バドミントン部

2018.10.20

全日本学生選手権 10月18日 京都・ハンナリーズアリーナ

早大で団体単複のV3達成!古賀は昨年に続き貫禄の単2連覇

 「新たな歴史を刻む」。全日本大学選手権(インカレ)前に古賀穂主将(スポ4=福島・富岡)はこう言った。舞台はインカレの最終日。前日の5回戦で準決勝進出を決めた古賀はシングルスに、小野寺雅之(スポ2=埼玉栄)はダブルス、大林拓真(スポ1=埼玉栄)は単複両方に出場し、シングルスは古賀が昨年から2連覇、ダブルスは小野寺・大林組が初優勝を果たした。大会2日目の団体優勝と合わせて、男子はインカレで三冠を達成。古賀の言葉通り、早大バドミントン部は新たな歴史を刻んだのだ。

 決戦の舞台である第2コートで、先に雄叫びをあげたのはダブルスの小野寺と大林だ。昨年優勝した玉手・山下ペア(日体大)を5回戦で破り波に乗った二人は、準決勝では団体でも当たっていた小倉・三橋組(日大)にストレート勝ちを収め勢いよく決勝の舞台へと進んだ。一方の山では日体大の4年生ペアである市川・馬屋原組が勝ち上がり、決勝戦は4年生対1、2年生ペアの対決に。身長のある市川から繰り出される鋭いスマッシュにうまく対応し第1セットを順調に奪取する。続く第2セットの序盤は相手の流れに逆らえず5−11でインターバルに突入し、そこから5点連続得点を許してしまうなど差を広げられてしまう。王座をかけた争いは、ファイナルまで持ち越された。勝負のファイナルでは、点を取っては取り返す拮抗(きっこう)した展開となる。しかし、「最後は本当に気持ち」(小野寺)の言葉通り、最後は気持ちで19本目、20本目と得点を重ねた。21本目が決まり、二人は顔を見合わせガッツポーズし抱き合ってお互いをたたえた。1、2年生の若きペアが学生王者に輝いた瞬間だった。

男子複はルーキー大林と2年生の小野寺が制した

 応援の嵐だったダブルスとはうって変わり、シングルス決勝は静寂の中で行なわれた。古賀と大林がそれぞれ準決勝を順調に勝ち上がり、早大の同校対決に。同校かつ同じくナショナルに選ばれいつも共に練習している二人だからこそ、長いラリーが続く試合となった。第1セット序盤は古賀が10−4とリードするもそこから大林の鋭いスマッシュに苦戦し自らのプレーをすることができず、大林が7点連続で得点し、6点差を一気に詰められインターバルに。そこから古賀のミスが連続し、最初のゲームはルーキー・大林が取った。「やばいなと思いました」と古賀はそのシーンを振り返るが、そこから前回王者・古賀は黙っていなかった。大林のプレーにうまく対応し、古賀の持ち味である粘り強さと精確なショットが光る。ポーカーフェイスが特徴の古賀だが、1点決まるごとに大きな声が静かな会場に響きわたった。大林はダブルスでの連戦もあってか疲れが見られ、第3ゲームは21−11と古賀が圧勝。4年生とルーキーの対決は、主将に軍配が上がった。

第2ゲーム目から古賀の精細さが光る

 早大で三冠を達成したものの、大林は「(個人で)三冠できず残念」と悔しさをにじませ、古賀は今回の試合に「内容には課題がある」とまだまだ満足していない。この貪欲さこそが、三冠を達成した秘訣なのかもしれない。学生王者にはなったものの、見据えるのはまだその先だ。11月末には日本一を決める全日本総合選手権が開幕する。歴史を刻む音が、途絶えることはない。

(記事 石名遥 写真 佐藤菜々、小林理沙子)

団体と合わせて早大で三冠に輝いた

結果

▽男子シングルス

決勝

古賀穂主将(スポ4=福島・富岡)◯2−1(15−21、21−18、21−11)大林拓真(スポ1=埼玉栄)


準決勝

古賀◯2−0(21−12、21−15)田中湧士(日大)
大林◯2−0(21−14、21−17)西野勝志(筑波大)


▽男子ダブルス

決勝

小野寺雅之(スポ2=埼玉栄)、大林◯2−1(21−19、10−21、21−18)市川和洋、馬屋原大樹(日体大)


準決勝

小野寺、大林◯2−0(21−17、21−17)小倉由嵩、三橋健也(日大)


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コメント

古賀穂主将(スポ4=福島・富岡)

――優勝おめでとうございます。今の率直な気持ちを教えてください

多くの方々に支えられて、応援されて2連覇できたことをとてもうれしく思います!!

――相手は大林選手でしたね

お互いのショットやプレースタイルは分かっていたので、長いラリーになるのは分かっていました。1ゲーム目は自分が我慢しきれず先手を取られましたが、それに対応することができて2、3取れてよかったと思います。

――第1ゲームはミスが多かった印象です

相手のショットが鋭かったのでそれにちょっと対応できなくて、自分がミスをしてしまったという感じです。

――第1セットを取られた時、正直どう思いましたか

やばいなと思いました。10−3くらいで勝っていて、そこからいきなり取られたじゃないですか。流れもあっちにあったし、自分のプレーがあんまり出せなかったので、ちょっとやばいなって思ってました(笑)。

――2セット目から、古賀さんの持ち味である精確なショットや粘り強さが出ていましたね

きつかったんですけどスピードを上げた結果、うまく自分のプレーにつながって、連続ポイントが取れたのでよかったと思います。

――試合後に倒れ込んでいました。かなり消耗したのではないですか

正直きつかったです。つってる感じで、もう足が限界でした。試合で、自分が攻めているけどシャトルがあんまり飛ばないので、なかなか決まらなくて。それでなおかつラリーも続くので、かなりきつかったです。

――昨年優勝してナショナルにも選ばれ、周囲からの期待も大きかったと思います。プレッシャーもかなりあったのではないですか

プレッシャーはありましたが、しっかり準備してきたことが出せたので、プレッシャーがある中で勝てたということは自分の中ですごく自信になりました。今後、そういう中でも戦っていけるように、さらに結果を残して頑張っていきたいなと思っています。

――自分のことをポーカーフェイスと言っていましたが、きょうは途中からかなり声が出ていました

なんですかね…自分で自分を鼓舞していたというか。(同校対決で)声援もないので、自分で自分を盛り上げていましたね。

――今回のインカレをどう統括しますか

トータル的に、団体とシングル取れて結果的には満足しています。でも、内容は課題がありました。メンタルの部分だったり、決勝のプレースタイルがうまくはまらなかったりとか、この大会を通して色々課題が見えてきました。今後それを克服して、さらなる競技力向上を目指していきたいなと思っています。

――小野寺・大林ペアが優勝するなど、後輩も躍進しましたね

とてもうれしいです。来年もきっと優勝してくれると思っているので、3連覇プラス個人戦での優勝がきっとできると思っています。

――3冠して新たな歴史を刻みたいと言っていましたが、新たな歴史を刻むことができたのではないですか

歴史に名を残せた一人としてすごくうれしいです。自分は主将ですし、名を残せてうれしいですね。

――最後の学生大会が終わりましたが、どんな学生時代でしたか

そうですね、すごく充実していました。バドミントンと勉強でいっぱいいっぱいだった1年生の頃からいろいろ経験してきて、特にワセダは他の1部リーグの大学と比べて監督とコーチがいない中で自分で考えて行動するというのが大事だったので、その集大成として団体とシングルで優勝できたというのは本当にうれしいです。

小野寺雅之(スポ2=埼玉栄)

――優勝おめでとうございます。今の率直な気持ちを教えてください

嬉しいっす!

――今回の全日本学生選手権の間ご自身の調子はいかがでしたか

ばっちしっす!本当にいい調子でしたね。東日本(東日本学生選手権)でも優勝しましたし、その後に国際大会で優勝したりしたので、結構自信はありましたね。

――昨日の準々決勝の相手は昨年の全日本学生選手権(インカレ)王者ペアでしたが、その試合を振り返っていかがですか

正直、負けると思ってました。1ゲーム目取られて、2ゲーム目も最初リードされてたじゃないですか。そこで逆転して勝てたのは嬉しかったですね。

――そこで勝てた要因は何だと思いますか

やっぱ大林選手が今回すごく良かったですね。今回は大林選手(拓真、スポ1=埼玉栄)に助けられたって感じですね。

――ではきょうの決勝についてお伺いします。相手はパワーのあるペアでしたが、そこに対して対策とかはしましたか

そうなんですけど、きょうは1試合目も2試合目も自分は全然ダメで。大林君が凄く調子が良かったんですよ。本当に今回の準決、決勝は大林さんにめっちゃ助けられたんで。大林様様って感じですね。

――ご自身の調子が良くなかった原因はなんだったのでしょうか

わからないですね。準決、決勝は自分が前に行けなくて、全然攻めの態勢になれなかったですね。だからずっと守ってばっかだったじゃないですか。決勝のファイナルとかは二人で思い切ってやろうって思って、自分がミス覚悟で前に行った結果、それがうまくいった感じで。それで自分たちの良い形に持っていけたのでそれは良かったかなって思います。

――第1ゲームとファイナルゲームは共に接戦でしたが、勝ち切れた要因はなんですか

相手もそうなんですけどお互いに勝ちたいのは一緒だったんで。最後は接戦になったら技術ではなくて気持ち、メンタルだと思うんですよ。だからほんの少しですけど俺たちの方が勝ちたいって気持ちが上だから勝てたのかなって。相手はダブルスをいっぱいやってきてて攻撃とか技術面では相手の方が上だったんで。自分たちは個々の力でしか戦ってないので。ダブルスの力だったら相手の方が上だったんですけど、最後は本当に気持ちかなって思います。気持ちです!

――インターバルの際、大林選手とはどのような話をしましたか

僕は、今回のインカレでやるダブルスで最後の試合だったので。だから悔いを残さず楽しくやろうって話し合いましたね。試合の内容についても話しましたけど。

――大林選手とペアを組んで優勝されましたが、大林さんへの想いを教えてください

大林への想い、最高ですね!大林の前では言いたくないですけど、言ったら調子乗っちゃうんで(笑)。今回のインカレは大林君がいたから優勝できたのかなって思いましたね。やっぱり俺一人だったら団体優勝できなかったと思うし、大林が隣にいたから優勝したのかなって思いましたね。

――対談の際にインカレでの目標として『楽しくやる』と書いていました。今回の試合では笑顔でプレーしている場面が多くありましたが目標は達成できましたか

達成できました!ばっちしっす!

――優勝のご褒美などありますか

焼き肉をみんな奢ってくれるって。吉村先輩(徳仁、スポ3=富山・高岡第一)が叙々苑を奢ってくれるって言ってたんで。叙々苑待ってます!みんなが焼き肉奢ってあげるよって言ってくれたんですけど、吉村さんは別だと思うので(笑)。

――今年のインカレ全体を振り返っていかがですか

応援の力は凄かったですね。団体の決勝の日もそうですけど、きょうの決勝の時も応援がなかったら勝ててなかったと思うので、応援はやっぱり力になることを改めて感じました。ほんとバカやってそうな応援隊長・吉村徳仁最高です。

大林拓真(スポ1=埼玉栄)

――今の率直なお気持ちをお聞かせください

うれしかったですけど、でも三冠できなくて少し残念でした。でもまだ1年生で来年からもずっとチャンスはあるのでもっと練習して頑張りたいです。

――連戦が続いていましたが、コンディションはいかがでしたか

すごく疲れていたんですけど、しっかりトレーナーの言うことも聞いて、三冠のチャンスがあるのは自分だけだったので逆に俺だけだっていう気持ちが、頑張れた要因でした。4試合したらさすがにきつかったですけど、三冠目指すにはそれくらい普通にできなければいけないところだと思うので、頑張りたいと思います。

――インカレは全体的に調子が良かった印象を受けました

でも初日の団体戦はあまり良くなくて、これじゃダメだと思って気持ちを切り替えて、2日目から頑張れて、そこからですね。団体の2日目から調子が良かっただけで、1日目は全然ダメでした。でも毎大会、今回くらい調子よくできればいいなと思います。

――ダブルスはファイナルまでもつれ込みましたが、勝敗を分けた部分はどこでしょうか

1ゲーム目を取れたところと、2ゲーム目の最後はもう点数が離れて、楽しんでいこうということで、ファイナルも離されずにしっかりとついていけて、ファイナルになってから自分は何もしてないですけど、先輩が前で決め切ってくれたりして流れがこっちにきてから、自分たちも気持ちが入ってもっと楽しくできたのが勝因だったと思います。

――ペアを組んだ小野寺選手への思いをお聞かせください

ありがとうございました!

――ダブルスは最後笑顔で楽しそうにプレーされていました

楽しくやろう、と言っていたので笑って楽しくやりました。

――シングルスの決勝の相手は古賀選手となりましたが、いかがでしたか

ナショナルB代表に一緒に入ったりしているですけど、4年生で、自分は1年生っていうことで海外でも結構結果を残している選手なので、格上だと思って向かっていこうという気持ちで挑みました。

――第1ゲームは奪いましたが、敗戦となってしまいました

三冠もかかっていたので、すごく悔しかったですけど、それが今の自分の実力だと思って、体力面でも技術面でもそれが今の実力でした。古賀さんも練習でいなくなるので、しっかりと自分で考えて、今年何で三冠できなかったのかを考えながら練習できればいいかなと思います。

――初めてのインカレは、どのようなものになりましたか

楽しくやろうっていうのが印象に残っていて、そういう風にやっていってシングルス準優勝以外は優勝できて、すごく上手くいったと思います。元気にやっていけば上手くいっていうか、しっかり結果も残せたので今年みたいに楽しくやろうっていう気持ちのインカレでした。

――全日本総合選手権への意気込みをお聞かせください

まだ権利を持っていなかったので、とりあえず2位になったので本戦出場枠が取れたので、ナショナルを落ちないようにじゃないですけど。総合でまだ全然結果を残したことがなくて、実業団選手だったり年上の大学生だったりいろんな選手がいると思うんですけど、しっかり相手に食らい付いて1回戦突破できればいいかなと思います。