競走部

2018.09.23

第94回早慶対抗競技会 9月23日 埼玉・織田幹雄記念陸上競技場

早慶戦、1点差で2年ぶりの優勝を飾る

 穏やかな晴天の下、早慶対抗競技会が早大織田幹雄記念陸上競技場で開催された。今年で94回の歴史を数えるこの大会。トラック競技を中心に取りこぼしなく得点を重ねた早大が宿敵・慶大を下し、2年ぶりの総合優勝を果たした。29―28のわずか1点差で制した早大は、通算72勝20敗(2ノーゲーム)とした。

 男子走幅跳で優勝を決めたのは中村健士(スポ3=東京・調布北)。慶大のルーキー・酒井由吾との一騎打ちになった。4回目で酒井に逆転を許した中村健だったが、最終の6回目で7メートル40の逆転の跳躍を披露。1センチ差で1位をつかみ、跳躍後には両腕でガッツポーズを見せた。400メートルでは日本学生対校選手権で2位に入った伊東利来也(スポ2=千葉・成田)が残り100メートルで抜け出し、46秒84のタイムで優勝を飾る。上位3人を早大が独占する好結果となった。110メートル障害では勝田築(スポ1=島根・開星)、棒高跳で小野想太(スポ1=香川・観音寺一)、円盤投で雨宮巧(社3=山梨・巨摩)がそれぞれ優勝し、順調に得点を重ねていった。

今季好調の酒井との対決で勝利した中村健

 1500メートルと4✕200メートルリレー(8継)を残して早大は慶大に2点のビハインド。早大が1500メートルで5点以上獲得すれば優勝が確定する展開だった。その1500メートルには飯島陸斗(スポ3=茨城・緑岡)、齋藤雅英(スポ3=東京・早実)、西久保達也(スポ3=埼玉・聖望学園)の実力者3人が出走した。序盤は慶大の選手が主導権を握り、ペースを激しく上げ下げする。集団に揺さぶりをかけるが早大の3人は冷静に対応し、2番手以降につけてレースを進めた。1200メートルを3分15秒で通過するとスパート合戦が始まり、久保田剛史(慶大)がまず前に出る。残り150メートルで西久保が大外から逆転を狙うが、ここでスパートを決めたのが飯島だった。ラスト100メートルを切って長身を生かしたダイナミックなフォームで先頭に躍り出た飯島が1着フィニッシュ。齋藤、西久保も飯島に食らいつき、続いてゴール。見事にワン・ツー・スリーフィニッシュでチームに6点をもたらし、早大の総合優勝を確定させた。8継では3走で慶大に逆転を許し、アンカーの村木渉真(スポ2=愛知・千種)が並びかけるも先頭を奪取することはならなかった。それでも1点差で勝利となり、大差で敗北した昨年の雪辱を果たした。

来年を見据え、早大の得点の中心である3年生中距離トリオが上位を占めた(左から齋藤、西久保、飯島)

 「フィールド種目はいつも負けているので、今回3点を獲得できてよかったです」と中村健が話すように、今回はフィールド競技でも得点を稼いだことが早大の総合優勝に大きくつながった。さらに出場した全員が3年生以下という若いメンバー構成だった。今回出場したメンバーが来年度の対校戦での主力として活躍する姿を期待したい。

(記事 岡部稜、写真 藤岡小雪、喜柳純平)

結果

◇男子対抗の部

▽100メートル(-0.5)

南山義輝(スポ2=福岡・小倉東) 10秒74(2位)

佐野陽(スポ1=埼玉・立教新座) 10秒90(5位)

小竹理恩(スポ1=栃木・佐野)  10秒98(6位)

▽400メートル

伊東利来也(スポ2=千葉・成田) 46秒84(1位)

村木渉真(スポ2=愛知・千種)  47秒30(2位)

小久保友裕(スポ2=愛知・桜丘) 47秒58(3位)

▽1500メートル

飯島陸斗(スポ3=茨城・緑岡)    3分56秒61(1位)

齋藤雅英(スポ3=東京・早実)    3分57秒00(2位)

西久保達也(スポ3=埼玉・聖望学園) 3分57秒34(3位)

▽110メートル障害(−0.1)

勝田築(スポ1=島根・開星)   14秒44(1位)

金井直(スポ3=神奈川・橘)   14秒45(2位)

▽4×200メートルリレー

早大(小竹―伊東―松本―村木) 1分23秒84(2位)

▽走幅跳

中村健士(スポ3=東京・調布北) 7メートル40(+0.6)(1位)

青栁柾希(スポ1=千葉・成田)  7メートル18(+0.4)(3位)

林裕之(法1=早稲田佐賀)    6メートル82(-0.1)(5位)

▽棒高跳

小野想太(スポ1=香川・観音寺一) 4メートル30(1位)

▽円盤投

雨宮巧(社3=山梨・巨摩) 35メートル70(1位)

森戸信陽(スポ1=千葉・市船橋) NM

▽やり投

南山義輝(スポ2=福岡・小倉東) 39メートル69(4位)

▽対抗得点

1位 早大 29点

2位 慶大 28点

◇男子オープンの部

▽100メートル

岡本和茂(スポ3=大阪教育大池田) 11秒22(-2.2)(1組1着)

山下和也(スポ2=東京・八王子)  11秒10(-2.0)(2組2着)

下平健正(文構2=青森・八戸)   11秒18(-2.0)(2組4着)

▽走幅跳

岡本 6メートル64(+0.2)(2位)

コメント

飯島陸斗(スポ3=茨城・緑岡)

――全カレ(日本学生対校選手権)からはどんな練習をされてきましたか

1500に絞って早慶戦に向けてやってきました。

――具体的には

400のレペであったり、この早慶戦は3人で勝たないといけなかったので、3人でレースを想定した1500メートルなどのレペを行ってきました。

――作戦はありましたか

今回は少しかき回された部分はありましたが、作戦ではみんなで少しずつ引いていって3分55秒ぐらいで走るレースプランを立てていました。

――早大が対抗得点で負けていた場面のレースとなりました

そうですね。勝たないといけない種目だと自分で思っていたので、そこで西久保(達也、スポ3=埼玉・聖望学園)も専門種目ではないですが3人で勝てたことはとても良かったかなと思います。

――順位も1位でゴールしました

トップで帰ってこれたのは素直に嬉しいですし、それよりも3人でワンツースリーを取れたことがとても嬉しかったです。

――この種目で早大の勝利が決定しました

来年、中距離ブロックを引っ張っていかないといけないというところがありました。この中距離のレースで今回早慶戦を勝つところを決められたのはチームにとっても良いことだったのかなと思います。

――今後に向けて

今シーズンはラストが国体なのでしっかり国体では800メートルで全カレのリベンジということで表彰台を目指していきたいです。また来年度は中距離が競走部を引っ張っていくということで中距離全員でもうひと回り強くなった中距離ブロックを作っていきたいと思います。

中村健士(スポ3=東京・調布北)

――優勝しましたが、今のお気持ちは

優勝できてうれしいですね。対抗戦なので、記録も欲しかったですけどそれよりは1位になりたいという思いが強かったです。フィールド種目はいつも負けているので、今回3点を獲得できて良かったです。

――今大会を迎えるにあたって、順位や記録などの目標は定めていましたか

順位は絶対に1位だったんですけど、今回は礒先生(繁雄監督、昭58教卒=栃木・大田原)のもとで、結構今までとは違う調整法で臨んだので、記録に関しては自分でも想像がつかなかったです。

――今回の記録についてはどう考えていますか

助走が合わなかった部分があったので、そこが合っていればもっといい記録が出たのではないかと思いました。

――差し支えのない範囲で構わないので、調整法をどう変えたか教えていただいてもよろしいですか

今までは一般的な調整で、1週間前からあまり走らず練習量を少なくするという方法でした。今回は4日前まで今までにないくらい走って疲労を残して、3日前から完全休養でした。僕自身きょう朝起きたときは少し不安だったんですけど、礒先生は「5、6本目あたりから記録が伸びてくる」とおっしゃっていて、本当にその通りどんどん調子が良くなってきました。

――これからもその調整法でいくのでしょうか

礒先生と相談してやっていくつもりです。

――助走方法を変えてから数カ月経ちましたが、安定度は

まだ安定はしていないですね。試合では跳んでいますが、練習自体はまだそこまで積めていないので、冬季練習で安定させられるようにしたいです。

――今後試合の出場予定はありますか

走幅跳ではもう出ないつもりです。

――では、冬季練習での目標などを教えてください

ケガをしないように気を付けて、頑張りたいと思います。

南山義輝(スポ2=福岡・小倉東)

――今回は久々のレースとなりましたが、位置づけはありましたか

早慶戦は長い歴史があって、今も続いている大会であるので、僕で点数的に勝負が決まるという感じだったので、個人的には意地でも取らないとという感じで、意地でも走って点を取ってやるという気持ちで走りました。

――レースに出場していなかったのは何かあったのでしょうか

ケガ等で出られなくて。シーズン始めは調子がよかったんですけど、ケガでずっと出られなくて何も出来ていなかったので、ここで勝てたので少しは良かったかなと思います。

――隣のレーンに永田駿斗選手(慶大)がいるレースとなりましたが、プラン等はありましたか

永田さんが前半から出るタイプだったので、出るだろうというイメージで前半行ってもらって、それについていって。左の小倉さん(亮介、慶大)がしっかり全カレ(日本学生対校選手権)で決勝に残っていて強い選手なので、小倉さんには負けられないなと思っていたので、永田さんをうまく使いつつ、という感じでした。

――小倉選手に勝って2位という結果についてはいかがですか

結果はよかったんですけど、タイムは全然良くなくて課題の残るレースだったし、満足していません。今年の冬季もしっかり練習を積んで来年はケガせず自分の走りをして、ワセダを引っ張っていこうと考えています。

――課題ということで、今後強化していく点はありますか

今回だとスタートしてからの中盤から後半の走りが全然まとまらなかったので、そこをまとめるためにどういう練習をしていくかを考えていこうと思います。

――今季のレースの予定はあるのでしょうか

日本選手権リレーがあれば出場します。それ以外の個人の試合はないと思います。

村木渉真(スポ2=愛知・千種)

――今大会を迎えるにあたって、ご自身の調子はいかがでしたか

調子は全カレ(日本学生対校選手権)から上がってはいました。その中でタイムがなかなか出せなかったので本当は46秒台を狙っていたんですが、ギリギリ許容ラインかなといった調子でした。

――400メートルのレースを振り返っていかがですか

レース前半が自分の中ではスローペースになってしまいました。なあなあな感じで終わってしまいました。もう少し攻めた走りをすることができれば、後半で体力がどうなったか分かりませんが、もう少しタイムは狙えたのかなと思います。

――2年生トリオで上位3名を埋める結果となりました

そこは取るべきものなのかなと思っていました。しっかりと取れてよかったです。

――レース前後でそういった話を皆さんでされたりはしましたか

特にしませんでした。それぞれが何位を取るかといった話はしました。中での戦いになっていたのでいい雰囲気でできたと思います。

――リレーを振り返って、チーム全体としてはいかがでしたか

チームとしては勝ちを狙えただけに悔しい部分もあるんですけど、マイル(4×400メートルリレー)にしても今回のリレーに関しても目標に着実に近づいているかなと思います。あともう一歩成長できれば、色んなものが見えてくるのかなと思います。

――リレーでのご自身の今回の走りはいかがでしたか

最初の部分で冷静さがなかったと思います。最初に内に入られないように上げたんですけど、それでも中に入られてしまったので、結果として減速することになって。ムダな体力を使ってしまったと思います。そこで冷静に一度前に入らせて、ということができれば、もう少し展開は変わったかなと思います。

――今シーズンを振り返るといかがでしょうか

一応、ベストを出すことはできているので46秒台というのが1回しか出せなかったのでそのへんは成長不足を感じます。昨年に比べたら平均のタイムが上がっているので、成長の速度としては満足はいってませんが、少しずつ伸びていると思います。

――部員日記を読ませていただいて、本番でのメンタル面に関しては来年以降に持ち越しといった感じでしょうか

あの気持ち自体はだいぶ全カレあたりからつかめてきはじめているので完璧ではないですが、来年にそれを完璧にするというのをイメージしています。

――日本選手権リレーに対する意気込みをお願いします

ラップタイムで46秒前半を求められてくると思うので、45秒を出せるのであれば出す必要があると思います。どこの走順になるか分かりませんが、どこを任されてもしっかりと自分の役目を果たせるように走りたいと思います。