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ラグビー部

2018.08.20

ジュニア夏季オープン戦 対帝京大B 8月19日 長野・サニアパーク菅平

継続して攻め切れず惜敗。しかし収穫ある一戦に

 前半はテンポよくトライを重ねるも、ラスト5分で逆転を許した。およそ20日間におよぶ夏合宿の練習試合の第2戦。早大が王者・帝京大に白星を上げ、興奮冷めやらぬ中おこなわれた早大B対帝京大B。SO加藤皓己(創理3=北海道・函館ラ・サール)、フッカー鷲野孝成(基理4=神奈川・桐蔭学園)が続けて先制し、一時同点に追いつかれるも加藤がトライを決め、19−12で前半を折り返す。後半も序盤は前半の流れのまま1トライ挙げた。しかし、ペナルティーが増え始め、徐々に帝京大Bペースに。24−19とリードしていた後半37分に逆転され、最後はダメ押しの追加点を献上し、24−31で試合を終えた。

 早大Bボールから始まった前半。加藤やWTB桑山聖生(スポ4=鹿児島実)、SH貝塚陸(スポ4=東京・本郷)などBK陣の鋭いタックルでゲインを許さない。敵陣ゴール前でマイボールになるとそこからフォワード陣がスクラムで押し、貝塚からのパスを受けた加藤が試合開始8分で先制トライを決める。その後も12分に敵陣5メートルラインからモールで粘り、ラストは鷲野がインゴールにねじ込んだ。中盤以降は、ペナルティーが増え始め、23分、33分にそれぞれ帝京大Bにトライを許すものの、前半37分、加藤が巧みなステップで相手を軽快にかわし、左中間にグラウンディング。A戦でも途中出場したWTB梅津友喜(スポ3=岩手・黒沢尻北)のキックも決まり、19−12に。流れを早大Bに引き戻した。ラストは相手に自陣5メートルラインまで攻め込まれるも、フランカー佐藤真吾主将(スポ4=東京・本郷)が猛追。トライを阻み、早大Bペースのまま前半を折り返した。

何度も攻撃の起点となった加藤

 迎えた後半は、序盤、ペナルティーを勝ち取る度に歓声が上がるなど早大Bペースで試合が進んだ。9分には敵陣ゴール前ラインアウトからモールで押し込み、フッカー森島大智(教3=東京・早実)がトライ。追加点を奪うものの、その後帝京大Bに連続トライを献上してしまう展開に。ミスや反則が増え、なかなか自分たちのペースがつかめないまま試合が続いた。徐々に帝京大Bのボールポゼッションが多くなる中、37分には自陣ゴール前でディフェンスが粘ったが、最後NO・8沖野玄(商3=北海道・函館ラ・サール)がかわされ、24−24と同点に。相手のコンバージョンキックも決まり、逆転されてしまう。意地を見せたい早大Bは終了間際に敵陣ゴール前からのアタックのチャンスを得たが、攻めきれずにターンオーバー。逆にカウンターのピンチを迎える。チームのテーマである『Moving』と叫ぶ声も聞こえたが、ダメ押しのトライを受け、勝ち切れずに終わってしまった。

高精度のキックと持ち前のランスキルでアタックの起点となる梅津

 結果としては敗北となってしまったが、昨年のこの試合で12−33と敗北していることを鑑みれば、チームが成長していることは間違いない。選手層が厚い帝京大に対し、Aチームが勝利しBも惜敗だったことは、チームにとって自信にもなったはずだ。夏も残すところは東海大戦のみ。Aチームはもちろんだが、Bチームがどれだけいいパフォーマンスができるかが今後を左右するといっても過言ではないだろう。熾烈(しれつ)なメンバー争いが、さらにチームを強くする。

(記事 石名遥、写真 千葉洋介)

ジュニア夏季オープン戦
早大B スコア 帝京大B
前半 後半 得点 前半 後半
19 12 19
24 合計 31
【得点】▽トライ 加藤2、鷲野、森島  ▽ゴール 梅津(2G)
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
千野 健斗 人4 東京・成蹊
  後半0分交代→16井上    
鷲野 孝成 基理4 神奈川・桐蔭学園
  後半0分交代→17森島    
土田 彬洋 スポ2 茨城・茗溪学園
  前半33分交代→18阿部    
三浦 駿平 スポ3 秋田中央
  後半30分交代→19大崎    
松井 丈典 スポ4 愛知・旭野
西田 強平 スポ4 神奈川・桐蔭学園
佐藤 真吾 スポ4 東京・本郷
  後半23分交代→20増原    
沖野 玄 商3 北海道・函館ラサール
貝塚 陸 スポ4 東京・本郷
10 加藤 皓己 創理3 北海道・函館ラサール
  後半9分交代→23中西    
11 桑山 聖生 スポ4 鹿児島実
12 船越 明義 社4 東京・早大学院
13 伊藤 大貴 スポ4 愛知・春日丘
14 梅津 友喜 スポ3 岩手・黒沢尻北
  後半36分交代→24安部    
15 南 徹哉 文2 福岡・修猷館
リザーブ
16 井上 大二郎 スポ4 愛知・千種
17 森島 大智 教3 東京・早実
18 阿部 対我 社1 東京・早実
19 大崎 哲徳 文構1 東京・国学院久我山
20 増原 龍之介 教3 広島・崇徳
21 田中 智幸 政経1 東京・早大学院
22 河村 謙尚 社1 大阪・常翔学園
23 中西 亮太朗 商1 東京・早実
24 安部 勇佑 スポ2 東京・国学院久我山
25 堀尾 健太 スポ1 茨城・茗溪学園
※◎はゲームキャプテン、監督は相良南海夫(平4政経卒=東京・早大学院)
コメント

フランカー佐藤真吾主将(スポ4=東京・本郷)

――B戦を振り返っていかがですか

僅差になったのですが、バックスの最初のエリアマネジメントの部分がすごくうまくできていて、結構自分たちのペースになれて。で、ゴール前に行ったらフォワードがモールを取り切って。そういう形でできていたと思います。ディフェンスは、Aのように良いディフェンスができたイメージがなかったので、Bはまだまだディフェンスの部分で、最後取り切られたのもそうですけど、なんらかの課題があると思います。そこをしっかり見つめ直したいなと思います。

――後半に多く失点を許しました

キックチェイスのラインが乱れたこととか、ディフェンスのフォワードがいかれだしたりとか、そこが原因だと思います。ビデオを見てしっかり復習しなければなと思います。

――大東戦から得た課題はどこだったのでしょうか

キックチェイスのところですね。キックのラインがちょっと乱れていて、抜かれるシーンがあったりしたので、そこを整備することです。あとは、セットプレーを安定することで、結果的にセットプレーは安定していたのでよかったかなと思います。

――東海大戦に向けての課題は何ですか

東海大は強い外国人選手が二人いるので、そこをどう止めるかというところと、あとは今までやってきたことを全て出すだけなので、セットプレーやディフェンスのしっかり3人で守るところとか、ブレイクダウン周りの配置であったりとか、あと規律の部分だと思います。

ロック三浦駿平(スポ3=秋田中央)

――大東大戦から数日経ちましたが、そこからきょうに向けて意識した点はどこですか

帝京は、SOからフォワードが来るのが多いということで、大東大Bと違ってフォワードで押してくるのではなくて深めにセットしてくるので、僕たちもちょっと広めにセットして、間合いがある分しっかり前に出て止めようというのを意識していました。

――後半に失点が増えてしまいました

ちょっと動けなくなってきていた部分もあって。あとは大事なところでペナルティーを取られたり、規律の部分でまとまりがなかったかなというのがあります。

――きょうの試合は勝ち切れなかった、という印象があります

そうですね、相手のやることもわかってはいたのですが、自分たちが対応できなくて。もう少し練習していかなければいけないなと思います。ゴール前までは行っているのに相手に引き倒されて、モールが組めなくて、相手に取られる場面が多かったので。そこを引き倒されないでしっかりモールを組めば、組んだら押せそうだったので、そこが課題だと思います。

――チームのテーマである『Moving』についてはいかがですか

自分自身まだ走れていない部分が多くて、自分の長所は運動量なので、そこをもっとできるように練習していければと思います。

――夏合宿も終盤になりました

去年は帝京にAチームもBチームも大差で負けたんですけど、今年は、Bチームは勝ち切れなかったけどAチームは勝利していて。大東大とも、負けてしまったけど接戦になったので、チームの状態はいいのかなとは思います。

――東海大戦へ戦に向けて

運動量もまだ自分は足りていないので、運動量を上げてもっと仕事できればいいなと思います。