RUN #91高瀬 #96髙坂 45-3
立大 PASS #3若狭→#80河本 #37黒田 45―10
星取表(10月29日現在)
早大 法大 中大 立大 慶大 明大 日体大
早大 11/25 11/11 45○10 29○10 42○32 23○15
法大 横浜 30〇0 11/11 21〇18 14●16 23〇10
中大 横浜 0●30 11/25 21●24 0●44 17〇10
立大 10●45 横浜 横浜 17〇3 0●17 24〇10
慶大 10●29 18●21 24〇21 3●17 11/25 11/11
明大 32●42 16〇14 44〇0 17〇0 横浜 16〇0
日体大 15●23 10●23 10●17 10●24 横浜 0●16
コメント

高岡勝監督(平4人卒=静岡聖光学院)

――今試合までにどのような準備をされましたか

BYEウィークがあったので、試合の入りでスピードに目が慣れていない部分がどうかなと思っていました。最初の方はオフェンスもディフェンスとあまり良くなくかったのですが、パントブロックで敵陣1ヤードから点を取れました。しかしその後は相手にドライブをされましたし、3アンドアウトに押さえ込まれたところは気にはなりましたね。

――きょうは点差を大きく広げての勝利となりましたが、チームの状態は上向きでしょうか

そうですね。ただ多くの課題が残っていて、次を見据えて修正していかないと自分たちの目標は達成できないので、きょうも課題が出てきたことは逆に収穫だったと思います。

――きょうの課題はランストップでしょうか

そうですね。エースプレーヤーを止められなかったことが1番ですね。

――点差が開いた第4Qには多くのメンバーを入れ替えました

やはり(メンバーを入れ替えると)ディフェンスはタックルができませんし、オフェンスはパスを決め切れない部分がありますけど、いいプレーも多く出たので、今後ケガが出た時に彼らがどうチームに貢献できるかと考えると、点差が開いたのでいい時間を貰えて良かったと思います。

――今後に向けて一言お願いします

次の中大戦に向けて集中して、最後まで集中を切らさずに戦いたいと思います。

DL斉川尚之主将(スポ4=東京・獨協)

――およそ1ヶ月、試合が空きました。調整はいかがでしたか

1ヶ月ある中で、ここまで3試合の反省点をどれだけつぶせるかが、最初の2週間のテーマでした。次の2週間は、立大戦に向けたプレーの準備をしていました。

――立大への対策とは

立大の試合のビデオを見ていると、立大のオフェンス陣は重量級が多く、どんどんランプレーを仕掛けてきていました。そこに対してディフェンスがどうアジャストするか。あとは、僕はDLとして、どれだけ立大OL陣に対して、ペネトレイトを立てられるか、それを試合でどれだけ出せるかという点を意識していました。

――結果としては大勝となりましたが、良かった点は

ディフェンスはFGとタッチダウン1本の10失点でした。10点に抑えられたのは良かったと思います。ただ、プレーしている感覚としては、のちにスタッツも出ると思いますが、じりじりとランもパスも通されていた部分がありました。ターンオーバーとQBサックが多かったのは、良かったですね。

――特にランストップの面では、いかがでしたか

正直、立大のオフェンスのスキームとRBの走る位置が、スカウティングと少し異なる部分がありました。それらに対して、DLのスタートやLBの上がりが少し振られてしまったのが、今日ランプレーを出されてしまった大きな反省点だと思います。

――後半は1年生、2年生が多く出場機会を与えられました。主将から見ていかがでしたか

DLでは下級生も出ていました。悪くなかったと思います。このチームのDLは、層が厚いです。本当は今までの3試合でもっと出すことができると良かったのですが、あまり点差が開かなかったので機会がありませんでした。今日は立大、本当に強いチームとの試合だったので、下級生の間から強いチームとの試合に出場できたのは大きな経験になったと思います。

――次は中大戦になります。次戦への意気込みをお願いします

中大はこのところ、大敗を喫する試合が続いており、チームの状況があまり良くないのかなという部分はあります。ただ、昨年の中大戦は、接戦になってなんとか勝った形でした。中大は底力のあるチームだと思っています。何よりも、OLは関東の中でもトップレベルだと思います。それに対して、僕を含めたDLやフロント、LBを含めて、ランストップや、パスのプレッシャーをどれだけかけられるかが、カギになると思います。

RB元山伊織(商4=大阪・豊中)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

前節までの3節はパスユニットが好調で助けられていたので、今節はランユニットがやらなきゃなという中で、コールもランプレーが多かったと思うんですけど、コンスタントにランが出せていたので良かったと思います。OL陣が終始相手を支配していたので、そこはOLのみんなを労いたいなと思います。

―2本とも飛び込んでのTDでしたが、振り返っていかがですか

ブレナンがロングパスをキャッチして、TDまで届かずちょい残しをしたので、そこのおいしいところを持っていけたのが1つですね。もう1つは自分もあと少しのところでエンドゾーンまで届かず残してしまって。TDを獲れたのは良かったんですけど、きょう自分としては独走TDを狙っていたので、そこは悔いが残りますね。

――オフェンスリーダーという立場から見て、オフェンスの出来はいかがでしたか

7本TDを獲るというのがきょうの目標で、結果6本しか獲れていなかったので関西の大学に対して対抗するための力はまだまだ足りていないかなと思います。なので、この結果には満足せず、中大戦、法大戦はもっとTDを獲っていきたいなと思います。

――点差が開く中でも、元山選手は出場され続けましたが、そこはご自身の意思で出続けられたのでしょうか

RBコーチの方が、僕が今リーグのラッシュ記録でいい位置にいるということで、後半はヤードを稼いでこいと言われまして(笑)。なのでしっかりと稼がせていただきました。

――RBユニットとしての状態はいかがですか

RB中野(怜士、商3=東京・早大学院)やRB広川(耕大、社2=東京・早実)が頑張っていて、練習中もすごくアピールしてくれていますね。僕も負けられないなといいますか、スターターの座も安心していられないなと、彼らの下からの突き上げをこの試合のない4週間で感じました。

――次節中大戦への意気込みをお願いします

中大は今チーム状況がすごい悪いんですけど、そこは気にせずに、関西の大学と戦う甲子園にいくためのステップだと思っているので、オフェンスで高いパフォーマンスを引き続きできたらいいなと思っています。

WR遠藤健史(法4=東京・早大学院)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

勝てたことは良かったんですけど、キッキングのミスであったりオフェンスでもTDを獲りきらなきゃいけない場面で獲りきれなかったりということもあったので、試合に勝ったことだけが良かったことかなと思います。

――リーグ戦が4週間空きましたが、試合感覚はいかがでしたか

4週間空くということで、僕らも試合感覚が鈍るということは危惧(きぐ)していたんですけど、常に練習中から試合勘をなくさないように、緊張感を持ってやるっていうのは意識しているので、自分としては試合の入りはいつも通りでしたね。

――前の試合を終えてからどのような取り組みを行ってきましたか

立大さんであったり、これから戦う中大、法大へ向けての練習はもちろんしていたんですけど、そこだけでなくその次の関西のチームであったりを見据えて練習しました。関西に勝つというのが1番の目標なので、そこへの意識は常に持ってこの4週間取り組んできました。

――第2Qに2TDを挙げられました

たまたまあの場面で自分に飛んできてくれたなくらいの気持ちですね。2本とも練習から自分がターゲットになるパスプレーだったんですけど、柴崎も練習通り投げてくれましたし、OLのパスプロテクションもしっかりやってくれていたので、決まって良かったなと思います。

――パスユニットの出来はいかがでしたか

1本目のメンバーは仕上がってきたなとは思うんですけど、関西のチームや法大といった相手に対した時にはまだまだだと思いますし、ユニットとしての伸びしろも多くあるので、もっと成長していかないと今後勝ち進んでいけないのですし、そこは頑張っていきたいと思います。あとは、やはり2本目にメンバーを落とすと、パフォーマンスも下がってしまうので、ボトムアップという課題はこのシーズンを通してやっていきたいなと思います。

――キックリターンの調子はいかがですか

きょうもあまり良いリターンができていなかったので、リターナーとしては1本獲りにいきたいなという思いはありますし、それができるだけのラインズであったり、リターナーであったりは揃っているのでこれからのリーグ戦2試合では、キックリターンでロングゲインをして、試合のモメンタムを自分たちが持ってくるということを意識して練習に取り組みたいなと思います。

――次節、中大戦への意気込みをお願いします

個人としては、またTDを獲りたいなと思っています。パスユニットとしては、『関東一のパスユニット』ではなく『日本一のパスユニット』を目指す以上はもっと成長していかないとなと思うので、パス成功率70%以上、そしてパスでTDを獲るということを目標に頑張っていきたいなと思います。

DB阿部哲也(商4=東京・早大学院)

――ご自身のプレーを振り返っていかがですか

BYEウィーク明けで間が空いている分、試合の入りが大事だと思っていました。最初に自分が絡むプレーで少しミスもありましたが、だんだん試合の中で修正できていったかなと思います。

――3戦連続でインターセプトを決められました。きょうのインターセプトを振り返っていかがですか

正直きょうのは相手の投げミスで、ラッキーな部分は大きかったと思いますが、そこで結果を出すことができて良かったと思います。

――3戦連続で決められた要因はありますか

3つのインターセプトの中でも狙いを定めて結果がいい方に転がったものもありますし、相手のミスで奪えたものもありますが、結果につなげられたことは大きいことだと思います。

――狙いを定めて奪ったインターセプトはどのようなシチュエーションでしたか

慶大戦のインターセプトなんですけど、それは相手のQBや3rdダウンのシチュエーションなど色々と考えて、自分の中で狙いを持って入ることができて、それはすごく良かったと思います。

――今秋はスタメン起用が続いていますが、その中で成長を感じる部分はありますか

自分の中で試合にいい意味で慣れて、試合勘が上手くいい方向に出ている部分もありますし、逆に試合に出続ける中で色々なことを考える機会が増え、それはいいことでもあるのですが、思い切ったプレーを出せていない感じはしました。

――プレーをする上で大事にしていることや心得は

DBというポジションなので、パスでもランでも1発TDをやられないようにすることを第一に考えています。その上で自分の狙える部分を自分で割り切って狙っていくことを考えています。

――阿部選手は高校時代にクリスマスボウルに出場されました。今年も日本一を狙えるチャンスがあります。日本一への思いはいかがですか

自分が高校3年生の時に(クリスマスボウル)5連覇を逃してしまって、その試合では自分の守るゾーンにパスを通されてしまって負けてしまいました。その悔しさから大学でもフットボールを続けました。今年はラストイヤーですし、きょうも相手のキャプテンの森上(関学高出身)はちょっとした因縁ではないですけども思うことはありました。まだ甲子園ボウル出場が決まっていないので、リーグ戦を勝つことからなのですが、チャンスがある限りは全力で、あの頃の悔しさを忘れずに戦っていきたいと思います。

――最後に今後へ向けて一言お願いします

繰り返しになりますが、まだ甲子園ボウル出場が決まった訳でもないですし、リーグ戦は負けられない試合が続くので、目の前の1戦、目の前の1プレーにどれだけ全力をかけられるか。チームとして雰囲気をどれだけ上げられるかがガギになると思うので、練習から次の中大を意識してやりたいと思います。

RB高瀬滉平(政経3=東京・早大学院)

――1ヶ月ほど試合の間隔が空きましたが、どのように調整していましたか

僕は万全の状態で臨むことと、しっかりと(体重を)絞ってスピードあげること。今回の立大戦はチームとしてスピードを意識するということを意識していたので、そのことを考えていました。

――個人的にはどんなことを意識していましたか

やっぱりきょうは自分がTDできるプレーを用意してもらっていたので、絶対に決めるという強い気持ちを持っていました。

――試合を迎えた時の心境教えていただけますか

1ヶ月ぶりの試合で、結構前夜は寝れないぐらい緊張していました。プレーしていくうちに慣れていって、すごく楽しかったです。

――ご自身のTDシーンを振り返っていただけますか

ただ、おいしかったですね。ごっつぁんって感じですね(笑)。

――リーグ初TDとなりましたが、どんなお気持ちですか

正直とても嬉しいです(笑)。

――良かった点はご自身でどのように考えていますか

ゴール前でTDが取れたのも良かった点ですが、自分のメインの仕事はブロックです。一回ミスをしてしまいましたが、ランゲームで勝てたというのは1番良かったところですかね。

――次戦に向けて一言お願いします

僕はすごく試合が好きなので、楽しめるように最高の準備して臨みたいと思います。