野球部

2018.10.04

東京六大学秋季リーグ戦 10月3日 神宮球場

土壇場で見せた王者の執念。劇的勝利でオレンジ旋風を吹き飛ばす/法大3回戦

法大3回戦 10 11 12
法 大
慶 大 1×
(慶)髙橋佑、髙橋亮、○木澤-郡司

 賜杯の行方を大きく左右する、首位攻防戦第3ラウンド。両校合わせて35安打が飛び出す白熱の乱打戦を制したのは、3連覇を目指す『陸の王者』だった。慶大は3点リードの3回に、先発・髙橋佑樹(3年)が痛恨の満塁弾を浴び逆転を許したが、打線がつながりを見せ再逆転に成功。しかし、7回に法大4番・中山翔太(4年)の本塁打で同点に追い付かれると、試合は延長戦へ。11回表に2番手の髙橋亮吾(3年)が2点本塁打を浴び窮地に立たされたが、その裏の攻撃で追い付くと、最終12回に1死満塁から代打・長谷川晴哉(4年)がサヨナラ打。チームのムードメーカーの一打で、激闘に終止符を打った。

 初回から両校の意地がぶつかり合う。慶大の先発は、自身3連勝中の髙橋佑。好調の1番・宇草孔基(3年)と2番・小林満平(4年)にいきなり連打を浴びるが、後続を断ち無失点で切り抜ける。するとその裏、2死三塁から4番・郡司裕也(3年)の中前適時打で幸先よく先制に成功。さらに2回には、好調の1番・中村健人(3年)に今季第4号となる2点左越え本塁打が飛び出し、リードを3点に広げる。この回で早くも法大先発・三浦銀二(1年)をマウンドから引きずり降ろし、このまま慶大ペースで試合が進むかに思われた。

 しかし、敵軍主将の一振りが試合の流れを一変させる。3回表、髙橋佑が先頭から三者連続で出塁を許し、無死満塁で打席に迎えるは3番・向山基生主将(4年)。0-3からカウントを取りにいった真ん中高めの球を完璧に捉えられた。打球は無情にも左翼席に突き刺さり、マウンドで肩を落とした髙橋佑。なおも暴投で1点を失い、この回被安打6で5失点。法大打線の恐ろしさをまざまざと見せつけられるイニングとなり、髙橋佑はこの回で降板となった。

3回に逆転満塁弾を浴び、肩を落とす髙橋佑

 だが、ここから東京六大学リーグ戦2連覇中の『陸の王者』が執念を見せる。3回裏に内田蓮副将(4年)の右翼ポール付近への本塁打で1点を返すと、続く4回には渡部遼人(1年)に左前適時打が飛び出し同点に。さらに5回、2死二塁から代打・植田将太(3年)がリーグ戦初安打となる中前適時打を放ち、逆転に成功した。ところが7回。4回から好投を続けていた髙橋亮吾(3年)が、法大の4番・中山に左越え本塁打を浴び、またも試合は振り出しに。その後も互いに得点機をつくったがあと一本が出ず、白熱の一戦は延長戦に突入した。

延長11回表に2点本塁打を浴びた髙橋亮

 迎えた延長10回。法大の4番手・菅野秀哉(4年)に無得点に封じられていた打線だったが、1死から先頭の瀬戸西純(2年)が右中間三塁打を放ち、絶好機をつくる。次打者の髙橋亮は三振に倒れ、今季すでに13打点を稼ぎ出している中村が打席へ。今季の慶大打線をけん引する男に大きな期待が集まったが、結果は遊ゴロに終わった。直後の11回表に、好投を続けてきた髙橋亮が6番・川口に痛恨の2点本塁打を浴びたが、その裏の攻撃で意地の2得点を挙げ、試合は12回へ。規定により最終回となったこの回。先頭の中村が左前打で出塁すると、暴投で三進。1死後、代打で登場した長谷川晴が三遊間に放った打球を遊撃手・川口が好捕する。しかし本塁バックホームは間に合わず、走者が生還。苦しみ抜いた末に、大きな勝ち点1をもぎ取った。

サヨナラ打を放ち、涙を流す長谷川晴(中央)

 ここまで抜群の安定感を誇ってきた髙橋佑が許した痛恨の満塁弾。延長11回に浴びた決定的な勝ち越し弾。試合の流れを完全に渡してもなんら不思議ではない苦境に陥ったが、王者・慶大はやはり強かった。主砲・郡司に加えて途中出場の選手たちにも当たりが出始め、3連覇へ向けて勢いを加速させている慶大。この日の結果で同率2位に浮上した早大は、再び宿敵を打倒し6季ぶりの王座を手中に収めることができるか。後半戦も大いに荒れそうだ。

(記事 皆川真仁、写真 皆川真仁、杉山睦美)

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