漕艇部

2018.10.27

全日本選手権 10月25~28日 埼玉・戸田ボートコース

決勝進出は女子エイトのみ いざ集大成へ――

 全日本選手権(全日本)3日目となったこの日は、準決勝に3艇、敗者復活戦に2艇の計5艇が出艇した。女子エイトが決勝進出を決めた一方で、女子シングルスカルが準決勝敗退。残りの3艇は全てあす順位決定戦へ臨むこととなった。

 きのうまでと同様、早大で最初に船を出したのは女子シングルスカルの大崎未稀(スポ1=福井・美方)。予選でのタイムが全体1位で早大OGの榊原春奈(トヨタ自動車)が圧倒的なレース展開を繰り広げる中、後方で厳しい戦いを強いられる。しかし気持ちを切らすことなく、落ちてきた1艇を拾い一つ順位を上げて3着でフィニッシュ。初出場の全日本でここまで戦えたことは、11月の全日本新人選手権やそれ以降の戦いの糧になることだろう。続いて出艇した女子舵手なしクォドルプルも1、2年生のみの若いクルーだ。全日本大学選手権(インカレ)で明大とのデッドヒートを制し2年ぶりの優勝を果たした際と同じクルー構成。だがインカレからメンバーを入れ替えレベルアップした明大は、同じようには勝たせてくれない。前半こそ競っていたが、1000メートルを過ぎてからじりじりと引き離され2着に終わった。「後半は自分たちの気持ちが相手に負けてしまった部分があるので、勝ち切れなかったことが悔しい」(松井友理乃、スポ2=愛媛・今治西)。この悔しさを糧に、あすは他艇を圧倒したい。

インカレと同じメンバーの女子舵手なしクォドルプル

 また男子部からきょうの準決勝に艇を出したのは、舵手なしペアと舵手なしフォアの2艇。2、3年生のみで組んだ舵手なしフォアに対して、金子怜生(社4=東京・早大学院)と飯尾健太郎副将(教4=愛媛・今治西)の4年生ペアが舵手なしペアで出場。予選で社会人の強豪・NTT東日本に敗れたものの、敗者復活戦ではスタートから他艇を引き離す順調なレース運びできょうの準決勝へ。500メートル地点を初日に敗れたNTT東日本に次ぐ2番手で通過したが、中盤に東北大が浮上すると2艇の先頭争いに絡めない。きょうの展開について「最後に上げきれなかったのは自分たちの力不足」とバウの飯尾健太郎副将(教4=愛媛・今治西)は分析した。あすは2人の引退試合だ。順位決定戦では、最高学年の意地で真っ先にゴールラインを通過したい。

競技人生の最後に、二人でどこまで結果を残せるか

 決勝進出は女子エイト1艇のみと、近年では最も厳しい状況となった今年の早大クルー。最終日に残った4艇が、どこまで結果を残せるのか。現体制のクライマックスとも言える今大会、どんなレースを見せてくれるのか期待がかかる。

(記事 石塚ひなの、写真 萩原大勝、山口日奈子)

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結果

【敗者復活戦】

▽女子部

【エイト】

C:澤田夏実(スポ4=東京・小松川)

S:木下弥桜(スポ3=和歌山北)

7:北村綾香(スポ4=滋賀・膳所)

6:米川志保女子主将(スポ4=愛知・旭丘)

5:三浦彩朱佳(文2=青森)

4:青木華弥(教4=東京・本所)

3:宇都宮沙紀(商2=愛媛・今治西)

2:尾嶋歩美(スポ2=埼玉・南稜)

B:南菜月(教3=新潟南)

6分56秒98 【1着 決勝進出】

【舵手なしクォドルプル】

S:安井咲智(スポ2=東京・小松川)

3:松井友理乃(スポ2=愛媛・今治西)

2:宇野聡恵(スポ1=大分・日田)

B:藤田彩也香(スポ2=東京・小松川)

7分00秒01 【2着 順位決定戦へ】

【準決勝】

▽男子部

【舵手なしフォア】

S:中川大誠(スポ2=東京・小松川)

3:鈴木利駆(スポ2=静岡・浜松西)

2:舩越湧太郎(社2=滋賀・膳所)

B:川田翔悟(基理3=東京・早大学院)

6分42秒20 【4着 順位決定戦へ】

【舵手なしペア】

S:金子怜生(社4=東京・早大学院)

B:飯尾健太郎副将(教4=愛媛・今治西)

7分07秒88 【3着 順位決定戦へ】

▽女子部

【シングルスカル】

大崎未稀(スポ1=福井・美方)

8分23秒78 【3着 準決勝敗退】

コメント

【男子舵手なしペア】

B:飯尾健太郎副将(教4=愛媛・今治西)

――今回舵手なしペアでの出場となった経緯を教えてください

昨年と比較してこの全日本(全日本選手権)で上位を狙っていく種目を一つでも多く出そうということで今回はなしペアで出させてもらいました。

――同じく4年生の金子怜生選手(社4=東京・早大学院)とのペアでしたが相性はいかがでしょうか

一緒にレースに出るのは初めてで、漕ぎのタイプとしてはあまり似てはないんですけど相性はよかったと思います。

――この全日本へ向けてどのような練習をしてきましたか

授業に行かなくてはいけない中での練習期間ではあったんですけど、僕らは4年生同士ということで授業が少ないものですから、他のクルーに比べたら練習には集中できたと思います。朝はゆっくりやらせてもらって、午後もできるだけ乗艇回数を確保することができたのでいい練習ができました。

――現役最後となるこの大会にかける思いは

自分たちが練習してきたことをできないで終わるのが一番悔いが残ると思うのでとにかく練習してきたことを10あるうちの限りなく10に近い分を出せるような大会にするというのと、後輩たちとは一緒に乗ってないんですけど僕たちのレースをみて後輩たちが感じとってくれるものがあればいいなと思ってます。

――ここまでの予選と敗者復活戦を振り返っていただけますか

昨年の反動でなしペアのエントリーが激戦で社会人も学生もレベルが高かったんですけど、それに憶することなく自分たちが練習してきた通りのことができたレースだったと思います。

――きょうはどのようなレースプランで臨みましたか

準決勝というのは毎回速いペースのレースになることがよくあるんですけど、それに置いて行かれないようにビビらずに攻めようという話をしていました。

――実際のレース展開はいかがでしたか

最初はトップに立ったりできたんですけど、第3クオーターまでは予定通りにいいタイムカーブを描けていたと思うんですけど、最後に上げきれなかったのは自分たちの力不足であるなと感じました。

――あすの順位決定戦への意気込みをお願いします

一つでも高い順位をということでやってきたので、あしたこそはトップでゴールして、悔いなく終われるように今からしっかり準備したいと思います。

【男子舵手なしフォア】

S:中川大誠(スポ2=東京・小松川)

――今大会の目標はどういったところに設定していますか

今大会の目標はAファイナル(決勝)でした。きょうのレースで目標は届かないところになってしまったんですけど。

――このクルーの編成の経緯を教えてください

インカレ(全日本大学選手権)の結果やそれ以前の個人の能力の評価を経て、まず全日本(全日本選手権)に男子はエイトを出すか出さないかというところでクルー編成が変わるのですが、エイトを出すことになったので各クルーの適性を見て監督が割り当てていったのだと思います。

――このクルーの強みはどこですか

後ろの3人がインカレの時とメンバーが変わっていなくて、雰囲気もすごく良くて学年も2年生3人と3年生1人で近くて、いい雰囲気からもっていけるスピードというのは間違いなくあるのかなと思います。

――きょうまで3レースをこなされてきたと思うのですが、まず予選ではどういったレースプランを持っていましたか

予選のレースプランは、インカレが終わってから1カ月ちょっとというところで比較的組んでいる時間というのは短くて。メンバーはほぼ変わっていないんですけどストロークが変わって船のリズムが変わっていく中で経験値も圧倒的に不足していたのでとりあえずベーシックな定番のレースプランを立てました。予選は失敗しても敗者復活戦があるので、失敗しても修正すればいい、通ればそれでいいということで、予選は特に何のひねりもない普通のレースをしてみたという感じです。

――結果はいかがでしたか

頭と後半はみんな頑張れるのでいいんですけど、中盤のところ、特にコンスタントに入っていくところの第2クオーターの頭のところで大きく船のリズムというかスピードが悪くなってしまうことがあったので、500メートルくらいのところで上手く切り替えていいコンスタントに入っていこうというところを予選から敗復にかけて意識した点ですね。

――それを受けて敗者復活戦では上手く切り替えられたということでしょうか

そうですね、割と上手くいけたかなと思います。上手く入れた分今度はその後が気になってきて、今度は1000メートル手前くらいのところで間延びしてしまうというかだれてきてしまうところがあったので、そこを意識していこうという話でした。

――それを受けてきょうのレースはどう評価されますか

間違いなく予選、敗復と比べて厳しいものになるなというのはみんなわかっていて、その中でどうしていくかというところでした。2レースを経た修正点はもちろん意識していくんですけど、まずは頭を取ってスタートしっかり出てというところから始まっていくかなと思っていて。スタートでしっかり出て周りを見ながらレース全体を自分たちでコントロールしながら船を進めていければいいねという話ではあったんですけど、スタート出なくてはいけないという意識が先行しすぎて全体的に力んで硬くなってしまったところがあったので切り替えるのも難しかったです。きのうおとといはスタートで力んでいたわけではなくて割とリラックスしている状態で入れたのですが、きょうは硬いところから入ってしまったところが大きな失敗かなと思います。

――あすの順位決定戦ではそこを直していくという感じでしょうか

そうですね、もう一回スタートの意識をきのうまでのものに戻して、頭を取って自分たちでレースをコントロールするというところをうまく意識しながらやっていければいいと思います。とにかくまずは出て周りを見ながらというところですね。きょうは出られて後追いの展開になってしまって慌ててしまったところがあるので、周りを見ながらできるようにというのは強く意識したいと思います。

――あしたのレースで意識しているクルーはありますか

立大、中電(中部電力)、中大の中で、立大はきょう負けてしまったんですけど、中電は予選で当たって勝っていて、中大は中電よりきょう遅かったので、きょう立大にやられてしまったところをしっかり自分たちのレースをして確実に勝っていくというところですね。予選のところのタイムは立大より僕らのほうが速かったので、ものをしっかり出していければ自ずと結果は出てくるかなと思います。あと個人的には中大のストロークが僕の高校 の後輩なので、絶対負けないようにしようかなと思います。

【女子エイト】

B:南菜月(教3=新潟南)

――昨日の予選の結果を受けて、今日のレースではどのような点を意識しましたか

昨日はちょっと空振りするような場面が長く続いてしまって、思うように船が進まなくて失速してしまった、という感じだったので、今日はしっかり船を伸ばすというイメージを全員で持って、一本一本伸ばすことを意識しました。

―実際のレース展開はいかがでしたか

スタートは予選のようにしっかりと出られたんですけど、中盤で行き詰まってしまってちょっとヒヤヒヤしたんですけど、しっかり残り後半でリズム立て直して、それは自分たちの目指していたリズムで漕げたのかなと思うので良かったです。

――2着と一艇身差ほどでしたが、ゴールした時の印象は

昨日予選で負けていた相手だったので、そこにしっかり勝って、かつ決勝に向けていいイメージでひきつける、というのを目標にしていたので、それがうまくハマってくれてすごく嬉しかったです。

――今日のレースで良かった点と改善できる点は

良かった点はさっきも言った通り、一本一本しっかり押し切って船を伸ばしていくレースができたということ。あとクルー全体の雰囲気がすごく良くて、全員で盛り上げていけたので良かったかなと思います。改善できる点は中盤の立ち上げ方かなと思うんですけど、そこがしっかり改善されれば、明日はいい順位を狙えるんじゃないかなと思います。

――明日の決勝で意識しているクルーはありますか

そうですね、やっぱり自分たちは日本一を目標としてやってきているので、去年優勝した立命大への意識はすごい持っています。ただ、自分たちの漕ぎをすれば勝てると思ってるので、逆にあまり意識することなく自分たちの漕ぎに集中して漕いでいけたらいいかなと思います。

――現体制で最後のレースとなりますが、どのようなレースにしたいですか

4年生の最後の引退レースになってしまうので、3年生としては一番お世話になっている代として、しっかりいい結果を残して送り出してあげたいと思います。

【女子舵手なしクォドルプル】

3:松井友理乃(スポ2=愛媛・今治西)

――今クルーの漕手が全日本大学選手権(インカレ)の舵手付きクォドルプルと同じであることに理由はありますか

全日本のクルーはインカレの結果次第ということは聞いていたんですけど、インカレでフォアに乗っていた4年生と米川さん(志保女子主将、スポ4=愛知・旭丘)をエイトに固めて、クォドルプルとエイトの両方を取りにいこうということでこのクルーになりました。

――新人戦も見据えている部分もありますか

新人戦もこのクルーのままでいきます。

――前日の予選は明治安田生命に先行を許すかたちとなりました

予選は明治安田生命さんと勝負になるかなと思っていたんですけど、自分たちが想定していたよりもスタートから行かれてしまって、自分たちが前半に硬くなってしまい追い付けずにずるずるといってしまったので、きょうはその前半を修正して臨もうと話していました。

――きょうのレースではインカレでも戦われた明大がいました

メイジはインカレとはクルーが変わっていて、インカレよりも速いメンバーでクルーを組んできていたので、そこに勝つためにレースに臨みました。自分たちで前半から出るということはできていたんですけど、後半は自分たちの気持ちが相手に負けてしまった部分があるので、勝ち切れなかったことが悔しいです。

――予選と敗者復活戦を終えて、どこを修正していきたいですか

2本のレースをやってみて、自分たちは前半や後半とかではなく、2000メートル気持ちを切らさずに自分たちのやりたいレースをできていないので、インカレの時みたいにコックスがいない分、声も自分たちで出して盛り上げていかなければいけないんですけど、その部分が弱かったと思うので、あしたの1本は全員で気持ちを切らさずに声を出して、自分たちがやりたいレースやタイムを狙っていきたいと思います。

―― 最後にあしたへの意気込みをお願いします

自分たちは決勝に行きたかったんですけど、2本のレースで勝ち切れなかったので、あしたはしっかりと勝ち切るということを前提に、次につながるようなレースをしたいと思うので、全員で気持ちを切り替えてやっていきたいです。