野球部

2018.09.11

東京六大学秋季リーグ戦 9月10日 神宮球場

勝ち星スルリ・・・痛すぎる敗戦で勝ち点を逃す/法大3回戦

法大3回戦 10 11
法 大
早 大
(早)小島、西垣、早川、●今西-岸本
◇(本塁打)檜村1号2ラン(三塁打)瀧澤(二塁打)檜村

 11回表、2死走者なし。4番手・今西拓弥(スポ2=広島・広陵)が法大の1番・宇草孔基(3年)へ投じた2球目、変化球が甘く浮いた。振り抜かれた打球は右翼席中段へ。歓喜に沸き返る法大ナインとは対象的に、今西はマウンドで立ち尽くし、打球方向を見つめた。まさに痛恨の一発。手の届きそうだった勝ち点は、無情にも法大に渡った。

 先発マウンドを託されたのは、もちろんエース小島和哉主将(スポ4=埼玉・浦和学院)だ。1、2回戦と本調子とはいかず失点を重ねていた小島。この日も初回から走者を背負うが、落ち着いて要所を締め、得点を与えない。試合が動いたのは2回裏。先頭の岸本朋也副将(スポ4=大阪・関大北陽)が右前打で出塁する。ここで後続が2者連続三振に打ち取られ不穏な空気が流れたが、それを一蹴したのは2回戦で決勝打を放った檜村篤史(スポ3=千葉・木更津総合)だった。狙っていた内角の直球をうまくさばくと、ライナー性の打球は左翼ポールを直撃。1回戦で完投勝利を許した先発・三浦銀二(1年)から、価値ある2点を先制した。その後は走者を出しながらもゼロに抑えられていたが、6回裏、三浦から代わった2番手・高田孝一(2年)の出ばなをくじく。先頭の瀧澤虎太朗(スポ2=山梨学院)の打球は、右翼手の頭上を越す三塁打に。続く4番・加藤雅樹(社3=東京・早実)の打球は浅い左飛となったが、三塁走者の瀧澤がスタートを切る。際どいタイミングではあったが、ヘッドスライディングで間一髪、セーフの判定。貴重な追加点を挙げ、勝ち点獲得は近付いたように思われた。

2回に先制の2点本塁打を放った檜村

 小島は毎回のように出塁を許しながらも、なんとか無失点で切り抜ける。ところが、勝利も見えてきた8回表。1死後、1番・宇草に中前打を許すと、次打者には死球を与え1死一、二塁とピンチを招く。続く3番・向山基生主将(4年)は一飛に抑えたが、4番・中山翔太(4年)、5番・中村浩人(4年)に連続で適時打を許してしまう。1点差まで迫られ、なおも2死二、三塁のピンチの場面。早大ベンチの選択は、小島の続投、そして好調の6番・川口凌(4年)との勝負だった。小島の投じた126球目。真ん中高めに浮いた直球をフルスイングされ、ふらふらと上がった打球は二塁手と右翼手の間に落ちた。二人の走者が生還し、この回4失点。「なんとか1点で食い止めなくちゃいけなかった」(小島)。まさかの逆転を許し、小島はマウンドを降りた。

8回に4失点を喫し、リードを守り切れなかった小島

 エースの乱調に、暗い雰囲気が漂うベンチ。しかし、今季の早大はこれでは終わらない。小島の後を継いだ投手陣がゼロに抑え、迎えた9回裏。1死後、代打・黒岩駿副将(スポ4=長野日大)が中前打で出塁に成功する。持ち味の足で好機を広げたいところだったが、盗塁に失敗してしまい、2死走者なしと追い込まれた。しかし、代打・田口喜将(商3=東京・早実)が四球で出塁すると、代走・山野聖起(法3=岡山・金光学園)が盗塁と捕手の悪送球で三進。ここでまたもチームを救ったのは、檜村だった。振り抜いた打球は左中間フェンス直撃の適時二塁打に。「真っすぐで押してきていたので、タイミングを合わせて力を抜くことを意識した」(檜村)と、自然体の打撃が功を奏した。土壇場で追い付き、試合は2日連続の延長戦へ。互いに先頭打者を出しながらも得点に結び付けられずに10回の攻撃を終え、迎えた11回表。危なげなく2死を取ったものの、宇草による値千金の一発が生まれてしまった。11回裏、法大のマウンドに上がったのは菅野秀哉(4年)。2回戦では攻め立てた相手だったが、この日は変化球が冴えていた。2死と追い込まれ、打席に立ったのはこの日4安打の檜村。ベンチの期待が募ったが、最後は外角低めのスライダーにバットが空を切った。

決勝の本塁打を浴び、肩を落とす今西

 勝てたはずの試合だった。それだけにダメージはとてつもなく大きい。8回表の攻防には「継投をミスした」と髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)。絶対的な信頼を置く小島だからこそ、1点差に迫られてもなお続投を命じた自らの采配を悔やんだ。また流れをつかみながらも決め切れない場面も多くあった。例えば9回裏。同点に追い付き、なおも2死一、三塁と好機が続いたが、あと一本が出なかった。10回裏には、浅い左邪飛の際に一塁走者が二塁を狙うもアウトになり、好機をつぶしてしまった。「勝ち切れなかったのが悔しい」(檜村)。春と比べ、試合運びやチーム状態が改善されているだけに、詰めの甘さが悔やまれる一戦だった。ただ、まだ戦いは始まったばかり。目標とする優勝への道が閉ざされたわけではない。次戦は空き週を挟んで、天敵・田中誠也(3年)を擁する立大とのカードだ。小島の復調と、好機を確実にものにする打線の勝負強さがカギとなってくるだろう。悔やんでも悔やみ切れない開幕週から立て直しを図れるか。今こそ早大の真価が問われる。

(記事 吉田優、写真 村田華乃、金澤麻由)

早大打者成績
打順 守備 名前 10 11
(三) 福岡高輝 .200 中安   左邪   投ゴ   遊ゴ   二ゴ    
(二) 西岡寿祥 .167 投犠   中安   一邪     見逃   左安  
(左) 瀧澤虎太朗 .231 右飛   一ゴ      右3   空振   左邪  
(右) 加藤雅樹 .100 左飛     左飛   左犠   左飛   四球  
(捕) 岸本朋也 .231   右安   三ゴ   中安     三ゴ 中飛  
(中) 小太刀緒飛 .000   空振   二ゴ   一犠          
  黒岩駿 1.000                  中安    
  三木雅裕                      
  小藤翼 .000                     中飛
(一) 山岡仁実 .333   空振     左安 一ゴ          
  田口喜将                 四球    
  走中 山野聖起                      
  岩本久重 .000                     見逃
(遊) 檜村篤史 .625   左本     遊安   左安   中2   空振
(投) 小島和哉 .333   中飛     投犠   中安        
  西垣雅矢 .000                      
  早川隆久                      
  重田慎太郎 .000                 四球    
  今西拓弥                      
早大投手成績
名前
小島和哉 7 2/3 5.27
西垣雅矢 1/3 9.00
早川隆久 0.00
今西拓弥 1.50

 

東京六大学秋季リーグ戦星取表
順位   慶 大 法 大 早 大 東 大 立 大 明 大 勝ち点 勝率
慶 大 9/29
9/30
10/27
10/28
○6-4
○10-4
10/13
10/14
9/22
9/23
1.000
法 大 9/29
9/30
○5-1
●6-7
○5-4
10/20
10/21
10/6
10/7
9/15
9/16
.667
早 大 10/27
10/28
●1―5
○7―6
●4―5
9/29
9/30
9/22
9/23
10/13
10/14
.333
東 大 ●4-6
●4ー10
10/20
10/21
9/29
9/30
9/15
9/16
10/6
10/7
.000
立 大 10/13
10/14
10/6
10/7
9/22
9/23
9/15
9/16
10/20
10/21
――
明 大 9/22
9/23
9/15
9/16
10/13
10/14
10/6
10/7
10/20
10/21
――
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コメント

髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)

――痛い勝ち点献上となりましたが、きょうの試合の敗因は

勝ちゲームだっただけに8回の攻防というのは悔やまれますけどね。

――小島和哉投手(スポ4=埼玉・浦和学院)のきょうの投球はいかがでしたか

いやもうあそこ(8回)まで完璧だっただけに、やっぱりちょっと継投をミスしましたね、私が。判断がちょっと甘かったです。まあ小島に託したところもあるんですけど、投球数とか考えて、3-2になった段階で継投だったかなという反省はありますね。

――3-2の場面で川口凌選手(4年)と勝負にいきましたが、勝負を避けるという選択肢はありましたか

左対左ですしね。次も代打が当然出てくるだろうしということで、そういうふうにいきました。まあ勝負した訳ですから仕方ないんでね。

――きょうはスタメンで一塁手に山岡仁実選手(4年)を起用されましたが、起用した意図は

4年生ですしね、この間ミスもなかったのでということですね。

――打線では檜村篤史選手(スポ3=千葉・木更津総合)が活躍されましたが、きょうの打撃を振り返っていかがでしたか

いやホームランもすばらしいですけど、やっぱり9回あそこで同点打を打ってくれるというのは、非常にいい活躍してくれたと思いますね。

――守備でも好プレーが見られて引き締まった試合だったと思います

そうですね。それだけにやっぱり勝たなきゃ駄目ですよね。1点差でも負けは負け。この1点が1敗になって勝ち点1落とすわけですからね。

――このカード3試合を振り返ってみていかがですか

昨日は延長で接戦勝って、きょうも7回まで8割方勝ちゲームだっただけに非常に悔やまれるカードでしたね。

小島和哉主将(スポ4=埼玉・浦和学院)

――痛すぎる敗戦となってしまいました

本当に悔しいだけですね。

――序盤から粘って無失点に抑えていました

そうですね。でも結局負けているので、悔しいですし良くはなかったです。

――8回の投球について振り返っていただけますか

なんとか1点で食い止めなくちゃいけなかったんですけど・・・。チームがすごいいい状況で来ていたので悔しいですね。

――おっしゃったように春と比べてチームとして食らい付く姿勢や粘りも見られています

そうですね。ただ粘れてはいても結局勝ち切れていないので、そこが勝ち切れたら粘りだと思うんですけど、まだまだだということだと思います。

――試合後のミーティングではどんなことを話されましたか

詳しいことは帰ってからやっているので、また帰って反省します。

――空き週を挟んで立大戦となりますが、そこに向けてはいかがでしょうか

立教の田中くん(誠也、3年)からはずっと打てていない、点を取れていないので、一度空き週を挟むので対策を練って、きょうあった勢いのままいけるように頑張りたいと思います。

岸本朋也副将(スポ4=大阪・関大北陽)

――惜しくも勝ち点を逃すかたちとなりました

今はただ悔しいというか・・・なんとも言えないですね。

――試合内容を振り返っていかがですか

檜村(篤史、スポ3=千葉・木更津総合)とかもああいう場面でしっかり打ってたので・・・。やっぱり自分がキャッチャーとして冷静にピッチャーをリードして、最後ゼロを並べられなかったので、すごい悔しいですね。

――投手陣の投球はいかがでしたか

最初のバッターがストレートを振れてたので、変化球中心でいこうって言って、後半まで結構いい感じで来てたので、そのまま押し切ろうとしたんですけど、最後にその変化球に合わせられて点が入っちゃったかなっていう・・・。真っすぐに変えるタイミングの転換がうまくできなかったかなと思います。

――きょうは2安打でした、打撃面を振り返って

状態は良かったんですけど、負けたので。最後のあの場面で打てなかったのは、自分としては駄目だなと思います。

――次の立大戦までの課題はどこにあると思いますか

今はまだ考えてないので分からないですけど、あと8連勝するしか優勝の道はないと思うので、そのために何が必要かっていうのはこれから考えたいと思います。

西岡寿祥(教4=東京・早実)

――1勝1敗で迎えた第3戦でしたが、どのような気持ちで試合に臨みましたか

昨日も劣勢から追い付いていい感じで勝ったので、絶対なんとしても勝ちたいという思いでいたんですけど、残念な結果になってしまいました。

――きょうの西岡選手は守備が安定していたと思うのですが、振り返っていかがでしたか

もともと守備には自信を持っているので、それを試合の中で、全部無我夢中にボールを追い掛けてる結果なので、いいプレーができたとか意識してないですけど、アウトを取れる球はしっかりアウトを取るイメージを持ってやっています。

――打撃では2安打打ちました。打撃の調子はいかがですか

悪くはないんですけど、法政のキャッチャーに配球で見破られているところがあったので、そこをもうちょっと駆け引きというか、やっぱりチャンスで打てるようにしないといいバッターじゃないと思ってるので、いつもそこは足りないところとして意識してます。

――10回は先頭打者で安打を打ちましたが、振り返ってどう思いますか

10回もとりあえずヒットでなくても、なんでもいいのでランナーで出たくて、結果ヒットで出れたんですけど、その後に僕の判断としては絶対にセーフになれると思ってファーストからスタートを切ったんですけど、案外(フライから二塁までが)近かったというか、そこだけは本当に悔いが残るというか申し訳ない、チームに迷惑をかけたと感じています。

――西岡選手自身はスタメンとして1カードを終えるのは初めてだと思うのですが、何か感じることはありますか

春はケガがあって思い通りにいかなかったので、とにかく今は僕の中では結果どうこうというよりかは、まず五体満足の状態で野球ができているので、そこが一番自分としては充実してるというか。疲れているというのもないですし。

――最後にチームは負けてしまいましたが、今後の試合に向けて何か課題はありますか

僕自身ちょっと落ち込んでいる部分があるんですけど、落ち込んでいても仕方がないので、今日中に切り替えて、立教から早慶戦まで8連勝というのを本気で目指して頑張っていきたいと思います。

山岡仁実(スポ4=東京・早実)

――スタメン出場のことはいつ伝えられましたか

昨日の試合が終わり、グラウンドに戻ってからです。

――5回の2打席目の安打を振り返っていかがですか

前の打席で、ファールで粘ったのですが三振してしまい悔しかったので、また真っすぐで攻めてくるだろうと思い、真っすぐに振り負けないように振ろう、と思って打席に入りました。しっかりと振れた結果、落ちてくれたので良かったです。

――きょう先発の小島投手の投球はいかがでしたか

ランナーを出し、ヒットを打たれながらも要所を締めていましたし、守っている野手にもいいプレーが出ていたので、うちが普段練習からやっている粘り強さなどを、しっかりと出すことができたのではないか、と思っています。

――優勝に向けてチームとしては痛い一敗となりましたが

可能性がなくなったわけではないですし、まだ全然これからだと思うので。負けは負けとしてしっかりと切り替えて、1週空くので、もう一度チームの足りないところを練習して、しっかりと万全の準備をして立大戦に臨みたいです。

――最後に、ご自身の意気込みをお願いします

チームに少しでも貢献できれば、どのようなかたちでもいいと思っているので、先発出場するにせよ、後から出るにせよ、自分の中でできる準備をしっかりとして、試合に臨み、2連勝したいです。

檜村篤史(スポ3=千葉・木更津総合)

――今の率直な気持ちはいかがですか

粘りに粘って、延長戦まで持っていったのに、そこで勝ちきれなかったのが悔しいです。

――1打席目の本塁打を振り返ってみていかがですか

2球目の真っすぐをタイミングが合わないまま空振りしてしまったので、もう1球投げてくると思って真っすぐを待っていました。それで、もう一度投げてきた真っすぐを本塁打にできたのでよかったです。

――内角の難しい球だったと思います

球を見た感じではそこまで厳しい印象はなかったです。それでも、ファールにならなかったのはいい打ち方ができていたからだと思います。

――スイングもオープン戦の頃と比べて強く振れている印象があります

2回戦の勝ち越し打からしっかり振れている感じが自分にもあります。

――好調のきっかけはやはり2回戦での勝ち越し打が大きいですか

そうですね、そのままの流れで(いい打撃が)できていると思います。

――9回の打席を振り返ってみていかがですか

相手が真っすぐで押してきていたので、タイミングを合わせて、力を抜くことを意識しました。それができて、結果的に安打になったのでよかったです。

――最後の打席を振り返ってみていかがですか

2回戦は菅野秀哉投手(4年)から真っすぐを打っていたので、変化球がくると思っていました。初球はスライダーを待っていて案の定その球が来たんですけど、タイミングがずれてしまって振りにいけませんでした。最後の球もスライダーで三振になってしまって、もう1球くらい粘りたかったです。

――次戦への意気込みをお願いします

これで勝ち点を落としてしまったので、残りのカードをしっかり勝って優勝します。

福岡高輝(スポ3=埼玉・川越東)

――第一打席から安打が出ました。

昨日いい勝ち方したので、自分が先頭でいい雰囲気をチームに持っていければいいと思って打席に入りました。ヒットを打てたのでよかったです。チームにとっても、いいヒットだったと思います。

――好機で一本出ませんでした。

気持ちの弱さから、チャンスで全然打てていないと思います。そこは自分の中で詰めていかないといけないと思いました。

――1カード終えてのチームの状態は

チームは一丸となっていい戦い方ができているので、これを続けていければいいと思います。

――1カード終えての自分の状態は

まだチャンスで打てていないので、そこを空き週も含めて詰めていければいいと思います。