ア式蹴球部

2018.09.09

第32回関東大学女子リーグ戦 9月9日 早大東伏見サッカー場

我慢の末に後半2得点。3連勝も課題残す

 関東大学女子リーグ戦(関カレ)の第4節が行われ、前節の勝利で首位に立った早大は、6位につける大東大と対戦した。試合序盤は守勢に回りながらも、無失点で前半の45分間を終える。後半ももどかしい展開が続いたが、67分にセットプレーからDF小林菜々子(スポ3=ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)の公式戦初得点で均衡を破ると、77分にFW河野朱里(スポ4=静岡・藤枝順心)が追加点を挙げ勝負あり。3戦連続の完封勝ちで勝ち点を二桁に乗せた。

 試合前のコイントスで大東大が勝ち、追い風のエンドを選択。立ち上がりは早大がボールを支配したが、相手の鋭いプレスに苦しみ、ロングボールは風で押し戻されて思うようにつながらない。攻撃の形をつくれずにいると、徐々に大東大のペースになり、17分、19分、26分と立て続けにFW宇津木陽奈(2年)に決定的なシュートを許してしまう。しかし守備陣の体を張った守りでしのぎ続けた。早大の反撃は31分。MF並木千夏(スポ1=静岡・藤枝順心)の右サイドからのクロスに、ゴール前で河野が飛び込んだが触ることができない。34分にも左サイドでMF安部由希子(スポ4=宮城・聖和学園)が抜け出し、ボックス内の河野へラストパス。左足で放ったシュートは相手DFに阻まれ、決め切れず。前半は互いに決め手を欠き、0-0で45分間を終えた。

この日も好機を演出した並木

 後半開始早々に決定機を迎えたのは早大。49分、スルーパスに抜け出した並木が相手GKと1対1となったが、シュートはGKに阻まれてしまう。一方で長身の選手が多い大東大は、60分に迫力あるセットプレーから決定機。CKからDF相田さくら(4年)が高い打点からヘディングシュートを放つが、ここはGK木付優衣(スポ4=ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)のキャッチで事なきを得た。一進一退の攻防の中、65分にクロスにMF村上真帆(スポ2=東京・十文字)が飛び込んでゴールへと迫った早大が、直後に先制点を手にする。ハーフウェーライン付近からのMF柳澤紗希(スポ4=浦和レッズレディースユース)のFKに、ボックス内で小林が頭で触ると、大きくバウンドしたボールはGKの頭上を超えてゴールへと転がった。その後は、時間の経過とともに大東大の運動量が落ち、早大は余裕を持ったボール回しをみせる。77分には村上が右サイドに展開。途中出場のDF冨田実侑(スポ2=岡山・作陽)がロブパスでつなぐと、最後は河野が強烈なシュートで仕上げ、追加点を奪った。残りの時間を危なげなくやり過ごした早大は、この日も零封勝ちで連勝を3に伸ばした。

負傷から復帰し、アシストを記録した冨田

 3連戦の全ての試合で複数得点し、クリーンシートも達成。結果だけ見れば順風満帆で、77分の追加点も鮮やかな攻撃から奪ってみせた。しかし、前節と同様、この日も前半にギアが上がることはなかった。試合序盤から先制点を狙って前に出てきた大東大に対し、早大が理想的な攻撃を展開できたのは、後半に相手の運動量が落ちた後のこと。「強いチームになれば後半に足が止まることもないと思うし、(今後)寒くなってきたらそんなに疲れも出てこないと思う」(村上)。今後、関カレで強豪との対戦を控えていることや、最大の目標である全日本大学選手権を見据えても、高い強度のプレスを受けた際の攻撃は、緊急の課題ともいえるだろう。関カレは今節で中断となり、次戦は皇后杯へとつながる関東女子選手権。トーナメント形式で、何よりも結果が求められる試合にはなるが、『ア女らしいサッカー』を取り戻して相手を圧倒し、本戦出場へ前進したいところだ。

(記事 守屋郁宏、写真 下長根沙羅)

スターティングイレブン

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第32回関東大学女子リーグ戦
早大 0-0
2-0
大東大
【得点】
(早大)67’小林 菜々子、77’河野 朱里
(大東大)なし
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 木付 優衣 スポ4 ジェフユナイテッド市原・千葉レディース
DF 渡部 那月 社4 兵庫・日ノ本学園
DF 32 小林 菜々子 スポ3 ジェフユナイテッド市原・千葉レディース
DF 23 源関 清花 スポ3 ちふれASエルフェン埼玉
DF 中田 有紀 スポ3 兵庫・日ノ本学園
MF 安部 由希子 スポ4 宮城・聖和学園
→57分 柳澤 紗希 スポ4 浦和レッズレディースユース
MF 37 並木 千夏 スポ1 静岡・藤枝順心
→79分 12 山田 彩未 スポ4 ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18
MF 村上 真帆 スポ2 東京・十文字
→86分 17 松本 茉奈加 スポ2 東京・十文字
MF 14 田中 実夏 スポ3 セレッソ大阪堺レディース
→57分 15 冨田 実侑 スポ2 岡山・作陽
MF ◎11 熊谷 汐華 スポ4 東京・十文字
FW 10 河野 朱里 スポ4 静岡・藤枝順心
◎=キャプテン
監督:川上嘉郎(昭51商卒=神奈川・横浜緑ケ丘)
コメント

DF冨田実侑(スポ2=岡山・作陽)

――復帰されたお気持ちはいかがですか

試合に出られてとても嬉しかったです。その反面、3か月くらいやっていなかったので自分が入ることによって流れが悪い方に向かないかという不安もありました。自分のやれることをやろうというふうに決めて、臨みました。

――離脱している間はどのような思いでチームの戦いを見ていましたか

サッカーができるのはすごく幸せなことだなと思いました。ケガをしないと感じられなかったことだと思いますし、外から見ていてア女はみんな上手いし良いチームだなと思ったので、早くみんなとサッカーをしたいなと思っていました。

――前半はベンチから見ていていかがでしたか

暑さもありますし、相手もスカウティングとか分析とかしているのをピッチの中で対応する難しさを、暑い中みんな頑張ってるなと思いました。

――後半はいかがでしたか

自分は足元がうまくないので、簡単にプレーするのが自分の持ち味なので、みんなが簡単にやらせてくれました。

――2点目はアシストされましたがいかがですか

あれは、真帆(村上)がとても良いボールをくれましたし、いつも真帆が見てくれているので、自分はフリーでタッチして渡すだけでした。

――次節への意気込みをお願いします

相手によって出る選手とかは変わってくると思うんですけど、ア女らしいサッカーで勝てたらいいなと思います。

MF村上真帆(スポ2=東京・十文字)

――どんなことを意識して今日の試合に入りましたか

早い時間で点を取れればということは考えていました。ただ、相手がプレスをかけてきた中で、タッチ数とかも多くなってしまって、どんどんはめられてという状況をつくられてしまいました。

――触れていただいたように、前半は攻撃の形もあまりつくれていなかったように思いますが

まずみんな見ているところが近場だけだったなと思います。隣の味方しか見ていなくて、そこを1個飛ばしながらやれたらもっと相手をはがせたし、タッチ数が多くなってしまっていたので、その間に相手が寄せてきて足を出されて当たってしまっていました。もっとダイレクト(のプレー)とか、1個飛ばしのパスとかを使って、みんながコート全体を見ながらプレーできれば、得点につながったのかなと思います。

――後半の2点目のシーンは村上選手が起点でしたが、まさに大きな展開が得点につながりました

そうですね。後半は相手の足が止まったということもあって、相手の寄せも少なくなっていて、顔を上げることができました。トミーはいつもいい位置に走ってくれるので、そこはすごく出しやすかったです(笑)。

――3連勝と結果はついてきていますが、内容面では納得のいかない点も少なくないと思います。今の一番の課題はどこにあると考えますか

やっぱり、前半に相手が前からガンガン来た時の戦い方をもう少し考えて、変えていかないといけないと思います。今は暑いし、相手が後半走れなくなったから点を取れたというところがあるし、もっと強いチームになってくると後半に足が止まることもないと思うし、寒くなってきたら疲れもそんなに出てこないと思うので、前半のハイプレッシャーの中でどう攻撃をするのかというのが課題だと思います。

――来週は皇后杯予選2回戦ということで、初戦は何よりも結果が求められる試合になると思いますが

いつも前半は苦しい戦いをしているので、前半のうちに先制点を取って試合を楽に進めていきたいです。