メニュー

剣道部

2018.10.10

早慶対抗試合 10月8日 中央区立総合スポーツセンター

背水の陣で挑むも引き分けに…不完全燃焼で引退へ

 最後まで手に汗握る展開が続いた。昨年の雪辱を果たすべく早慶対抗試合(早慶戦)に臨んだ早大だったが、序盤から思うように白星を奪うことができない。優秀選手にも選ばれた吉村逸平(社2=東福岡)や、岩部真佳(商4=神奈川・桐光学園)の活躍もあり、一時はリードすることに成功したが、その後まさかの5連敗。相手を追う展開に。副将の秋山健太(スポ3=福岡大大濠)、大将の安井奎祐(スポ4=茨城・水戸葵陵)らは一矢報いたが、最後まで逆転することはできず。平成最後の早慶戦は、28年ぶりの引き分けで幕を閉じた。

堂々の早慶戦デビューを飾った野中

 「先鋒としての役割は果たせたんじゃないかと思う」(野中翠、スポ1=千葉・安房)。早大の先鋒は1年生ながら、メンバーに抜てきされた野中。序盤から臆することなく果敢に攻め、延長戦の末にコテを決める。このまま勢いに乗りたい早大だったが、次鋒からは3連敗。暗雲が立ち込める。その悪い流れを変えたのは、十五将の岡田悠貴彦(スポ3=福井・高志)だった。場内を縦横無尽に立ち回るプレーで会場を湧かせる。最後はコテで一本を決め、早大に流れを引き戻した。その後は着実に勝ち星を重ね、中堅までに6勝4敗とリードする展開に。中堅戦は惜しくも敗れたが、続く九将の吉村が15分を超える長丁場を制し勝利。八将の岩部も、「自分らしい剣道ができて良かった」と、得意の相メンで一本勝ちを果たし、引退試合を堂々の白星で飾った。

 このままリードを守り抜きたい早大だったが、七将から三将までが一本負けを喫する波乱の展開に。もう負けが許されない状況となってしまう。そんな中、早大の副将として登場したのは秋山。開始直後、初太刀からいきなりメンを奪う。なんとか二本勝ちで大将の安井につなげようと、メンや引きコテを繰り出すが、なかなか旗は上がらない。そのまま制限時間が過ぎ、勝負のゆくえは大将の安井に託されることに。安井の相手は、昨年敗れた藤本寛大(4年)。序盤から両者一歩も譲らない互角の戦いが続く。竹刀がぶつかるたびに、応戦席からも大きな歓声が沸き上がった。勝負は決まらず延長戦へ。この時点で、早大の勝ちはなくなってしまった。それでも安井は奮闘し、最後はコテで一本勝ち。大将として、主将として、堂々たる戦いをみせた。

安定した強さをみせた安井

 「正直全然満足していない。引き分けではなく完全勝利を目指していたので、素直に悔しい」(安井)。全日本学生優勝大会(全日本)出場を逃し、4年生にとっては最後となった今大会、懸ける想いも大きかっただけに、悔しい結果となった。誰も時間内に二本勝ちを決めることができなかったことや、20試合中15試合が延長に突入したところを見ると、確実に一本を取り切ることの難しさを今まで以上に痛感させられたはずだ。来年からは秋山が主将となり、チームを引っ張っていくこととなる。「全部一からやり直す」(秋山)、その言葉は重い。来年こそは、日本一奪還へ。新体制となった早大の、これからの活躍に期待したい。

(記事 松本一葉、写真 松本一葉、大山遼佳)

結果

△早大10(13)-(13)10慶大

先鋒 野中  コ―   貝原

次鋒 奥村   ―メ  岡部

   後藤田  ―ド  菅

   土屋   ―ド  柏

   岡田  コ―   玉地

   藤本 コメ―コ  佐土原

   立川   ―メ  森田

   和田  ド―   清野

   平井 コメ―コ  松竹

   藤澤  メ―   宮城

中堅 丸田   ―ド  玉地

   吉村 ドメ―メ  横溝

   岩部  メ―   黒田

   鈴木   ―メ  馬場

   中嶋   ―ド  川井

   馬場   ―コ  長谷川

   藤田   ―メ  黒川

   松葉   ―メ  伊藤

副将 秋山  メ―   杉山

大将 安井  コ―   藤本

コメント

安井奎祐主将(スポ4=茨城・水戸葵陵)

――きょうに向けて練習などで取り組んできたことはありましたか

全日本に負けた当時は気持ちの切り替えもなかなかできず、早慶戦もこのままずるずるといってしまうのかと思いましたが、女子が勝ってくれたので自分たちも頑張らないといけないと切り替えることができました。そこから一致団結して絶対に勝つという気持ちできょうに向けてやってきていたのですが、ダメでした。

――最終的な結果を振り返っていかがですか

正直全然満足していません。引き分けではなく完全勝利を目指していたので素直に悔しいです。今まで携わってくれたOBの方やチームの皆に申し訳ないです。

――ご自身の順番が回ってくるまでのチームはいかがでしたか

連続で5敗してしまった時点で私と秋山が勝っても引き分けが決まっていました。秋山に二本取ってきてもらうしかないと言っていて、攻めの姿勢で狙いにいってくれていたのですが難しかったです。自分のところで絶対に勝って負けだけはしないように考えて剣道をしました。

――ご自身の試合の内容はいかがでしたか

今考えると、二本取って勝つのが一番の理想だったのですが相手も強かったので自分が取られてしまうというリスクもありました。早慶戦は絶対に負けられないので気持ちと気持ちのぶつかり合いです。それだけは負けないように常に相手を倒す、ということを心掛けて最後まで戦いました。

――早慶戦で引退ですが、四年間を振り返っていかがですか

剣道の結果はあまり残せなかったのですが、1人の大人として成長させてくれたと思います。特に最後の一年間は主将として、何事も自分が引っ張っていかなければならなかったです。一番厳しい練習をするように意識も常にしていましたし、普段の私生活も気を使って生活していました。部員が自分についてきてくれなくて辛い事も多くありました。でもついてきてくれる人のためにも頑張ることができました。

――下級生に向けてメッセージをお願いします

必死にやってきたのに全日本にも出られず早慶戦にも勝てなかったので今まで以上にもっともっと練習して日本一を目指してほしいです。全員が意識を高くもって厳しく稽古に取り組んでほしいです。

岩部真佳(商4=神奈川・桐光学園)

――大会実行委員長として準備してきたことを教えてください

ことしも早慶共に記念会場が使えないので会場を手配して、日程調整など一から全ての準備を行いました。今朝も8時から会場入りして試合よりも運営の方がメインのような感じもありました。大会自体は無事に終わって良かったです。

――きょうに向けて練習などで取り組んできたことはありましたか

全日本で負けて早慶戦しかもう試合がない中で、早慶戦に出る選手も出ない選手も一丸となって同じ勝利に向けてできるかが重要だと思っていたので、メンバー外に目を向けてチームを引っ張っていこうとしました。皆で頑張っていこうという雰囲気作りに取り組めたと思います。

――ご自身の試合の内容はいかがでしたか

去年と同じように序盤は手元が上がってしまって自分の剣道ができませんでした。でも同期や仲間の声援で自分の剣道をすることができました。自分の得意な相メンで勝利を決めることができ、自分らしい剣道ができて良かったです。

――旗が上がらない場面も多くありましたが

がむしゃらに剣道していたのでどう勝ったのか正直分からなかったです。最後のメンを打って旗が上がったのも気付かなかったのですが、仲間たちが立ち上がって喜んでいるのが目に入って一本取ることができたのだと実感しました。集中していて気合も十分だったので本当に気迫勝ちでした。

――直前の試合は延長で粘っていましたが

あれだけ頑張ってくれたのが自分の力になりました。前の人が頑張ってくれたから自分も頑張らなければいけないと奮い立たせてくれました。

――最終的な結果を振り返っていかがですか

個人としては試合に勝って優秀選手にも選ばれて嬉しい反面、引き分けだったのは悔しいです。きょう勝ち切れなかったのは全日本に出られなかったことにもつながっていて、あと一本勝てていれば、と悔しく感じます。

――早慶戦で引退ですが、四年間を振り返っていかがですか

辛いことの方が多かった気がしますが、「終わり良ければ全て良し」という言葉があるように最後は自分の剣道ができ、4年間の集大成になったと思います。特に最後の一年は、人の上に立つということで周囲を見渡さないといけなく、自分だけに集中できないという点では難しかったです。

――下級生に向けてメッセージをお願いします

この早慶戦での引き分けをバネに変えて、自分たちが一年間見せてきた背中を感じ取って来年のチームなりに色を変えていい具合にマッチングしていけばいいなと期待しています。

秋山健太(スポ3=福岡大大濠)

――熱戦となりました

すごく前が頑張ってくれて、4年生が今年は全日(本学生優勝大会)出られないのでラストの試合ということで、もう個人というよりも4年生を最後いいかたちで送りたいなという気持ちでした。僕のところで、二本絶対に必要な場面だったのですが一本しか取れなかったというのは、このチームの中で必要なところだったのかなと思います。

――惜しい場面が何度もありました

もっと前の技で、絶対に入るという一本を打てるように練習しなければいけないなと思いました。

――4年生は引退となりますがいかがですか

来年からキャプテンになるという立場で、全日に出られない、早慶戦引き分けという中で、もう落ちるところまで落ちている状態でキャプテンになるので、もう全部一からやり直すという感じで、チャレンジャーというか、もうやるしかないかなと思うので、今年は頑張りたいです。

――来年どういったチームを作りたいですか

厳しくもあり、みんなが同じ目標に向かっていけるように。仲良しじゃないですけど、団となって全員が戦えるようなチームになっていったらいいなと思います。

野中翠(スポ1=千葉・安房)

――初の早慶戦でしたがいかがでしたか

最初はすごい緊張していたのですが、先輩方がすごい私を励ましてくださって。先輩方を信じて試合をすることができたので、先鋒としての役割は果たせたんじゃないかなと思います。

――いつもとは違う雰囲気の中での試合でしたが

独特の雰囲気、というよりも、集中して自分の世界に入った感じですね。きょうは相手の動きがよく見れました。自分自身に気持ちで勝てたことが良かったです。

――どのようにして先鋒と決まったのですか

私の剣道のスタイルが前に前に出るスタイルだったので、それを買っていただいて、チームを勢い付けるということで、先鋒に選んでいただきました。

――試合は延長戦に入りましたが、焦りはありましたか

焦りは特になかったのですが、自分の得意なところを相手の選手もかなり研究されていたようで、徹底されていたので、自分がどう相手を打ち崩すかというところで、少しどうしようかなという風に思っていたのですが、きょうはよく対応できたと思います。

――大学は慣れましたか

ぼちぼち慣れてきました。

――次は新人戦となりますが、意気込みをお願いします

新人戦もまた選考からになりますが、しっかり部内戦で勝って、メンバーに入って、また先鋒で活躍できるように頑張っていきたいと思います。