野球部

2018.10.16

東京六大学秋季リーグ戦 10月15日 神宮球場

4番・加藤の復活!早慶戦に望みをつなぐ/明大3回戦

明大3回戦
早 大
明 大
(早)○小島-岸本
◇(本塁打)加藤1号2ラン(1回)、福岡2号ソロ(3回)(三塁打)岸本、檜村(二塁打)岸本

 4番が復活の狼煙(のろし)をあげた。ここぞの場面で一本が出ず、投手戦となった2回戦までとは一転。この日は理想的な試合運びであった。初回から加藤雅樹(社3=東京・早実)が明大エース・森下暢仁(3年)の直球を右翼席へ運び、2点を先制する。さらに3回には福岡高輝(スポ3=埼玉・川越東)のソロ本塁打、岸本朋也副将(スポ4=大阪・関大北陽)の中越え適時三塁打により、中押しの3点を追加。加えて7回にも、檜村篤史(スポ3=千葉・木更津総合)、加藤の連続適時打で計8得点とし、試合を決定づけた。

3安打1本塁打と復活の兆しを見せた加藤

 明大の先発は、1回戦に続き森下暢。1回戦ではその巧みな投球術の前に1点しか奪うことができなかった早大だが、この日は疲れもあってか、最速150キロ超えの直球は影をひそめる。この好機を、帰ってきた4番・加藤がものにした。2死一塁で迎えた第1打席の初球、やや内寄りに入った直球を強振した打球は、待望の今季初本塁打に。この一打で流れに乗った早大。3回には先頭の福岡が高めのボール球を振り抜くと、打球は右翼方向へ一直線。アーチを描きながら飛んでいく打球は、右翼手の頭上を越えて外野席へと吸い込まれた。早くも3点のリードを奪うが、この日の稲穂打線は止まらない。2死から加藤が右前打で出塁すると、盗塁で好機を演出。ここで打席には、初回に3試合ぶりの安打を記録した岸本。高めに浮いた変化球を捉え適時三塁打とすると、森下暢をマウンドから引きずり下ろした。さらに2番手の入江大生(2年)がボークを取られ、岸本が生還。中押しの3点で明大を突き放した。さらに終盤7回にも、クリーンアップが活躍を見せる。2連続四球で2死一、二塁となると、ここで3番・檜村が左中間を破り、適時三塁打を記録する。ここまで無安打だっただけに「3番の役割を果たしたい」と打席に入ったという檜村。その強い思いが実を結んだ。加えて、続く絶好調の加藤が右前適時打を放ち、試合を決定づけた。

3回にソロ本塁打を放ち、笑顔を見せる福岡

 早大の先発も1回戦と同様にエース小島和哉主将(スポ4=埼玉・浦和学院)。これで今季8試合目の登板となったが、疲れを感じさせない堂々とした投球で明大打線を完全に封じ込める。1回戦では制球を乱す場面も見られたが、この日は安定感抜群の投球を披露。7回にピッチャーマウンド付近へと高く舞い上がった飛球の処理で、三塁手・金子銀佑(教2=東京・早実)と接触し、直後にこの日初めての四球を与えたが、その後は見事に立て直す。味方の援護にも助けられた小島は圧巻の今季3度目の完封勝利を収め、4つ目の白星を手にした。

安定感抜群の小島。この勢いで、宿敵に立ち向かう

 伝統の一戦を前に、加藤を始め早大打線が奮起を見せた。この野手陣の活躍に、小島も「楽に投げられました」と頬を緩めた。同日行われた慶立戦で慶大も勝ち点を奪取し、最終週の早慶戦では賜杯を懸けて争うことが決まった両校。さらに法大を加え、3校による優勝争いは依然として続いている。「絶対勝って優勝したい(髙橋広監督、昭52教卒=愛媛・西条)」。6季ぶりの栄光へ、最後の戦いが幕を開ける。

(記事 秦絵里香、写真 皆川真仁、岡田静穂、柴田侑佳)

黄字は打点付き

早大打者成績
打順 守備 名前
(一)三 福岡高輝 .286 左飛 右本 三飛 四球 二ゴ
(二) 西岡寿祥 .250 四球 中飛 右飛 四球 空振
(遊) 檜村篤史 .316 遊ゴ 中飛 一ゴ 中2 遊ゴ
(右) 加藤雅樹 3 .212 右本 右安 見逃 右安 左飛
  山野聖起
(捕) 岸本朋也 .325 右安 中3 中2 見逃
(左) 瀧澤虎太朗 .233 空振 遊ゴ 三ゴ
  左右 池田賢将 .263 空振
(中) 小太刀緒飛 .222 空振 見逃 空振 四球
(三) 金子銀佑 .217 空振 一ゴ 二ゴ
  宮崎剛 四球
  山岡仁実 .333
(投) 小島和哉 .000 空振 見逃 遊ゴ 空振

早大投手成績
名前
小島和哉 1.53
東京六大学秋季リーグ戦星取表
順位 慶 大 法 大 早 大 立 大 明 大 東 大 勝ち点 勝率
慶 大 ○2―1
●2―8
○9×―8
10/27
10/28
○4-1
●3-4
○2―0
○2―1
●4―7
○7―3
○6-4
○10-4
.727
法 大 ●1-2
○8-2
●8-9×
○5-1
●6-7
○5-4
○5-1
○7-6
△3-3
○3-2
○2-0
10/20
10/21
.700
早 大 10/27
10/28
●1―5
○7―6
●4―5
○5―1
●0―1×
○3―0
△1-1
○2-1
○8-0
○4―0
○5―0
.700
立 大 ●1-4
○4-3
●0-2
●1-5
●6-7
●1―5
○1×―0
●0―3
10/20
10/21
○8―2
○7―1
.400
明 大 ●1―2
○7―4
●3-7
△3-3
●2―3
●0—2
△1-1
●1-2
●0-8
10/20
10/21
○12-3
△1-1
○2-1
.333
東 大 ●4-6
●4ー10
10/20
10/21
●0―4
●0―5
●2-8
●1―7
●3-12
△1-1
●1―2
.000
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コメント

髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)

――完勝だったと思いますが、きょうの試合を振り返っていかがですか

やっぱり加藤(雅樹、社3=東京・早実)の一発が大きかったですね。小島(和哉主将、スポ4=埼玉・浦和学院)は安定したピッチングをしてくれるだろうと思ってましたけど、やっぱり攻撃で加藤の一発がチームに勢いをつけてくれたのと、福岡(高輝、スポ3=埼玉・川越東)のダメ押しもありましたし、非常にいい試合展開で。小島も余裕あって投げれたんじゃないかなと思います。打線もピッチャーも最高のかたちで。慶応よりちょっと条件は不利ですけどね。でも早慶戦で優勝懸かるという、今現状のチームとしては最高のかたちで早慶戦を迎えられるというのはよかったと思いますね。

――加藤選手に3安打が出ました

やっぱり一発で吹っ切れたと思いますよ。練習では良かったんですよ。練習で良かったから(スタメンを)外してたのを戻したわけですからね。だから(安打が)出ないのが不思議なぐらいで、やっと出たかという感じですけどね。

――精神的な問題でしたか

やっぱり思い切りの問題ですよ。練習でできてるんだから、思い切りやったらそれで良かったんで。その思い切りがなかっただけでね。

――きょうは他にも上位打線に当たりが出たと思いますが、働きを振り返っていかがですか

そうですね。みんないい感じで打ってくれて、本当いいかたちで早慶戦優勝懸けて入れるんでね。4年生としては最高のかたちで迎えられる早慶戦というのは、楽しみですね。

――小島投手は1回戦はかなりボールが多い場面もありましたが、きょうはいかがですか

まあ悪いなりに投げますんでね。やっぱり力抜けて投げてますからね。いい状態で投げてると思いますよ。

――このカードを総括していかがでしたか

いやもう、ピッチャーに尽きますよね。やっぱりピッチャーが点取られてないっていうのが一番大きいですよね。

――次は早慶戦ですが、今季の慶大をどのように見ていますか

やっぱり粘り強いんでね。当然昨日、一昨日のようなロースコアの展開になると思いますからね。粘り負けないように。向こうは3連覇懸かってるので、こっちはチャレンジャーで臨みたいと思いますね。

――最後に、早慶戦に向けて意気込みをお願いします

もう絶対勝って優勝したいと思います。

小島和哉主将(スポ4=埼玉・浦和学院)

――きょうは序盤からリードをもらいましたが、どのような気持ちで投げていましたか

この前は四死球多かったのでそれを少なくしていこうと思ってたんですけど、それに加えて加藤が先に点取ってくれたので、すごい楽に投げられました。

――加藤選手にようやく3安打が出ましたが、どのように見ていましたか

加藤もずっと調子上がってこなくてやっぱり苦しんでた部分はあったと思うんですけど、でも本人なりに努力してる分、こういうところで結果が出るんじゃないかなと思うので、そういうところがよかったと思います。

――ここまで防御率がリーグ1位ですが、何か思うことはありますか

いや、まあ最後炎上しないように(笑)。それだけはしないようにします。

――7回に金子銀佑(教2=東京・早実)と接触しましたが、影響はありませんでしたか

無四球いけたので、そこはやらかしました。

――早慶戦に向けて意気込みをお願いします

優勝まだ懸かってるので、優勝できるように頑張ります。

岸本朋也副将(スポ4=大阪・関大北陽)

――きょうの調子はいかがでしたか

良い感じでした。自分も初回にヒットを打てたので良い形で打席に入れたと思います。

――4打数3安打と好調でしたが要因はどのようなところですか

2日間状態は悪くなかったんですけど、その中で真っ直ぐに振り遅れている感覚があったので、きのうの夜、帰ってからの自主練でしっかり修正しました。

――きょうは森下選手からダメ押しの1打を放ちましたがいかがですか

何点あっても、点があればその分ピッチャーを楽にしてあげられるので、その中で自分も点を取ることができて良かったです。

――守備では小島選手が9奪三振を挙げられましたが、配球の組み立て方で考慮したことはありますか

きょうのような流れでは大量点を取られることが1番嫌なので、ストライク先行の組み立てで、小分けにして攻めていきました。

――この試合では加藤選手が絶好調でしたがどのように感じますか

やっぱり4番が、自分にとっては前の打者があれだけ打ってくれると勢いに乗れるのですごく頼もしいと思います。

――次戦は早慶戦となりますが、慶応打線の印象をお願いします

全体的に誰が打つという感じでは無いようですが、春の優勝チームにはやはり勝負所の1本はすごいって言うのがあると思います。ただ要所要所をしっかり締めていけば、勝てる相手ではあると思います。

加藤雅樹(社3=東京・早実)

――いつも対戦を楽しみにしている森下暢仁投手(明大、3年)からの本塁打でした

今まであまり打てていなかったので、しっかり打てて良かったです。

――打った手応えは

ストレートだったんですが、久しぶりにしっかり捉えたなという感覚でした。

――今までと気持ちの面で変わったことはありますか

本当にとにかく一打席一打席を積み上げて、次につなげようという気持ちです。

――優勝へ向けて

あと二つ勝って優勝決定戦なので、そこまでいけるように自分も活躍したいと思います。

檜村篤史(スポ3=千葉・木更津総合)

――きょうは一方的な試合展開となりました

初回の加藤の先制2点本塁打が大きかったと思います。

――4打席目は得点機で打順が回ってきました。どのようなことを考えて打席に入りましたか

それまで無安打だったんですけど、チャンスで回ってきたので3番の役割を果たしたいと思ってました。前の打席でスライダーで打ち取られていたのでスライダーだけを頭に入れて待っていました。

――外角低めのスライダーがくるまでよく粘った印象があります

スライダーだけを頭に入れて真っすぐはカットしようとイメージしてました。2球直球が続いてファールにしたんですけど、結果的に最後のスライダーが打てたので、粘り打ちをすることができてよかったです。

――それまで外角の変化球に苦戦してましたが

監督からも変化球を待って逆方向に打つように言われていたので。3打席目は一ゴだったんですけど、逆へのイメージはできていると思います。

――立大3回戦ぶりに打点がつきましたがその点については

チャンスで回ってきたところで打てたことはよかったです。

――早慶戦までに修正したい課題はありますか

1打席目が全然打てていないので、もう少し集中力を持って1打席目から安打を打って波に乗りたいです。

――最後に早慶戦への意気込みをお願いします

今回二連勝できたので、早慶戦も連勝して勝ち点取りたいです。

福岡高輝(スポ3=埼玉・川越東)

――明大から勝ち点を奪いました

目標としていた2連勝ができたので、良かったです。

――2打席目の本塁打はファーストストライクから狙いに行きましたか

そうですね、配球をいろいろ考えて狙っていました。

――打った時の感触はいかがでしたか

正直ボール球だったので、振ってしまったと思ったんですけど、感触は良くて入ってくれて良かったです。

――打った瞬間入ると思いましたか

振るのを躊躇(ちゅうちょ)したので、ライトフライかなと思ったんですけど、入ってくれました。

――いい緊張感の中試合ができている実感はありますか

チームがいい雰囲気でやれているので、このまま継続していきたいです。

――今、ご自身の中で課題を挙げるとすればどうですか

変化球が自分のポイントで打てていないので、そこは修正していきたいです。

――早慶戦まで1週間空きますが、強化していきたい点はなんでしょうか

1週間はあまり時間がないので、修正できるところはしていきたいです。