野球部

2018.10.14

東京六大学秋季リーグ戦 10月14日 神宮球場

『神風』はワセダに吹いた!投手戦を制して優勝に望みをつなぐ/明大2回戦

明大2回戦
明 大
早 大 ×
(早)西垣、○早川-岸本
◇(二塁打)小太刀

 不安定な天候の中での試合となったこの日。明大2回戦は、この気候のようにどちらに転がるか最後まで分からない接戦となった。重要なマウンドを託された先発の西垣雅矢(スポ1=兵庫・報徳学園)は5回1失点と好投。一方の打線は3回に西垣の内野ゴロの間に同点に追い付いて以降、好機を生かせず停滞気味に。それでも6回、西岡寿祥(教4=東京・早実)が中前打で出塁すると、犠打や相手投手の暴投が絡み勝ち越しに成功。その後は6回から登板した早川隆久(スポ2=千葉・木更津総合)が好投を見せた。早川は最終回に2死一、二塁のピンチを背負うも、ここを中飛で切り抜け、2-1で試合終了。優勝に望みをつなげた。

5回1失点の好投を見せた西垣

 早大の先発は、前カードの東大戦で完封勝利を収めた西垣。1、2回を三者凡退に抑え、上々の滑り出しを見せる。しかし3回表、2死走者なしで投手の竹田祐(1年)に四球を与えると、続く1番・逢澤峻介(4年)に左中間を破る三塁打を浴び先制を許してしまう。それでも次打者を左飛に抑え、最少失点にとどめた。「ようやく落ち着いた自分のピッチングができるようになってきました」と振り返るように、4、5回も難なく三者凡退に仕留め、6回からは早川にスイッチ。こちらも今季の好調ぶりがうかがえる出だしだったが、7回表、2死一塁の場面で代打・越智達矢(4年)の放った打球は左中間への大飛球に。一塁側スタンドははっと息をのみ、打球の行方を見守る。結果はフェンスギリギリの中飛。「しっかり力で押せたかなというのと、風が味方してくれたかなというのはあります」と早川は語った。肝を冷やす展開だったがその場をなんとか切り抜けると、続く8回はテンポよく三人で切って取る。最終回も簡単に2死としたが、次打者に内野安打を許すと、その後捕逸や四球で一、二塁のピンチに。しかし、「気持ちで押し切れた」と最後は落ち着いて中飛で締め、4回無失点の好救援で勝ち投手となった。

逆転のホームを踏み、笑顔を浮かべる西岡

 打線は初回、1番・福岡高輝(スポ3=埼玉・川越東)が内野安打で出塁したが、続く西岡が犠打を空振りし、飛び出した福岡は挟まれてしまう。痛恨のボーンヘッドで先制の好機をつぶすこととなった。次に動きがあったのは、先制された直後の3回裏。昨日から好調の小太刀緒飛(スポ4=新潟・日本文理)が右越え二塁打を放つと、続く金子銀佑(教2=東京・早実)の犠打を三塁手がファンブルし、無死一、三塁の好機を迎える。ここで西垣の内野ゴロの間に小太刀が生還し、すぐさま同点に追い付いた。4、5回は安打が出るも後続が倒れ、1-1のまま6回へ。1回戦では無安打だった先頭の西岡が中前打で出塁すると、檜村篤史(スポ3=千葉・木更津総合)の犠打と加藤の進塁打で三進。2死三塁で岸本朋也副将(スポ4=大阪・関大北陽)を迎え好打を待つことになったが、ここで竹田が初球をまさかの大暴投。その隙に西岡が本塁を踏み、これが決勝点に。思わぬかたちで好機をものにした。

 この日もロースコアの投手戦となった。これで7試合連続で1失点以下と、投手陣の安定感が光る。しかし一方で、打線のつながりにはやや不安を残す試合展開が続いている。「あした勝たないときょう勝った意味がない」(小太刀)。連戦の中でどこまで打撃を修正できるか。優勝へ向け、一瞬たりとも気は抜けない。

(記事 今山和々子、写真 中澤紅里、江藤華)

☆早川、宣言通りのリベンジを果たす!

4回無失点の好救援を見せ、明大に借りを返した早川

 今季開幕を1週間後に控えた早川に、脅威を感じるチームをたずねた時のことだった。「自分は圧倒的に明大です」。口をついたのは、リーグ戦3連覇をもくろむ『陸の王者』慶大でも、昨季2位の立大でもなく、明大へのリベンジの思いだった。脳裏によぎっていたのは昨季の明大2回戦。勝てば勝ち点獲得の重要な一戦で先発した早川だったが、立ち上がりから明大打線につかまり2回4失点で痛恨のノックアウトを喫する。早川の乱調をきっかけにリズムを失った投手陣は、2、3回戦合わせて24失点と大崩壊。この投壊で勝ち点を落とした早大は、2カード目にして優勝戦線から脱落することとなった。
 「戦うなら攻めの投球をしていかないといけない。そうしないと春の二の舞になってしまうので、リベンジする機会が与えられたらそれを果たしたいと思います」と決意を語っていた早川。その言葉通り、今試合では終始攻めの投球を貫いた。最速149キロの直球を軸に明大打線を力でねじ伏せ、4回を2安打5奪三振で無失点。1年春の東大1回戦以来となる白星をつかみ、逆転優勝に向けて1敗も許されないチームを見事勝利に導いた。
 今季はここまで12回2/3を投げ、失点はわずかに1。安定感抜群の投手陣の中核を担っている。7回のピンチではあわや本塁打の大飛球が逆風に押し戻されて事なきを得たが、まさに今、風は早川に吹いている。「次もしっかりリズムよく投げて優勝に貢献できればと思います」。ここからクライマックスを迎えるリーグ戦。リベンジの秋に真価を発揮した大器が、ワセダを悲願の6季ぶりVへと導く。

(記事 皆川真仁、写真 中澤紅里)

黄字は打点付き

早大打者成績
打順 守備 名前
(一) 福岡高輝 .289 二安 投併 空振 空振
(二) 西岡寿祥 .268 遊ゴ 三ゴ 右安 二ゴ
(遊) 檜村篤史 .333 見逃 右飛 捕犠 右飛
(右) 加藤雅樹 .143 一ゴ 一安 二ゴ 二ゴ
(捕) 岸本朋也 .278 右飛 空振 死球
(左) 瀧澤虎太朗 .250 二ゴ 左飛 投ゴ
(中) 小太刀緒飛 .267 右2 右安 中飛
(三) 金子銀佑 .250 投犠 中安 見逃
(投) 西垣雅矢 .000 遊併
  田口喜将 .333 一ゴ
  早川隆久 .667 中安

早大投手成績
名前
西垣雅矢 2.50
早川隆久 0.71
東京六大学秋季リーグ戦星取表
順位 慶 大 法 大 早 大 立 大 明 大 東 大 勝ち点 勝率
慶 大 ○2―1
●2―8
○9×―8
10/27
10/28
○4-1
●3-4
10/15
○2―1
●4―7
○7―3
○6-4
○10-4
.700
法 大 ●1-2
○8-2
●8-9×
○5-1
●6-7
○5-4
○5-1
○7-6
△3-3
○3-2
○2-0
10/20
10/21
.700
早 大 10/27
10/28
●1―5
○7―6
●4―5
○5―1
●0―1×
○3―0
△1-1
○2-1
10/15
○4―0
○5―0
.667
立 大 ●1-4
○4-3
10/15
●1-5
●6-7
●1―5
○1×―0
●0―3
10/20
10/21
○8―2
○7―1
.444
明 大 ●1―2
○7―4
●3-7
△3-3
●2―3
●0—2
△1-1
●1-2
10/15
10/20
10/21
○12-3
△1-1
○2-1
.375
東 大 ●4-6
●4ー10
10/20
10/21
●0―4
●0―5
●2-8
●1―7
●3-12
△1-1
●1―2
.000
関連記事

負けられないエース対決も、決着つかず/明大1回戦(10/13)

迎えた正念場。不調の明大を撃破し、優勝争いに食い下がれ/明大戦展望(10/10)

コメント

髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)

――前日に続き接戦となりました

投手力という点に尽きますよね。ピッチャー2人がよく頑張って投げてくれましたよね。

――打順を1番・福岡高輝選手(スポ3=埼玉・川越東)、2番・西岡寿祥選手(教4=東京・早実)に戻されました

そうですね、福岡が当たっていましたからね。

――先発・西垣雅矢投手(スポ1=兵庫・報徳学園)の投球は振り返ってみていかがですか

良かったと思いますね。1点で抑えたわけですから。でもちょっとやっぱり竹田君(祐、1年)はピッチャーですけれどもバッティングがいいんでね。(3回)ツーアウトから(慎重にいって)フォアボールはもったいなかったですよね。

――その竹田投手の投球をベンチからどのように見ていましたか

うーん、ベンチから見ているより打てないんですよね。もっと打てないかなとも思うんですけれども、やっぱりさすがセンバツ準優勝投手ですよね。総合能力が高いと思いますね。

――対策はありましたか

絞りづらくてですね、いずれすぐにつかまえられるだろうと思っていましたが、つかまえられなくてですね。球速もそんなに出ていませんでしたが、差し込まれていましたね。

――早川隆久投手(スポ2=千葉・木更津総合)がロングリリーフとなりました

そうですね、良かったと思いますね。よく投げてくれたと思います。

――最終回に小島和哉主将(スポ4=埼玉・浦和学院)を投入するという選択肢もありましたか

ありましたけど、やっぱりあそこは早川も乗り切ってくれないとね。(走者が得点圏にいたが)ツーアウト取っていましたし、それを乗り切ってくれないと彼もなかなか次がないのでね。

――小太刀緒飛選手(スポ4=新潟・日本文理)がきょうも2安打と調子を上げてきました

いいですね。

――3回戦に向けて意気込みをお願いします

頑張って勝ちます。

小太刀緒飛(スポ4=新潟・日本文理)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

タイムリーという形で点は取れなかったですが、1点差のゲームの中で、きょうは自分の仕事ができたので良かったです。雰囲気もとても良かったですし、勝つことができてよかったです。

――きのうに引き続き、きょうもチーム唯一の2安打となりました。いかがですか

いま、自分は下位打線にいるんですけど、下位打線だからって簡単に終わらずに、しっかり塁に出てチャンスを作ることで相手にもプレッシャーを与えることができると思うので、きょうはその働きをすることが出来たと思います。

――上位打線を打ちたいという気持ちはありますか

任された場所でしっかり結果を残せればいいかなと思っています。

――守備では何度か危ない場面が見られましたね

ここまで(秋季リーグ戦4カード目まで)くる中で、自分以外でも何度かセンターが変わっているので、守備範囲の確認がしっかり取れていない部分がありました。それをはっきりさせて、ピッチャーから見ても安心できるような守備を外野ではしていきたいです。

――対談の時に特に下級生が投げているときは、その活躍に打撃で応えたいと話されていました。自分のきょうの活躍についてはどう思われていますか

きょうは点は入っていないんですけど、少しは貢献できたと思います。下級生のためにも活躍できたかな。まだ、これから試合がありますし、負けられない戦いは続くので、きょうのような結果を続けられるように意識していきたいと思います。

――きのうの試合後はチームでどんな話し合いをされたのですか

1点取れる場面で、自分たちが自らチャンスを潰していってしまったので、自分も含めて次につなぐ意識を持つことの確認だけしました。あとは次に切り替えて、またあした頑張ろうという話をしました。

――きょう勝つことが出来た要因は何にあると思いますか

きのうと違って、次の1点、次の1点という意識が強かったので、そういう雰囲気が試合につながったのかなと思います。

――あしたの意気込みをお願いします

あした勝たないときょう勝った意味がないので、勝ち点取りたいと思います。

西岡寿祥(教4=東京・早実)

――試合を振り返っていかがですか

きのうと一緒でロースコアで、きのうも僕のせいで負けてるみたいなものなので、僕個人としては、なんとか守備でもバッティングでもチームの勝ちに貢献できたらいいなと思ってて。あの場面(6回裏)で先頭で出れて、結局相手のミスだったんですけど、あの1点が決勝点だったので、よかったかなと思います。

――決勝点につながった安打を放った3打席目を振り返って

悪い感じはしてないんですけど、全部ゴロになってたので、自分の中でポイントをちょっと後ろに置いてみようかなって思って。そんな考え込んでも意味ないので、とにかく気持ちって言ったら分かりづらいですけど、まあ気持ちで打ったみたいなものです。

――空き週に修正したところはありますか

調子はずっと悪くなかったので、修正というよりかは数を振ってキレを出していこうかなってやってたんですけど、あまりうまくいってないので、また変えます。

――きょうは内野の後輩の皆さんの好守備が特に光りました

内野の守備陣は本当に六大学でもすごい良いと思ってるので僕は。きょうも守りでいい流れができたから、流れが相手に行かなかったのかなと思うし、そこはやっぱり続けていかないといけないと思います。

――あしたの意気込みをお願いします

僕らはもう1敗もできないので、きょうは勝てたので、あしたもどんなかたちでもいいから勝てるように頑張っていきます。

金子銀佑(教2=東京・早実)

――試合を終えた感想をお願いします

チームとして4連勝しないと優勝はないという中での明治戦だったのですが、4連勝の前にまずは1勝が大事ということで、目の前の試合をしっかりやっていこうと思っていたので、チームとしては上出来だと思います

――きのうの打席を振り返っていただけますか

犠打が2つあったので、そこでしっかり決められたので、もちろん打ちたかったですけど、自分の仕事はしっかりできたかなと思います。

――きょうは3回裏の犠打を決められました

正直、三塁側のバントは得意じゃないというか、苦手というか…そういうところがあったのですが、割り切って、思い切ってやって成功して、点にもつながったのでよかったです。

――5回裏の中安打を振り返っていただけますか

欲しかったちゃんとしたヒットもあの場面でちゃんと打てたので、きのう試合が終わってからきょうの試合までしっかり自分の練習の中で、これと決めたことかできたので、準備がしっかりできたと思います。

――6回表には好送球がありました

あれは少しバウンドが変わっていて、難しいボールだったのですが、前に東大戦で同じようなノックをエラーしていたので、同じようなミスは絶対しないと思ってそこも練習していたので、しっかり前に出れたのがこういう結果につながったかなと思います。

――あすへの意気込みをお願いします

また同じ気持ちで、相手は強いので、挑戦者の気持ちを持って向かいたいと思います。

早川隆久(スポ2=千葉・木更津総合)

――リードを守り抜くことができましたが、きょうの投球を振り返っていかがですか

小島さん(和哉主将、スポ4=埼玉・浦和学院)とかにも力で押していいっていうふうに言われたので、それを有言実行したらこういう結果につながったので、だいぶ良かったと思います。

――開幕前に明大は圧倒的に警戒しているとおっしゃっていましたが、投げる前に特別な思いはありましたか

そうですね。やっぱり春打たれてるので、そのリベンジをするという気持ちで投げれた結果が、良かったかなというのはあります。

――7回に越智達矢選手(4年)を迎える前に、岸本朋也副将(スポ4=大阪・関大北陽)と何か話をされていましたが、何を話していましたか

厳しいところで別に歩かせてもいいよというふうに言われてたんですけど、あの(大飛球を)打たれた瞬間は本当にヒヤッとして、風が味方してくれたかなというのはあります(笑)。

――春も越智選手の打席で150キロを出しましたが、警戒する打者ではありましたか

そうですね。やっぱり右(打者)ということもあったので、ちょっと打たれるの怖かったですけど、しっかり力で押せたというのと、風が味方してくれたかなというのはあります。

――最終回はピンチを迎えましたが、最後の場面を振り返っていかがでしたか

だいぶピンチではありましたけど、あと一個だったっていうのでそこは気持ちで押し切れたかなと思います。

――次の登板に向けて意気込みをお願いします

次もしっかりリズムよく投げて優勝に貢献できればと思います。

西垣雅矢(スポ1=兵庫・報徳学園)

――きょうの調子はいかがでしたか

状態としては悪くはなかったです。

――3度目の第2先発としての登板になりましたがそろそろ慣れてきましたか

毎回緊張はするんですけど、ようやく落ち着いた自分のピッチングができるようになってきました。

――きょうは明大の竹田選手と1年生同士の先発登板となりましたが意識するところはありましたか

実は昨年のセンバツでは履正社に負けているので、少し意識することはありました。

――またこの試合では神宮初打点をあげられましたが、どのような思いで打席に立ちましたか

内野が前に来ていたのでなんとか外野に飛ばすか、いい打球を打てば1点が入ると思ったので思いっ切り打ちました。

――次戦への意気込みをお願いします

プレッシャーがかかる場面での投球が増えてくると思うんですけど、チームのためにしっかり投げたいと思います。