ア式蹴球部

2018.10.21

第92回関東大学リーグ戦 10月20日 東京・江戸川区陸上競技場

決定力で差をつけ、国士舘大に快勝!

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)の第17節が行われ、早大は、前期リーグ戦で4-0で快勝している国士舘大と対戦した。立ち上がりから両者共に攻め合う中で、20分にMF岡田優希主将(スポ4=川崎フロンターレU18)が先制点を挙げる。続く27分、国士舘大に1点を返され同点となるも、33分にFW武田太一(スポ3=ガンバ大阪ユース)が、35分には再び岡田が得点を決め、前半を3-1で終えた。後半は、64分にPKでMF相馬勇紀(スポ4=三菱養和SCユース)が、さらに武田のアシストでFW藤沢和也(商3=東京・早実)がそれぞれ得点を加える。90+2分、国士舘大にPKで1点を返されてしまうが、最終的に5-2で試合を終えた。

 立ち上がりから両チーム共にギア全開で攻め合うが、互いのDFの健闘もあり両者ともにネットを揺らすことができない。特に早大の前線へのロングフィードは、国士舘大のDF住吉ジェラニレショーンの高い打点のヘディングによって幾度となく跳ね返された。だがそんな状況の中、20分、早大が絶好の位置で直接FKを獲得。これを岡田が国士舘大の壁スレスレの弾道からゴールの右下に導かれるようなシュートを放ち、先制。岡田は「FKはずっと練習していて、17節にしてやっと決めることができた」と振り返った。このまま、流れをつかみたい早大であったが、国士舘大も簡単には崩れない。27分、右サイドからのDF山岸瑠のグラウンダークロスにMF信末悠汰が合わせ、国士舘大に同点とされる。これで勢いづいた国士舘大は右サイドを中心に攻めを展開。しかし、早大は33分、武田が味方からのロングパスを受け、個人技で抜け出し、低く抑えたシュートをゴールの左隅に突き刺す。さらに続く35分、岡田が一人でボールを運び込み、ゴール右上に華麗なシュートを決めた。立て続けに2点を奪ったその後も決定機を迎える。39分、相馬のロングキックに反応した藤沢が相手GKと競り合い、体勢を崩しながらなんとかかわすが、惜しくもシュートまで持ち込むことができない。前半はこのまま3-1で終えた。

鮮やかな先制FK弾を決める岡田

 後半は一転して、立ち上がりから国士舘大が右サイドを中心に攻めクロスまで持ち込むシーンが増えるが、DF大桃海斗(スポ3=新潟・帝京長岡)を中心とするDF陣が何度も跳ね返し、国士舘大にペースを握らせなかった。その後しばらくこう着状態が続くが、国士舘大に焦りも生まれ、徐々に球際の激しさが増していく。そんな中、64分、相馬が相手ペナルティエリア前で武田から縦パスを受け、反転。そのまま相手DFをかわしエリア内に侵入すると、相手DFのファールを受けてPKを獲得。このPKを相馬がゴール右隅に確実に決め、国士舘大との点差を3点に広げる。69分にはバイタルエリア付近でボールを受けた岡田が決定機を迎えるが、放ったシュートは惜しくもゴール右上に外れた。直後の71分、その岡田を起点に武田が右サイドからペナルティエリア内に切り込み、藤沢にパス。藤沢がそのボールを豪快に相手ゴールネットに突き刺し、スコアを5-1とした。その後は、度重なる国士舘大の果敢な攻めに対しゴールを堅守していた早大の守備陣であったが、90+2分、国士舘大にPKを献上。国士舘大MF諸岡裕人に決められ、1点を返されてしまう。それでも、90+3分の国士舘大の決定機はGK小島亨介(スポ4=名古屋グランパスU18)が阻み、早大は国士舘大にこれ以上の追加点を許さず、5-2で試合を終えた。

5試合ぶりに先発起用された藤沢(右)は今季4点目となる得点も記録した

 試合を振り返ると打ち合いの様相を呈した一戦であった。早大DF陣は国士舘大の猛攻に対して粘り強い守備を見せた。「試合を重ねるごとに守備陣の力強さも出てきていると思う」と主将の岡田はこの試合を振り返る。また球際が非常に激しかった今試合だったが、「確かに激しく当たるシーンもあったが、逆にそこで上回ることができればチャンスになると考えていた」(相馬)と早大は実際にチャンスを作り続けてみせた。そして、最終的に打ち合いの試合を5-2という結果で試合を終えることができたのは、「チャンスになったシーンをしっかり決め切ることができたのが今までとの違いであったり、良かった部分だと思う」(相馬)というような攻撃陣の決定力があってこそであった。このままいい流れに乗って、次節も勝利をつかみたい。

スターティングイレブンと集中応援によるエスコートキッズたち

 

(記事 菅沼恒輝、写真 石井尚紀、守屋郁宏)


JR東日本カップ2018 第92回関東大学リーグ戦 第17節
早大 3-1
2-1
国士舘大
【得点】
(早大)20’,35’岡田 優希、33’武田 太一、64’相馬 勇紀(PK)、71’藤沢 和也
(国士舘大)27’信末 悠汰、90+2’諸岡 裕人(PK)
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 小島 亨介 スポ4 名古屋グランパスU18
DF 牧野 潤 スポ3 JFAアカデミー福島
DF 杉山 耕二 スポ2 三菱養和SCユース
DF 大桃 海斗 スポ3 新潟・帝京長岡
DF 冨田 康平 スポ4 埼玉・市浦和
→68分 34 田中 雄大 スポ1 神奈川・桐光学園
MF 栗島 健太 社3 千葉・流通経大柏
MF 金田 拓海 社3 ヴィッセル神戸U18
→HT 鍬先 祐弥 スポ2 東福岡
MF 11 相馬 勇紀 スポ4 三菱養和SCユース
MF ◎10 岡田 優希 スポ4 川崎フロンターレU18
FW 14 藤沢 和也 商3 東京・早実
→81分 41 榎本 大輝 社4 東京・早実
FW 武田 太一 スポ3 ガンバ大阪ユース
◎=ゲームキャプテン
監督:外池大亮(平9社卒=東京・早実)
関東大学リーグ戦1部 順位表
順位 大学名 勝点 試合数 得点 失点 得失差
★早大 39 17 12 43 27 +16
筑波大 30 17 33 22 +11
順大 28 17 30 17 +13
★明大 26 17 31 18 +13
流通経大 26 17 29 33 -4
法大 25 17 24 23 +1
駒大 23 17 30 29 +1
専大 22 17 22 31 -9
東洋大 21 17 19 23 -4
10 桐蔭横浜大 19 17 25 30 -5
11 東京国際大 15 17 20 32 -12
12 国士舘大 17 13 20 41 -21
※第17節終了時点
※★は第67回全日本大学選手権(インカレ)出場権獲得チーム。第42回総理大臣杯全日本大学トーナメント優勝の明大と、今リーグ戦1~6位のチームが関東地区からインカレに出場する。明大が6位以上の場合は7位のチームがインカレ出場権を獲得
※11、12位のチームは2部リーグに自動降格
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コメント

外池大亮監督(平9社卒=東京・早実)

――今日の試合に向けた準備としては

相馬が昨日(名古屋グランパスの特別指定選手として、明治安田生命J1リーグ第30節、柏レイソル戦に帯同)と今日連続で試合をやるというところがあって、それを4年生をはじめチームとしてどう捉えるかというのをこの試合のテーマにやってきました。相馬の中でも両方チャレンジしたいということで、そのためには前日の練習に来れないというところも含めて、どうやってチームとしてやっていくのかを確認しながら、この試合に向かってきました。2トップにしたり、そういうバランスも含めてやったんですけど、(試合には)非常にいい形で入れたし、相馬にとっても昨日も勝って今日も勝ってということで、いい準備があったことによってこの状況を乗り越えられたと思います。

――互いに球際の攻防において激しさを出し合うような展開になりました。どのようにご覧になっていましたか

「同じ2部から上がってきたチームとして、現在の立ち位置は違うかもしれないけどお互いに意地もある。その中でちゃんと違いを見せて証明をする試合にしよう」ということでやってきました。なので、国士という相手に対してリスペクトを持って、そこに対して絶対に向き合っていこうと。その受けに回らないというところも含め、しっかり前に出ていく力をどんどん作っていこうということで、2トップにしたというのがあります。あとは武田がこのところずっと体調不良だったこともあって、彼の負担を減らしつつ、もう1回武田の良さをみんなで共有していこうというのもあって、そういう意味では和也が献身的にランニングをしたことによって、優位性が作れていたと思います。

――互いに攻め合う展開の試合を5得点で制す結果になりました。相手を上回ることができた一番の要因は

岡田が本当に成長したということですかね。普段は4-2-3-1でやっていて、(2列目の)左なのか真ん中なのかというところだったんですけど、今日はそこに岡田一人でいいんじゃないかなという感じに解釈をして、その分前に1人置いたほうが岡田の良さも生きるし、守備も含めて岡田の今持っている力がもうひとつ伸びるためには、もっと広いスペースで彼を使ったほうがいいかなと思いました。今、町田も4-4-2でやっている中で、守備も頑張りながらゴールにどう入っていくかというところでいくと、今日は本当に彼の良さ、成長が証明できた試合だったんじゃないかなと思っています。

――変化という意味では、終盤に榎本選手の投入もありましたが

今週の課題の一つとして、Aチームは成熟してきているけど、Bチームはどうなのというところで、なかなかうまくいっていないよねというのがありました。今年は主務と学連が(リーグ戦の試合に)出るっていう、たぶんワセダ史上としてはとんでもない、そういうことは今までになかったんじゃないかなと思うんですけど、その中でBチームで頑張っていた学連の榎本が自ら勝ち取って試合に出ました。その(Bチームの)空気感を含めて背負っているものはあるし、状態も良くなってきて、5-1という状況をみんなにつくってもらったからこそ出れるという環境だった中で、僕はもっともっとボールを追いかけて、今できることをもっとやるべきだったと思います。当然記念に出したというわけではないので、そのあたりはすごく不満でしたけど、彼がここに到達したという意味ではチームにとっては意味はあることだったのかなと思います。

――今日の勝利でインカレ出場が決まりました。優勝という目標に目を移すべき時期に来たということだと思いますが

本当にありがたいことですね。インカレに出れるとはシーズンの頭には思ってもいなかったので(笑)。1個またチャレンジできる場があるということだと思います。ラスト5試合、自分たちのやってきたことの証明をしていくことだし、優勝に向かっていく中で人生が変わるよと。僕が当時大学1年生の関東リーグで、初めて出た対順天の試合の会場がここで、そこで2点取って勝ったことで認められて世界が変わったので、ここにはすごく思い入れもあって、みんなにはそういう話もしました。

――優勝を意識しながらも、やはり『一試合一試合』という姿勢は変わらないですか

変わらないというか、うちはそれでしかないということに気付いたので。総理杯の敗戦も、4つ考えてつまずいてしまったので、やっぱり1個1個に向き合って、その突き詰め方とか深さ、広がりをちゃんと共有することを徹底してきたからこそ今の成績があると思うので、そこは絶対にぶれないし、変わることはないですね。また来週をしっかり過ごして、試合に向き合っていきたいなと思います。

FW岡田優希主将(スポ4=川崎フロンターレU18)

――前節の駒大戦は引き分けに終わりましたが、チームとして今節に向けてどのような準備をしてきましたか

前節の結果に関しては、今日以降の結果で価値が決まるというのをずっと思っていましたし、チームにも言っていたので、前節の勝ち点1をやっと生かすことができたのかなと思います。この1週間は、対国士として、チームとしても個人としてもより成長するために取り組んできました。

――前半20分の岡田選手の直接FKが決まるまでの試合の入りを振り返っていかがですか

入りに関してははっきりとやろうと言いつつも、国士舘の勢いに押される部分もありました。何個かピンチになりそうな場面もあったんですけど、それを耐えることができたことは非常に大きいと思いますし、試合を重ねるごとに守備陣の力強さも出てきていると思うので、うまくいかなかったものの、守備陣の成長という意味ではポジティブに捉えています。

――相馬選手とFKのキッカーはどのように決められましたか

じゃんけんをして決めました。

――FKを振り返っていかがですか

FKはずっと練習していて、17節にしてやっと決めることができたなという印象です。

――その後失点を喫しましたが、武田選手と岡田選手の得点で流れを引き戻しました

今年はそれができているからこの順位にいるのかなと思っています。失点した後も流れを悪くすることなく、淡々とやるべきことをやれているというのが今年のチームだと思いますし、武田と僕のほぼ個人技みたいなゴールでしたけど、そこで(点を)取れる選手がいるというのが強みだと思います。そこまでに頑張ってくれる守備陣もいて、チームとしても失点はしたもののもう一度やるべきことをしっかりやろうというところに立ち返れているので、いろいろな要素があると思うんですけど、失点してから盛り返せたことでより成長できたのかなと思います。

――左サイドで武田選手との連係も見られましたが、サイドハーフとしてプレーしていていかがですか

真ん中にいる時よりもサイドからの方がスペースがあってスピードを持って入れるので、バイタルだったり前に入っていくという面ではサイドハーフとしての位置的優位を生かせているなと思います。でも真ん中にきたらチャンスを作れるので、どちらからでも(点を)取れるように準備しています。

――後半はしっかりと耐えてから2点追加しました

後半の最初に押し込まれるシーンがありましたが、そこでしっかりと耐えることができれば攻撃陣が(点を)取れるので、そういう戦い方でどんな状況でも勝てるという自分たちの自信を出せたのかなと思います。

――サイドハーフとして後方まで戻っての守備のタスクも増えていると思います。

自分が来年から行くゼルビアは一番に守備から入るチームで、大学サッカーにおいてもそこの基準でやるというのを意識しています。むしろあそこに戻り切ってからどのように上がっていくのかというところで、今日はまだまだ上がり切れていなかったり、走り切れていなかったので、自分自身課題があるなと思います。ただそういうことをやった上で攻撃でもクオリティーを出すということが、これから自分がプロとして世界に出て行く上でも必要で、(所属チームに)貢献していく上でも必要だと思うので、その課題には引き続き取り組んでいきたいと思います。

――5-2という打ち合いを制した点はどのようにお考えですか

あれだけ相手に隙があれば、点を取った人も4人ですし、どこからでも点が取れるというのが確実に今年の強みだと思います。ただ、ああいう大量得点をしている時も2失点とか、他の試合でも失点はあるので、まだまだ足りない部分があると思います。

――今日の勝利でインカレの出場が決まりました

インカレは別物なので、とりあえずリーグ戦が終わってから考えていこうかなと思います。

――集中応援試合ということで観戦に多くの方が来られていたことに関してはいかがですか

本当にこれだけのお客さんが来てくれたのはありがたいことですし、自分たちは日本をリードする存在になるというところで、その一つのミッションとして大学サッカーの価値向上を掲げていますけど、ここで応援に来てくれた子どもたちが自分たちの姿を見て、サッカーの世界に入って、自分自身を高めて夢を追うことに何か貢献できればすごくうれしいと思うので、そういう意味では勝利というのもそうですし、僕としては子どもたちがあれだけ来てくれたというのがすごくうれしいです。

――優勝争いでも優位に立てていますが、今後どのように戦っていきたいですか

今日の勝利で自分たちで優勝を決められる資格を得ることができたと思います。きょうの試合で仮に負けていたら他の大学の結果を見なければいけなかったと思うんですけど、今日勝ったことで次のステージに進んだと思います。やることはぶらさずに、自分たちが目の前の一試合において、もっと言えばその前の1日とか目の前のボールに対して成長するということを掲げてやってきたので、その姿勢だけは変えずに優勝までの道のりを楽しみたいと思います。

――今日の2得点もありましたが、個人として得点王は意識されていますか

歴代最多記録が20なので、それもやっぱりチームとしての仕事、後ろまで戻ってスライディングをしてから上がっていってというようなことをやった先にしかゴールはないと思うので、まずはそこをしっかりとやって、その上で自分の強みを出すことも引き続きやりたいと思います。

MF相馬勇紀(スポ4=三菱養和SCユース)

――前日は名古屋グランパスの試合に出場されましたがコンディションはどうでしたか

特に気になるところはありませんでした。

――試合を振り返っていかがですか

グラウンドの状態(があまり良くなかったこと)もあって、つないだり仕掛けていくことが難しい試合でしたが、今回2トップにして、二人の特徴を生かしながら得点していけたことがよかったと思います。

――試合を通して球際がかなり激しかったように見えましたが、実際プレーしていてどのように感じましたか

確かに(球際は)強かったと思います。国士舘大はもともとそういった特徴を持ったチームで、確かに激しく当たるシーンもありましたが、逆にそこで上回ることができればチャンスになると考えていました。

――打ち合いになった中で5-2という結果で試合を終えました。攻撃全体を振り返っていかがですか

チャンスになったシーンをしっかり決め切ることができたのが今までとの違いであったり、よかった部分だと思います。後期の2節(第13節)、桐蔭横浜大との試合の時に前半を3-1で終えながらも後半にやられてしまって追い付かれましたが、今日は後半、先に4点目を取れたことが大きかったと思います。

FW榎本大輝(社4=東京・早実)

――メンバー入りが決まって心境はどうでしたか

率直にすごくうれしくて、この4年間この舞台を目指して頑張ってきたことはあったので、ベンチに入ることで第1の目標を達成できたので、あとは出てどれだげできるかということを楽しみにしていました。

――実際に出番も約10分間ほど回ってきました。振り返っていかがですか

もう悔しいの一言で、守備においても攻撃においても、実際に入ってみたら何もできませんでした。結局自分の良さや今までやってきたことは出せなかったと思っています。

――引き続きアピールしてチャンスをうかがっていくということになると思いますが

自分の目標はこの舞台で活躍してチームに貢献することなので、今までこういう舞台を作り続けてきた学連のみんなだったり、自分を育ててくれた両親に対して感謝の気持ちをプレーで表現できるように、次にこういう機会を与えてもらうことがあれば、もっともっと頑張っていきたいと思います。